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砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない
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【この小説が収録されている参考書籍】
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.30pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全172件 81~100 5/9ページ
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これは万人向けではない、とほかの方が書いてくださっているように たしかにこれは万人向けではありません。 だからといってオススメしない、というわけでもありません。 この小説は主人公と海野藻屑の悲しい結末の話 最初、私は最初海野藻屑を主人公と同じような視点で見ていました。 変わっている子だ。と しかし物語を読みすすめてゆくと藻屑という人が少しずつ、わかってくる ぼやけて靄がかかっていたものが少しずつ靄が晴れて、輪郭がみえてくるように もう一度言いますが、これは万人向けではありません。 ですがオススメできる、美しく、はかなく、切ない物語です | ||||
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偶然手に取ったこの本で、こんなにも衝撃を受けるとは考えていませんでした。 この物語は桜庭さんの他の作品と比べても短く、結末も最初から知らされているという点ではある意味わかりやすく、 そして、その知らされた結末へ向かうまでの限られた時間の中に本当にたくさんのものが詰まっています。 10代の葛藤、生きるということ、強さと弱さ。 どこか暗い雰囲気を感じる主人公が暮らす田舎町。そんな中転校してきた一人の少女との出会い。 彼女と過ごしていく日々で変わっていくことと、決して変わらないこと。 それが切なく儚く描かれていきます。 人はいつの間にか大人になっていて、その頃には少年少女時代…悩んでいたことなんて忘れているかもしれません。 過去の自分を振り返り、「思春期だった」の一言で済ませてしまう人もいるかもしれません。 けれども、そんな確かに存在した日々を。当時の気持ちを。 不器用なりにも精一杯考え、自分の居場所を探して…あまりにも無力で、綺麗な願い。 それは不完全だからこそ美しく、少女達にとっては生き抜くための闘いだった。 かつては自分も持っていたそんな想いを、改めて考えさせられます。 物語を読み終えて、自分は上手く生きることができているのか? そう問いかけ、見つめなおしたくなります。 | ||||
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冒頭から結末が分かる珍しいお話です その結末に至る経緯をたどりながら、話が進んでいくのですが人によっては消化不良と評するかもしれない内容に感じました 軽いタッチで中々酷な事が書いてあるので、読みやすいですが後味は悪いお話です | ||||
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この本に辿り着いたのは主人公が報われない話を探したことがきっかけでした。辛く苦しい現実を共感してくれる本はどこかにないかと。結局、目的とはだいぶ掛け離れましたが。以下ネタバレにご注意下さい。 文章としては沈鬱な内容であるはずなのにどこか軽く受け流すような表現。主人公「なぎさ」がまだ中学生で、兄が10代の未成年という設定だったためそこまで重い内容にならずに済んだのではないかと思われます。 風変わりなもう一人の主人公「藻屑」がどうにも切なく、救いを求めた訳でもないのに大人になれなかった悲しみを、読者の自分にも向けられているように感じました。 見ていたのに気付いてやれなかった、知っていたのに救えなかった、という状況を大人は言い訳にしがちだけど、対照的に主人公「なぎさ」はそれを中学生らしい感じ方、悲しみ方で心に刻もうとする。 この作者の上手いところは、例えば大人であれば無念と感じるところを子供であれば傷心する、という風に使い分けが巧みな点でしょうか。 切なくなりますが、もう一度読み返したくなる本です。 | ||||
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ちょっとだけネタバレ含む。注意。 「良質ラノベ」という触れ込みで、各所で大絶賛されていたので興味があって読んでみました。でも所詮ラノベでしょ、と思ってたら、違った。 文章うまいし構成はっきりしてるし舞台装置も曖昧じゃないし、何より主人公の「13歳の視点」がぶれておらず、しかも結構リアリティがあったので、おお、いい感じで期待を裏切られた、とうれしくなった。 最初にオチが提示されるタイプの話だったので、それをふまえた大オチがどうなるのだろうかと、わくわくしながら読んだ。 そしたら大オチがしょぼすぎてズコーッ! と画太郎先生みたいにずっこけてしまった。何にもひねりがない。「少女コミック」にでも載ってそうな漫画の如きエンドだった。「希望を持って生きていこう!」みたいな。 なんなんだ期待させといてまったく! という感じでした。 | ||||
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素晴らしい欝百合小説です。 もし十代で読んでいたら嵌り過ぎてヤバかったかも。 藻屑が可憐で悲しく美しい。虐待を陸から上がったため朽ちた鱗と信じようとする健気な姿 救われて欲しかった。 ラスト日常に帰って行く兄弟が、読み手を現実に戻してくれるが同時にいつまでも心を攫われる。 悲しく素晴らしい作品 | ||||
