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OUT
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【この小説が収録されている参考書籍】
OUTの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.10pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全291件 21~40 2/15ページ
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コロナで持ってた本を読み返して下巻がなくなって買えて読めました。 | ||||
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初めて読んだのが22年前。 打ちのめされる程の筆致に夢中になりましたね。 2年くらいずっと繰り返し読んでいました。 一人一人の心情がひたすら暗いトーンで描かれていて、それがまた深くて刺さるんです。 アメリカのミステリーの権威「エドガー賞」の最終選考に日本人で唯一選ばれた事のある桐野夏生氏であり本作。 世界20ヵ国以上に翻訳されてもいます。 勿論発表された年はこのミスの1位です。 また、文庫の解説にもあった気がしますが「格差社会」を強く意識させられた小説でもあります。 確か1998年の発表だったかと思いますが、日本が経済的に破綻してジニ係数が上がり始めた頃です。 内容に関してはどこにでも書いてありますからそちらを参考にしていただければ良いかと思います。 ノワールが好きな方で読んでいない方がいましたら必須です。 そうでない方も多少暗かったりグロかったりしても平気という方は是非。 綺麗なキラキラしたのが好きな方にはオススメしません。著者の作品群自体が基本的に「人の悪意を緻密に書き上げる」ものが多いです。 私はそこが好きで長いことファンやっていますが、最近の作品もあまりの良さに震えますよ。 | ||||
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娘に買い与えました。 | ||||
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ありふれた日常生活の中での出来事を描いていたはすが・・・。コンビニ弁当を作る工場で働くパートの中年女性たちが、各自の家庭事情があるなかで、一人の女性がダメダメな夫を殺し、かつ、他の中年女性たちが結託してバラバラ殺人をして、何とか隠しとおす。最初は女性たちに感情移入し擁護できたが、終盤から悪い奴らに変わり、殺人スペシャリスト集団なのかと思える展開。可哀想なのは、容疑者にされた男性かも。といっても、最初から最後まで、興味深く読めました。別の作品も継続して積極的に読みたいです。 | ||||
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そもそもからして衝撃だが、この後主人公に破滅以外のラストがあろうかと思いながらも、読ませる。あっけなく邦子がすべてをしゃべってしまった後、逮捕とならず意外な展開となるのが面白い。どんどん常軌を逸していくが、それでも読ませるのは、家族といても孤独、とか閉塞感ということに、一筋の共感があるからではないか。 ラストが地獄ではない。ありえないかもしれないが、良かった。600万はともかく、5千万の中には新券もありそうだから、すぐ足がついてしまうのでは?とか、佐竹の死体はどうした?とか思っちゃうけど、逮捕のラスト以外によくひっぱっていってくれました。 | ||||
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人生70年何千冊の読書をしたが、生涯5本の指に入る、傑作中の傑作、 | ||||
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ごく普通の主婦達が、それぞれの家庭事情で幸せの実感を持てず、金銭的な余裕もなく、いつかこの現実から抜け出ることを夢見ながら今夜も深夜のパート仕事に集う。 彼女達の儚い願望に出口はあるのだろうか? テーマとしては興味深く、物語も分厚い上下巻を感じさせず引き込ませるが、如何せん佐竹の異常さと雅子の肝っ玉にやり過ぎ感があり、最後が急展開の無理矢理っぽい結末になってしまったのがちょっと残念。 なによりグロシーンがかなり強烈で、苦手な人には正直お勧めしかねます。 私も再読は無理です。 | ||||
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ストーリーはあるが、そこに共感と納得はなかった。合理性を求めたら、この話は成り立たないのかもしれないが、香取と佐竹が何故それをしているのか動機がわからない。単なる異常ならば安直すぎる。他の登場人物の使い方は中途半端。ブラジル人にしても刑事にしても。 | ||||
