真珠とダイヤモンド

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評判

真珠とダイヤモンドの評価:

7.00/10点 レビュー 1件。 B ランク

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平均点7.00pt

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全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(7pt)

読みやすくなり、毒が薄められてきた桐野作品(非ミステリー)

2021〜22年の週刊誌連載を加筆・修正した長編小説。日本中がマネーゲームに熱中した時代の波に乗り、狂騒の中を駆け上ろうとした若者たちのドラマである。
バブルが膨らみ続けていた1986年、大手証券会社福岡支店に入った三人の若者。母子家庭で進学を諦め、事務職で採用された18歳の水矢子、福岡の田舎の短大卒ながら証券販売のプロを目指す20歳の佳奈、無名の私大卒で風采が上がらない男だが野心だけは巨大な22歳の営業職の望月。三人はそれぞれの事情から「金を貯め、2年後には東京に出ていく」との夢を持っていた。しかし厳しい現実に押し潰されて悪戦苦闘していたのだが、ある出来事をきっかけに証券業界のマネーゲームに乗っかって突っ走り、2年を待たずに夢に手が届くところまで来た。そしてバブルは崩壊した。
バブル経済とは何だったのか? 日本人はなぜバブルに熱狂したのか? 今の時点で振り返れば呆れるほどの単純さだが、同時代を必死で生きた若者たちはおそらくこうだったのだろうというのが、よく分かる。分かり過ぎるぐらい、よく分かる作品である。つまりとても理解しやすい論理立てだし、かなりパターン化されたキャラクター作りだし、とても読みやすい。その分、初期の桐野作品に埋め込まれていた毒が薄めれていて、古くからのファンとしてはちょっと物足りない。
ミステリーではない、軽めの社会派エンタメ作品としてオススメする。

iisan
927253Y1