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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数23件
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この作品は図書館で借りて読んではいけません。
とんでもない工夫が凝らされている作品のようなのですが・・・ 何の前知識もなく、このサイトで評価が高いという理由だけで読んだだけで・・・ 読了後は「なんじゃこりゃ」で、その工夫に気づく事などあるわけなく、色々レビューサイトを回ってやっと納得した次第。 確認しようにも、もう返却した後で・・・ んなわけで、この作品を評価する資格はない訳ですが、読んだ本は一応レビューさせていただいているので3点という事で。 |
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「しきみ」/「むろ」と読み、どちらも植物の名前なのですが、木偏を取り除けば「密/室」って事ですね。
「樒」は「鏡の中は日曜日」が文庫化された時に併録された作品です。 「鏡のー」に登場人物である作家・鮎井郁介の「名探偵・水城優臣シリーズ」の1つとされており、内容も「鏡のー」のおまけ的なものです。 一方「榁」の方は、「樒」から16年の時を越えて、同じ場所で似たような密室殺人が発生し、別の探偵が挑み、全く同じシチュエーションに対し、異なる解答を示すというもの。 こう聞くと「ほぅ」と思うかもしれませんが、期待するだけ損をする脱力系バカミスです。 ノベルズ化された際に「榁」が追加されているとは言え、「樒」は「鏡のー」を読んでいてナンボの作品ですので、この作品単独で評価するのは難しいと思います。 |
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なんか既読感があるなぁ・・・と思っていたら、メフィスト賞を受賞したデビュー作「ウルチモトルッコ」の文庫版だった(泣)
改題しただけでなく改稿もしているらしいですが、「ウルチモ」を読んだのは4年も前の話ですので、どこがどう改稿されたのかは当然分かりません。 というか、「これ、ウルチモトルッコ」じゃねーかよ、って気づいたのすら半分くらい読んだ後でしたので・・・ それまでは「また、このトリックに挑戦してるのかよ。好きだなー深水さん」って思ってました(呆) 「読者が犯人」というトリックに真摯に取り組んだ作品として、一読の価値はあると思いますが二回読む必要はなかったわな(大泣) 同じ毛色の作品なら「虚無への供物」の方が全然納得できますね。 |
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人形シリーズ第三弾。
朝永と睦月と鞠夫がバスジャックに巻き込まれる話になりますが、今回は長編。 バスジャックされているそのバスの中で、安楽椅子探偵よろしく、犯人が目の当たりにした密室トリックを見破らなくてはならない、という設定は面白いのですが、ハイジャックという緊張下は微塵も感じる事ができません。 幼稚園児が人質に取られているという設定も全く意味がないですし・・・ キャラ設定から考えても、日常の謎的な感じの方がいいんじゃないですかね。 |
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正直、森博嗣の短編集は好きじゃない。
上手く言えないですが、作者独特の詩的な表現が、長編作品より明らかに目立ってしまうためだと思う。 理系作家として名高いが、元々、やはり表現力が独特で、どこか理屈っぽく固く、また軽く深みがないように感じてしまう。 理系作家という先入観がそうさせるのか・・・ただ東野圭吾には全く感じないので。 あくまで個人的な意見であり、好き嫌いの問題かもしれませんが・・・ S&Mシリーズの短編も2作含まれています。 「すべてがFになる」以外は低評価にしたシリーズですが、そんな彼らが登場してくると何故かホッとしてしまうのは何故でしょうね。 全部で10編。 バラエティに富んでいると言えますが、何作か既視感のあるものがありましたかねぇ。 人が殺される話はありませんので、ミステリを期待しているとがっかりするかもしれませんね。 |
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1980年乱歩賞受賞作品。
御大の「占星術殺人事件」をおさえての受賞作品。 現代の大学生が、その精神のみ過去にタイムスリップして、折口信夫に同化、猿丸と柿本人麻呂が同一人物かなどの謎を解き明かしていくというお話です。 大学の国文学の講義を聞かされているような感じで、折口信夫が実在の人物である事すら知らない理系人間の私には敷居が高いというより、読む資格がないです、って言われているような気がします。 「さぁ猿丸と柿本人麻呂は同一人物なのでしょうか?」と問われたところで、私の場合「知らんがな。どうでもええわ、そんなもん」なわけで、まぁ読む資格ないですね(笑) 本文も難しいんですわ。 「占星術殺人事件」の冒頭の40ページ程の例の導入部分が延々と続いている感じ・・・なんて言ったら未読の人に敬遠されてしまうか(笑) 国語苦手な私には、それに近い感じでした。 謎自体は、ほぼほぼが暗号なのですが、図解まで挿入してくれているにも関わらずさっぱり。 時刻表トリックと同じような感じで、読み飛ばさずじっくり数字(文字)を追えるような読み手であれば楽しめるかもしれません。 まぁ国文学に明るい、というのが前提条件になりますが・・・ 物語は中盤以降、折口信夫視点で進むので、舞台は明治末期。 現代ではなく当時の識者に、その謎を解かせたいというこの設定は面白いと思うのですが、現代パートが余りにもおざなりというか、ラストに戻ってきておしまいというのでは、現代パートの役割が何だったのかよく分かりません。 そもそもタイムスリップに意味があったのかって事ですね。 内容を理解できなかった私がこんなことを言うのはおかしいかもしれませんが、設定を上手く料理しきれていないのではないかと思いました。 |
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冒頭から100頁に渡り登場人物の描写がしっかりとなされており、各人の個性をしっかり読み手に植えつけています。
