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冤罪者



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【この小説が収録されている参考書籍】
冤罪者 (文春文庫)

冤罪者の評価: 3.88/5点 レビュー 32件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21~32 2/2ページ
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No.12:
(5pt)

サブタイトルはSTALKERSです。

冤罪者というタイトルとはべつに装丁にSTALKERSとあります。
これが実は本題で、冤罪者がサブタイトルでしょう。
タイトルまでも叙述トリックを表してます!?

逃亡者で折原一を知って他を読んでみたくなり、この本を手にしました。
非常によく構成されたストーリーで、直木賞候補もうなづけます。

「犯人は誰だ?」
にポイントをおいて読み進めてしまうところが心地よかったです。
冤罪とされる河原と、ライターの五十嵐以外はまだしも全体的に人物描写が少なくて
入り込めなかったです。
事件が複数発生しているところもあり、登場人物も多いため、
犯人の的が絞れないのは当たり前です。
そうなると動機がなんなのかが気になるところです。
最後まで読んで判りますが、ちょっと希薄な印象でしっくりきませんでした。
殺し方が酷く、グロいので深い恨みを持った人物の犯行と思って読んでました。
直木賞落選はそこがポイントだったのではと思っています。
全体としてはよくできたストーリーで「ええっ、そうだったのかぁっ」
となりましたので良かったです。
おすすめです。
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No.11:
(5pt)

もう、だまされるカイカン。

おー。

かなり分厚い作品だったけど、ほぼ一気読み。
いやいやいやいや、久しぶりに充実感。
読み終わって、「おー」って思わず、声だしちゃった。

いやいや、とにかく怪しい人三昧。
何度か書いたけどこの人の作品は、慣れればこそどこでだまされるのかと、
思わず気合いが入ってだまされる!

だまされるのがこんなにも、カイカンだなんて思わなかった。
そのくらいのヤラレタ感。
しかもだまされて、振り返って読み直しても、扱いはあくまでフェア。

そうか、確かにそう書いてあるよね、
あるいは確かに、そうは言ってないわ!

ここまで見事に伏線張られて、怪しい人ばっかり出されて、
こんなに美しく収束されるともう、脱帽。

読んでよかった。
あー気持ちいい、このなんとも言えない満足感。

この本は、確実に、読むべき本です。
翻訳して世界中に紹介してほしい、ぜひぜひ。
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4167451026
No.10:
(4pt)

すごく面白いし、読みやすい。でも

1作品の根本のトリックに大きな矛盾がありませんかね。
(ネタばらしになるので詳述できませんが。)
2登場人物の行動にも、ときおり「なんで?」ってのがあります。
3凝った作りをしながら、「監禁中」の叙述だけが突出して不出来です。

しかし、いずれも僅かのセンテンスを加え、
人物設定を微修正すれば、改善できたはずです。

これほどの長編だと、どんなに力量のある作家でも、
自分で完全には作品を制御できなくなるでしょう。

そういう意味では担当の編集者が細かく読み込み、
作者の意図を汲んで改善をアドバイスするべきだったと思います。
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4167451026
No.9:
(5pt)

またしても騙されました。

叙述トリック作家の“仕掛け”に違和感を感じながらも
最後の最後まで騙されたままで見抜けなかった!!
タイトルのように冤罪というテーマがありながらも
実は主人公の五十嵐友也に関係した人間の出来事を描いている。
ポイントは何故五十嵐友也の回りばかり不幸が起こるのか?
でも構えずに読むの一番ですね。種明かしは最後の最後まで判りません!!
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4167451026
No.8:
(3pt)

折原マジックは何処に

本作において、作者は本来の叙述トリックものに"冤罪"と言う社会性を加え、新境地を開こうとしたものと思われる。結局、「者」シリーズは四部作となった。
しかし、作者のデビューから付き合っており、作者のファンでもある私からするとトリックが全く物足りなかった。前半で語られる"冤罪者"に関するエピソードを額面通り受け取る読者はいないだろう。また、この冤罪者に対して救済活動をする女性が出てくるが、彼女の行動・心理状態が理解不能で付け焼き刃にしか感じなかった。ご都合主義的に登場させられたとしか思えない。後半、折原マジックらしきものが表面化してくるが、従来の枠組みを越えるものではなく、私の中では予定調和で終った。正直、作者が何処を読者に謎と思って欲しいのか分からない程だった。
社会性をプラスしたミステリの試みは本作では成功していないように思われる。
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4167451026
No.7:
(4pt)

してやられたり。悲喜劇ジェットコースター!

