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ユージニア
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ユージニアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.64pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全76件 1~20 1/4ページ
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最近ハマっている恩田陸さん。次はミステリー小説『ユージニア』。 デビュー作『六番目の小夜子』より薄気味悪さがパワーアップしている印象です。構成はなかなか複雑で、最後に読み返したりしましたが、ほどよく謎と余韻が残る感じで好みの作品でした。 『鈍色幻視行』と同じように、はっきりとした事実は謎にしつつ、色々な人の視点から真実を探っていく流れが面白くて、引き込まれます。 | ||||
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名家の大量毒殺事件を描く。奇妙なことに、青澤医院が途中で相澤医院となっていたり、語り手の記憶間違いのようでもあり、そうでもなさそうでもあり判然としない。伏線自体に整合が無く夢のようでもあり、読み進めて読み手が勝手にこじ付けたりが進む。次第に様々な状況が集まり、辻褄があっていく進行が興味深い。事実は一つでは無く、見る側、見られる側によって違う。最後の犯人と思われる人物も、動機の判断によっては読み手によって異なると思われる。 | ||||
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蜜蜂と遠雷などわかりやすい作品とは反対で、何が真実か最後まで読んでもはっきりとしない。しかしそれが本作の持ち味で魅力となっている。 はっきりとしないことに不満を持つ人は少なくないだろうが、その靄のかかったような読後感が私にとっては非常に心地よいものだった。 | ||||
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恩田陸作品をデビュー作「六番目の小夜子」から再読中です。恩田さん作品は個人的には基本は幻想小説ではないかと思います。その不穏で不可思議な雰囲気、時にはありえないような舞台設定、人間の不可解な感情の動きなどを味わい楽しむものではないかと。 理論的におかしいとかはっきりしないとか、あとオチがないという批判も多いのですが、他のレビューアさんたちもおっしゃっているようにパズラー好みの新本格のような小説を望むなら、エラリー・クイーンや綾辻行人、有栖川有栖のような作家さんや、またはハリウッド映画のように起承転結があって最後に白黒がはっきり出るものを読むといいと思います。 こちらの作品は再読後も文句なしの星5つでした。 金沢が舞台。有名な旧家で代々医者の青澤家。地域医療に尽くした主人たち、クリスチャンで慈善家の聖母のような母親、美貌で聡明な長男と長女、いたずらもののかわいい末の男の子、明るくて献身的な使用人たちと絵に描いたような人もうらやむ一家です。 お誕生会の日、知り合いの医師から届いた祝いの酒とジュースには青酸系の毒が仕込まれていました。乾杯で一気に飲んだ人たちの17名が死亡。 物語は、当時まだ子供だった目撃者の女の子が大学生になってその事件をもとに卒論を書こうと思い立ったことから始まります。彼女は金沢に行って根気よく当時の関係者にインタビューを繰り返します。何年も調査し続けた刑事、助かったが長い間中傷と後遺症に悩まされた家政婦の一家、ただ1人毒を飲まなくて助かった盲目の長女、ご近所さんたち。結果的にそれは本となって出版され、世間に大反響を呼び起こします。 話は途中から二重構造になっていて、その本を読んで興味を持ったこの「ユージニア」の作者(恩田さん本人という設定?)がさらに調べを続けるという形になっています。 最初の章でなかなか本題に入らず方向がわからない文章が続くので、ここだけはちょっとじれったかったです。作品全体を通してだらだらと蒸し暑い夏のシーンでその雰囲気のせいもあるでしょう。が、その後の緊迫感はただものではありません。 とりあえず、実行犯は妹を殺されて心を病んだ繊細な青年だったとわかり、一応事件は終わったことにされます。けれど卒論を書いた女子大生や刑事をはじめ、疑問を持っていた人は数多くいました。 憧れられ羨望され、いつも人が出入りし人目にさらされていた模範的な被害者の一家。最終的に断定はされないものの犯人らしき人物は特定されます。ネタばれするのであまり書けませんが・・その人物が抱えていた心の闇。窒息してしまいそうな日々と屈折した心からくる苛烈さと容赦のなさ、そしてその不幸が壮絶です。事件のために多くの人が人生を狂わされ不幸になった、いったい犯人がしたことはなんになったというのか・・? ひとつわからなかったのは、3章目でマキちゃんのところに盲目の少女が遊びに来るところ。明らかに青澤緋紗子なのになぜかここでは”久代”という名前になっています。何か意味があるのかと思って最後まで気にかけながら読みましたが、読解力不足なのか結局わかりませんでした。何かを表しているのでしょうか。 ふと東野圭吾の「白夜行」を思い出しました。明けることのないどうしょうもない深い闇の世界です。暗いテーマですが、非常に完成度の高い作品だと思います。 | ||||
