警察一家の要となる人事担当の二渡真治は、天下り先ポストに固執する大物OBの説得にあたる。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

犯行時刻の記憶を失った死刑囚。その冤罪を晴らすべく、刑務官・南郷は、前科を背負った青年・三上と共に調査を始める。

「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。

臨場―警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。

殺人事件の時効成立目前。

浪人生の高岡裕一は、奇妙な断崖の上で3人の男女に出会った。老ヤクザ、気弱な中年男、アンニュイな若い女。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。

悪党・八神俊彦は自らの生き方を改めるため、骨髄ドナーとなり白血病患者の命を救おうとしていた。

6時間後の死を予言された美緒。他人の未来が見えるという青年・圭史の言葉は真実なのか。

『陰の季節』の「黒い線」で、心に深い傷を負った平野瑞穂。

不慮の死を遂げた夫のポケットベルへ、ひたすらメッセージを送信し続ける女。

犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。

銃撃事件に遭遇した麻生刑事は、毎夜の悪夢に苦しめられていた。

クリスマスの朝、雪の校庭に急降下した14歳。彼の死を悼む声は小さかった。

刑事になるという夢破れ、留置管理係として職業人生を閉じようとしている、近藤。

江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。

「皆さん、お静かに。動かないでください」。

墨田区・大川公園で若い女性の右腕とハンドバッグが発見された。

深夜の稲村家。女は夫に火を放とうとしている。

人間魚雷「回天」。発射と同時に死を約束される極秘作戦が、第二次世界大戦の終戦前に展開されていた。

一級建築士の青瀬は、信濃追分へ車を走らせていた。望まれて設計した新築の家。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

インターネット上に溢れる情報の中で、法律に抵触するものや犯罪に結びつくものを監視し、調査するサイバー・パトロール会社「クマー」。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

黄色いアサガオだけは追いかけるな―。この世に存在しないはずの花をめぐり、驚愕の真相が明らかになる長編ミステリ。

玄武書房に勤める馬締光也は営業部では変人として持て余されていたが、新しい辞書『大渡海』編纂メンバーとして辞書編集部に迎えられる。

きっかけはパワハラだった!トップセールスマンのエリート課長を社内委員会に訴えたのは、歳上の部下だった。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

走行中のトレーラーのタイヤが外れて歩行者の母子を直撃した。

姉を見殺しにされ天涯孤独となった青年。愛弟子の企てに気づいたとき、湯川がとった驚愕の行動とは。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。

阪神大震災のさなか、700km離れたN県警本部の警務課長の不破義人が失踪した。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

急死したはずの父親から送られてきた一通のメール。それがすべての発端だった。

幹部行員の裏金工作を追及した恋窪商太郎は、謂れなき罪を着せられメガバンクを辞職。

孤高の検事の気概と執念を描いた、心ふるわすリーガル・ミステリー! 検事・佐方貞人は、亡くなった実業家の書斎から高級腕時計を盗んだ罪で起訴された男の裁判を担当していた。

「愛美は死にました。しかし事故ではありません。

保険外交員の女が殺害された。捜査線上に浮かぶ男。

逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか…。東京から名古屋へ、女たちにかくまわれながら、小豆島へ。

1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。

あと二日で、四人死ぬ―― ミステリ界を席巻した『屍人荘の殺人』シリーズ待望の第二弾! その日、“魔眼の匣"を九人が訪れた。

櫛森秀一は、湘南の高校に通う十七歳。女手一つで家計を担う母と素直で明るい妹との三人暮らし。

新しい相棒は冴えないロートル、でもタダ者じゃない 捜査共助課見当たり捜査班出身── 渋谷署に分駐所を置く警視庁第二機動捜査隊所属の高丸。

資産家の男が自宅で毒殺された。毒物混入方法は不明、男から一方的に離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。

15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。

夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。

日本推理作家協会賞受賞!心に刺さる連作短篇集 島に生まれ育った人々の、島を愛し島を憎む複雑な心模様が生み出すさまざまな事件。

超高層マンション「スカイローズガーデン」の一室で、そこに住む野口夫妻の変死体が発見された。

若くして成功した夫との新しい生活。だが予期せぬ妊娠に中絶という答を出した時から、夏樹果波の心に異変が起こり始める。

あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。