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梁山泊 さんのレビュー一覧

梁山泊さんのページへ

レビュー数38

全38件 1~20 1/2ページ
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※ネタバレかもしれない感想文は閉じた状態で一覧にしています。
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No.38:
(2pt)

ワルツを踊ろうの感想

これは恐らくこの作者さんの黒歴史になる作品ですね。褒めるところがないです。

外資系企業をリストラされた主人公が、過疎化が進むクソ田舎の再生に挑んでいく話かと思いきや違いました。
っていうか、外資系企業アラフォーでFP2級を取得できないなんてリストラされて当然ですよ。
兎に角、計画性がなくやることなすことバカ丸出しで空回りしっぱなし。
いわゆるダメ人間の部類で、このおつむで地域再生なんて出来たらビックリです。
ただ、この作者さんですから、ラストはスカッとひっくり返してくれるのではないかと我慢して読んでいましたが・・・
着地点は、最初から見え見えでした。

ワルツを踊ろう (幻冬舎文庫)
中山七里ワルツを踊ろう についてのレビュー
No.37:
(3pt)

生者と死者〜酩探偵ヨギ ガンジーの透視術の感想

この作品は図書館で借りて読んではいけません。

とんでもない工夫が凝らされている作品のようなのですが・・・
何の前知識もなく、このサイトで評価が高いという理由だけで読んだだけで・・・
読了後は「なんじゃこりゃ」で、その工夫に気づく事などあるわけなく、色々レビューサイトを回ってやっと納得した次第。
確認しようにも、もう返却した後で・・・
んなわけで、この作品を評価する資格はない訳ですが、読んだ本は一応レビューさせていただいているので3点という事で。

生者と死者―酩探偵ヨギガンジーの透視術 (新潮文庫)
No.36:
(3pt)

樒/榁の感想

「しきみ」/「むろ」と読み、どちらも植物の名前なのですが、木偏を取り除けば「密/室」って事ですね。
「樒」は「鏡の中は日曜日」が文庫化された時に併録された作品です。
「鏡のー」に登場人物である作家・鮎井郁介の「名探偵・水城優臣シリーズ」の1つとされており、内容も「鏡のー」のおまけ的なものです。
一方「榁」の方は、「樒」から16年の時を越えて、同じ場所で似たような密室殺人が発生し、別の探偵が挑み、全く同じシチュエーションに対し、異なる解答を示すというもの。
こう聞くと「ほぅ」と思うかもしれませんが、期待するだけ損をする脱力系バカミスです。
ノベルズ化された際に「榁」が追加されているとは言え、「樒」は「鏡のー」を読んでいてナンボの作品ですので、この作品単独で評価するのは難しいと思います。

樒・榁 (講談社ノベルス)
殊能将之樒/榁 についてのレビュー
No.35: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

最後のトリックの感想

なんか既読感があるなぁ・・・と思っていたら、メフィスト賞を受賞したデビュー作「ウルチモトルッコ」の文庫版だった(泣)
改題しただけでなく改稿もしているらしいですが、「ウルチモ」を読んだのは4年も前の話ですので、どこがどう改稿されたのかは当然分かりません。
というか、「これ、ウルチモトルッコ」じゃねーかよ、って気づいたのすら半分くらい読んだ後でしたので・・・
それまでは「また、このトリックに挑戦してるのかよ。好きだなー深水さん」って思ってました(呆)
「読者が犯人」というトリックに真摯に取り組んだ作品として、一読の価値はあると思いますが二回読む必要はなかったわな(大泣)

同じ毛色の作品なら「虚無への供物」の方が全然納得できますね。

最後のトリック (河出文庫)
深水黎一郎最後のトリック についてのレビュー
No.34: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

