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地図と拳
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地図と拳の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全42件 1~20 1/3ページ
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たくさんの登場人物が出てきてたくさんの聞きなれない地名が出てきて600ページもあるのに非常に読みやすいです 小川哲さんは将来ノーベル文学賞をとると思います | ||||
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大日本帝国、日本人達がなぜ満州にこだわったか、太平洋戦争へ突入してのかを考えさせてくれる書です。 歴史背景についての膨大な調査を感じさせられました。 | ||||
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直木賞、山田風太郎賞をダブル受賞した本作。話題になっているので読んでみたが、600頁を超す大著ゆえとにかくボリュームがある。けれど、先が気になってついつい早読みしてしまうので、それほど日数をかけずに読み終えた。 感想を一言で言えば、これぞ大河小説! 戦前、戦中、戦後まで一種の謀略に関わった日本人たち、それに抵抗する中国人たちの物語が、ロシア人神父一人を交えて展開する。まさに圧巻の一言。中でも、細川の人物像が私は好きだ。 著者の小川さんは東大大学院卒という学歴が象徴するように、夥しい数の資料を渉猟し、この物語を書いている。しかも正確。学者なぞにならなくても、作家として今後も大いに活躍して欲しい。 | ||||
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日本がつくった満州国の物語です。 さまざまな人間模様が克明に描かれており、歴史なのか空想なのか分からなくなります。 なぜ泥舟に乗ってしまったのかを考えるきっかけになる一冊です。 | ||||
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読みごたえ抜群の長編小説である。著者は文章能力が高く、分かりやすい叙述の連続でぐいぐい読ませる。それに加え、建築や軍隊、満州の歴史などについての該博な知識には脱帽である。本文中の「仮想閣議」における閣僚の議論など、相当な見識であると思う。恐らく著者は、この小説を書くために一から勉強し、知見を深めたのだろうが、それにしても巻末の参考文献の多さには驚かされる。 満州事変前後の世相下、そこで生きた建築技師や軍人、共産党員、ロシア人神父、中国人事業主や抗日活動家の生きざまを綴った群像劇である。ただ、人物によって、描き方に濃淡がある。私は「孫悟空」の人物像が、モラルの低い強権覇道主義者なのか、それとも幼少期の苦労を十字架のように背負った哀愁人なのか、最後まで判然としなかった。その点だけはもの足りなく感じた。 世の中の理不尽さや不条理に困惑し、怒りを覚えながらも、人は自分なりに前へ進み、仕事をしなければならないものなのだということに気づかされた。この当時は、反軍思想を疑われたら命まで奪われかねなかったが、それに比べれば、現代日本はどんな思想を抱いても命を奪われることはない。我々は恵まれているのだと、平和ボケした自分の脳に警策をかまされたような気がした。 1日3時間、6日間かけて読了した。楽しい読書時間であった。 著者はプロットをつくらずに小説を書き進めるらしい。確かに、筆が向くままにストーリーを組み立てたのであろう形跡が随所に散見された。それでも、著者なりに主題を燃焼し尽くしているところが素晴らしい。 今後も著者は、また新たなテーマを選定して「調べて書く」を実践し、読みごたえのある小説を紡ぎ出すことであろう。その作品を読むのが楽しみである。 | ||||
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良い作品。歴史、 | ||||
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読むのは大変そうだけど、ありがとうございます | ||||
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"『しかしそれでもなお、私は地図を作るのです。きっとあなたも同じです。【したいこと】を奪われた者は、【できること】をするしかないのです"2022年発刊の本書は旧満洲と日本の半世紀を舞台に意思を貫こうとした者たちの姿を描いた傑作。直木賞、山田風太郎賞受賞作。 個人的には分厚さに躊躇していたのですが、えいやと手にとってみました。 さて、そんな本書は投稿作『ユートロニカのこちら側』で第3回ハヤカワSFコンテストの大賞を受賞し、作家デビューした著者による一冊で、旧満州に引き寄せられた者たちが繋ぐ50年にわたるそれぞれの立場からの都合や欲望、正義や夢の歴史が『李家鎮』という架空の町を始点に(一応は須野明男が主人公?)語られていく重厚かつ大河ドラマ的な作品なのですが。 WEB検索によると著者は小説を書く際は『プロットを立てずに書く』らしいのですが、満州国の成立と消滅、旧日本軍の敗北といった歴史的事実を後景にしつつ、大きくひろげた風呂敷や伏線がラストできれいに回収されていて、素晴らしいなと感じました。 また本書では、同じく裏の主人公的な立場として、細川という当初は陸軍の密偵の通訳。満鉄を経て戦争構造学研究所を立ち上げる人物が出てきますが。作中の細川による表題を回収するような講演『地図と拳』"国家とはすなわち地図である"は、ウクライナ、パレスチナと戦果が止まらない中で、色々と考えさせられる部分がありました。 読み応えある傑作を探す方、旧満州を舞台にした作品を探す方にもオススメ。 | ||||