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GOSICKの著者でもある桜庭一樹さんの作品。ちょっと病んでる。機会があったら読んでみてねー | ||||
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「青春暗黒ミステリー」というジャンル名に疑問を感じる人もいらっしゃるのでしょうが、本当にそうとしか言いようがない作品です。 ここまで世の中の「影」をリアルに、読みやすく表現出来る人は居ないのではないでしょうか…。 この本は、主人公・なぎさと奇妙な少女・藻屑の青春日記であり、そして戦きろくでもあるのでしょう。 | ||||
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子どもはまだ自力で生き抜く力をもっていない。その力というのは、財力や生活力、体力であったりするけれども、大人たちのあいだで揉まれて、ときには抵抗するのに必要なその力がない。だから子どもたちがもつ“弾丸”は、“実弾”ではなく“砂糖菓子”。それ自体甘くて、誰かにぶつけても砂糖屑となって散るだけ。 この物語が描くのは、“砂糖菓子の弾丸”しか撃てない子どもたちの葛藤。ある子は“実弾”を求めようとするし、またある子は“砂糖菓子の弾丸”はむやみに撃ち続けるだけ。“実弾”を撃てるくせに撃たない子もいる。こうしたなかで、少年・少女時代が終わり、「生き残った子だけが、大人になる」(p.188)。 “実弾”を撃てるようになる、つまり“大人になる”とはどういうことなのか――。子どもたちの視点に沿って丁寧に描いていると思います。 | ||||
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本作は桜庭一樹氏による物語。 中国地方の海辺の町を舞台にした、少女二人の交流を描く。 中学2年生の山田なぎさのクラスにある日転校してきた少女・海野藻屑。 美しい顔をした藻屑は自分のことを人魚だという変わり者で、何故かなぎさに付きまとう。 やがてなぎさは藻屑が抱える暗い部分を知り、葛藤する。 本作は冒頭部分であえて残酷な結末を知らされる。 しかも新聞記事という、客観的に事実を伝える道具を使って。 「なんで?」という思いと「嘘であって欲しい」という思いで読み進めるが、読み進めるにつれ、じわじわといやな予感がしてくる。 なので「なんてイヤな書き方だ」と思った。 しかし最初に結末を知らなかったら、果たして終盤での衝撃に耐えられたものか、自信がない。 読者に衝撃を与えることが作者の意図ではないのであれば、これは作者の優しい心遣いなのかもしれない。そう思うことにした。 藻屑にしろなぎさにしろ、13歳の少女にしてみれば残酷な出来事であることは間違いない。 それでも最後は、ほんの少しだけ、前を向かせてくれる。 そんな作品。 本作ですっかり桜庭一樹氏のファンになった。 | ||||
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型通りの悲劇とカタルシス。著者の一連の作品の中でも、最もシンプルかつ書きたいものが率直に表現されているという印象。後書にもそれが現れていた。私自身、「こういう話が好きなんです」と素直に言える作品で、ゆえに著者に親近感めいたものを感じるのは、私が読み手としてまだ青いということなのか。オタク心をくすぐる読み返したい悲劇。 | ||||
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確かに最初の数ページのあまりの砕け具合に、ラノベってどれもこんな感じなのか?と思った。けど、後半から一気に加速する。読むのを止められなかった。つまらない小説なら、読むのも苦痛になる。自分がどれほど物を知っているか、知識の無駄なお披露目としてやたら文章を難しくする作品には嫌悪感がする。この小説は、その点とても読みやすかった。いちいち無駄にエゴに知識を垂れ流さなくてもこんなに素晴らしい物語は本当に才能のある作家さんには書けるのだと改めて感じた。 思春期に感じた、無力感や明日への恐怖や未来に対してのあるのかないのかわからない僅かな希望にもすがる気持ちや、そんな若い青い感情がよみがえった。そんな時代もあったなと、苦しくてもがいて、何も掴めなかった不器用なあの頃より、私はずいぶん大人になったんだなと涙がこぼれた。 確かにこれはハッピーエンドではないかもしれないけれど、救いがないわけでもない。文庫本にリニューアルされ、気になってはいるけれどラノベだからと読むのに今ひとつ抵抗なんかがある人は、読んで後悔はしないと思います…。 | ||||
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切ない。 この喪失感は何なんだろう? 純真さというものは誰もが失いたくないものかもしれないけど、 もしそれを自分達の住む世界から最も遠い場所に 置いてこなければいけないとしたら…。 社会で働くことと自分が犠牲にしているものを 考えさせられるのは、年を取った証拠かな。 なぎさと同じ十三歳の時に読んでいれば、 間違いなく違う感想になると思う。 これは傑作だと思います。 | ||||
