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蒲公英草紙 常野物語
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蒲公英草紙 常野物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全68件 61~68 4/4ページ
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遠くの出来事を感じたり、これから起こることを予知したり、人の思いを感じたり・・・。常野の人たちの不思議な力。彼らはその力を隠し、ひっそりと生きている。槙村家と常野一族の不思議な因縁は、やがて聡子の運命を変えていく。峰子の口から淡々と語られる出来事は、読み手を、物語の奥深くへといざなう。人にはそれぞれ生きていく意味がある。そして、すべきことがある。そのことから目をそむけてはいけない。常野の人たちに出会い、それぞれの道を歩み始めた人たち。彼らにとって日本は、光り輝く国だったのだろうか?読後、いつまでも余韻が残った。 | ||||
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不思議な力を持ちながら、ひっそりと暮らしている「常野(とこの)一族」今回は、幼い頃、槙村家の娘「聡子」の遊び相手として、お屋敷に上がった主人公が「春田一家」という常野一家に出会ったひと夏の回想録。待ちに待った『光の帝国―常野物語』の続編。しかも、あの「春田一家」が出てくるとあって、もうワクワクして読みました。時代背景から情景描写がとても詩的で美しく、読み急ぐにはあまりにももったいないので、逸る気持ちを抑えながら読み進めました。数々の小さな出来事が、手繰り寄せられひとつの流れとなってラストに向かう様は、さすが!と今更ながら恩田陸さんの力のすごさにうなってしまいました。『光の帝国』を読んだ人にはいっそうおもしろく、そうでない人にも十分味わえる作品です。 | ||||
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なぜ↑のようなタイトルなのか。 それは、この作家さんの資質と環境によるものです。マンガ中心に読んできた方が、いわゆる文芸に進出なさるとき、勧められる作家さんがいらっしゃって、恩田先生もその一人だと思います。ただ、六番目の小夜子という傑作に端的に現れていると思うのですが、この方の作品を、テンポの良いマンガやハリウッド映画のような感覚で読むとつまらないかもしれないということです。ひとつひとつ文章をじっくり味わって読むことが、秘訣です。私は恩田先生の二作目を読んだときに、終章の前まで行ってから時間を置いてもう一度最初から読みました。ミステリ的なトリックが仕込まれているわけでないので、驚きがおこるわけではありませんが、文章や人物の味わいがしみじみと伝わってきて、ラストの心を打つところに大いにうなずいたことは、今レビューをしているこの作品と同じ性格なのだと思います。スローリーディングを実践したい作家さんベストワンです。 | ||||
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後半涙が止まらなくて、部屋で読んでいて本当に良かったと思いました。電車の中だったら途中下車していたかも‥素敵な時間を過ごせる一冊です。決して良いことばかりではない現実の中で、人々の心がキラキラと輝いています。 | ||||
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待ちに待った、予告編小説「常野物語」の本編第一弾です。「蒲公英草紙」は、 「他人の人生を自分の中に蓄積できる能力を持つ『春田家』を迎え、 送り出す側によって語られた物語」です。 時代は明治時代、日清戦争の勝利で軍国化が始まった日本。 福島に程近い集落「槙村」に住む少女峰子は 集落の有力者である槙村家のお屋敷に出入りすることになる。 槙村家の病気がちなお嬢様、聡子の友達として。聡子は子供の頃から心臓が弱く成人するまで生きられないと言われていたが、 聡明で物事の本質を見通す目を持っており、誰からも愛されていた。 そんな槙村にある時不思議な家族がやってくる。変りゆく世界と変らない思い。 運命を受け入れつつ、自分が出来ることを精一杯行う人たち。 そして、そんな人々の生き方を自分の心に引き受けて人々の心と心をつなぐ少年。これは常野一族の来訪と旅立ちを少女の成長とともに綴った 「常野一族年代記」の1ページなのだと思う。 | ||||
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清澄でリズム感に満ちた文字送りに、土地の美しい情景と人物の豊かな表情が浮かびます。声に出して読みたい作品のひとつだと思います。 事実をありのままに写実することと、過去と未来を含めた、そのもののあり方や思いを把握することの意味を、「しまう」という感覚で著している独創的な作品だと思います。本質という言葉を使わずして、そのものの固有の意義、存在意義を描いた意欲作です。 | ||||
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主人公の「私」が少女だった頃、父親に「勉学のためにも日記をつけるように」と言われます。それで日々のことを綴った冊子につけた名前が「蒲公英草紙」。彼女は「草紙」と名づけたところが気に入っています。物語は回想という形で、村の名主の病気がちで寝たきりの娘、聡子との交流が中心となって語られています。名主の屋敷には居候のような按配で住み着いている客人など、個性的な登場人物たちで溢れています。中でも特に不思議な雰囲気に満ちているのは、ある日村に突然やってきた春田一家の4人です。彼らは常野(とこの)の一族という、ある特別な力を持った人たちでした。「光の帝国 常野物語」(集英社文庫)では短篇集だったのですが、今回は中篇小説となっています。あなたも読んでいるうちに常野一族のやさしい魔法に包まれていることでしょう。 | ||||
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常野物語の20世紀版という感じで あの戦争の重い空気が作品の奥深くに漂ってます。 でも、「常野」の人は相変わらずだし 「光の帝国」の話の流れは、この物語の中にもあります。 少しは常野の謎も明かされたかな? 本日発売だからこれ以上は言わないでおきます。 ますます今後の「常野物語」の展開が楽しみです♪ | ||||
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