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名探偵に薔薇を
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名探偵に薔薇をの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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まさに、推理小説の歴史に独自の足跡を残したと言える作品でしょう。 作中のトリックは難しいものではないし、意外性の大きなものでもない(物語の結末は予想できないだろうが)。この作品の注目すべきところは、これが「名探偵自身の物語」であるという事実です。 このドラマ性こそ、この作品が独自の価値を持っていることの証です。 名探偵・瀬川みゆきの功績――そして彼女の苦悩と至った結論に、私たち読者は「薔薇」を捧げたくなる。 | ||||
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まず、いつの時代だと思ってしまいました。 どんでん返しは面白いけど、女性を書くのがあまりお上手ではないのか…。 イマイチ共感度が薄かったので、★-1で。 | ||||
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2部構成の作品。結構グロい。 前半パートは爽快な読み物。見せ場は後半から。後半はどんでん返しの連続。これは中々見破れない内容だと思う。前半3つ星、後半5つ星、平均して4つ星というイメージ。 | ||||
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再読。 初めて読んだときの衝撃は今でも覚えている。 どんでん返しという表現は適切ではないだろう。 足元にあった地面がふっと無くなるような感覚とでもいうのだろうか。 わかってはいても、二回目の今回も楽しめた。 ものや日常生活の描写をできるだけ排除して、心象風景だけで犯罪と 推理を描く方法はともすれば想像力がついていけなくなる危険もあるが、 この作品は見事にミステリーの醍醐味だけを純粋培養して楽しませてくれた。 ああ、こんな作品をたくさん読みたいなあ。 | ||||
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読んで良かったと作品だと思うのですが、『小人地獄』の胡散臭さが最後まで鼻についてしょうがなく、読み進んでもリアリティーを感じられず、その点で楽しめませんでした 2部構成の素晴らしさをレビューされる方も多いのですが、私自身は?というのが正直な印象です 各部の雰囲気が違うというよりも、トリックがどうとかというよりも、2部への繋ぎが今一つのような気がします 1部から2部へ藤田家の人間関係や、読者への先入観、小人地獄という毒を引き継ぐのであれば、偽の真相で落ちをつけておいたほうが後味は悪くてもキレイな終わりだったんじゃないでしょうか もっとも、そうすると最後の感動がなくなり、レビューの点数は下がったでしょうけど この作品で1番大嫌いなのが、探偵の造形です 1部と2部で語り手を変えたことなどを見ても、作者が綿密に計算して作品を書き上げたことは間違いないので、これに関しては、私の好みに合わないということ、あくまでも個人的な意見です 1部のみを単独のショート作品、2部を別の毒薬で別の前話をつけて書いてくださっていたら、もっと評価したかもしれません いろいろな意見はあるでしょうが、読むことに価値はあると思います | ||||
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面白かった~❗一部はホラー小説のような始まりで、名探偵がそのホラー悪党を推理でやっつける。痛快❗二部は一部の登場人物たちが再登場して…。推理が二転三転して最後がちょっと悲しい。あり得ないと言えばあり得ない設定だが、久々に読むいい小説だった。 | ||||
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二部構成になっているがそれにも意味があり 文章自体が読みやすくあっという間に読めてしまう。 特別に難しいトリックを使っているわけではないので 難解なトリックを楽しみたい人には物足りないかもしれないが 登場人物のやり取りなどで楽しみたい方にはお勧めしたい。 | ||||
