京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。

「知り合いから妙なケモノをもらってね」篭の中で何かが身じろぎする気配がした。

「ついに証明した!俺にはやはり恋人がいた!」。二年間の悪戦苦闘の末、数学氏はそう叫んだ。

巨大な妄想力の持ち主。主人公のひねくれた学生生活が描かれた、笑撃のデビュー作。

小学四年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。

一風変わった友人と祇園祭に出かけた「俺」は“宵山法度違反”を犯し、屈強な男たちに捕らわれてしまう。

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。

一年ほど前からそいつは京都の街に現れた。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

「これからは竹林の時代であるな!」閃いた登美彦氏は、京都の西、桂へと向かった。

スタッフの熱い想いを乗せ、構想4年をかけて、堂々たるTVアニメ化! 原作もアニメも楽しめるガイド。

僕らは誰も彼女のことを忘れられなかった。 私たち六人は、京都で学生時代を過ごした仲間だった。

世紀の奇書『熱帯』に惹かれ、秘密を解き明かさんと集まった“学団”によるソウダイなる追跡劇。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

「天から与えられた才能はどこへ消えた？」 舞台はヴィクトリア朝京都。

妻に出て行かれたサラリーマン、声しか知らない相手に恋する美容師、元いじめっ子と再会してしまったOL…。

助言あり〼(ます)――。スーパーの駐車場で“相談屋”を営む稲垣さんの下で働くことになった浜田青年。

首折り男は首を折り、黒澤は物を盗み、小説家は物語を紡ぎ、あなたはこの本を貪り読む。

俺は5階建ての雑居ビル「バベル九朔」の管理人をしながら作家を目指している。

僕たちは双子で、僕たちは不運で、 だけど僕たちは、手強い 双子の兄弟が織りなす、「闘いと再生」の物語 常盤優我は仙台市内のファミレスで一人の男に語り出す。

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。

このごろ都にはやるもの、勧誘、貧乏、一目ぼれ。葵祭の帰り道、ふと渡されたビラ一枚。

恋のライバルは草でした(マジ)。洋食屋の見習い・藤丸陽太は、植物学研究者をめざす本村紗英に恋をした。

1945年7月、ナチス・ドイツの敗戦で米ソ英仏の4カ国統治下におかれたベルリン。

3年ごとに開催される芳ヶ江国際ピアノコンクール。

大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。

「神楽坂を舞台に怪談を書きませんか」突然の依頼に、作家の〈私〉は驚愕する。

私はマドレーヌ。犬語が話せるめずらしい猫で、柴犬の玄三郎さんとは夫婦なの。

大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、 偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。 だが翌日、翠は事故死する。

謎解きを通し〈古典部〉メンバーの新たな一面と出会う、シリーズ最新刊! 奉太郎が省エネ主義になったきっかけ、摩耶花が漫画研究会を辞める決心をした事件、えるが合唱祭前に行方不明になったわけ……。

万城目学の最新作にして、大傑作！！！ 琵琶湖畔の街・石走に住み続ける日出家と棗家には、代々受け継がれてきた「力」があった。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

愛したはずの夫は、まったくの別人であった。 「マチネの終わりに」から2年。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

京都が生んだ、やさしい奇跡。

気ままな連中が”昨日”を改変。

逆境にもめげず簡単ではない現実に立ち向かい非日常的な出来事に巻き込まれながらもアンハッピーな展開を乗り越え僕たちは逆転する!無上の短編5編(書き下ろし3編)を収録。

堀川次郎は高校二年の図書委員。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

春を迎え高校2年生となった奉太郎たちの“古典部”に新入生・大日向友子が仮入部する。

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。

おまえを主人公にしてやろうか!これこそ、万城目学がずっと描きたかった物語―。

ニューヨーク、国連本部。イラク攻撃を宣言する米国務長官の背後から、「ゲルニカ」のタペストリーが消えた。

「兜」は超一流の殺し屋だが、家では妻に頭が上がらない。一人息子の克巳もあきれるほどだ。

成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。

その日、兄とあたしは、必死に山を登っていた。見つけたくない「あるもの」を見つけてしまうために。

いつのまにか密室になった教室。毎週必ず借り出される本。

このことは誰も知らない―四百年の長きにわたる歴史の封印を解いたのは、東京から来た会計検査院の調査官三人と大阪下町育ちの少年少女だった。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

少年時代、チェロ教室の帰りにある事件に遭遇。

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

さあ、行こう。これは僕らの最後の旅だ。