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OUT
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【この小説が収録されている参考書籍】
OUTの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全291件 101~120 6/15ページ
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読んでいる途中から、作者がどっちの方向へ 持って行こうとしているのかが段々と見え始め、 登場人物たちが素直に作者の指示通りに動いて いるような気がした。出口へと駆り立てる悪魔 的な衝動を演出しようとしているが、表面的で、 肉迫してこない。単なる作り話の領域に留まって しまっている。 | ||||
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グロい。非常に。グロい。最後の方は息切れの感じがするが秀作 | ||||
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グロい。非常に。グロい。最後の方は息切れの感じがするが秀作 | ||||
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非常に評判のよい本書。 しかし、私個人としてはあまり楽しいとは言えなかった。 つまらないということはなかったどうしてもストーリーに没入することができなかった。 なぜかと考えながら読んでいて、気が付いたのは主要な登場人物達に全くといっていいほど 共感できなかったからだと思う。 まず主人公達が死体解体という所業に手を染める動機がどうしても理解に苦しむ。 あとがきによるとこの説明しきれない動機がこの物語のもうひとつの魅力であるように 書かれていたが、納得するというよりは「色んな見方があるなあ」という感じ。 また心理描写の中で憎悪を感じた数行後に後悔したりと目まぐるしく感情が左右する。 女性とはそういうものなのだと言われれば私は男性なので共感できないのも仕方ないのかも知れないが。 解体の作業の描写も行為の凄惨さに比べるとタンパクな感じがした。 1億総中流と言われる日本ではあるがこのような底辺でもがいている人たちの 描写は鬼気迫るリアリティーがあり、暗澹たる気持ちにさせる。 読後感はかなり重い。 かなり好き嫌いを選ぶ小説だと思うが、レビュー評価の高さを見ると私が少数派なのか | ||||
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非常に評判のよい本書。 しかし、私個人としてはあまり楽しいとは言えなかった。 つまらないということはなかったが、どうしてもストーリーに没入することができなかった。 なぜかと考えながら読んでいて、気が付いたのは主要な登場人物達に全くといっていいほど 共感できなかったからだと思う。 まず主人公達が死体解体という所業に手を染める動機がどうしても理解に苦しむ。 あとがきによるとこの説明しきれない動機がこの物語のもうひとつの魅力であるように 書かれていたが、納得するというよりは「色んな見方があるなあ」という感じ。 また心理描写の中で憎悪を感じた数行後に後悔したりと目まぐるしく感情が左右する。 女性とはそういうものなのだと言われれば私は男性なので共感できないのも仕方ないのかも知れないが。 解体の作業の描写も行為の凄惨さに比べるとタンパクな感じがした。 1億総中流と言われる日本ではあるがこのような底辺でもがいている人たちの 描写は鬼気迫るリアリティーがあり、暗澹たる気持ちにさせる。 読後感はかなり重い。 かなり好き嫌いを選ぶ小説だと思うが、レビュー評価の高さを見ると私が少数派なのか | ||||
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なぜだろう・・・・。「どうか救われてほしい」と心で願ってしまう。主婦が常軌を逸するから? 狂気に同情せざるを得ないほど悲しい現実が往来するから?・・・・「どこかで応援したくもあり、できるならあくまで非現実のこの世界の中で逃亡を助けたくなる・・・」何はともあれ、「どうしようもない世界」。だからこそ引き込まれ連れていかれる強さが、この物語にはつきまとう。 | ||||
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佐藤優氏『人生相談』に取り上げられていて、 手にした本。 殺人事件を扱っているが、 いわゆる推理物ではない。 犯人側の心理描写、 登場人物が背負う各々の“過ち”と共に物語が構成されている。 臨場感に溢れ、“スゴイ”。 多くの人々によってつながり、支えあってこの世はある。 目には見えないモノに思いをいたし、 下巻に読み進む。 欲望の下に潜む得体の知れないモノが現れ、コワい。 最後の描写は作者の手法により、際立ち“コワい”。 “人を思いやる”、確かに言葉は美しい。 その人とは何だろうか。 | ||||
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佐藤優氏『人生相談』に取り上げられていて、 手にした本。 殺人事件を扱っているが、 いわゆる推理物ではない。 犯人側の心理描写、 登場人物が背負う各々の“過ち”と共に物語が構成されている。 臨場感に溢れ、“スゴイ”。 多くの人々によってつながり、支えあってこの世はある。 目には見えないモノに思いをいたし、 下巻に読み進む。 欲望の下に潜む得体の知れないモノが現れ、コワい。 最後の描写は作者の手法により、際立ち“コワい”。 “人を思いやる”、確かに言葉は美しい。 その人とは何だろうか。 | ||||
