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行きずりの街
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行きずりの街の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 61~69 4/4ページ
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私立の女子高校という閉鎖された舞台設定。 その中で陰湿に絡み合う人間関係。 クライマックスに限らず延々と描写される凄惨な素手の殴り合い。顔を腫らしたまま奔走する主人公。 最後は 「任侠ものか?」と思わせるような、カタキ役との対決。 自分は生理的に受け付けません。 | ||||
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実は作者もタイトルも知らなかったが、今流行の“書店員が薦める第一位”というポップと、 帯にある“16年の時を経て今大ブレイク”の文字に背中を押され手に取った。 あらすじを読むと、女生徒との恋愛スキャンダルによって職を追われた元教師が主人公 のようなので、昔ヒットしたドラマ「高校教師」を連想したが全く違った。 日本冒険小説協会大賞を受賞しているのだが、冒険小説の概念がいまひとつわからない。 殺人事件やバイオレンスシーンもあるので、ミステリーとして読んだ。 さて、ストーリー展開はドラマチックで引き込まれるものがあるが粗さが気になってしまう。 話の筋を持っていくために脇のキャラクターの個性を曲げているように感じられたところが 数箇所あったのだ。 しかし、これをフィルム・ノワール※だと思って読むと、また違った見方ができそうだ。 主人公のキャラそのものを売りにし、ディテールはそのカッコよさを際立たせるためのもの と考えれば、悪役の少々強引なキャラ設定もそう気にならなくなる。 また、この本の中で度々登場する、六本木の街に対する細かな描写と執着や、主人公の 苦悩と苦い後悔、懺悔のつぶやきにも納得できる。 (※孤独と頽廃をテーマにした犯罪映画 主人公のつぶやきが効果的に使われる) 面白いものはどんなジャンルのどんな物語であろうと面白いものだと思うけれど、 何か引っかかりがあるときはついついジャンル分けをしたくなってしまう。 昔、さつま芋の甘露煮だと思って口に入れたら、カレー粉をまぶしたじゃが芋だったときの 驚きはつい口から吐き出しそうになったほどだったから。 | ||||
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この作家さんの作品を初めて読みました。 なんかわかりにくい文体だな〜と思いながら半分くらいまでは読んでいたのですが、途中で断念してしまいました。男の人の勝手な願望とか思い込みが随所にちりばめられているのが鼻につくし、(でも実際こんな思考回路の男の人なんているのだろうか??)登場人物のだれにも共感を覚えませんでした。ストーリーは単純なものでミステリーでもなんでもないと思うのですが、その単純なストーリーをわざわざ思わせぶりな文体でややこしくわかりにくくしているように思いました。内容としては半分くらいの分量で書けるんじゃないか?と思ってしまいました。 | ||||
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久しぶりに優れたミステリを読んだ。ハードボイルドに恋愛小説の味付けもされていて大変おもしろく一気に読み終わった。こんなにいい作家がいたことを知らないでいた。東京港区の街の描写も具体的でよく描き込まれている。文句なしの星5つ。 | ||||
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読み終わったとき、素晴らしい宝物を掘り当てたと思った。ハードボイルド恋愛小説の秀作と言ってよい。 主人公は意思の強いハードなタフガイだが、元々は正義感の強い生徒からも慕われる名門校の将来を嘱望された優秀な教師だった。今は郷里に退いて塾の教師に後半生の希望をかけている。その彼が、一転してある事件に巻き込まれる。事件を追って東京に出てきた彼は、生死を賭けて事件の謎に挑む。事件の展開、主人公の行動に息を飲ませるような迫力とスリルがある。 これは、ハードボイルド小説だが、同時に、恋愛小説でもある。かつて激しく愛し合って結婚し、外的事情からやむを得ず別れなければならなかった夫婦の再びの愛が、濃密に描かれていて、心に沁みる。ハッピーエンドにもほっとする。 しかし、この小説が、レビュウアーたちに評判がよくないのはどうしてだろうか。決してそう低く評価されるような作品ではない。筋に無理があったり、偶然が重なったりするというが、それは世界のどんな名作にも見られることだ、筋に多少とも無理のない小説など先ずない。登場人物の夫々の個性が見事に描き分けられ最後までぶれがなく、各人の個性の絡み合いによって、自然に物事が進行して行く。心情、情景描写も確かである。これから読まれる方は、先入見なしに読んでいただきたいと思う。 事実は小説よりも奇なりという。どんな不思議な人生もあり得るのである。これは、再会したかつての妻への愛に心惹かれつつも、教師である自分を慕う葛藤から東京へ家出した教え子の女生徒を救うべく大冒険を余儀なくされた勇敢な一人の男の物語である。 | ||||