人形は遠足で推理するの感想

人形シリーズ第三弾。
朝永と睦月と鞠夫がバスジャックに巻き込まれる話になりますが、今回は長編。
バスジャックされているそのバスの中で、安楽椅子探偵よろしく、犯人が目の当たりにした密室トリックを見破らなくてはならない、という設定は面白いのですが、ハイジャックという緊張下は微塵も感じる事ができません。
幼稚園児が人質に取られているという設定も全く意味がないですし・・・
キャラ設定から考えても、日常の謎的な感じの方がいいんじゃないですかね。

人形は遠足で推理する (講談社文庫)
我孫子武丸人形は遠足で推理する についてのレビュー
No.33:
(3pt)

地球儀のスライスの感想

正直、森博嗣の短編集は好きじゃない。
上手く言えないですが、作者独特の詩的な表現が、長編作品より明らかに目立ってしまうためだと思う。
理系作家として名高いが、元々、やはり表現力が独特で、どこか理屈っぽく固く、また軽く深みがないように感じてしまう。
理系作家という先入観がそうさせるのか・・・ただ東野圭吾には全く感じないので。
あくまで個人的な意見であり、好き嫌いの問題かもしれませんが・・・
S&Mシリーズの短編も2作含まれています。
「すべてがFになる」以外は低評価にしたシリーズですが、そんな彼らが登場してくると何故かホッとしてしまうのは何故でしょうね。

全部で10編。
バラエティに富んでいると言えますが、何作か既視感のあるものがありましたかねぇ。
人が殺される話はありませんので、ミステリを期待しているとがっかりするかもしれませんね。

地球儀のスライス (講談社文庫)
森博嗣地球儀のスライス についてのレビュー
No.32: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

猿丸幻視行の感想

1980年乱歩賞受賞作品。
御大の「占星術殺人事件」をおさえての受賞作品。

現代の大学生が、その精神のみ過去にタイムスリップして、折口信夫に同化、猿丸と柿本人麻呂が同一人物かなどの謎を解き明かしていくというお話です。
大学の国文学の講義を聞かされているような感じで、折口信夫が実在の人物である事すら知らない理系人間の私には敷居が高いというより、読む資格がないです、って言われているような気がします。
「さぁ猿丸と柿本人麻呂は同一人物なのでしょうか?」と問われたところで、私の場合「知らんがな。どうでもええわ、そんなもん」なわけで、まぁ読む資格ないですね(笑)

本文も難しいんですわ。
「占星術殺人事件」の冒頭の40ページ程の例の導入部分が延々と続いている感じ・・・なんて言ったら未読の人に敬遠されてしまうか(笑)
国語苦手な私には、それに近い感じでした。

謎自体は、ほぼほぼが暗号なのですが、図解まで挿入してくれているにも関わらずさっぱり。
時刻表トリックと同じような感じで、読み飛ばさずじっくり数字(文字)を追えるような読み手であれば楽しめるかもしれません。
まぁ国文学に明るい、というのが前提条件になりますが・・・
物語は中盤以降、折口信夫視点で進むので、舞台は明治末期。
現代ではなく当時の識者に、その謎を解かせたいというこの設定は面白いと思うのですが、現代パートが余りにもおざなりというか、ラストに戻ってきておしまいというのでは、現代パートの役割が何だったのかよく分かりません。
そもそもタイムスリップに意味があったのかって事ですね。
内容を理解できなかった私がこんなことを言うのはおかしいかもしれませんが、設定を上手く料理しきれていないのではないかと思いました。

猿丸幻視行 (講談社文庫)
井沢元彦猿丸幻視行 についてのレビュー
No.31:
(2pt)

高原のフーダニットの感想

火村シリーズの中編が3作。

「オノコロ島ラプソディ」
冒頭で叙述トリックについて言及(批判)しており、(ロジック一本槍の作者)「らしいな」と思いつつも、まさか叙述で来るのかなんて若干楽しみにしていたら「バカミス」だった(笑)

「高原のフーダニット」
良くも悪くもこの作者らしいというか、火村シリーズらしい作品と言えるのかも知れない。
まず「無理がある」
そして「捻りがない」
火村と有栖が「できている」という視線で読めない読者には退屈この上ないのである。
この作品の場合、それに加えてもう1つ。
被害者が双子であるという設定に何か意味があっただろうか。
こういうのやめて。 正直思いっきり消化不良。

