■スポンサードリンク


爆弾



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
爆弾
爆弾 (講談社文庫)

爆弾の評価: 3.55/5点 レビュー 189件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.55pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全189件 161~180 9/10ページ
No.29:
(5pt)

ストーリーの緩急がクセになる!

会話主体の構造。スズキと類家の会話のテンポ、物言いの応酬がすごい。
ストーリーの中には緩急を感じて、ページを捲る手が止まらなくなりました。
徹夜して読み切ってしまいました。

代々木公園や山手線駅に爆弾を仕掛け、爆発して100人以上が死ぬ、という
今の日本では現実離れした話でした。でも、げんじつに起こっている遠くの事件に胸を痛める自分の中にも、この小説の状況にワクワク感を感じている部分がありました。小説だからなのか、あまりにも非現実的なことが起こったらそう感じるのか…。人間って恐ろしいですね。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.28:
(3pt)

このミス1位と知って読みました

言葉遊びや人間の本性についての問いが、取調室で、長く続きます。それ自体は悪くない、と思うのですが、エンタメとしては、読むのがシンドい作品になっています。
ミステリーとしては、動機や事件の詳細が全て明かされない事に不満が残りました。
事件の大きさや描かれる人物の多さなど、いささか欲張り過ぎた感がありました。
でも、映画化されそうですよね!どの俳優がピッタリかな、と考えるのは、楽しかった。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.27:
(5pt)

化かし合い

面白いの一言に尽きる。
間違いなく2022年ベスト3位に入る。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.26:
(5pt)

スズキタゴサク!

天才連続爆弾魔と警察との頭脳戦。取調室を舞台にした密室劇が中心ですが、大規模な爆発シーンなどもあり地味な印象はまったくありません(むしろ派手です)。そして本作の魅力はなんと言ってもキャラクター。というよりスズキタゴサクですね。本作の面白さの面白さのかなりの部分をこのキャラクターが担っているのは間違いないです(もちろんストーリーも凄く面白いですが)。ほぼ確実に映画化すると思うので、このスズキタゴサクという強烈なキャラクターを誰が演じるのかが楽しみです。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.25:
(5pt)

爆弾はどこにあるのか

圧倒的スピード。人間の善意と悪意。爆弾はどこにあるのか?大量の情報を脳内にぶつけられ揺さぶられた。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.24:
(1pt)

賛否分かれるかも

私にはちょっと複雑で重すぎた。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.23:
(5pt)

リアリティには欠けるが緊迫感と勢いに最後まで読まされる。

実際の事件を下敷きにした小説と違い、人の心理や行動に関する濃密な描写はなく、いかにも全て机上で考えた感じのストーリーで設定や展開には強引さがあり、リアリティには欠けるが緊迫感と勢いにその不満は押し流される。話は酔っぱらって酒店で暴れたスズキタゴザクを名乗るさえない中年男が警察署に連行されて来ることから始まる。取り調べの最中に自分は霊感が有ってこれから起こる爆破事件を予言できると言い出す。そして起こる1度目の爆発。爆発は3度起こると言う。情報を謎かけで出して楽しむタゴサク。物語は取調室のタゴサクと取調官のやり取りが中心。タゴサクが口にする不祥事で自殺した元警察官の名前。捜査が進むにつれて発見される共犯とみられる3人の若者の遺体。youtubeで自動配信されるタゴサクのメッセージ。沢山作られた小型の爆弾。いったい爆発はいつ?どこで? 警察は続く爆発を阻止できるのか? だが事件が進むにつれて徐々にわく違和感。タゴザクと若者達の接点は? 最後は誰が本当の首謀者なのかが焦点となる。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.22:
(4pt)

(2022年―第133冊)「社会があなたを見なかったんじゃない。あなたが、あなた自身を社会から隠したんだ」(229頁)