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直木賞を受賞してからさらに注目を集めている恩田陸です。受賞作の遠雷と蜜蜂は昔少しだけ演奏をしていた人間にはやや賛同できないストーリーと登場人物の描き方でしたが、こちらの小説はけっこう引き込まれました。不思議な話でありながら結末ははっきりしないにもかかわらずです。好き嫌いはかなり分かれることでしょうが、本棚の本を入れ替えている者からすると、これは置いておく本になります。時間をおいてまた読み返したいです。人気のある作家のおすすめ本はどのサイトも似たり寄ったりです。私はこれが恩田陸の代表作の1つと思います。 | ||||
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良好な状態で受け取り読破中 ありがとうございました | ||||
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Q&Aの上位互換的な作品 連作短編集という形式的に、なかなか読みづらい部分があるけれど、恩田陸らしい文章、世界観で割と楽しめるかな、と | ||||
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恩田陸らしい、重層で深い世界観に飲み込まれます。 特に前半では、点と点が結びついて、線になりつつも、線が交わったり交わらなかったりして、この物語がどこに続くのかわくわくさせられます。 以下若干ネタバレになりますが、明確な結論をあえて明示しなかったのは、ひとつの答えや真実を求める現代社会へのアンチテーゼのように思えました。 『忘れられた祝祭』はあえて細部の記載が事実と変えられていましたが、そもそも人の記憶は曖昧なもの。インタビュー内容がすべて事実という保証はありません。各章がインタビュー形式になっているのも、それらが意図的にしろ無意識的にしろ、物語の中での矛盾を許容しているものとなっています。 誰かが「真犯人」ということではないことで、もやっとする終わり方ではありますが、分かりやすく誰もが納得する「正解」はないということが、物語の奥行きを出しているように思えました。 | ||||
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最後まで読むと読み返したくなる、2度読み.してしまう本、だと思います。宮部みゆきの「理由」のように悲惨な事件が、 関係者の人々の一人称もしくは第三者の伝聞で語られて行きます。 バラバラの話しが最後に構築されて「事件」が見えて来る感じです。 2度目は、ダカラかと納得しながら読んでいけます。 面白いかと言われると… ? 重い雰囲気の有るお話です。殺人を扱っているので、あたまえですが…。 | ||||
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これは普通のミステリではない。冒頭の謎めいた詩? から始まり、一見無関係な断章で綴られる物語にすぐに引き込まれ、只者ではないイメージに圧倒された。そして、まさかの犯人像が確定した辺りで傑作である事を確信。つまり犯人捜しが主眼のミステリではないのだ。 それにしても、大量虐殺の殺人鬼をこんなにも美しく幻想的に描き切った作者の手腕には脱帽。冒頭の詩編や少女の回想をその後何度も読み返す事になり、構成の巧みさにも感嘆した。私が読んだ中では恩田陸のベスト。 | ||||
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序盤のおばさんの語りがあまりに長過ぎて退屈で、一度は投げ出した作品。 買ったお金が勿体無いという理由だけで再度読み始めたら、これが意外と面白かった。おばさんつまんないとか言ってごめんなさい。 章ごとに語り手が変わります。それぞれ違った人間なのに、ある一人の女性に対する印象だけは決まって同じ様子。 登場人物が多い割にはサラッと読めます。 いろんな意味で裏切られるラスト。 | ||||
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ワールドに引き込まれます。重要な部分や伏線を忘れてしまいそうで、一気に読みました。じゃっかん間のび感を感じましたが、とっても引き込まれました。傑作です。 | ||||
