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真珠とダイヤモンド



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【この小説が収録されている参考書籍】
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真珠とダイヤモンドの評価: 3.97/5点 レビュー 39件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.97pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21~28 2/2ページ
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No.8:
(4pt)

一気読みでした。

桐野夏生氏は全作品読んでいます。

バブルの栄枯盛衰を証券会社で働く人間を通して書いたものですが、バブルに懐かしみがある方が多いらしく、口コミを見ると取材の綿密さを讃えるものや、フィクションなのに現実との僅かな誤差をグズグズ言うお門違いな口コミまで様々ですね。

スリリングで非常に読みやすく、読み物としては楽しかったです。
テーマがもう少し深いと更に読後感が良かったのですが、そういう作品なんだなと。

相変わらずヤクザ出てきますが、私は桐野夏生氏の描くヤクザが狡猾でいかにもヤクザらしく結構好きです。
が、(ここからネタバレあり)山鼻が望月夫妻を心中に追い詰めますが、ここ、怨恨ではなくお金が原因なのですから勿体ない。
佳那は若くて綺麗なのですから当然風呂に沈めるのが定番で、心中してもらってもリスク高まりますし得るものも無いかと。

とはいえ、長編ですが読む手が止まらずあっという間でした。
桐野夏生氏も70代となり、あとどれくらい新作が読めるのかと考えるようになりました。
今後も人の恐れと悪意を書き続けて欲しいなと思います。
真珠とダイヤモンド 上Amazon書評・レビュー:真珠とダイヤモンド 上より
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No.7:
(5pt)

一気に読みました

一気に読みました。面白かったです。証券会社に勤務した経験者として、よくここまでリアルに描けるなと感心しました。小説は面白くてナンボというのを実感した作品でした。
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No.6:
(4pt)

切れの良い物語の展開!

桐野さんの小説は、加害者と被害者が状況に応じて入れカわる。この小説もバブルで大儲けした男女が一転して落語者に!登場人物の内面の変化がドラマを作っていく。しかし、魅力はその底に作者の倫理感があるところ。なんでも許されているようで許されないこのニンゲン社会、そこに希望を感じる。
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No.5:
(4pt)

桐野夏生の小説を解剖したい

奥付を見ると、単行本化にあたり大幅に加筆修正したとある。「大幅に」の基準が知りたいところだが、僕の想像では「プロローグ」「エピローグ」を加筆したのではないかと思う。読者によってはあざといと感じるかもしれないこの章の意味を考えることで、桐野氏の小説への考え方を邪推してみたい。

本作は、近著『砂に埋もれる犬』『燕は戻ってこない』にも増して恐ろしく読みやすい小説である。この読みやすさはどこからくるのか。

三人称だが心象描写が多く、殊に主役においては主観的である。ところが、その心理描写があまりに精密なため、本当に彼ら彼女らが瞬時にこのように気持ちを言語化できているとは思えない。だから三人称を採用しているのだろうが、それにしてもこの小説中の登場人物は、設定以上に「賢く」感じられる。

この「賢さ」は、若い頃の経験で、その時にはよくわかっていなかったことが、何年も経ってからその意味にようやく気づく、という体験に似ている。あるいは、自分で自分のことがわからないとき、第三者が、それはこういうことなんだ、と叡智を授けるようなものか。作品中に占い師の中年女性が登場するが、彼女が諭す「人間のタイプと名前の意味」の蘊蓄もそのバリエーションだろう。

この物語の創造主である桐野氏は、生み出した登場人物が自立して動き出す様を見て、「そのあなたの気持ちを言葉にするとこういうことなんじゃない?」といちいち親身になって助言しているようである。その厳格さ、単純に好き嫌いの感情に寄らない理性的な分析が、読者にとって目を逸らすことができない緊迫感を生み出している。それがダレることなく持続していくから、読みやすいと感じるのだ。

何が物語を推進させるのか。思いもつかないストーリーなのか、愛すべきキャラクターなのか。そういう要素も欠かせないが、特に本作においては、登場人物の人生を回顧すること、今だから言えること、わかること、でも当時はどうすることもできなかったこと、そうした残酷さを「見物する」他人事としての好奇心なのだ。

そこでプロローグとエピローグである。桐野氏は、自身が生み出したキャラクターに「魂が宿る」と感じているのではないか。あの章は、物語から彼女らの魂を解放し救済するプロセスなのではないかと感じた。
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No.4:
(5pt)

バブル期の若者達の野望と挫折

久しぶりに桐野夏生氏の著書を買い、上下巻一気に読みました。バブル期の証券会社を舞台に、地方出身の若者達が、野望と上昇志向を持って駆け抜けて行く様は、当時金融業界にいたので、懐かしく切なく、感情移入して読んでいました。以前よりは、尖っていないと感じましたが、人間の欲や業を一貫して書いている桐野氏の、読みやすさの中にある深いテーマはずっしりと伝わってきました。バブルを経験していない世代が読んだら、どのように感じるのでしょうか。
真珠とダイヤモンド 上Amazon書評・レビュー:真珠とダイヤモンド 上より
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No.3:
(5pt)

人生にとって何が一番大切なのか、、、

久しぶりに桐野夏生氏の著書を買い、上下巻一気に読みました。バブル期の証券会社を舞台に、地方出身の若者達が、野望と上昇志向を持って駆け抜けて行く様は、当時金融業界にいたので、懐かしく切なく、感情移入して読んでいました。以前よりは、尖っていないと感じましたが、人間の欲や業を一貫して書いている桐野氏の、読みやすさの中にある深いテーマはずっしりと伝わってきました。バブルを経験していない世代が読んだら、どのように感じるのでしょうか。
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4620108618
No.2:
(5pt)

バブルの饗宴

バブルの時代の饗宴をよく表しているとても面白い作品だと思います。NTT株上場の下りについては、自分も当選し念願の自家用車を購入した経験があり、改めて当時のことを思いだいました。
 しかし、饗宴の副作用は大変なもので、その饗宴の陰で悲惨な状況に追い込まれた人々が多々居たこともよく知られているところです。そのあたりの熱に浮かされた状況や考え方みたいなものが、よく表されていると思いました。当時の光と影を描写しているという点で、石田衣良さんの『波のうえの魔術師』とこの作品は、私は好きです。
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No.1:
(5pt)

バブル期の想い出

あの頃が懐かしい方々には、
想い出をなぞるかの描写が、新しい発見かと。
素晴らしい既視夢から醒めたら。。。
今の自分を抱き締めよう!
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4620108618

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