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グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船
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グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全17件 1~17 1/1ページ
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我々の生きる現実と思われる世界と、似てはいるが異なる世界という、2つの平行世界に生きる十代の男女の物語が描かれる。新海誠監督の「君の名は」辺りを連想される方も多いだろうが、あっと驚く展開では負けていない青春SFファンタジー。 仮想現実を使い謎に迫っていく過程はかなりミステリー的で、さすがに乱歩賞作家らしく鮮やかだ。最後にある決断をするラストは美しくも、とても切ない。主人公の明るい生活ぶりが生き生きと描かれるだけに、より一層、切なさがつのる。 表紙デザインやサブタイトルから、ティーン向けのライトノベルのように感じるが、内容はしっかり練られている。ややレヴューが少ないのが不思議に思える傑作である。 | ||||
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現代と過去を行き来するメタバースの中にいるような没入感。日本のSFだからこそ感じる少しのノスタルジーと女子高校生のリアル。そして読後の清々しい爽快感と、胸を締め付けるような寂寥感。少年の未来。 良い作品に出会いました。 中高生や、その親の世代にも読んでみてほしいです。 | ||||
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星雲賞を受賞されたとのことで読んでみました。 ベタベタな展開だなーって言うのが率直な感想。 もろに新海誠の映画みたい。 実写映画化されたらRADWIMPSとか米津玄師あたりが主題歌やってそうです。 都市伝説やスピリチュアル要素がわざとらしいくらいふんだんに盛り込まれています。 ナオキマンとか見てる人ならピンと来るものばかりではないでしょうか? 決してつまらない訳ではないので、本をはじめて読む人には良いのかもしれない。 なんか上からですみません。 | ||||
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"それは夏紀の爪の先が引っかかるくらいの何かだ。ちょっと引っ掻いて、指先でつまんで、そしてそっと引っ張ると、ただ目に見えているだけのこの世界よりももっと深い、『向こう側』とか『遠く』とかの世界が現れるのだ"2023年発刊の本書は並行世界の土浦を舞台にしたボーイ・ミーツ・ガールSF。 個人的に爽やかな表紙が気になって手にとりました。 さて、そんな本書はSF的歴史改変小説を得意とする事で知られる著者が自分自身の故郷である茨城県土浦市を舞台に書き下ろした作品で、月と火星に基地があるもWEBは実用化されたばかりの世界に住む夏紀、宇宙開発は遅れているも量子コンピュータの運用が実現している世界に住む登志夫。そんな二人が幼い頃に巨大飛行船『グラーフ・ツェッペリン号を見た』という共通の記憶があった事から出会うはずのなかった交流が始まるのですが。 まったく違うのではなく、ちょっとだけ違う並行世界の二人が電子メールを通して知り合っていくのは、深津絵里主演のパソコン通信を題材にした1996年公開の映画『(ハル)』が想起されて、何だか懐かしくほのぼのしました。 一方で、二人の関係性がハッピーエンドにならず、世界のためにどちらかが犠牲になる終盤の展開はちょっと突然感があって、消化不良的なモヤモヤが残りました。 土浦に縁のある方、また夏に読むSF作品としてオススメ。 | ||||
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確かに、読んでいて、ここをそこまで書く必要ある?と言う場面にしばしば遭遇する。手練れの流行作家なら、そのあたりは精査して展開を纏め上げるだろうけど。 しかし、そこの違和感を補って余りある、最後まで飽きさせるところの無い、素敵な小説だ。 量子力学や多次元空間・相対性理論なんかに理解がなくても、なんとなくフワッと理解出来そうな感じがするのが良い。 気持ち良く、スーッと物語に入っていける。色々な部分に引っかかって、入り込めない人には苦痛でしか無いだろう。 まあ、一生かけても読むことの出来ない量の本が溢れているので、自分にあった本を読めば良いだけの話しです。 | ||||
