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(短編集)
密室の如き籠るもの
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密室の如き籠るものの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全19件 1~19 1/1ページ
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良く拝読しておりますが、このシリーズは私には読みづらく、最後まで読めませんでした。 | ||||
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凶器消失、建物消失、アリバイ崩し、密室と様々なトリックが楽しめる中短編集。 自分は長編のみっちりとおどろおどろしさが詰め込まれた作品群の方が好きではあるが、本書もなかなか面白い。 まあ、最初の3作品は長編にするには厳しい題材だと思うので、短編で〇。 まず背景をねっとり書いて事件がなかなか起こらない(笑)いつもの刀城言耶ものに比べると、初めての人にはとっつきやすいかも。 その分ゾクゾク感が薄れるが。 ただ、やはり中編の表題作の方が面白い。 刀城言耶ものは推理と謎が解明できないホラーとの融合具合がちょうどいい塩梅で自分は好きなんだが、その持ち味(特にホラー部分)が短編ではあまり生きてこない。 長編の新作を待ってますよ、三津田先生。 | ||||
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母へのプレゼントに購入しました。 発送も早くて驚きました。 ありがとうございました‼ | ||||
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表題作となっている「密室の如き籠るもの」が、4編の中で一番長いし、筆者も作品中に密室談義(ほら、カーや乱歩が分類している)を入れたりして、力を入れて書いているのは分かるが残念ながら面白くない。 それよりも「迷家の如き動くもの」が一番良かったと思う。 『迷家(まよいが)』というと、遠野物語に出てくるメルヘンチックなお伽噺を思い出す。 村人が山の中で迷っていると、やがて一軒の家を見つける。立派な屋敷で、庭には花が咲き乱れ、牛小屋も馬屋もあるが、なぜか人の気配がしない。もしや山男の家かも、と怖くなった村人は、あわてて逃げ出し、ふもとの村までたどり着くことができた。 その家から逃げ出すとき、村人はお椀を一つだけ持ち出していた。これで米を計ると、不思議な事に、いつまでたっても米びつが空にならなかった。 ああ、ため息が出るような美しい民話です。でも、三津田信三の『迷家』は、怖ろしい。人を誘い込んで、家の中に入れ、喰ってしまうのだ。 怖かったなぁ。もう一人で登山なんかできないね。最後に、探偵役の刀城言耶の解釈で、一応解決する。日本アルプスで、地震多発地帯の山小屋の話だから、そういう考え方もできるだろう。 ただ、山登りしていて、予定より時間がかかり、宿泊地にたどり着く前に日が暮れてきたらそんな時、半分朽ちかけた小屋が現れたら中に入るより、野宿した方がいいと思わせるお話です。 | ||||
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これまでにこのシリーズは3作読んだが、いずれも長編だった。それゆえに古い歴史とおどろおどろしい雰囲気を持つ地方の描写、そしてそこで起きる事件に入り込んで行けた。今回は短編集ということで、どうかな、と思ったのだが、これが案外良かった。 「首切の如き裂くもの」では、刀城は直接事件現場には関わらない。その代わり、編集者から話を振られて、推理を行うことになる。 「迷家の如き動くもの」では、刀城は実際にその場に居合わせる。山の中で起きる不思議。「動く家」という不思議さが、怪奇現象の雰囲気も醸し出していて良かった。 「隙間の如き覗くもの」では、隙間に何かを見てしまう家系に生まれた女性の体験から始まる。これも良かった。刀城は、だいぶ後から登場する。やはり編集者と共にだ。だから、直接事件には関わっていない。どうやら、瀬戸内海であった「鳥人の儀」にまつわる事件に関わり、帰ってきたばかりの様子の刀城。私はその作品をまだ読んでいないが、読んでみたいと思った。 そしてやや長い「密室の如き籠るもの」。これが一番長く、物語も何とも言えない不気味さから始まることから、作品世界を堪能できるかと思う。 刀城の経歴については、その都度物語の中で簡単に説明されているのだが、今度はいつか、刀城のお父さんの活躍も読んでみたいと感じた。そして、刀城と父親の親子の葛藤を実際に物語で読んでみたいとも思った。 | ||||