この辺りはさすがクリスティだと思うのですが、だったら何故あの登場人物にとって願ったりかなったりなハッピーエンドにしたのかが全く意味不明です。 正直首を傾げてしまうレベルです。 また、準主人公と言ってしまってもよい、登場人物一覧に「女遺産相続人」と記載されている人物。 ポワロのお気に入りとなり、主要な男性登場人物に次から次へと好意をよせられるという・・・ 事件解決に一役買うものと思いきや結局役に立ったとも思えず、ではミスディレクション的な立ち回りをするのかと思えばそうでもない。 「存在意義が不明」と評しているレビュアーの方も多いようですね。全くの同感です。 ホントは彼女を起点に何か物語に何かしたかったのだが、作者の精神状態的にそれが出来ず中途半端に終ってしまったという感じがしています。 それは、作品として肝心なトリックにも同様に現れているような気がします。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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何の前置きもなくいきなり雀蜂との格闘が始まったので、回想シーンか何かだと思っていたら、続く続くよどこまでも。
ついに最後まで続きやがった(笑) 本来リアリティに欠けるオチはレビューの採点の際には減点材料と成るのですが、この作品では、そのオチがあるからまだ助かっているという印象。 とんでもオチのおかげで何とかミステリとしての体裁を守れたって感じです。 読中のネタバレを恐れるがために、参考文献を一切掲載しなかった「天使の囀り」でしたが、記載しなくとも、そのディテールの緻密さから徹底的に調べあげたなという事が容易に伺えました。 だからこそ読み手は、◯◯◯(ネタバレになりそうなので伏せ字)に関する知識などまるで有していなくてもそこにリアリティを感じることができたのです。 雀蜂やアナフィラキシーショックに関しては皆知っていると思ってサボっちゃいました? 雀蜂に追い回されるとそりゃ怖いですよ。 でもこの作品読んでいて怖いなんてこれっぽっちも思いませんでしたよ。 どこかのレビューに「悪の教典の下巻」と同じという事を書かれている方がいました。 まさしくその通りだと思いました。 このような投げやりな作品を書けてしまう下地が元々あったんですね。 |
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男女2名の探偵が登場する短篇集ですが、何れの物語においても彼らは主役とはなりえません。
探偵らしいことを何もしていないですからね。 彼らが所属する探偵倶楽部という存在を謎につつまれたものとして表現したいのでしょうか、そもそも探偵役の名前すら明らかにされていませんし、感情のないサイボーグのように描かれています。 最後に答えを教えにだけやってくる愛想のないお兄さん。 それ以上でもそれ以下でもない気がします。 お姉さんの存在意義がそもそもわからないですしね。 ミステリって言うよりも「小学館小学?年生の付録についてくる推理クイズ」って感じですね。 東野作品にしては、独特の理系要素もなし深い心理描写もなしのないない尽くしの作品。 |
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近未来戦争SF小説という感じでしょうか。
慣れないジャンルであるため読むのにはかなりの時間を要しました。 難解な用語が数多く登場するだけでなく、どこか哲学的でもあり、(理解するために)全編息を抜けない非常に疲れる作品。 SF好きにはたまらないのだろうか。 作品評価が高いのも何となく理解は出来るが・・・ ただ個人的には正直好みではない。 高尚なのか単なるオタクなのか・・・ 戦争オタクが難解な専門用語を羅列し描き上げたライトノベルという感じもしている(ファンの方には怒られそうだが) 自分自身で分かりやすく変換し、またある時には補足して読み進めたりもした。 正しく読めているのかいささか自信がない。 というか多分読めていない。 何故なら、私にとってあの結末は突拍子もない以外の何物でもなく、いつもの倍以上の時間がかかりながらも、必死に追いかけて読んだつもりだったのですが、最後に「目が点」 これは作者の意図を汲み切れていないに他ならない・・・のだろう。 再読する気も起こらないし・・・ 作品批判ではなく、全く見当違いな解釈をしていたのだろうなという自分にがっかり。 疲弊。 |
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作者による青春のエッセイ集であり、それ以上でも以下でもない。
個人的に、アウトローとしての生き方を美化するような作品は好みではありません。 藤原伊織さんの「テロリストのパラソル」を読んだ時にも同じ事を感じたのですが、「テロリスト~」のような意図的な美化と感じ無かった分まだましでした。 確かに世界が大きく変わろうとしていた時代だったろうが、当時の学生が全てそうであったはずはない。 どうも「俺達はお前たちとは違う」「俺達はお前たちより楽しんだ」または「頑張った」的ニュアンスを感じざるを得ない。 「人間的魅力」を感じるなんてレビューが多いのには驚いた。 私の場合、魅力よりも、そこからは「死臭」のようなものしか感じられませんでした。 |
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DV男VSストーカーという構図。
もう一人、ストーカーである主人公と似た家庭環境に育ち、主人公同様「存在感のない」コンビニ店員が登場します。 彼らの行動は、はっきり異常であり、主人公とコンビニ店員に間しては社会不適合者と言ってもよさそうです。 DV男は、零細企業のサラリーマンとはいえ社内での成績は優秀、周囲からの信頼も厚く、容姿も整っており女性にモテる。 しかし、家庭では豹変し、妻に対して異常なまでの暴力を繰り返します。 そのギャップの激しさと言うよりも、既に行為自体が、一般的に認知されているDVの定義を遥かに超えています。 一方、コンビニ店員はキレて衝動的に殺人を犯してしまいます。 主人公とコンビニ店員の違いは、無視されたり冷遇されたりという不遇な人生を余儀なくされながら、更に報われる保証がないにも関わらず、命をかけて愛する事の出来る対象が存在したか否かなのでしょう。 しかしながら、主人公の愛情表現も常識の範囲をはるかに超えています。 ▼以下、ネタバレ感想 |
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