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この雅子という人は、今の世の中で、普通に存在しているのではないだろうか。こう思わせるあたりが怖い。この作品が書かれた12年前には、まだまだ特殊な人だったと思えるが今では・・・ 時代を先取りした問題作だろう。 | ||||
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この雅子という人は、今の世の中で、普通に存在しているのではないだろうか。こう思わせるあたりが怖い。この作品が書かれた12年前には、まだまだ特殊な人だったと思えるが今では・・・ 時代を先取りした問題作だろう。 | ||||
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桐野氏の作品を読んだのは初めて(売れっ子なので名前はよく耳にしていたのだが…)。 きっかけは「主婦パート 最大の非正規雇用」(集英社新書)という新書で紹介されていたため。 この新書では主婦パートの厳しさが訴えてあったのだが、本書でも深夜の弁当工場で働く主婦達が過酷な労働条件の下で苦しみながらも一生懸命に生きる様子が非常によく伝わってきた。 冷え切った家庭(夫婦関係)、厳しい家計、介護の苦労など現代社会の問題を凝縮しているような作品であった。 かなりボリュームがあるものの、各人や心理状態などの描写が巧く非常に読み易くもある。 また、しっかりした良妻賢母型の主婦やだらしない生活(見栄をはり借金に苦しむ)を送る主婦など登場人物の設定も実在しそうなもの。 残酷な場面の描写は、新堂冬樹のようなグロさも印象的。 2日間かけて隙間時間に集中し一気に読了したが、この勢いで下巻に突入。 下巻が展開がとても楽しみ。 桐野夏生にハマりそうである。 | ||||
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桐野氏の作品を読んだのは初めて(売れっ子なので名前はよく耳にしていたのだが…)。 きっかけは「主婦パート 最大の非正規雇用」(集英社新書)という新書で紹介されていたため。 この新書では主婦パートの厳しさが訴えてあったのだが、本書でも深夜の弁当工場で働く主婦達が過酷な労働条件の下で苦しみながらも一生懸命に生きる様子が非常によく伝わってきた。 冷え切った家庭(夫婦関係)、厳しい家計、介護の苦労など現代社会の問題を凝縮しているような作品であった。 かなりボリュームがあるものの、各人や心理状態などの描写が巧く非常に読み易くもある。 また、しっかりした良妻賢母型の主婦やだらしない生活(見栄をはり借金に苦しむ)を送る主婦など登場人物の設定も実在しそうなもの。 残酷な場面の描写は、新堂冬樹のようなグロさも印象的。 2日間かけて隙間時間に集中し一気に読了したが、この勢いで下巻に突入。 下巻が展開がとても楽しみ。 桐野夏生にハマりそうである。 | ||||
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登場人物がとても多いのですが、それぞれ性格が違うのと、描写がしっかりしているので、ごちゃごちゃになることはありません。 上巻と下巻で、ストーリーがきれいに分かれています。レコードのA面、B面のようです。ぐいぐいと引き込まれ、下巻は一気に読んでしまいました。 ただ、相当細かく取材されたと思いますが、ブラジルの描写に、少し違和感がありました。サンパウロの日本人街近辺にサントスのスタジアムは無いし、ブラジルに行くにはビザが必要だと言うことが無視されているようでした。 | ||||
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登場人物がとても多いのですが、それぞれ性格が違うのと、描写がしっかりしているので、ごちゃごちゃになることはありません。 上巻と下巻で、ストーリーがきれいに分かれています。レコードのA面、B面のようです。ぐいぐいと引き込まれ、下巻は一気に読んでしまいました。 ただ、相当細かく取材されたと思いますが、ブラジルの描写に、少し違和感がありました。サンパウロの日本人街近辺にサントスのスタジアムは無いし、ブラジルに行くにはビザが必要だと言うことが無視されているようでした。 | ||||
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同じ作者の『柔かな頬』を読んだときと同じ、「なんだ」という感じを覚えました。 読んでいる最中は面白くて、次はどうなるんだ、次は、と思わせてもらえるのです。 でも、読んだ後、「……で?」ですね。 こちとら推理小説だと思って読んでいるんで、最後はあっと驚くオチがあるんじゃないかと、ついつい期待してしまうのです。 でも、なんか分かった。この作者は、そういうものを期待して読むべきものじゃないんですね。 子沢山の今井がどんな活躍をしてくれるかとワクワクしましたが、まったくなくて残念。 出てくる女四人は、少し頭悪すぎですし。あ、もう一人も、かなり悪いですね。 私がもう少し変態なら、もうちょっと楽しめたと思うのですが、そっち系の変態ではなかったので残念。 | ||||