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満州とは何だったのか、満州に行くとはどういうことだったのか。 ボーイミーツガール、平和への祈り、コンプレックスだらけの自分との相克、ライバルとの邂逅、猪瀬直樹オマージュ。 筆者独自の視点で過去と未来と現在と事実と創作を見事に織り交ぜながら仕上がった超濃厚フルコースの群像劇。 本書はカタルシスがぎゅうぎゅうに詰まった何かであり、一度読みだすと逃れられない強烈な磁力を備えるエネルギーの塊だ。 | ||||
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読んでいる間は間違いなく本当に面白いのに、なぜか読後は不思議なくらい何も残らない。煙の如く消えてしまう。その感じがまさに満州国ってことなのか。 | ||||
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この本を読みたくてタブレットデビューしました 夜も(あまり良いとは言えませんが)ブルーライトに照らされながら先を読みたくて夢中で読みました 面白かったです 身近な天気をわかってこそ、この世に生きていることの真剣さと比例するのかもなと思いました (天気予報見なかったら、台風来てるとかすらわからないでしょうけどね) | ||||
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友人から「ガルシア・マルケスぽいよ」と勧められ購入。 面白かった。 虚実入り交じったストーリーは確かに長いが、 所々にハッとするような展開が仕掛けられている。 久しぶりに読み終わって「満足」と思えた一冊だった。 | ||||
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放心、ものすごいものを読んだ。 重厚で新しくて面白くて、他にこんなものは何だろう、なかなか思いつかない。 地図と青龍島をマクガフィンに、戦時の社会と都市計画と人が描かれると意訳できるだろうか。 主要な登場人物が多い。それぞれの視線で物語が展開し交錯し、それぞれもほどよく丹念に描かれていて、作品に厚みがうまれて、物語が進むごとに世界観が充実します。 筆力の強さ、世界の大きさが、そのまま日本人の思う満州の大きさを彷彿とさせる。 超重要人物たる彼の不気味さの背景を、もっと知りたかったけれど。 | ||||
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満州のとある地方を、戦争と地図というテーマをもとに重厚に描く。戦時における志や心の移ろいを丁寧に描写。 | ||||
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満州の暑さ寒さが 伝わってこない。日本人の癲癇気性も 中国人のずるさも 書ききれていない。分厚い本だが読後感は軽い。いまいち。 | ||||
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地名や人名など、向こうの国の言葉が何度も出てくるものだから、初めは読み進めるのに苦労する。なんて読むかわからない。 視点が目まぐるしく変わるのも初めは混乱する。誰の話だったかわからなくなる。 でも途中からページを捲る手が止まらない。読み応え抜群です。私はとても面白いと思いました。 視点が変わることで登場人物一人ひとりの人生を味わうことができます。その分、これだけ分厚くなるわけです。無駄なところが何もなかった。 2023年の夏に読むべき作品だと思います。 | ||||
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数十年の間の人々の交錯や思惑を辿る小説で、最初は「とんでもなく重たい小説に手を出してしまった」と後悔しましたが、次第に引き込まれてすべて読むことができました。 戦争の理不尽さはもちろんのこと、武力ではなく知力、信心、人との絆で厳しい時代を生き抜いていったそれぞれの来し方など、ドライな部分、ウェットな部分が交互に巡る感じで、単なる戦争小説というよりは個人史を読んでいるような感覚でした。 登場人物が悉く強い志を持ち、またとても理知的な感じがあったことも魅力でしたし、自分の人生を決定するには深い学びや洞察が要るんだなという学びになりました。 ほんの一瞬、たびたび出てくる恋愛や家族愛の描写もしつこくなく、それでいて強い想いを感じられたのでバランスが良かったです。 | ||||
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ボリュームはもとより、満州と建築をベースとした圧倒的な下調べをもとに練り上げられた大作。 満州にあるはじめは小さな地域を壮大な時間軸を使い、そのうえで生活する人々や権力者、外からくる人々を渦のように巻きこんで白い地図を埋め込んでいく。 建築という側面から見た国家や人間模様、未来などの構成が素晴らしい。 結果着地としてはあっさりと終わる印象になってしまうのは仕方がないが、登場人物という点にフォーカスすれば後半の盛り上がりも欲しかった点は感じる部分は残る。 それを差し引いても、大作でありながらだれることなく読者を引っ張る素晴らしい物語である。 | ||||
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一つの都市と建築をめぐる長大なドラマ 満足の読後感 | ||||
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満洲国という今やあまり語られる事のない、忌避されがちなテーマを、あの時代に生きた賢明な人々を通して歴史書ではなく小説として再構築し、今の時代にも通じる問題を問いかける力作だと思います。 | ||||
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