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高野史緒「グラーフ・ツェッペリン あの夏の飛行船」読了。土浦が舞台の青春SF。3年ほど土浦の近隣で暮らした事があったので、当時の情景が思い出され懐かしかった。多元宇宙をモチーフにしたSFならではのストーリー展開が素晴らしかった。さらに随所の伏線が最後見事に回収されとても切なく感動した。 | ||||
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●デジャヴを感じたり観測機器や光量子コンピュータの不具合を生じたり、或いは飛行船の記憶にチグハグ なものがあったり。日常生活に重なる不思議な出来事。緩やかに重なり合う量子のもつれにも似た展開で す。互いに探し求める夏紀と登志夫の心もまた淡く純粋。映画「君の名は、」に登場する三葉と瀧の思いを 想起させる強烈な青春SFです。ぜひ女性読者にもお薦めします。 R・A・ハインラインの「夏への扉」を彷彿とさせる出だしは、終盤に怒涛の奔流となって展開し、読む 者に襲いかかります。無数の時間の断片や平行宇宙の欠片を見ている様な幻覚を覚えました。その後に収束 する物語は切なすぎて胸が痛いほど。 最近読んだSFでは最高の作品です。 | ||||
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バブルのころ市内のJ高に通っていました。そういえば駅前にあった、西友を繋ぐ渡り廊下あったなぁ、とか、モール505のイタトマやお好み焼き屋さんでみんなでダベったなぁ、とか思い出しましたwwww ローカルネタとは別に、本編はとても読後感が爽やかな気分にさせられる内容でした。 | ||||
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文章が散らかっていて、しかも終盤にSF展開を詰め込み過ぎていてストーリーが頭に入ってこない。 元は短篇で、それを手直しして出して、さらに直したのがこれだそうだが、建てた家を無理やり増改築したようなもので、余計なものがゴテゴテついている。一冊にするためにページ数をふやしたのかもしれないが、もっとすっきりさせたほうがよかったのではないだろうか。 ある雑誌で、これが2023年のベストSFに選ばれたそうだが、これが日本のSFの最高地点であるならガッカリだ。 | ||||
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性格の違う2人の視点が交互に描かれ 章の区切りが良すぎる事も有り、内容もいったん区切ると前の章から読み直す事を余儀なくされ 遅々として読み進まず、タイムリープ読書を繰り返す..。 {私の遅読が最たる原因なのですが} アニメ映画の原作ぽい雰囲気なのは途中でも推察でき 、ラストどうなるのか期待値は読むごとに揚がり そして、、 半ば過ぎ、描かれ方が急変し、読者を引き込ませたままラストまではいっきに駆け抜けるように進み… …読了。 読み返しを重ねていたら感情移入度も比例して増幅し、繊細でセンシティブな布石も回収でき 見事なラストは図らずも涙腺が緩んでしまいました。 是非、某監督に映画化して戴きたい傑作青春SF。 尚、土浦の詳細な情報や、メタバース内の物体等、終盤結構多めではあるのですが、文字で表されている為読み難さや鬱陶しさを感じさせるものの、モノ(名称)として流した方が内容がすんなり理解できるため、脳内でいちいち変換しない方が映像的でそんな読み方の方が適しているのではないか?と私的に感じました。 | ||||
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かつて仕事で住んでいた茨城県が縁で出会った小説作品。 我々読者の住む「現実世界」とは異なる、本来ならけして交わることのない二つの「並行世界」(注1)に住む若い男女の織り成す青春SFファンタジー作品。 茨城県内の施設が二つの世界で名称が異なっていたり(その違いを楽しむのも一興かも)、Eメールの初期設定にやや手こずったり(我々の知るものとしてもそれは古いやり方である)、オカルト界隈で語られやすい所謂マンデラエフェクト等、そういう小ネタに思わず笑みが溢れました。 ですが、繰り返し出てくる生理の話には辟易しましたし、飛行船繋がりでナチス・ドイツばかりかKGB(わざわざご丁寧にルビは“カーゲーベー”表記)、果てはアメリカの工作員(注2)まで絡めて謀略渦巻く国際情勢へ”飛び火”させておきながら、それらを上手く消化(消火?)