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発刊から10年以上たっているが、遅ればせながら桐野夏生の小説を初めて読んだ。恐ろしく衝撃を受けた。いっぺんに著者のフアンになった。さらにもっと別な著作を読みたいと思った。登場人物の心理描写がすごい。当時、連続ドラマになった(有料で制作テレビ局から配信されているらしい)というが、小説を読み進む醍醐味は時間的な制約があるドラマ映像でどこまで表現できたかわからない。 | ||||
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妻は「この著者の作品は一般的に読後感が良くない」と言っていたが、私は全く逆! 登場人物の心理描写は、追う方、追われる方ともに公平で手抜きがない。最後はどうなるのか?とハラハラしたが、結末に少し救われた。いまさらながら桐野夏生という作家の凄さを認識した。 | ||||
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内容(「BOOK」データベース、Wikipediaより以下) 雅子、43歳、主婦。弁当工場の夜勤パート。 彼女は、なぜパート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか? 自由への出口か、破滅への扉か? 四人の女たちが突っ走る荒涼たる魂の遍路。 魂を揺さぶる書下ろし犯罪小説。 1998年に日本推理作家協会賞を受賞。 テレビドラマ化、映画化、舞台化もされた。 2004年、米ミステリー界のアカデミー賞といわれるエドガー賞 長編賞の4作品に日本人作家として初めてノミネート。 深夜の弁当工場で働くパートの主婦・弥生が、夫によるDVに耐えかねて殺害したことをきっかけに、平凡な主婦たち4人が自由を求めて日常を離脱・脱社会化し、「OUT(アウト)」してゆく物語。 * どこまでいってもアウトな話。明るい話が見当たらない。 でも最後まで気になって仕方ない結末へ。感動とかが無いが。 ここまで落ちた世界観を壊さず書ききった技量がすごいな。 映像化にしたらあっという間に夢中で時間が経ちそう。 『バブル経済崩壊後の現代社会で生きる人々の日常生活や、新宿のヤクザ、日系ブラジル人出稼ぎ労働者などに対する視線と洞察が注目を浴び』とある。 裏社会というか、負イメージを集めました感はある。 ミステリー…ではなく犯罪小説か。なるほど。 上・下巻。 言わずもがな、暴力など苦手な方にはおススメしませんぞや。 | ||||
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原著の出版は1997年。文庫版の解説にも書かれていますが、評者も本編読了後解説一読前の段階で、作者は知ってか知らずか先鋭な目線で今日の日本の階級(階層)社会化を予測していたんだと思いました。それが、作家的想像力の勝利であり、本書をして単なるミステリーやサスペンス、ハードボイルドというジャンルを超えた歴史に残る一冊にしていると思いますね。 | ||||
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かつて単行本を買ったのですが、話のじめじめさに途中放棄。ただ、やはり読むべき一冊と最近感ずる所があり、今回は順調です。やはりスゴい一書です。 「佐竹はもう二度と女と交われない体になっていた。女を殺した時の恍惚が大きく深く、その体験が自分を閉じ込めてしまったのだと気が付いたのは、かなり年をとってからだった。自分の境界線を知ったということは、夢を封じ込めたことにほかならない。…… 佐竹は夢幻の中でしか女と交われないし、恍惚を得ることもない。」(73頁) 「健司は自分が会社のマスコット的存在だったから欲しがったのだ。自分のものになってしまえば、興味は失せる。いつも幻を追いかけていたい不幸な男。それが健司だ。」(86頁) 「女の関わったバラバラ殺人事件に共通するのは、「場当たり的」だということと、女同士の「連帯感」だった。…… 女は毎日料理をするから、男よりもずっと動物の肉や血に慣れているはずだ。包丁捌きもいいし、ゴミの処理もうまい。まして出産を経験した女なら、人の生死にもっとも近い位置に自分を置いたことがある訳だから肝も据わる。」(390頁) それにしても、145〜6頁と180頁の死体処理に関する雅子とヨシエのやりとりはシュールさを越えてもはやギャグでした。 | ||||