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「砂糖菓子の弾丸」と言うタイトルからも分かるように この本には、妙に気になる言葉遊びや比喩表現が、ふんだんに詰め込まれています。 面白いのは、その言葉1つ1つに意味があります! 主人公は、海辺に暮らす女子中学生です。 ある日、彼女のもとに自分は人魚だと名乗る転校生“海野藻屑"が現れる。 この海野藻屑という奇妙奇天烈なネーミングセンスも桜庭さんの作品の面白いところです。 この独特な雰囲気は他の本には無いです。 本文には海野藻屑の正体は何者?という伏線がたくさん張られており、それらは意外な形で回収されていきます。 この本は、ミステリーに分類されますが 本格ミステリーでは無く、どちらかと言うとライトノベルでした。 そのため、万人向けではありません。人によっては物足りないと感じると思います。 実際私も本の内容には面白いと思いました。 しかしミステリーとしては、もうひとつでした。 このタイトルの意味を知りたいと思う人は、是非読んでみて下さい。 | ||||
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この作品に関して、自分には良いか悪いかでは判断する事が出来ない。 ただ、好きじゃない。 かなり非現実で中学生が『惰眠を貪る』や『微睡む』なんて言葉を会話で使うかよ!と白けてしまった。 桜庭一樹の作品は構成は好きだけれども、会話がいつも白けてしまう。 | ||||
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まだ幼い少女たちがだんだんと成長していくうちに いろいろなことを学んでいく 砂糖菓子の弾丸しか撃てなかった少女 そして、その甘い弾丸の意味に気付かなかった主人公 けして、読み終わった後、心地いい気持にはなりません むしろ、心にどっと何かが重くのしかかるような感じです けれど、何かがこの本を読む前後では大きく変わっていることでしょう | ||||
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”私の男”から、”少女七竈と七人の可愛そうな大人”へ、そしてこの本。 という順番で読みました。 よりライトノベルへ向かう方向となった為、 エキセントリックなキャラクタの立ち居振る舞いに、ちょっと違和感ありましたが、 桜庭さんが描く、美少女、美少年、相対する普通の人、地方都市、親子愛、 というモチーフは顕在。というか、元々お得意だったのね。 鳥取の片田舎の中学校に、東京から美少女で芸能人の娘、藻屑が転校してくる。 美し過ぎて完全に浮いてしまう存在の藻屑は、 唯一感心を示してこないクラスメイト、なぎさに興味を持つ。 主人公であるなぎさは、現実的で確実な力を持つ『お金』つまり実弾が欲しい。 藻屑はその実弾を持っているのに、砂糖菓子の弾のような、夢想的で妄想的な言動ばかり。。 しかし、藻屑の抱える家族問題が、甘ったるい物語を一気にシメていきます。 登場人物は、ライトノベルっぽく、変人とそれに振り回される主人公という感じで、ベタ。 しかしライトノベルという枠の中でも、 作家特有の残酷な描写や、ねじ曲がっているけど濃く強い愛が、 平然と、唐突に放り込まれています。 このアンバランスな内容でも、すんなりと読ませるテンポは、なんなんでしょう。 藻屑が血の繋がる父に求めた愛情は、結局得られません。 この矛盾に自らが壊ずに耐える為の武装が、砂糖菓子だった。 それを知った、なぎさは大人になることを決心します。 少女の成長物語ですが、とても悲しい物語。 とはいえ、私の男なんかと比べると、訴求力はやっぱり落ちるので星2つ。 とにかく後の作品と繋がる、プロローグのような本でした。 | ||||
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著者の作品性が一番シンプルな形でまとまっている作品だと思う。 出来そのものは佳作だと考えていい。 ただ、読んでいてどこか著者の考えについて疑問に思うところがあった。 意見がまとまりすぎてはいないか? 著者がここまでこの主題についてまとまった意見を語っていいのだろうか? そしてその結論を言う資格が著者にあるのだろうか? 手堅くまとめられた物語に納得する反面、そんな気持ちも否定できない。 この物語で否定的に描かれた人物はどれも著者の影の部分だろう。 だが、著者はその影に没頭するオタク道を極めることによって自己が納得できる生を得たのではないか。 自虐的な作風とはいえ、そんな著者がこの主題を否定的に扱うのは傲慢であり欺瞞なのではないか。 その道にある豊かな利益を享受した人間が「こんな道はつまらないから通るな」と言っても、そこに説得力はあるのだろうか。 何というか、自身の人生経験や人間観察を元にして作っているようなのだが、著者自身の本の虫としての性格と作風があまり融和している感じがしない。 よく書けているとは思うが、アルチュール・ランボーの「地獄の季節」をそのまま翻案しているような気がして仕方がなかった。 | ||||
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表紙と本のタイトルからは想像できない内容だった。 生々しい表現もあって苦しくて、、でも悲しいのはこれが現実に起こっているということ。 それから、読み終わって気付いた。今日が10/4ということに。この本を読んだ人には分かる。 後味は正直良くない。でも、これを読んで良かった。目をそらしてきたものに向き合えた気がした。 | ||||
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有名な作家らしいので、ざっと少し抜かして読んでみた。 この作者の文章が好みでなく、 男が描く女の子に違和感を感じる。 最後は切ない終わり方だけど、 この手の話は良くある話なので、 普通かな。 | ||||
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