出来なかったこと、終盤とエピローグが打ち切りの決まった漫画作品の如くかなり駆け足な展開となったこと等は、評価としてはマイナスでした。 特に、時間論を巡る独白(本書347-351頁)は長過ぎるばかりかその前後からは浮いているので、登場人物達のやり取りの中でそれとなく示唆されるといった、表現上の工夫が為されていればと思うと、残念であります。 評価は☆3としますが、もしこの作品を読まれるのでしたら、平行世界とドイツ繋がりで少年飛行士の冒険活劇『飛行船帝国』(天沼春樹)と、本作品よりもオカルト強めですが一応ファンタジーの範疇に在る『遙かよりくる飛行船』(井辻朱美)の方をオススメ致します! (注1)本作品では多元宇宙。月や火星等の宇宙開発が進んだがインターネットの普及が遅れた世界とその逆が起きた二つの世界で、その分岐点はなんと、ドイツの飛行船ツェッペリン号の土浦海軍航空基地への着陸成功の有無にある。 (注2)具体的な組織名には言及無し。「気を付けよう 身近な彼らは エージェント?」(友◯、心の一句)。 | ||||
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とっちらかったプロット、冗長な情景描写、共感不能の登場人物達、と三拍子揃って読み進めるのが余りに苦痛。面白いことが起きるでもなく、発達障害者(恐らくこの言葉が理由でレビューが消されたのだと思いますが、作中で主人公の一人は明確にそのような形で描写されています)の繰り言を延々と読まされるのは拷問に近い。 ハヤカワJAはどんどんメディアワークス文庫みたいになって行っている。せめてSF要素はきちんと練りこんで欲しい。純文学モドキの心理描写はもうウンザリだ。 | ||||
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最近話題になった「三体」「ヘイルメアリー」よりもこっちのほうがずっといい! 並行世界の男女の交流という難しいテーマを描いて、ファンタジーにかたよらず、ハードSFでもなく、あちこちに感動の場面がちりばめられている。土浦に行っても何にもないとは思うが、少し、行きたい気持ちにもなる。そして「意識」の不思議さ。肉体は三次元空間にあるけれど、意識のある場所はもっと高次元のどこかにあるのではないか? | ||||
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女子高生の夏紀と大学生の登志夫(年齢は夏紀と同じ)は異なる宇宙(並行世界)にいる。土浦に到着する飛行船グラーフ・ツェッペリンを介して出会う。この二人は量子の性質である情報のあるなしが同時に存在しているのと同様な存在である。この二人の関係は恋人になるものではなく、恋人でもあり兄弟でもあり本人でもあるような量子的存在だ。だからこそ、ラストに向かう現象は、シュレディンガーの猫のように観測されるまでは状況が確定しないことになる。量子の振る舞いを17歳の男女として表現したところが、あやふやな立場と相まってより揺れる心の不安定さが伝わってくる。さくっと読めて面白かった。 | ||||
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友達が土浦二校で、この作者を知っているという事でした。知っている地名が興味深く、電子書籍で一気に読みました。 | ||||
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いま現役で青春な子もかつて青春時代があった人もそれぞれの立場で楽しめるんじゃないでしょうか。 私は後者の世代だけれど、今自分が体験しているような気持になってしまいました。 ベースは本格的なSFなのにその設定に埋もれることなく一人一人のキャラクターが生きていて胸キュン青春小説のような気持にもなってしまう。 これ、アニメでも実写でも(いややっぱりアニメがいいな)映像化しないかなあ…絶対良いと思うのです。 | ||||
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今回は量子コンピュータ周りの説明が多いのはナツキとトシオの世界の相違が量子の重なり(もつれ)によるということの説明かな。 重力制御装置で月や火星に基地があるが量子論がない世界と重力制御装置はインチキだったが量子コンピュータがある世界。 飛行船の事故の有無を観測することで世界が確定する。 個人的には重力制御装置があると天野こずえ「ARIA」の世界もあり得るのでおもしろそう。 | ||||
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