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最初から最後まで暗くて、湿った雰囲気で物語は進んでいく. あまりのダークさに読み進むのをくじけてしてしまいそうな前半だったが、 後半主人公の雅子ら主婦たちを追う存在が登場してからは 展開が早く、どんどんと読めた. 雅子のハードボイルドな生き方には引き込まれてしまう. 桐野夏生らしいダークな小説だが、私的には「グロテスク」の方が好きかなあ. | ||||
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桐野夏生はすごい。 「グロテスク」のときも思ったが、どうしてここまで冷徹に人間の嫌な面を見つめられるのか。しかもそれをエンターテイメントに仕上げてしまう。 最近「冒険の国」というデビュー前の小説を読んだが、このときから桐野夏生は「閉塞的な状況にある人間の悪意」をそれがあるのが当然のことであるかのように冷静に描写している。 桐野夏生はまるで心を解剖するように、絶望や殺意や無責任や怠惰や無関心や欲望や疲労や欺瞞や嫉妬や正当化や渇望やわずかばかりの希望や重くのしかかる諦めを、鋭利なメスで切り出して、物語として人々の目の前に正しく並べ直してみせる。 「冒険の国」と「OUT」が大きく違うのは、「冒険の国」が灰色の霧に覆われたような現実の描写のまま終わったのに対し、「OUT」には強い光があることだ。それは希望の光なのか破滅の光なのか分からないが。その光は、殺人的な出口へ、血塗られたカタルシスへ、主人公と読者を導く。クールだ。 小説の登場人物の悪意を見つめることは、作家が自分の中の悪意を見つめることだ。それはキツい作業のはずだが、桐野夏生はそれを途中で投げ出さず、自己憐憫にも流されず、怒りに叫びだすこともなく、隙のない長編小説にしてしまう。「OUT」の主人公、香取雅子のような、すごい女だと思う。 あとね。これはラブストーリーなのだ。ああ、そこに持って来るかって、うれしくなった。 | ||||
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登場人物の性格や生活環境の描写がとてもリアルに描かれており、思わず引き込まれ読み進んでいきました。 なので、中盤以降の展開には少し失望。 夫を殺してしまった友人の為に、その死体をバラし、生ゴミとして処理する・・・というのは実際の事件にもあったし、その心理も理解が出来る。が、その後、死体解体をビジネスとし、主婦が、それも住宅街にある戸建の自宅の風呂場で行うというのはあまりにありえない設定。 警察の追及をかわせるのか、もう一人の敵である佐竹の復讐から逃れられるのか、ドキドキしたのに、クライマックスの雅子と佐竹の対決もまた、ありえない・・・。 読者を夢中にさせたリアリズムは、最後の最後で、無駄になってしまっています。本当にもったいない。 この終わり方は女流作家だからでしょうか? 男性の作家だったら、どんな結末にしたんだろう? | ||||
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桐野夏生はすごい。 「グロテスク」のときも思ったが、どうしてここまで冷徹に人間の嫌な面を見つめられるのか。しかもそれをエンターテイメントに仕上げてしまう。 最近「冒険の国」というデビュー前の小説を読んだが、このときから桐野夏生は「閉塞的な状況にある人間の悪意」をそれがあるのが当然のことであるかのように冷静に描写している。 桐野夏生はまるで心を解剖するように、絶望や殺意や無責任や怠惰や無関心や欲望や疲労や欺瞞や嫉妬や正当化や渇望やわずかばかりの希望や重くのしかかる諦めを、鋭利なメスで切り出して、物語として人々の目の前に正しく並べ直してみせる。 「冒険の国」と「OUT」が大きく違うのは、「冒険の国」が灰色の霧に覆われたような現実の描写のまま終わったのに対し、「OUT」には強い光があることだ。それは希望の光なのか破滅の光なのか分からないが。その光は、殺人的な出口へ、血塗られたカタルシスへ、主人公と読者を導く。クールだ。 小説の登場人物の悪意を見つめることは、作家が自分の中の悪意を見つめることだ。それはキツい作業のはずだが、桐野夏生はそれを途中で投げ出さず、自己憐憫にも流されず、怒りに叫びだすこともなく、隙のない長編小説にしてしまう。「OUT」の主人公、香取雅子のような、すごい女だと思う。 あとね。これはラブストーリーなのだ。ああ、そこに持って来るかって、うれしくなった。 | ||||
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深夜の弁当工場で働く4人の女がバラバラ殺人を犯すという話。 雅子は元銀行員で、家族を見捨てた夫と、高校を退学して口を利かなくなった息子をもち、 弥生は才色賢母だが、賭博と女遊びで貯金を使い果たした夫に暴力を振るわれ、 ヨシエは寝たきりの姑の介護と反抗期の娘の板挟みに合い、 邦子は車やブランド品で多額の借金を抱え、内縁の夫に夜逃げされる。 そんな不幸の象徴とも思えるような4人の女達の人生が描かれており、 上巻では、そういった下層社会に生きる人間の醜さや寂しさなどに焦点が当てられている。 ストーリーも全体として場当たり的な展開が多く、先が読めてしまう感が否めないが、 逆にそういった低俗さが登場人物達の人間味を際立たせている。 上巻では、この小説の魅力はまだ発揮されていないので、 下巻への布石と考えて読むことが賢明かもしれない。 黒い幻とは何なのか。 そこがこの小説の主眼であるともいえる。 | ||||
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