「ミステリ夢十夜」
ショートショート。
レビューを書こうという気も起こらないのだが、あえて一言。
収録作の中でこの作品が一番良かった、なんていうレビューも散見されるわけだが・・・(意外と多かった気がする)
これって作者としてはどうなの?
結局そ~ゆー事なんじゃないの(笑)

高原のフーダニット (徳間文庫 あ 59-1)
有栖川有栖高原のフーダニット についてのレビュー
No.30:
(2pt)

暗黒童話の感想

黒乙一全開。
作中に「アイのメモリー」という短編童話が挿入されています。
これなら従来の黒乙一短編作品という事で、そもそも嫌いではないですし、それなりの評価は出来たのですが・・・
まぁ何れにせよ黒乙一は短編に限るな、と実感した次第です。
乱歩の短編に似た感じのがありましたかね。 あと、綾辻「暗黒館」とか。
一番似ているのは「フリークス」かな。

眼球移植による幻視というアイデア自体は既視感ありありですが、これまで読んだ乙一作品の中では最もミステリらしい作品ではあります。
ホラーとミステリの融合ってやつですかね。
綾辻さんの「フリークス」のレビューで、「こんなの描けるの綾辻しかいない」と書いたのですがいましたね、ここにも。
色々凝った事もやっておるのですが、全てグロさの前に吹き飛びます。
苦手です。
暗黒童話 (集英社文庫)
乙一暗黒童話 についてのレビュー
No.29: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(1pt)

殺人鬼の感想

13日の金曜日にしても小説にしたらショボイんだろうな。

レビューを散見しているとグロい、怖いという意見が多い。
だが、物語に没頭できてこそのグロであり、その世界観に入り込むことが出来なければただの文字だ。
演者の迫真の演技や効果音が目から耳から入ってくる映像には勝てっこないが、こういう世界を表現するのが好きなのであれば、もう少し考えたらどうか。
ただ人を殺したいだけの殺人鬼であり動機も何もない。
ただ殺すだけでなく、首や手足を切断したり、内蔵を引きずり出したりする必然性もない。
そこに何の物語もない。
こういうグロいのを描きたいだけ、まずグロやら読み手が不気味に思いそうな事が最初にあって、お話の部分は後付けの付録。
そんな気がします。
「Another」もそんな感じだった。


▼以下、ネタバレ感想
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殺人鬼  ‐‐覚醒篇 (角川文庫)
綾辻行人殺人鬼 についてのレビュー
No.28:
(3pt)

ミステリ・オペラ 宿命城殺人事件の感想

図書館で予約して借りたのですが、受け取った時にその分厚さにびっくり。辞書かよ。
分厚いだけではない。旧仮名使いの作中作、イメージしづらい財宝?宝物?、そしてオペラ、難解な漢字も相まってまぁ読み辛い。
一番厳しいのは、「城」という建物を舞台にしていながら、図解もないために、その構造が頭に入ってこないことだ。
これで建物に何か秘密があるんだったら怒るよ・・・という不信感が読中拭えない。
まぁ分量を考えても、普段余り本を読まない人にはお薦めできないですね。


▼以下、ネタバレ感想
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ミステリ・オペラ―宿命城殺人事件 (ハヤカワ・ミステリワールド)
No.27: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(1pt)

ノックス・マシンの感想

このミス1位。
ゴールデンスランバー、新参者、悪の教典、ジェノサイド、ロクヨン(未読)ときて・・・これ?これなの?
万人受けする作品が並んでいる気がするのですが・・・
相当に読み手を選ぶ作品ですぜ。
作者にしても、ミステリじゃないから自由奔放に好き勝手に遊び半分にのびのび書きましたって感じがするのですが・・・
面白い面白くない以前の問題で何を書いているのかさっぱりわかりません(苦笑)