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ストーリーはとても面白いのだが、殺人事件が起きた現場の風景描写がホラー映画のようで、夜に一人で読むのが怖ろしく何度か途中で読むのを止めようとした。結局最後まで読んだ。動機はシンプルなものだったが、十分に納得がいくものだったし、入り組んだ人間関係、次々明らかにされる小さな証拠は読んでいて楽しかった。夜のピクニックと似た作品と思って読み始めて見事に裏切られた。 | ||||
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途中から、この人が犯人じゃね?ということになり、それで、その先は...というところで終わってしまう。 読む人によって意見が分かれかもしれません。 ミステリー小説を読んでみたいが、何から手をつけていいのか分からないという方にオススメです! | ||||
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続きが読みたくなりますよ。ゾクゾク感が たまりませんです。恩田陸さんの中でもおススメです。 | ||||
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これは、「殺人事件が発生し、警察や名探偵がトリックを見破ったり アリバイを崩したりして犯人を特定する」といったサスペンス小説ではない。 この小説では、殺人事件(しかも17人という日本では大量の)が発生し、 犯人と目される人物もいるのだが、証拠が何もなく、最後までグレーのまま。 なので、トリックや謎解きや犯人逮捕を期待して読んだ人はガッカリすると思う。 サスペンス性を求めるのではなく、犯人?や関係者の心情と行動を推察しながら 読んで行くと、それなりに物語に引き込まれて面白いと思う。 | ||||
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芥川の「藪の中」風に、複数の人物の証言から事件を俯瞰する ミステリー。丁寧に組み上げたパズルのような構成に、 独特の空気感がかぶさり、寝苦しい夏の夜の夢の中を彷徨う ような読書だった。筆者のインタビューにグレーゾーンを 徹底して描こうとした旨のコメントがあるが、正確に分量を 吟味した灰色の世界に唸らされた。 なお、現在中古でないと入手困難だが、ぜひ単行本を手に取って 読んでほしい。何度も読み返したくなる一冊。 | ||||
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amazon商品レビューより内容紹介。 あの夏、青沢家で催された米寿を祝う席で、 十七人が毒殺された。 ある男の遺書によって、一応の解決をみたはずの事件。 町の記憶の底に埋もれた大量殺人事件が、年月を経てさまざまな視点から再構成される。 内容(「BOOK」データベースより) 遠い夏、白い百日紅の記憶。 死の使いは、静かに街を滅ぼした。 知らなければならない。 あの詩の意味を。 あの夏のすべてを。 楽天ブックスのインタビューで、著者がこんな事を言っている。 『私にとっての今回のテーマはグレーゾーンの話。 境界線上の話を書きたかったんです。白黒はっきりつかない。 その登場人物は善なのか悪なのか、正常なのか異常なのか、わからない、というところを書きたかった。 ひたすらグレーゾーンを突き進むというポリシーで書いた本です。 登場人物のどの証言もあてにならない。 不安感がいつも漂っている、という話にしたいと思っていました』 http://books.rakuten.co.jp/event/book/interview/onda_r/ その通り。最後にモヤッと残る。 だが、たぶんだけど犯人は、どんでん返し狙いで先入観とは違った犯人、あの人か。 ミステリですね。楽しませて頂きました。 1つの大事件を様々な視点、角度から浮かび上がらせて、真実の頂点につく、といった流れでしょうか。「えーっ、犯人ってそれなの?」って思ったが罠、つい読み返してみたくなる。 美しく幻想的に包まれて。うう~ 第59回(2006年)日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門受賞作、 第133回直木三十五賞候補。 長い賞だな。 久しぶりに著者の本を読みました。 | ||||
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犯人が最初からなんとなく分かってる推理小説 インタビュー形式で書かれていて あの人かな?と思って読みすすめる所が面白い | ||||
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残念ながらこの本に関しては、電子書籍ではこりに凝ったデザインが楽しめません。 | ||||
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