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下巻は最初のページから一瀉千里の面白さで、一日で読了しました。ただ、ラストはどうなのかなぁ。正直ちょっと???でしたが、いずれにせよやはり読むべきスゴい一書で、「読ま死ね」本ですね。個別では、「このメスよく切れるね」というヨシエの言葉はいい味出してますし(110頁)、家族との別れのシーンは達意の文章のお手本で(117〜123頁)、弥生がここで暴れていたら展開も変わったのにと地団駄を踏まされた(233頁、伏線として229頁)次第です。それにしても、こうして読み終えてみると書名である「OUT」には、色々な含意があり得ると感じているところです。 | ||||
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この社会は所詮男の持ち物。 女も当然男の持ち物。 男の持ち物にならずに女が生きていく方法はあるのでしょうか。 その方法を模索していく女性たちの物語って感じですかね。 男社会に怒ってイライラしてる方はぜひ読んでみてください。 | ||||
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ともすると陳腐な三文小説、下世話、エログロ、結末が陳腐、そういう意見もわからなくはないのですが。 桐野夏生さんの小説にどうして惹かれるのか、というとまあ人それぞれと思うけど。 女性の自由な生き方について真剣に考え、書かれたものだからだと私個人的には結論づけています。 乱暴ないいかたですが、 その一点さえ外してなければたとえ結末が陳腐だろうとエログロだろうとどうだっていいのです。 なにかのインタビュー(たぶん、柔らかな頬文庫化のとき)でOUTについて桐野さんが 「歌舞伎町のマフィアと主婦が戦う話が書きたくて」 のようなことを言っていて。 私は泣いてしまいました。 社会規範に縛り付けられた女性を社会規範から外れまくりのおっさんと戦わせるって 女性の生き方を問うことに他ならないからです。 こんなに真剣に女性の生き方について考えてくれて私は嬉しかったし 桐野さんもそれをとことん考えざるを得ない人生を歩いてきたんだと思って 私は泣いてしまったのだと思いました。 この作品で「女性の自由な生き方は社会規範の外にしかない」 と一旦は結論づけられたものととらえています。 | ||||
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出版から時間が経つているので仕方ないのですが予想よりシミがあります。 | ||||
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ネタバレあります。未読の方は読まない方がいいと思います。 上巻の弁当工場の描写や主婦4人の抱える問題や闇、そして仲間の夫をバラバラにするというものが東京のどこかで本当に起きたことを書いてるように思えてゾクゾクしました。下巻もその描写は衰えることなく展開していきます。ただ、他のレビューにもありますがラストだけ別の作家が書いたようで戸惑いました。 上下巻どちらでも思ったことですが、佐竹が出てくる度にファンタジーの世界になってしまうんですよね。 最初は小憎たらしかった街金の十文字ですら最終的にナニワ金融道の時の中居くんのように思えてきた(笑)ものですが、どうにも佐竹はいただけない。 まぁ、女を嬲り殺しにすることで性的興奮を覚える男に好感を持てないのは当然ですよね。 しかしながら佐竹くらいキャラが際立ってないとあの物語は終わらないような気もします。 あと、足を引っ張るだけの邦子が殺された時は正直スカッとしました。でも、殺されるわ、解体されるわ、身につけてた勝負下着をあちこちで晒されるわで、現実で桐野さんは邦子のような女に嫌がらせにあったのかと思うほどの容赦ない描写です。個人的には責任感が無くてすぐ誰かを頼ろうとする弥生のような女もどうかと思いますが。コイツも死体の解体すればよかったのに。 自分はヨシエの家が火事になったところまでが面白かったです。 ラストの佐竹と雅子との対決は歪んだ恋愛感情は無しで闘わせて欲しかったものです。 自分の貧相な想像力が悪いのですが、どうしても佐竹がミナミの帝王の時の竹内力に思えてきて余計に萎えてしまいました…。 | ||||
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展開が楽しくワクワクしながら、最後までスラーっと読めました! | ||||
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下巻の2/3くらいまでは、それまでに出た伏線をどうやって回収していくんだろうと、わくわくしながら読んでいました。 結局回収せずにレディコミ風になって突然終わり、本をぶん投げたくなりました。 貧乏な主婦が犯罪に手を染めていく様子はリアリティがあってよかったので星2つです。 | ||||
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