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梁山泊 さんのレビュー一覧
梁山泊さんのページへレビュー数271件
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閉塞した環境に生きる女性にありがちな悩みを、泥棒、放火、逃亡、殺人、誘拐といった犯罪に絡めて描いた短編集。
「女性は、こういう状況ではこう考える」 犯罪という非日常的な状況ですが、妙にリアル感あり。 メンヘラ女を描くのが上手い作家さんですね。 |
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【ネタバレかも!?】
(1件の連絡あり)[?]
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殺し屋シリーズ第三弾。
テーマはこれまで同様「家族愛」ですかね。 視点切り替えを多用した過去2作と違って、ずっと視点独占の主人公。 そんな主人公を、たった一行で殺してしまった時には驚いたけど、この後の「泣かせ」のポイントになっているように思いました。 個人的には、前作までのハチャメチャな方がこのシリーズには合ってそうに思いました。 |
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総理大臣の娘を誘拐する器には到底思えない主人公。
更に明確にされていない動機といい何か隠し玉がありそうだと思っていたが・・・この点については、ラストでスッキリ腹落ちさせてくれた。 しかし、あの総理大臣には一言言わせて欲しい。 「キミは大学出たのか?」 |
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初めて読んだ作者の作品が前作の「カエル男」
以降、作者の作品を読み漁ってきた自分にとっては「あぁ前作にも出ていた刑事さん」ではないのです。 渡瀬、古手川、そして御子柴。彼らが演じる「カエル男」が面白くない訳がないのですよ。 |
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警察学校を舞台にした連作短編の体。
「警察学校の目的は生徒を卒業させる事ではなく、不向きな人間を排除する事」らしい。 「何でもお見通し」な教官の存在感が半端ないだけでなく不気味でもあって、登場してくるだけでドキッとさせられる。 見込みのある生徒を、不向きな生徒を使って一度どん底に叩き落とすやり方が結構えげつない。 愛は感じられないのだが、それに応える生徒がまた格好いい。 |
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自意識過剰で人間関係が上手く築けない女。
同じあぶれ者のアイドルオタクの男に興味を示すが、ベクトルが一方向に振り切れている彼は自分に全く興味を示さない。 で、「蹴りたい」ってか。笑ってしまう。 いい歳してアイドルオタクって情けなくて見苦しいけど、自意識過剰で孤立してる奴の方がよっぽどタチが悪い。 |
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青森までツーリング中の主人公が陰謀に巻き込まれ、という話。
巻き込んだ側と巻き込まれた側、二人の登場人物の視点で交互に描かれますが、寡黙な二人の絆が徐々に深まる様が伝わってくるのがいいですね。 多くを語らずともってやつだ。 主人公パートで、体言止めが多く使われており、淡々としているようでリズムがよく、独特の余韻も生んでいますね。 情景が目に浮かぶようでした。 |
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「人は人生の終わりに誰を想い、何を願うのか」
裏表紙の解説にある様に確かに「静かに胸を打つ物語」なのは間違いないのだが、当初想像していたのとは違っていました。 読んでいて目頭が熱く・・・ではなく、寧ろ眉間にシワが・・・でしたね。 これこそが、残り時間が少なくなった人間にしか達せない境地なのかなって思いました。 |
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笑シリーズ3作目。
1編10分程度で読めてしまう全13編の全くミステリ要素のない短編集ですが、作者の意外性を見たっていうか、短編集は作家の実力が出るなぁって実感しました。 良品が目白押しです。 個人的には白夜行雪穂を主人公にした「シンデレラ白夜行」が好きですね。 |
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娘の部屋には、祖母が母親に教えたピアノ、祖父が娘とのコミュニケーションを取らんとし買い与えたパソコン。
一方、父親は不在、母親は生活を守るため働く事に精一杯。 今の親って子育て出来てないんだろうな。 家族の時間はどこへ?っていうかこんな時代に誰がした。 17歳の作者の皮肉めいて聞こえました。鋭い指摘です。 |
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「チルドレン」の続編。
少年犯罪。善か悪かと問われれば悪でしか有り得ない。でもその悪にも色々ある。 一筋の光を与えたくなる人物も含まれるが、実際人が死んでいる。 皆が納得する答えなど誰も出せない気がする。 そんな難題を、あの陣内がどのように扱うのかが見どころです。 |
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「優しい死神の飼い方」の続編。
優しい死神レオも登場するので先に前作を読んでおきましょう。 今作は事件に巻き込まれた人々の魂を救いながら真相究明するというミステリー仕立て。 どちらが好みかは人それぞれだと思いますが安定のシリーズとなりそうです。 |
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作者初読。
これがこの作者さんの世界観なんですかね。森見ワールド? 私は「うる星やつら」と「めぞん一刻」を足して2で割ったような印象を受けました。 主人公の男女は、響子さんと五代くんに置き換えても違和感なさそうです。 第三章のドタバタ喜劇や魑魅魍魎のサブキャラクタなんて「うる星やつら」っぽくなかったですか。 |
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安楽死という共通の目的で集まった10代の12人が死にたい理由を告白しあいます。
やっぱ、殻にこもらず人に話してみるって大事なんですね。 自殺する状況では他人を介在させる余裕すらないとは思いますが、孤立させなければこの不幸は防げるかもって考えさせられた作品でした。 自殺させてしまうってのは周りの人間の責任も大きいんだなって思いました。 |
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作者初読。
幼児誘拐を題材にした作品を多く手掛ける作家さんのようです。 現在発生した殺人事件が41年前に時効になった誘拐事件との繋がりを見せて、という骨太警察小説です。 但し、作品の主眼は、犯人が誰々、トリックがどうこうよりも、1つの事件がこれだけ多くの人間のその後の人生を変えてしまった、というヒューマンドラマ的な面にあると思いました。 結構鳥肌モノでした。 |
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帯に「あなたは100回騙される」的な事が書いてありますが「100回突っ込める」が正解でしょうか。
意図的に浅く描いているという気もしなくはないですが、単に浅いだけかも知れない。 深く描けないのであれば、もっと分かりやすく徹底的に架空色を出した方がよかった気がします。 |
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5人の人気作家による世にも奇妙な物語系アンソロジー。
宮部さんがトップバッターのリレー小説って事で後続はさぞかし頭を悩ませたのでは(笑) 繋がりという点でさすがの辻村さん。 サービス精神旺盛な薬丸さん。 自分の色をしっかり出した東山さん、宮内さん。 どれも素晴らしかったです。 |
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作者の作品の特徴からラストの展開は早い段階で読めてしまいますかね。
生活保護をテーマにした作品ですが、タイトルからも作者がどっちサイドの考えをお持ちで何を言いたかったのかは明白。 ラストの結果云々より、読み手はそこを汲むべきだろうと思いました。 |
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古典ミステリ好きが古典ミステリ好きのために書いたミステリです。
作品中に、ルルー、ポー、ヴァン・ダインの名前が出てきたりしますが、作品自体はまんまカーですね。 こういう舞台設定やらストーリー展開好きな人は多いと思います。 上下巻に渡る力作と言えそうですが、既視感満載です。 |
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芥川賞受賞作品。
作者の作品は「消滅世界」に続いて2作目の読了。 すごい作品を描く人だな、と思ってましたが、この作品も発想というか着眼点が凄い。 コンビニでマニュアル化された店員を擬態する事で「普通」を目指した「普通じゃない」人が、最後コンビニの一部となって生きていく事を決意する物語です。 歪過ぎる。 「普通」という価値観の押しつけへの批判には同意できなくもないですが、取り敢えず私は「普通」でいたいです。 |
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