正直、せいぜいミステリ愛好会(理系大学)の内輪だけで楽しんで下さいよってレベルですねー。
ハードルが高いなんて言葉は使いたくないですね。
絶賛されると思いますよ、ミステリ愛好会(理系大学、特に理学部または工学部、真面目に講義出ている人に限る)の方には。

図書館で借りて読んだ本だったんで壁に叩きつけることは出来ませんでした。
ノックス・マシン (角川文庫)
法月綸太郎ノックス・マシン についてのレビュー
No.26:
(2pt)

帽子収集狂事件の感想

乱歩はこの作品のどこをどう評価して作者のベストに推しているのだろうか。


▼以下、ネタバレ感想
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帽子収集狂事件【新訳版】 (創元推理文庫)
No.25: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

雲をつかむ死の感想

飛行機内で起こる殺人事件で、殺害に使用されたとみられる凶器がポアロの座席から見つかる。
しかもポアロは飛行機に酔っていた。
おっとポアロが窮地に、さてここからどんな展開が・・・と思いきや、「ポアロさんが犯人なわけない」でほぼスルー。
この設定に何の意味が・・・

ネタバレに書きますが、このシリーズでは一枚落ちの作品かと思いますね。


▼以下、ネタバレ感想
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雲をつかむ死〔新訳版〕 (クリスティー文庫)
アガサ・クリスティ雲をつかむ死 についてのレビュー
No.24: 3人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

ブラジル蝶の謎の感想

短編作品だとスペース的にも詳細な人物描写を入れ込むのが難しく、その点ではロジック中心の作者だから、長編作品との差異は他の作家さんと比べると大きくないようには感じます。
ただやっぱりインパクトをもたせるという意味でこういう一発ギャグ的トリックになっちゃうのかなぁ。
舞台設定まではバラエティに富んでいて導入部までは毎作引き込まれるのですが・・・
それにしてもこの作品ではちょっとこじつけが過ぎますね。


▼以下、ネタバレ感想
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ブラジル蝶の謎 (講談社文庫)
有栖川有栖ブラジル蝶の謎 についてのレビュー
No.23:
(3pt)

青列車の秘密の感想

冒頭から100頁に渡り登場人物の描写がしっかりとなされており、各人の個性をしっかり読み手に植えつけています。
この辺りはさすがクリスティだと思うのですが、だったら何故あの登場人物にとって願ったりかなったりなハッピーエンドにしたのかが全く意味不明です。
正直首を傾げてしまうレベルです。

また、準主人公と言ってしまってもよい、登場人物一覧に「女遺産相続人」と記載されている人物。
ポワロのお気に入りとなり、主要な男性登場人物に次から次へと好意をよせられるという・・・
事件解決に一役買うものと思いきや結局役に立ったとも思えず、ではミスディレクション的な立ち回りをするのかと思えばそうでもない。
「存在意義が不明」と評しているレビュアーの方も多いようですね。全くの同感です。
ホントは彼女を起点に何か物語に何かしたかったのだが、作者の精神状態的にそれが出来ず中途半端に終ってしまったという感じがしています。
それは、作品として肝心なトリックにも同様に現れているような気がします。


▼以下、ネタバレ感想
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青列車の秘密 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティ青列車の秘密 についてのレビュー
No.22:
(1pt)

ビッグ4の感想

国際的犯罪組織とポアロの戦いを描いた作品。
未読の方には「嘘つけ!」って言われそうですが嘘ではないのです。
いつものポワロシリーズっぽくないなぁ・・・って当たり前なのです。
何故この作品の主人公がエルキュール・ポアロである必要があるのでしょうか。
人が殺される。でも犯人は決まっているのです。犯罪組織以外の何者でもないのです。
彼らは当然逃げも隠れもしないのです。トリックもくそもないのです。それ以前にこれ以上関わると殺されるのです。
この作品のどこに灰色の脳細胞が活躍する余地があるのでしょう。