騙されます。騙されるとわかっていながら、見事に。
正直、話は重く、結末に向かうにつれ悲しさも増します。
しかし!
前半の冗漫な導入とはうって変わって、
サスペンスと読むにつれて二転三転する叙述の罠。
悲劇なのに、喜劇。そんな感覚にとらわれます。
相変わらずレビューを書きにくい作家さんですが、
とにかく、折原作品の中ではベスト5に入れられる秀作です。
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No.6:
(5pt)

ミステリー界に、また一つ驚きが

見事にやられた。帯の解説を見て、よくあるデッドリミット物かと思い、読み始めたのだが、予想を裏切る、裏切る。
読み進めるうちに、全ての人物が怪しく思えてくる。ある意味反則な犯人とその動機。
そして、全てが終わったと思えた時に明かされるある人物の本性。
人間の執心、欲望は法をも超える恐ろしさを実感。
映画にしたら面白いだろうな。
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No.5:
(4pt)

ヤバい・・・ハマった・・・

折原一作品は初体験。私は始めて購入する作家の本は最初の数ページを試し読みして、その文章のリズム感を確認する。小説を読むという行為は私にとって娯楽だから、ここで違和感を感じる作家の本はレジに持っていかない。この作品を試し読みした後、すぐレジに向った。折原一の文章は情景描写・心理描写ともに秀逸で、この作品は三日で読了した。冒頭は冤罪を主題にした社会派ミステリとして始まり、ラブロマンス(古っ!)、サイコパス、ストーカーと一気に展開するプロットには引き込まれる。WEBサイトやMAILの使い方にも重要な意味づけがされていて感嘆した。特に「なぜ電話でなくMAILなのか?」には正直驚いた。なるほど、そうだよな~~~~~~読了後、折原作品をまとめて4冊購入した。もう試し読みは不要だ。
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No.4:
(3pt)

折原ワールド全開

「冤罪」を厚かった作品で前半は極めて社会派な感じで進行。が、そのイメージは少しずつ崩れていき、最終的にはいつも通りの猟奇的な殺人、様々にぶれて行くキャラクターと折原ワールドが全開になっていく。最後は全く社会派なんて言えない内容。人工的な世界観、トリックのための小説、なんていう感じはどうしてもしてしまうので好き嫌いは絶対に出る。その世界観を楽しめる、というのならばお勧め。
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No.3:
(5pt)

マトモな人を探せ

丁寧に読み進めた人ほど、巨大なカタルシスが跳ね返ってきます。冤罪事件がテーマということで、いわゆる社会派的な作品かなあ、というイメージで敬遠する方もいらっしゃるでしょうね。確かに前半はそういう感じなのですが、後半それが一転。それまで築き上げた世界が攪拌され、ジェットコースターのように振り回され、思いもかけない着地点に連れて行かれます。入り込んだら止まらない。描写、物語が抜群に面白いので、(あくまで僕の中では)少ーし甘いのですが、星5つ。
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4167451026
No.2:
(1pt)

何のための小説?

トリックのためだけの小説。不自然さの極地。最後の謎解きは特にそうだった。読後感は口の中に、嫌いなものを食べたあとのような後味が残った。救い(?)は舞台が阿佐ヶ谷であること。友人がそこに住んでいたから。この小説の意味を教えてください。
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No.1:
(5pt)

折原ワールドの到達点

折原一といえば、叙述トリック!この作品でも読者は作者にだまされる快感を味わえます。しかし、「冤罪者」は叙述トリックだけの小説ではありません。折原氏の初期の作品はトリックに凝るあまり、着地点が乱れる傾向があって、読み終わった後も「真犯人は誰だったんだ!!」と呆然としたものです。でも、この作品ではそのあたりがすっきりまとまっているので、最後まで一気に読み終えることができます。もちろん、一般に「折原ワールド」と呼ばれる異様な世界は健在です。奇人変人は続々登場しますし、異常心理への誘導も文句無しです。なぞ解きを楽しみつつ、ショックを受けたい人、必読です。
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