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檜垣澤家の炎上
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檜垣澤家の炎上の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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様々な要素が詰まっていて、大変おもしろかった。長さは気にならず、むしろもっと読みたいと思わされました。時代ものとしても、ミステリーとしても楽しめました。 | ||||
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何度も読み返したくなる小説でした。 | ||||
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初めての作家さんでしたが、『犯罪者』で初めて太田愛先生を知った時と同じくらい、濃厚で先が知りたくてワクワクする時間を過ごせました。丁度いい塩梅の歴史との絡ませ方、決してウザい感じにならないヒロイン、心に残る脇役の面々、余韻の残るラスト。この先を色々想像してしばらく楽しめそうです。リスク回避のため、知らない作家さんの作品にはあまり手が伸びないのですが、これはいい買い物、いい読書時間でした。 | ||||
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明治末期から大正にかけての横濱の上流階級を舞台にした、少女かな子の家庭内サバイバルストーリー。 ヒロインかな子と彼女を取り巻く一癖も二癖もある登場人物がどう動いていくのか気になって、ページを繰る手が止まらなくなります。たいへんなボリュームの作品ですが、終盤に近付くにつれ、まだ読み終わりたくないと思ってしまうほど面白いです。 また、綿密な資料収集の上と思われる当時の世相・風俗の描写も見事です。 そして、何よりミステリとしても秀作です。 登場人物の所作や言葉に感じたちょっとした違和感や、モブキャラクターの名前の付け方の奇妙な点に至るまで、後に周到に張り巡らされた伏線だったと気づかされ、驚きます。伏線がやがて全て繋がって真相へとたどり着くのが気持ちよく、すっきりとした読後感が味わえました。 互いに腹を探り合い、利用し合う登場人物だらけですが、かな子と雪江や暁子やミツ、それに西村とのやりとりには打算のない真心を感じることもあり、一つ言動を誤れば奈落に落ちるスリルに満ちた檜垣澤家での生活に優しさを添えています。 難を言えば、かな子の視点で描かれていることもあり、対面する機会の少ない人たちの印象がぼんやりしているところでしょうか。スヱの補佐に徹している花、病弱で引きこもりがちな長女郁乃、その夫でほとんどかな子と接点のない惣次、次女珠代と三女雪江も嫁入り以降の活躍が見られないところが残念でした。初と山名医師夫妻もどんな容姿かの描写はあるのに影が薄いです。とにかく「山手の刀自」スヱの存在感が強大で、かな子の実父である要吉の姿さえかき消してしまっていたように思います。 | ||||
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女系家族の何代にも渡る半生記。 優しく噛み砕いてて、読みやすく面白かった。 | ||||
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今年一番の収穫でした。 | ||||
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かな子も淡々としていて、あまりどろどろした感じではなかったので、途中でひどく恨んでいると知ってびっくりした。 でも淡々としている分、ぐいぐいと読んでしまいました。 ミステリ部分も、全く予想もしていなかった展開でした。 面白かったです。 それから、終り方がすごく好きです。 | ||||
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790頁もある文庫書き下ろしの小説ですが、一気に読めます。大正時代を背景に、富豪一家に引き取られた妾腹の娘が、あれこれある中で成長していく……こう書くとありがちな設定ですが、とにかく登場する女性のほとんどが、極端に知的で嫌な奴ばかり。主人公自身もそうなのです。それが、ピリピリした心理戦を繰り広げていく。あくまで男性中心の時代背景の中で、おそろしくIQの高そうな女たちが、どうやって戦っていくか、という話になっているのが非常に特徴的です。 一方、この一族と陸軍関係者とのあやしげなかかわりも。恋愛的な要素はほとんど皆無、あるとしたらちょっと百合的なものが感じられるのですが、それでも主人公がいささか気になる相手は、カーキ色の軍服を着た陸軍の軍医。本人は女学校の生徒、ということで、このあたりはちょっと「はいからさんが通る」感じもあります。そして全体としては、横溝正史や谷崎潤一郎を思わせる持ち味です。 服飾史にかかわる話題も多く、謝辞や参考文献を見ると、服飾史家の辻元よしふみ氏、玲子氏の名前が出てくるところから見て、かなり参照されたのかと。全体に、著者の勉強ぶりが濃密な世界観を作っています。最後は関東大震災のカタストロフで終わる、ある一族の叙事詩です。であるのに、ミステリとしても意外な人が犯人。まことにお買い得な一冊だと思います。 | ||||
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