スパイ小説として読んでも出来ばえは良くないです。
ナンバー4とばかり対決して、ナンバー1、ナンバー2、ナンバー3の存在感を示す前に最後あっけなく終わってるし。
低視聴率で打ち切られた尻切れトンボ状態のドラマのような感じです。
クリスティが描いた作品とはとても思えませんでした。

最後のかぼちゃの台詞から考えると、この作品はアクロイドよりも前の作品なはずですね。

ビッグ4 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)
アガサ・クリスティビッグ4 についてのレビュー
No.21: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

雀蜂の感想

何の前置きもなくいきなり雀蜂との格闘が始まったので、回想シーンか何かだと思っていたら、続く続くよどこまでも。
ついに最後まで続きやがった(笑)
本来リアリティに欠けるオチはレビューの採点の際には減点材料と成るのですが、この作品では、そのオチがあるからまだ助かっているという印象。
とんでもオチのおかげで何とかミステリとしての体裁を守れたって感じです。

読中のネタバレを恐れるがために、参考文献を一切掲載しなかった「天使の囀り」でしたが、記載しなくとも、そのディテールの緻密さから徹底的に調べあげたなという事が容易に伺えました。
だからこそ読み手は、◯◯◯(ネタバレになりそうなので伏せ字)に関する知識などまるで有していなくてもそこにリアリティを感じることができたのです。
雀蜂やアナフィラキシーショックに関しては皆知っていると思ってサボっちゃいました?
雀蜂に追い回されるとそりゃ怖いですよ。
でもこの作品読んでいて怖いなんてこれっぽっちも思いませんでしたよ。

どこかのレビューに「悪の教典の下巻」と同じという事を書かれている方がいました。
まさしくその通りだと思いました。
このような投げやりな作品を書けてしまう下地が元々あったんですね。

雀蜂 (角川ホラー文庫)
貴志祐介雀蜂 についてのレビュー
No.20: 1人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(3pt)

探偵倶楽部の感想

男女2名の探偵が登場する短篇集ですが、何れの物語においても彼らは主役とはなりえません。
探偵らしいことを何もしていないですからね。
彼らが所属する探偵倶楽部という存在を謎につつまれたものとして表現したいのでしょうか、そもそも探偵役の名前すら明らかにされていませんし、感情のないサイボーグのように描かれています。
最後に答えを教えにだけやってくる愛想のないお兄さん。 それ以上でもそれ以下でもない気がします。
お姉さんの存在意義がそもそもわからないですしね。
ミステリって言うよりも「小学館小学?年生の付録についてくる推理クイズ」って感じですね。
東野作品にしては、独特の理系要素もなし深い心理描写もなしのないない尽くしの作品。
探偵倶楽部 (角川文庫)
東野圭吾探偵倶楽部(依頼人の娘) についてのレビュー
No.19: 4人の方が下記のレビューは「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(1pt)

フリークスの感想

ホラーとミステリの融合ってヤツですか。綾辻氏がお得意な、ってか、綾辻氏にしか描けない作品かも知れませんね。
個人的に好きではないです。
精神病棟を舞台にしている時点で何がやりたいのか想像がつきますし、その結末自体も想像の範囲内でした。
たとえ想像の範囲を超えていたとしても感動はしなかったと思います。
多重人格や記憶喪失といった地の文が信用出来ない類のミステリに、プロットも伏線もクソもないってのが私の持論です。
ましてや畸形なんて・・・「暗黒館の殺人」が苦手だった私には苦痛以外の何モノでもなかったです。
世界観の時点で拒絶反応があってフラットな状態では読めませんでした。

それにしても・・・
著者の館シリーズの中で「暗黒館の殺人」と「人形館の殺人」って評価が高くないですよね。
私も好きではありません。みんな同じ理由なんだと思ってましたけどね・・・
この作品は評価高いんですよね。
もしかして、暗黒館や人形館って島田潔の出番が少ないから好きじゃないのか?

フリークス (角川文庫)
綾辻行人フリークス についてのレビュー


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