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三津田さんの作品は好きで良く買うんですが、刀城シリーズは買ってませんでした。 何故か。図書館で借りた刀城シリーズの一冊の、出だしの「いかにも事件が起こるであろう場所の間取り」が何回読んでも把握できなかったから。 長々とその場所が描写されており、それを踏まえて話が展開していくんですが、そもそもの間取りが解ってなかった為こっちはもう何が何だか。 諦めて挫折しました。 しかし今回は短篇集と言うこともあって、これなら読めるかなと購入したところ あら充分面白い。 「え、解決する謎はそこだけ?」って感想もありますが、 私は充分楽しみました。キャラクターも好感もてるし。 長編も買ってみようかな…。 | ||||
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主人公の刀城言耶は、はじめから「名探偵」ではない設定になってる。 それどころか、偶然事件に巻き込まれて、何となく事件を解決してるだけであることは、作中でしばしば語られているし、本書でも、そのような記述が見られる。 本書の場合、とりわけ収録順で第三話の「隙魔の如き覗くもの」に明らかだが、主人公は本来、怪異譚の蒐集家であって、怪異を解き明かそうなどとは、本人自身が思っていない。 しかし、何らかの怪異を目撃し、その存在を信じている者の心を、犯罪に利用しようとする者は、許すことが出来ず、そのたくらみを暴くことになる。 すなわち、作者も主人公も、物語の中に描かれている怪異をすべて解き明かすつもりなど、はじめから持っていない。 物語の前段で語られる怪異は、たまたま、心ならずも、主人公が事件に関ることになった経緯、お膳立てである。 主人公は、そのお膳に乗っている事件を説き明かしはしても、お膳自体を片付けるつもりはないのだ。 読者の側が、そのつもりで作品を読んでいる場合は、前半の短篇3編は、「なるほど短篇では、こういうまとめ方になるのか」と納得のいく内容である。 後半の中篇である表題作にしても、作者も主人公も、事件の舞台となる家に伝わる「赤箱」の謎など、解き明かすつもりなど、はじめから無い。 「赤箱」と、それに纏わる怪死は、あくまでも主人公が事件の舞台となった家を訪れることになった理由であって、そちらの謎を解き明かす必要など、主人公は感じていない。 結果的に巻き込まれて、現場を目撃することになった事件についてのみ、解決を提示するだけである。 主人公の人物設定から見ても、初めからそういう作品として書かれているのだから、なるほどと納得して読めば、十分面白い本である。 しかし、それではやっぱり物足りないと、無いものねだりをする人には、面白くないであろう。 | ||||
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タイトル作の中編「密室の如き籠るもの」に短編三作を加えた作品集。私は作者の、「首無」、「厭魅」を読んで魅了され、本書を手に取ったのだが、濃厚な伝奇ホラー味と合理的解決の裏にある人智を超えた異界的解決(?)が持ち味の作風を活かすには、ある程度の分量が必要である事を再認識した。中短編ではアッサリし過ぎている感がある。 「首切」は、トリックに蓋然性が無い上に、前半の怪異譚と解決との関連性が薄く、平板そのもの。「迷家」は、「遠野物語」の山姥伝説の変形の語りが大半を占め、謎も矮小で興趣に欠ける。「隙魔」に到っては、戦中・戦後の教育問題がテーマの様で、もっとミステリ的膨らみが欲しい所。 「密室の如き籠るもの」は、いきなり舞台となる屋敷の見取り図が挿入され、一家の当主の前妻二人が同じ蔵座敷の二階で突然死し、今は"開かずの間"になっている事が語られる。そして、突然現れた葦子と名乗る謎の女が、その部屋で"狐狗裡さん"を用いた交霊会を開くと言う期待感を持たせる出だし。当主の後妻となった葦子は、"狐狗裡さん"占いを続け、巫女扱いされる。カー「赤後家の殺人」を思わせる呪いの赤箱の存在、葦子を被害者とする"曰くの部屋"での密室殺人。道具立ては申し分なく、刀城の"密室談義"も楽しめるが、普通に読めば真相の喝破は容易だろう。事件の背景となる民俗学的伝承や錯綜した人間模様の書き込みが無いため、作者の持ち味である妖異性・異界性が感じられない。 やはり作者には、禍々しい雰囲気を十二分に出せる舞台設定と捻りの利いたストーリー展開が可能な分量が必要であろう。 | ||||
