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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数681件
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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「健聴者と聴覚障害者の恋愛」という体裁を取っていますが、作者の主眼は恋愛にはなく「聴覚障害者の事をよく知って欲しい」にあると思いました。
主人公の、伸、ひとみ共に、そのための人物造形がなされていたように思います。 決して「いい人」として描かれてなかったですね。 メールではすこぶる良好であった関係が、実際に逢ってみると、初対面でありながら、お互いに不快感を感じる結果になってしまう。 健聴者と難聴者との、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションの難しさが伝わります。 伸を、積極的に難聴者を受け入れようとする健聴者の代表、 伸の同僚の女性を、難聴者に対し、若干だけど好意的でない健聴者の代表として描いてます。 巷に最も在りがちな健聴者の対障害者のスタンスを表現しているのだなと感じました。 読み手を不快にさせるようなきつい表現を避けつつやんわりと、問題点提示できていたように思います。 またひとみを介して、難聴者に多く見られ、恐らく健常者には理解し難いであろう行動・発言的特徴を上手く伝えていたと思います。 お互いの本音をぶつけ合う事で、最後ハッピーエンドに繋がりますが、私には伸のような行動や発言は絶対にできないですけどね。 聴覚障害者である大切な友人からプレゼントされた思い出深い作品です。 だから点数は若干甘目。 健聴者の方に是非とも読んで欲しい作品。 |
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作者である奥田氏の自叙伝的小説のようだ。
自叙伝的小説の中には、余りにもその人生が一般と比較すると異端で、共感できるどころか、そんな生き方格好いい的な描写に虫唾が走る作品も多いのだが、この作品は違います。 いつの時代もありそうな事という印象で、誰にでも共感できるのではないだろうか。 特に私の場合は、同世代という訳ではないが、僅か6,7年程度のずれなので、この作品に登場する出来事、事件等は全てリアルタイムで経験しているのが大きかったかもしれません。 しかも、そのディテールが細かいのがまた嬉しい。 時代的にも、生き方にも共感できたという事になりますね。 浪人→上京→大学生活→中退→就職→独立 18歳から20代、確かにこの10年強は、親との関係性もそうだけど、人間関係に目まぐるしい変化がある期間でもあります。 章立てされていますが、各章毎に登場人物がガラッと変わっているのが、そこをよく表せているように思えて、そのリアルさが妙に気に入っています。 結婚を含めていないのがいいですね。 来るべき30代に色々な可能性を連想する事ができますからね。 30歳を前にして「人生これから」なんて言ってたら「何、悠長な事言ってるの」って怒られるかもしれない。 主人公が親しい関係になった女性も、章毎に異なっており、以前の女性の話題など微塵も登場しない。 この辺りは、男の私にはよ~く分かるのですが、女性からは理解を得られないかも知れないですね。 |
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【ネタバレかも!?】
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「はしがきからあとがきまで全てが物語」
グロ小説かと思って読み始めたのですが、想像していた程でもない。 確かに殺人は起こしますが、その描写は妙に薄っぺらい。 殺人鬼が殺人を犯す時の心情や欲求といったものを描いているようにはとても思えず「何だったんだ、この作品」と思ったところでの「あとがき」である。 最後の最後に、これまで頭の中に描いていた構図がものの見事に反転します。 作者が見せたかったのはこれだったのか・・・と。 この作品は作中作なのですが、読んでいる最中は、そんな事ころっと忘れておりました。 そして、作者は一人ではなく複数の書き手がいるという事が1つのポイントになっていますね。 構成を複雑にしている訳ではなく、我々読み手に大きな衝撃を与えんために緻密な計算がされていると思いました。 話題作なのも納得です。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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近未来戦争SF小説という感じでしょうか。
慣れないジャンルであるため読むのにはかなりの時間を要しました。 難解な用語が数多く登場するだけでなく、どこか哲学的でもあり、(理解するために)全編息を抜けない非常に疲れる作品。 SF好きにはたまらないのだろうか。 作品評価が高いのも何となく理解は出来るが・・・ ただ個人的には正直好みではない。 高尚なのか単なるオタクなのか・・・ 戦争オタクが難解な専門用語を羅列し描き上げたライトノベルという感じもしている(ファンの方には怒られそうだが) 自分自身で分かりやすく変換し、またある時には補足して読み進めたりもした。 正しく読めているのかいささか自信がない。 というか多分読めていない。 何故なら、私にとってあの結末は突拍子もない以外の何物でもなく、いつもの倍以上の時間がかかりながらも、必死に追いかけて読んだつもりだったのですが、最後に「目が点」 これは作者の意図を汲み切れていないに他ならない・・・のだろう。 再読する気も起こらないし・・・ 作品批判ではなく、全く見当違いな解釈をしていたのだろうなという自分にがっかり。 疲弊。 |
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ジョーカー・ゲームに続くD機関シリーズの第2弾。
前作同様、各章が独立した短篇集であるため、このダブル・ジョーカーを先に読んでも大きな問題こそ無いですが、個人的にはやはりジョーカー・ゲームを先に読んだ方が数段楽しめると思っています。 というのも、今作は視点が敵対組織などD機関の外にあるからです。 外側から見たD機関、つまりは敵対組織の追い詰められる様が描かれる訳で、これはこれで大変面白いのですが、「D機関とは」「結城中佐とは」を理解した上で読んだ方がやはりよいでしょう。 まず今作では、結城中佐が余り登場しませんからね。 前作を読んだ方には、登場しなくとも、そこに結城中佐の影を感じたり出来るでしょうが・・・ 今作では、結城中佐の過去や、D機関の完全無欠でない部分も描かれます。 D機関から人間味を感じる事ができたのは意外な展開で、そこからはまた独特の美学といったものも感じる事ができます。 ただ作品の面白さという意味では、やはり前作の方が上でしょうか。 |
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