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郷里の丹波で塾を経営する40歳の波多野はかつての教え子が東京で失踪したと聞き、探しだすため上京してくる。彼は12年前都内の私立学校教師だったが、生徒との恋愛沙汰をきっかけに教壇を追われた過去がある。教え子の行方を追ううちにやがて波多野は、自分を追放した学園が事件の背後にあることに気づく…。 1990年度の「このミステリーがすごい!」で国内作品1位に輝いた小説であり、それをうたい文句に再び今年(2007年)書店で売れているようです。私がシミタツの作品を手にするのは「いまひとたびの (新潮文庫)」に続いてこれが二作目。「いまひとたびの」は、酸いも甘いもかみわけた中年男の心のひだを見事に描きだす優れた短編集でした。そしてこの「行きずりの街」もまた、職も妻もかつて失ったことのある手負いの男・波多野が、事件によってさらに大きく傷つきながらも人生に決して屈することがない姿を描く、秀作ミステリー長編となっています。 巻末の解説で北上次郎が述べているように、この作品は夫婦小説としても確かに名作といえるでしょう。波多野が以前恋愛沙汰を起こした女生徒は、後に彼の妻となる雅子です。離婚を経た彼女との12年ぶりの再会の物語は、いくつものわだかまりを抱えた元夫婦の新たな衝突と和解の物語として読めます。謎めいた事件と伴走する形で展開するこの二人の関係が、私の心にぐっと添いました。 惜しむらくは、教え子の失踪事件が波多野の過去の追放劇と密接にからみあうというプロットが、少々ご都合主義的だと感じられます。教え子と波多野のかつての勤務先学園との接点があまりにも偶然過ぎはしないでしょうか。その点がクリアされていれば、文句なく☆5つの傑作だと評価できる作品です。 | ||||
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文庫の帯に「このミステリーがすごい!」「第1位」のコピーが有ったので購読して読みました。小さく「1991年度」の文字見えたが、まあ、一位だし、と思って読み進めました。 正直な感想としては、ちょっと古いかな・・・と。「すごい!」の展開が何時発揮されるのかと、ページを進めたが、どうも・・・。 過去に傷を持つ一般人である主人公が事件に巻き込まれ、事件の真相を暴いていくのだが、ところどころに仕掛けもしてあるのだけど、何か釈然としないんだよね。 全部読んで思ったんだけど、その仕掛けに必然性がちょっとずつ欠けているんだと思う。 例えば、教え子と結婚した主人公が罠によって仕事と妻を失った。と、あるが、仕事は仕方ないとしても、妻と別れる経緯がちょっと弱いし、物語の始まり方である教え子の捜索なんかは完全に偶然だし、あまりにもあまりにも。 ただ、大人になりきれなかった軟弱な青年が、その軟弱さ故に失った妻をひょんな事から試練を与えられてそれをクリアしていく過程で本当の大人になっていくっていう、ハードボイルド(男の子用願望)小説としては、まずまずだと思う。 しかしながら、真のハードボイルド(男の美学)小説を期待したら、その作品の根幹にある美学がいまいち明確でなく(と言うか無い)、残念ながら、この小説はハードボイルドのカテゴリにーには入れられなくて、ミステリー恋愛小説というカテゴリーになるのだと思う。 | ||||
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志水辰夫の代表作ともいえる長編ハードボイルド小説。みごとな臨場感を感じさせてくれる濃密な文体、描写は、さすがといわずにはいられない。 しかし、ストーリーがいまひとつぱっとしないのである。ハードボイルドなストーリー展開にキレがなく、読後、モヤモヤ感がつきまとう。1ファンとしては『いまひとたびの』『きのうの空』といったシャープで心にズシリとくる短編集こそ志水辰夫の真骨頂、絶対にお奨めといいたい。 | ||||
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ハードボイルドの傑作である。主人公は塾教師。失踪した教え子を探す。淡々としているところがいい。主人公の苦い過去も含めて男の優しさがにじみ出ている。ハードボイルド好きで未読の人、読んで下さい! | ||||
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