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タイトル作の中編「密室の如き籠るもの」に短編三作を加えた作品集。私は作者の、「首無」、「厭魅」を読んで魅了され、本書を手に取ったのだが、濃厚な伝奇ホラー味と合理的解決の裏にある人智を超えた異界的解決(?)が持ち味の作風を活かすには、ある程度の分量が必要である事を再認識した。中短編ではアッサリし過ぎている感がある。 「首切」は、トリックに蓋然性が無い上に、前半の怪異譚と解決との関連性が薄く、平板そのもの。「迷家」は、「遠野物語」の山姥伝説の変形の語りが大半を占め、謎も矮小で興趣に欠ける。「隙魔」に到っては、戦中・戦後の教育問題がテーマの様で、もっとミステリ的膨らみが欲しい所。 「密室の如き籠るもの」は、いきなり舞台となる屋敷の見取り図が挿入され、一家の当主の前妻二人が同じ蔵座敷の二階で突然死し、今は"開かずの間"になっている事が語られる。そして、突然現れた葦子と名乗る謎の女が、その部屋で"狐狗裡さん"を用いた交霊会を開くと言う期待感を持たせる出だし。当主の後妻となった葦子は、"狐狗裡さん"占いを続け、巫女扱いされる。カー「赤後家の殺人」を思わせる呪いの赤箱の存在、葦子を被害者とする"曰くの部屋"での密室殺人。道具立ては申し分なく、刀城の"密室談義"も楽しめるが、普通に読めば真相の喝破は容易だろう。事件の背景となる民俗学的伝承や錯綜した人間模様の書き込みが無いため、作者の持ち味である妖異性・異界性が感じられない。 やはり作者には、禍々しい雰囲気を十二分に出せる舞台設定と捻りの利いたストーリー展開が可能な分量が必要であろう。 | ||||
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◆「首切の如き裂くもの」 ◆「迷家の如き動くもの」 ◆「隙魔の如き覗くもの」 ◆「密室の如き籠るもの」 突然猪丸家にやって来た、記憶喪失の女・葦子。 猪丸家の人々の前で、自動筆記板を用いた〈狐狗狸さん〉を行った葦子は、 やがて当主の後妻となり、町内の人を相手に蔵座敷の二階で〈狐狗狸さん〉 を行うようになる。 しかしその蔵座敷には、過去に何人もの猪丸家の嫁を死に追いやった とされる、決して触れてはならない、呪われた〈赤箱〉が置かれていた。 そんなある日、密室状態の蔵座敷で、葦子が死体となって発見される……。 カーや乱歩の密室分類をもとに、刀城言耶の“密室講義”が行われる本作。 そのなかで、本作の密室が、どの分類項目に該当 するかが、しらみつぶしに検証されることになります。 終章には、どんでん返しが控えているのですが、その前にある、言耶のダミーの 解決によって犯人とその操り手を救うだけでなく、結末で浮上する皮肉な事件の 構図を、より鮮烈に印象付ける効果をもたらしているのが秀逸です。 | ||||
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◆「密室の如き籠るもの」 突然猪丸家にやって来た、記憶喪失の女・葦子。 猪丸家の人々の前で、自動筆記板を用いた〈狐狗狸さん〉を行った葦子は、 やがて当主の後妻となり、町内の人を相手に蔵座敷の二階で〈狐狗狸さん〉 を行うようになる。 しかしその蔵座敷には、過去に何人もの猪丸家の嫁を死に追いやった とされる、決して触れてはならない、呪われた〈赤箱〉が置かれていた。 そんなある日、密室状態の蔵座敷で、葦子が死体となって発見される……。 カーや乱歩の密室分類をもとに、刀城言耶の“密室講義”が行われる本作。 そのなかで、本作の密室が、どの分類項目に該当 するかが、しらみつぶしに検証されることになります。 終章には、どんでん返しが控えているのですが、その前にある、言耶のダミーの 解決によって犯人とその操り手を救うだけでなく、結末で浮上する皮肉な事件の 構図を、より鮮烈に印象付ける効果をもたらしているのが秀逸です。 ※他の短編については「コメント」をご参照ください。 | ||||
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短編三本、中編一本と本シリーズ初の短編集。なので長編と違いある程度制約を受けるのは仕方ないですが、パワー不足かなと個人的に思いました(このシリーズを短編で扱うのは難しいのかも)。シリーズを読んでる方なら予備知識等で各自フォローして楽しめるかなと思います。しかし本格にホラーの要素を加えるとなると文量がある程度ないと雰囲気が出ないため、短い中にあれこれ詰め込むと消化出来ずに終わってしまうかなと。なので本作がシリーズ初めての方にはウケが悪いかも知れません。常連には及第点。でももっと面白くても良いかなぁと。もう今年はこれでシリーズ出ないですよね…長編の新作読みたかったなぁ。(佐藤大)。 | ||||