9月27日(日)、東京・野方警察署に49歳の男が連行され、傷害容疑で取り調べを受ける。中野の酒販売店で酔った勢いで店員を殴ったという。男はスズキタゴサクと名乗り、特殊な霊感があると言いだす。そして午前10時に秋葉原で何かが起こるといった直後、現地で爆弾が炸裂し、死傷者が出る。しかしスズキのこの“霊感”は、東京じゅうで起こる連続爆破事件の始まりにすぎなかった……。
-----------------
 2022年上半期の直木賞候補作となったノンストップサスペンス小説です。
 スズキタゴサクが連続爆破事件を予言し続けられるのはなぜなのか、次の爆発はどこで起きるのか、そしてスズキの素性と目的は何なのか――深まっていくばかりの複数の謎とあわせて、警察組織内における刑事と制服警官、本庁と地元警察、先輩と後輩、といった複層的な対立軸が絡み合い、なかなか濃密な人間ドラマが展開していきます。

 なんといっても自己卑下と慇懃無礼な態度で人を喰った言を弄し続けるスズキなる人物が、取り調べ警察官のみならず読者を思う存分苛立たせてくれます。社会から顧みられることのない人生を送り続けた、と主張する彼の、いじけてねじ曲がった死生観が延々と披露され、この小説内でも触れられるようにまさに今の巷で恐怖をもって語られる《無敵の人》たるスズキに対しては、虫唾の走る思いばかりが募ります。
 その一方で、尋問と捜査にあたる複数の刑事・警察官たちもが、スズキに魅入られ、取り込まれていくかのように、社会に対する怨嗟を徐々に露わにしていくさまもまた、薄気味悪いといえます。

 スズキ自身は、爆破事件によって、彼が生きづらさを感じている世界から「もういいや」とばかりに完全に下車してしまった様子が見えてきますが、警察側もどこかそれに同調して「こんな社会なんか」と憤りを増幅させる姿を見せていて、彼らの態度に照らすと、この世界に踏みとどまってなんとか今日を生きていこうと考えている読者のほうが、どこかネジがはずれた少数派なのではないかと錯覚に陥りそうです。そこにこそこの小説の怖さが潜んでいるように感じられてなりません。
 自分の正気を今一度見つめ直す契機となる長編小説です。

------------------
 この小説から連想して以下の書を紹介しておきます。

◆安野貴博『 サーキット・スイッチャー 』(早川書房)
:『爆弾』で容疑者のスズキは取り調べを受ける中で、「命は本当に平等なのか」と執拗に問いかけ続けます。近未来SF小説『サーキット・スイッチャー』も、自動走行が当たり前となった社会で発生した自動車事故の背後に、命の巧妙な選択があったのではないかという謎と恐怖を追う物語です。

◆井上ひさし『 一週間 』(新潮文庫)
:昭和21年の早春、ハバロフスクの捕虜収容所に移送された小松修吉は、その収容所からの脱走に失敗した元軍医・入江一郎から聞き書きする形で記録をまとめようとします。小松と入江の対話はまさに刑事と容疑者の尋問の様子と重なります。そしてこの取り調べの途上で、二人は国家、戦争、民族の理想と現実をめぐって熱い議論を積み重ねていくのです。
 時代設定は終戦直後でありながら、この小説が浮かび上がらせるのは、日本人の権威への無批判な迎合、理想を見失って硬直化した“主義”の醜悪さなど、現代に通じる課題ばかりです。

◆リチャード・マシスン『 運命のボタン 』(ハヤカワ文庫NV)
:『爆弾』の292頁でスズキがこんな例え話をします。「たとえば目の前にボタンがあるとします。このボタンを押せばどこかの国の市街地に爆弾が落ちるとします。たくさんの人が死ぬとします。代わりに大金がもらえるとします」さて、あなたはボタンを押しますか?
 アメリカの作家リチャード・マシスンは今から50年以上前の1970年に、これとほとんど同じ設定で短編小説『Button, Button』を書いています。その邦訳が短編アンソロジー『運命のボタン』の表題作です。
 マシスンの小説は、見知らぬ男がある主婦のところへやってきて、「このボタンを押したらあなたの知らない人が一人死んで、あなたに大金が支払われることになっている。さて、あなたはこのボタンを押すか?」と問う、というストーリーです。主婦がボタンを押した後、命を落としたのは果たして……。
 この短編が突きつけるのは、<人と人との理解がかなわない>世界。それは、他者との間に理解という名の温もりを絶たれた絶対零度の世界ともいえるでしょう。そこに震えあがる恐怖を感じない読者はいないはずです。