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今からずっと昔、小学生だか中学生だかの頃に読んだときはグロさと動機しか記憶に残ってなかったうえに 気持ち悪かったからか悲しかったのか、理由は忘れたけど売り払ったのですが なんとなく読みたくなり買い直し再読したところ、昔の俺は本当に人間としての質が低いゴミ餓鬼だったなぁと反省するくらいには傑作でした。 昔はちょっと吐きそうになった描写も、人並み程度の読書経験があれば別段なんとも思わない程度のものだったし(今どきの子供ならばグロいとすら感じないんじゃないか) この小説の大切なところはそんなことじゃない でも書き出すと文章留まりそうにないから一つだけ。ラストの一行が素晴らしかった こういうと「ラスト一行あなたは驚愕する~!」とかなセンスの無い糞帯の煽り文みたいだけど 驚愕とかそういうのじゃなくて あーだめだ、物語を一作読んで受けた感覚を、たかだか数行のレビューで書けるわけがない 虚しいとか悲しいとか、間違ってはいないけどそんな言葉では表せない レビューのタイトルが一番、今の俺の感想を表している | ||||
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文章は硬質。カッチカチな文体だなと気後れしたのも最初だけ、数十ページを読み終わる頃には物語にのめり込み、文体なんてまったく気にならなくなっていました。 本作は二部構成になっており、「メルヘン小人地獄」なる創作童話に沿って起こる連続猟奇殺人事件を解き明かすまでが一部、二部はその後の話であらすじだけ見れば一部がメインのように思えますが、本番は二部からです。 二部は不可解ではあるものの一部ほどの明確な事件性はなく、ミステリー性は正直一部の方が強い。なのでミステリー小説を求めて購入した方からすれば二部は蛇足と感じる方もいるかもしれません。トリックより登場人物の感情の機微や関係性を重視し、フーダニットに重きを置いた人間ドラマに近いからです。 一部と二部の面白さの種類は異なりますが、個人的にはどちらも非常に楽しめました。特に一部の事件を下敷きにした二部は濃く、二転三転する状況と推理、そしてラスト数ページでさらにひっくり返され呆然としたまま結末を迎えました。衝撃のラストと言っていいと思います。やりきれない。やりきれないなぁ…。 この作家の他のミステリー小説も読んでみたかったのですが漫画の原作を担当することの方が多いようで小説の方は寡作でした。残念です。ミステリー小説が刊行された時には是非読んでみたい。☆4。 | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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小人の童話が全てのキーとなります。 設定は面白いし、探偵としての心情や苦悩が上手く現れていると思います。 唯一つ、何故御主人はそんな危険物を捨てないの??? 子供がいたら普通、処分するよね。 危険物さえ愛妻の思い出として捨てられないのに、速攻再婚しているところもどうにも理解出来ず、話に入り込めない。 ちょっと残念なところもあるのですが、探偵の心情のお話として、こういうミステリーの形があるんだと斬新なお話ではありました。 | ||||
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本作が鮎川賞最終候補に残った際の5作品のうち、受賞作を含めて4作が単行本化されているという、例年にない高度な選考年度となった回の惜しくも受賞には至らなかった作品。 2部構成だが、いわゆる2部構成ではなく、連作短編が重なっているような雰囲気だ。だが、1部があるから2部が引き立つという理想的な構成である。 敢えて現実世界から遊離したような探偵の存在が前提とされた世界観で、究極の毒薬を巡っての悲劇が描かれる。 全体の趣向に前例があるため、それがマイナスポイントとなって受賞を逃したのだが、それはあまりに酷というものだろう。そんなことを言い出したら殆どのミステリーなど前例があるだろう。前例がある云々ではなく、いかにストーリー的にその趣向がうまく活用されているかが重要であり、本作はそれを最大限に活かしきっている。 本格ミステリーファンなら必読の力作と言える。 | ||||
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本作は第1部「メルヘン小人地獄」と第2部「毒杯パズル」の2部構成。 第1部は、猟奇殺人、確実なアリバイ、それを解き明かす名探偵、といったまさにミステリといった筋書。 ただ一つの例外、完璧な毒薬「小人地獄」を除いては…。 この「小人地獄」はそれこそファンタジーかSFにでも登場しそうな、あまりにも突拍子もない架空の毒薬なのだが、 これを見事に作品に落とし込み、物語を紡ぎだした作者には、惜しみない拍手を送りたい。 基本的に、本格ミステリ物しか読まない私にとっては、本当に衝撃的で感動的だった。 第2部、この「小人地獄」に関わる新たな事件の中で、名探偵・瀬川みゆきの苦悩を描く。 第1部では「颯爽と現れ悪を倒すヒーロー」であった彼女は、何を思い謎を解き、何を信じ謎を解くのか。 彼女が「名探偵」であり続ける理由とは…。 「謎はすべて解き明かされるべきか。いや、解き明かすべきではない謎も存在するのかもしれない。」 私はこれまでミステリを読んで、こんな風に感じたことはなかった。 | ||||