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短編三本、中編一本と本シリーズ初の短編集。 なので長編と違いある程度制約を受けるのは仕方ないですが、パワー不足かなと個人的に思いました(このシリーズを短編で扱うのは難しいのかも)。 シリーズを読んでる方なら予備知識等で各自フォローして楽しめるかなと思います。 しかし本格にホラーの要素を加えるとなると文量がある程度ないと雰囲気が出ないため、短い中にあれこれ詰め込むと消化出来ずに終わってしまうかなと。 なので本作がシリーズ初めての方にはウケが悪いかも知れません。 常連には及第点。でももっと面白くても良いかなぁと。 もう今年はこれでシリーズ出ないですよね…長編の新作読みたかったなぁ。(佐藤大)。 | ||||
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短編4話構成。恐ろしい事件を怪奇小説家刀城言耶が今回も解決するシリーズ。 ・『首切の如き裂くもの』『迷家の如き動くもの』『隙魔の如き覗くもの』『密室の如き籠るもの』 ☆ ミステリなのでネタバレになると面白くないので内容には触れません。今回もゾクゾク…となんとも言えない感じで面白&怖かった!特に好きなのは『隙魔の如き覗くもの』。隙間というちょっとした空間から見る向こう側ってなんとなくリアリティがあってつい…「この隙間の向こうは」と考えてしまいそう…。次は『迷家〜』こちらも山中でこんな出来事にあったらと思うと…ゾォ〜としてしまう内容でした。このシリーズ表紙も不気味で読了後は家に置いて置きたくない気がするのは私だけでしょうか? | ||||
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短編4話構成。恐ろしい事件を怪奇小説家刀城言耶が今回も解決するシリーズ。 ・『首切の如き裂くもの』『迷家の如き動くもの』『隙魔の如き覗くもの』『密室の如き籠るもの』 ☆ ミステリなのでネタバレになると面白くないので内容には触れません。今回もゾクゾク…となんとも言えない感じで面白&怖かった!特に好きなのは『隙魔の如き覗くもの』。隙間というちょっとした空間から見る向こう側ってなんとなくリアリティがあってつい…「この隙間の向こうは」と考えてしまいそう…。次は『迷家〜』こちらも山中でこんな出来事にあったらと思うと…ゾォ〜としてしまう内容でした。このシリーズ表紙も不気味で読了後は家に置いて置きたくない気がするのは私だけでしょうか? | ||||
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刀城言耶シリーズの短編集で、メフィストという雑誌に掲載されていた約50ページの短編3つと約180ページの書き下ろし中編の4つの話を収録した作品。 1、首切りの如き裂くもの(路地に入った女性が殺害されるが凶器が見つからず犯人も路地から消えていた。) 2、迷家の如き動くもの(峠からのぞける山に何も無かった状態から家が出現し、数時間後に消えてしまい、見た人によってあったりなかったりする不思議な家の謎を描く話。) 3、隙魔の如き覗くもの(教師達から恨みを持つ小学校校長が自宅で殺害されるが、小学校にいた教師たちにはアリバイが存在した。動機が存在する教師達の誰がアリバイ作りをし、校長を殺害したのか) 4、密室の如き籠るもの(主人公の少年の住む家に突然女がやってきて、やがて父親の後妻になる。こっくりさんのお告げを伝えるその後妻が来てからしばらくたった後、屋敷の二階で密室事件が起こる。果たして自殺か他殺か。) すべての事件に、刀城言耶が関わり探偵役を務める。メフィスト誌掲載の3篇は長編作品の「首無し」や「山魔」と比べるとあっさりしていて物足りず、内容もインパクトやリアリティが薄いため、いまいちの出来である。意外な真相が最後に描かれるが、このシリーズの売りであるどんでん返しの連続というものはみられない。 書き下ろしの4つ目の表題作は、最後にどんでん返しがあり、刀城言耶の密室講義という密室の定義も描かれていて楽しめた。しかし、被害者の最期の行動に対しては、そのような行為を果たしてとるだろうかと疑問に感じた。 長編の「首無し」や「山魔」の出来が良かったので期待していたが、さすがにこの二作を超える内容ではなかった。 | ||||