.
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.21:
(3pt)

残念

400ページを超える長編で終始犯人が捕まったままという展開は新鮮だった。しかし犯人とのやり取りに比べ爆弾事件に関する部分や警察以外の登場人物たちの印象が薄く、残念なだった。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.20:
(5pt)

胸クソ悪いが

読んでいて気持ち悪いがグイグイ引き込まれます。また無差別の爆弾攻撃は今後現実社会で起こるだろうし、模倣犯が出ないか心配である。初めから最後まですっきりしないが、そこそこおもしろい。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.19:
(3pt)

作りすぎでやや食傷気味です

構成、テーマ、スピード感、社会性、どれをとっても良くできているエンタメ小説です。警察小説としても成り立っています(というか本当に警察がこうなのかはわかりませんが)
しかし私には、作りすぎで食傷気味でした。あまり何度もどんでん返しを繰り返すと、どうでもよくなってきます。これだけのテーマ、社会性を持った題材ならもっとシンプルにした方が事件そのものが不可解、不条理感が出て、現代の不気味さを描けると思うのです。(作者の狙いがそこにないのかもしれませんけど)今のままだと登場人物が記号と化していて型にはまったドラマになっています。生きた人間のように感じられません。だからいくら人が死んでもその死に感情が伴わないです。登場人物が感情的になっても読者には響かないと思います。作りすぎて作り物であることが見え見えなのがとても残念です。
でもエンタメ小説としては最高に面白いです。ご一読ください。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.18:
(5pt)

今回もとても面白く読んだ

呉勝浩作品、好みで、今回もとても面白く読んだ。
命の選別は古典的なテーマだと思うけれど、
それをいかにエンタメ化して読ませるか。
重いテーマだが、さすが、ワクワクと読み進めた。
退屈に感じる部分は、自分には、なかった。
類家にももっと負けてほしかったが、そこは好みかも。
次の作品も楽しみに待ちます。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.17:
(4pt)

映画化するかな?

呉さんは初読

ミステリーより文学性を大事にするタイプかと思っていたら全く違って次々と場面が変わるエンタメ作だった

取調室で不気味なおっさんに個性豊かな刑事連が翻弄される会話劇と都内各所で爆破事件が起こるスペクタクルと女性の制服警官の活躍もあって映画化に向いてそうだけどすんごいダサいタイトルに変えられそうだからやめたほうがいいかも
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.16:
(1pt)

言葉遊び

最初の三十ページほど読んでギブアップしました。ゲームとか謎解きとか、そういうのは興味ある人は暇潰しにいいかもしれません。
ただし私は、一人で銃を作り安倍元総理を殺した容疑者のように単独テロリストとは一体どういう人なのだろうかと思って読んでみたのですが、どうもそういう内容ではないようで、途中で読むのやめました。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.15:
(5pt)

読ませる会話と緊張感、一気読み!!

皆さんのレビューがイマイチだったので期待していなかったのだが読んでみたら夢中でページを捲りました。
人によってはスズキと刑事の会話が退屈に感じるのかもしれないけど、会話の中に爆弾設置場所のヒントが隠されているわけだから刑事はそれを聞き逃すまいと必死だし、でもスズキの話に返事もしなきゃいけない、かなり緊張感があって面白い。
そして、読者も見事に騙されてしまう仕掛けがあります。
そんな数々の伏線が貼られている中、登場人物それぞれの思い、気持ちの変化などもうまく書かれていました。
悪とは何か、正義とは何か、という使い古されたテーマにも関わらず、随所に新しい試みが見られる小説だと私は思いました。