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スパイラル、ヴァンパイア十字界で知られる城平京先生の秀作。本編は2つの物語で構成されており、前編の事件を踏まえ後編への事件へ続くというスタイル。儚い、悲しい事件に名探偵は挑む。 | ||||
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解説で津田裕城氏がコメントしている通り、この小説の魅力を語るには、「読んでください」の一言で十分だろう。 叙述トリックではないどんでん返しを読みたい方にも是非。 | ||||
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マンガのスパイラルが好きで購入しました。 スパイラルもそうですが「ミステリーはトリックを解くのを楽しむものだ」と思っている人には向かないでしょう。 そんなに難しいトリックではなく、犯人が誰かもだいたいわかります。 ミステリーファンが好みそうな猟奇殺人の割に、解決はあっさりとして少し拍子抜けするかもしれません。 しかし大事なのは犯人探しやトリックの解き明かしではありません。 大事なのは後半です。 後半を読むと前半は「瀬川みゆきという名探偵の苦悩の物語」を描くための序章だったことがわかります。 前半を読んだうえでの登場人物それぞれの想い、犯人の動機、そこにリンクする瀬川みゆきの過去。 全てが明かされた時、それは納得のいく結末ではないかもしれません。少なくともスッキリはしないでしょう。 でも推理だけでは解決できない想い、裁くことのできない罪を考えさせられることになります。 スパイラルのラストといい、この作者は自分では解決しようのない理不尽な問題をつきつけるのが好きなんでしょうかね。 でもそういう結末に悩むのが好きな方にはとてもおススメです。 名探偵瀬川みゆきと共にじっくり想い悩んでください。 | ||||
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2部構成とは知らず、猟奇小人地獄殺人事件が、えらく簡単に解かれてしまい、おやおやと思っていたら、2部のための1部だったのですね。 最後のおとぎ話で、涙腺が壊れました。 ネタバレはしたくないので、多くは書きません。 ただただ、悲しかったです。 | ||||
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ストーリー,登場人物共に非常に好みの内容で一気に読みました。 ミステリーは好きで、昔ハマった“スパイラル”という作品の筆者であったことから購入しましたが過去の作品のファンという目線抜きで楽しめます!! 内容はネタバレにも繋がるので書けませんが狂気,哀愁が漂うのに何故かお伽噺のようにキレイな物語でした。 他の作品でも共通した部分は運命や因果に抗おうと信念を持ち,行動もしているのにやはり運命は残酷に立ちはだかるという切ないけど後ろ向きにならない魅力が筆者にはあります。 映像化されたら間違いなく見るだろうな。 | ||||
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大きく2部に分かれていて、前半はちょっと猟奇的殺人事件の謎解き、後半は意外な被害者ともっと意外な犯人ともっともっと意外な真相…、という構成で成り立っています。 最後までロジックはしっかりしていて立派な本格推理小説と言っても良い作品です。 後半の最後はこれでもかと、どんでん返しがつづきますが、ちょっとクドいと思いました。 推理小説マニアなら一読すべき作品だと思います。 | ||||
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第8回鮎川哲也賞の最終選考候補作。 1998年の作品のようで、2014年に10版がでている。 帯紙には、「衝撃を与える脅威の二部構成」とか「こんな傑作ミステリを今まで知らなかったことをきっと後悔します」などと刺激的なポップが躍る。 内容はというと、特異な毒薬にまつわる因縁に運命を振り回される人々と、やたら猟奇的な描写が目立つおどろおどろしいシーンの数々、横溝の再来かという第一印象だ。猟奇的表現に眉をひそめることは、たぶん何回かあるかもしれない。ナレーション的な微妙な表現の地の文が気になりつつも読み進めると、、、終盤一気に事件の幕引きが図られ、第1部は完結する。 そして第2部の冒頭、さっそくとんでもない事件が、、、という流れである。 解説氏も詳細に述べているが(この解説記事は読了前に読んではいけません)、第1部もそれなりにひねった、いわゆる思い込みによる盲点的なトリックになっていて、伏線も一応あって、おーなるほどと読者は膝を打つ、といった出来なのだが、第2部のそれは、いろいろなものがガラガラと崩れていくさまが、そうとう擦れたミステリマニアでもう~んとうなること間違いなしだ。 | ||||
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