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刀城言耶シリーズの短編集で、メフィストという雑誌に掲載されていた約50ページの短編3つと約180ページの書き下ろし中編の4つの話を収録した作品。 1、首切りの如き裂くもの(路地に入った女性が殺害されるが凶器が見つからず犯人も路地から消えていた。) 2、迷家の如き動くもの(峠からのぞける山に何も無かった状態から家が出現し、数時間後に消えてしまい、見た人によってあったりなかったりする不思議な家の謎を描く話。) 3、隙魔の如き覗くもの(教師達から恨みを持つ小学校校長が自宅で殺害されるが、小学校にいた教師たちにはアリバイが存在した。動機が存在する教師達の誰がアリバイ作りをし、校長を殺害したのか) 4、密室の如き籠るもの(主人公の少年の住む家に突然女がやってきて、やがて父親の後妻になる。こっくりさんのお告げを伝えるその後妻が来てからしばらくたった後、屋敷の二階で密室事件が起こる。果たして自殺か他殺か。) すべての事件に、刀城言耶が関わり探偵役を務める。メフィスト誌掲載の3篇は長編作品の「首無し」や「山魔」と比べるとあっさりしていて物足りず、内容もインパクトやリアリティが薄いため、いまいちの出来である。意外な真相が最後に描かれるが、このシリーズの売りであるどんでん返しの連続というものはみられない。 書き下ろしの4つ目の表題作は、最後にどんでん返しがあり、刀城言耶の密室講義という密室の定義も描かれていて楽しめた。しかし、被害者の最期の行動に対しては、そのような行為を果たしてとるだろうかと疑問に感じた。 長編の「首無し」や「山魔」の出来が良かったので期待していたが、さすがにこの二作を超える内容ではなかった。 | ||||
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前々作、前作が大変な好評を博した著者のシリーズ最新作は シリーズ初となる短編集形式。 物と物の「隙間」を覗くことで、 未来を幻視する不思議な力を持った女性にまつわる『隙魔の如き覗くもの』 こっくりさんにまつわる悲しい密室殺人を、 密室事件の由来なども解説しつつ解決する表題作『密室の如き籠るもの』 など全四作品を収録します。 一見すると人間の仕業には思えない事件を事件でも 刀条言耶の鋭い推理が快刀乱麻のごとく解決!! ・・・かに見えて、やっぱり不思議― という変格小説ならではの面白さを存分に堪能できるラインナップです。 分量はいつもよりも短いものの そのぶん、テンポよく物語が展開し、 シリーズのおもしろみが凝縮!!という印象を受けました。 また、前作から(かなり唐突に?)登場した編集者・祖父江さんも すいぶんと物語になじんできた様子。 このままいくと、近いうちに犯人に捕まったりすると思われます。 さらに、既刊されてる他の作品の後日談がチラッと明かされており シリーズ愛読者には嬉しいサービスも☆ 短時間で読めるので、 『○○の如き』シリーズを読んだことがない方には、 ぜひ、読んでいただきたい1冊です☆☆ | ||||
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前々作、前作が大変な好評を博した著者のシリーズ最新作は シリーズ初となる短編集形式。 物と物の「隙間」を覗くことで、 未来を幻視する不思議な力を持った女性にまつわる『隙魔の如き覗くもの』 こっくりさんにまつわる悲しい密室殺人を、 密室事件の由来なども解説しつつ解決する表題作『密室の如き籠るもの』 など全四作品を収録します。 一見すると人間の仕業には思えない事件を事件でも 刀条言耶の鋭い推理が快刀乱麻のごとく解決!! ・・・かに見えて、やっぱり不思議― という変格小説ならではの面白さを存分に堪能できるラインナップです。 分量はいつもよりも短いものの そのぶん、テンポよく物語が展開し、 シリーズのおもしろみが凝縮!!という印象を受けました。 また、前作から(かなり唐突に?)登場した編集者・祖父江さんも すいぶんと物語になじんできた様子。 このままいくと、近いうちに犯人に捕まったりすると思われます。 さらに、既刊されてる他の作品の後日談がチラッと明かされており シリーズ愛読者には嬉しいサービスも☆ 短時間で読めるので、 『○○の如き』シリーズを読んだことがない方には、 ぜひ、読んでいただきたい1冊です☆☆ | ||||
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