ラストも良かったです。
馴れ合うわけではないが、皆が抱えてる黒いもの、贖えない誘惑、納得できる見事な決着。
法廷劇などが好きな方はこの会話を楽しめるのではないでしょうか。
先の読めないスリリングなお話でした。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.14:
(2pt)

長編過ぎる

面白いけどダラダラと長い、無駄を省き展開を早くしたら直木賞いけたかも。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.13:
(3pt)

あえて万人受けを狙わない小説を書くことの意味

万人受けを狙ってこその直木賞なのだと思いますが、本作は「サイコパス」の犯人、警察組織、正義、閉塞感や絶望感、迫りくる爆発までのタイムリミットなど小説としての完成度はかなり高いと思います。取調室での饒舌で緩慢ながら哲学的なおしゃべりにつきあえるかが読了のカギとなります。「社会派ミステリー」に属するのでしょうが、トリックと動機が若干弱く物証もないのに会話だけで済ませてしまうところが残念です。

さらに、どの登場人物にも共感できないところもあり、まだ選考委員である重鎮たちの選評も読んではいませんがやはり直木賞受賞とまではいかなかったのかもしれません。

けれども、あえて「心地よく温かい小説」ではなく「逆張り」する著者と出版社の勇気は評価できました。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.12:
(4pt)

スズキの人を喰ったような話しっぷりが気持ち悪く、読んでいくのがとても疲れる

酔っ払いで連行された男が取調べ中に、霊感と称した爆発予告をし、その爆発が実際に秋葉原で起こるところから一気に物語が加速していく。

最悪の事態を想定して最善を尽くすという特殊班、目の前の命を救うことに必死な交番勤務の警察官、何のために働いているのか分からない自己満足で独りよがりの刑事など、個性豊かな警察組織の面々が、スズキが用意した大掛かりな仕掛けに立ち向かってく展開は読み応えがあった。

都内のどこに爆弾が仕掛けられているか分からない緊迫感の中、スズキの人を喰ったような話しっぷりが気持ち悪く、読んでいくのがとても疲れる。

ただ、この話の中にも爆発時刻や爆弾の場所などのヒントが散りばめられていて、意味のない話の中から、意味が隠されている言葉を見つけていくのが大変だった。

情報ゲーム自体は楽しめるのだが、いかんせんスズキとの会話がまどろっこしく、無邪気な笑い声や態度が本当に不快に感じくらい異常で怖かった。

ミステリ好きでも評価が分かれると思う作品だった。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.11:
(3pt)

会話の謎解きどーでもいー

「おれたちの歌をうたえ」でも感じたことだが、呉さんは気のきいた会話を書くのが好みなようだ。
 本作でも、大きな事件が進行し、何人もの人物が立体的に描かれてはいるものの、基本のストーリーを引っ張っていくのが、ずっと同じ取り調べ室だ。だから妙に平板というか、言葉遊びっぽくなってしまっている気がする。
 セリフより行動を描く方が、ダイナミックになると思う。また、核となる不祥事を起こした警察官の心の闇が、「なぜかそうしてしまう」で片付けられて、深みを失っている。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471
No.10:
(5pt)

スズキ、腹たつなぁ。

恥もプライドも失うものもない。
そんな爆弾魔の容疑者、スズキタゴサク。
こんな奴の取調べはなかなかうまくいきません。スズキに翻弄される場面がしばらく続いて、怒りが膨らんでいきます。

ところが、途中から「命の選別と正義」という重要なテーマがこのクソ野郎から投げかけられます。
正義を振りかざす警察も、これには戸惑います。

読んでいると、自分の中にも知らないうちに、命の選別をしてしまっていることに気付かされます。
このレビューは直木賞発表前に書いていますが、もうこれが直木賞でも全然おかしくありません。

スズキへの取調べから、我が身を振り返ることができます。

もちろん、爆弾ミステリーとしてもよくできていて、読み応え十分です。
爆弾Amazon書評・レビュー:爆弾より
4065273471

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!