ケネディ兄弟を殺し、キング牧師を殺した男たち。リチャード・ニクソンと手を組み、やつらはドミニカ共和国に魔の手を伸ばす。

アームストロングの店に彼女が入ってきた。

警察内部の暗闘に翻弄される悪徳警官クライン。狂おしく暴走する病んだ魂を悪夢のような文体で描破した異形の傑作。

1949年。

空には暗雲がたれこめ、気温は下がりつづける。目前には、植物も死に絶え、降り積もる灰に覆われて廃墟と化した世界。

十六歳のビリーは、家畜を襲っていた牝狼を罠で捕らえた。いまや近隣で狼は珍しく、メキシコから越境してきたに違いない。

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。

グリフターズ―詐欺師たち。口先たくみに人をだまして、小銭を稼ぐ男ロイ。

J・F・ケネディ―アメリカの夢。時代の暗部がこの男に群がった。

十九歳になったジョン・グレイディ・コールは国境近くの牧場で働いていた。

ロス市内で3人組による銀行強盗事件が続けざまに起きた。

レスター・バラード。暴力的な性向を持った彼は、家族を失い、家を失い、テネシーの山中で暮らしはじめる。

ロス市警の警官ハーゾグが失踪して3週間が過ぎた。

実直そうな青年アレックスは、茫然自失の状態だった。新婚旅行の初日に新妻のドリーが失踪したというのだ。

1983年9月ニューヨークのダウンタウンの一角で“変態死刑執行人”ことマーティン・プランケットがFBI連続殺人特別捜査班に逮捕された。

ロサンゼルスからハワイに向かう747ジャンボ旅客機が無線で驚くべき通告を受けた。

現在、最重要のミステリ作家は?今もっとも危険なアメリカ作家は?答えはひとつ―ジェイムズ・エルロイ、“アメリカ文学界の狂犬”。

『その女アレックス』の刑事たちのデビュー作 連続殺人の捜査に駆り出されたヴェルーヴェン警部。

“これは、終焉を前にした時の、人間の「弱さ」ではなく「強さ」の物語である。

1950年、正月―共産主義の脅威に怯えるLA。

メキシコの麻薬撲滅に取り憑かれたDEAの捜査官アート・ケラー。叔父が築くラテンアメリカの麻薬カルテルの後継バレーラ兄弟。

おまえが死ぬのを見たい―男はそう言ってアレックスを監禁した。

反米デモの夜、ストックホルムの市バスで八人が銃殺された。大量殺人事件。

映画のロケ中に起きた殺人。刑事リックは犯人を目撃した女優ドナを護衛しつつ、拷問も暴力も辞さず事件を追う。

ケネディ暗殺さる!犯行はオズワルドの単独犯―大嘘。それを真実に仕立てるべく、真相を知る者の口をふさげ。

1947年1月15日、ロス市内の空地で若い女性の惨殺死体が発見された。

『アメリカ文学界の魔犬』と呼ばれるこの作家を育んだのは、ありきたりの文学修行ではない。

かつて検事補殺しの裁判で無罪を勝ち取り、今や判事の座に昇りつめたラスティ・サビッチ。

悪の坩堝のような50年代のロサンジェルス市警に生きる三人の警官―幼時のトラウマから女に対する暴力を異常に憎むホワイト、辣腕警視だった父をもち、屈折した上昇志向の権化エクスリー、麻薬課勤務をいいことに芸能界や三流ジャーナリズムに食指を伸ばすヴィンセンズ。

ヴェトナム帰還兵のモスは、メキシコ国境近くで、撃たれた車両と男たちを発見する。麻薬密売人の銃撃戦があったのだ。

クリスマス前夜の「一家四人殺し」―数多の痕跡を残しながら、逃走する犯人たち。

カリブ海の朝7時、試合が始まった――。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

マーティが帰ってきた。母と妹のもとへ。

テキサスの田舎町のしがない保安官助手、ルー・フォード。愚か者をよそおう彼の中には、じつは危険な殺し屋がひそんでいた。

その孤独な殺人者は内なる妄念に衝き動かされ、次々と若い女を惨殺していた。ある時は路上で。

夏休みに入った刑事マルティン・ベックにかかってきた一本の電話。「これはきみにしかできない仕事だ」。

満月の夜に連続して起きた一家惨殺事件は全米を震撼させた。

ポッツヴィル、人口1280。この田舎町の保安官ニックには、心配事が多すぎる。

不良巡査カーターについての調査過程で関係者が不審死を遂げる。

膨大な犠牲者を出して、大戦は終わった。 真面目な青年アルベールは、戦争で職も恋人も失ってしまう。

麻薬王アダン・バレーラが脱獄した。

没落した名家の生まれのミロは、遺産が入る日を待ちわびる酒びたりの私立探偵。ある日、彼のもとを一人の女が訪れた。

何者かが放った一発の銃弾がサンフランシスコ市警察の敏腕刑事ロバート・アイアンサイドから下半身の自由を奪ってしまった。

フランク・マシアーノはマフィアの世界から足を洗ったつもりだった。

警察の手を逃れ、故郷のニューオーリンズからフィラデルフィアへと逃亡してきた青年ハートは、あまりの寒さに耐えかね、一着のオーヴァーコートを盗んだ。

真珠湾攻撃前夜のLA。日系人一家惨殺事件発生!これは究極の警察小説である。

一九七六年五月。

『マルタの鷹』『血の収穫』のダシール・ハメットはパルプマガジン「ブラックマスク」から登場し、ヘミングウェイやフィッツジェラルドと並ぶ二十世紀アメリカ文学の重要な小説家と見なされるまでになった。

バーテンダーのボブがその子犬を拾ったのはクリスマスの二日後のことだった。

カリフォルニア州最南端、サンディエゴのパシフィックビーチ。探偵ブーン・ダニエルズは、夜明けのサーフィンをこよなく愛する。

アイルランド人宣教師とコンゴ人女性の間に生まれたサルヴォは、両親から受け継いだ語学の才能で一流の通訳になっていた。

失踪した夫を捜してくれないか―元刑事のパレスは、知人女性にそう頼まれる。

グアテマラの殺戮から１年。