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正欲
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正欲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全359件 241~260 13/18ページ
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【注】最初と最後の段落以外ネタバレあり 「読む前の自分には戻れない」という触れ込みのようですが、 夏月に最も共感した私にはあまりそう感じられませんでした。当然ですが個人差が大きいですね。 構成について 冒頭で話の核となる事件と文章が示され、次にそこに至る道筋とその後の顛末を、章ごとに登場人物たちが代わるがわる主人公となりたどっていく構成です。 そのため舞台や登場人物がコロコロ変わりますが、何が起こっているか把握できないような読みづらさはありませんでした。 また、前後の章を繋ぐバトンのようなキーワードがあることでぶつ切り感も和らげつつ、作中に頻出の「繋がり」というテーマを擦っているようで面白かったです。 登場人物について 「マジョリティ(啓喜、田吉など)」「マイノリティ(諸橋、佳道など)」「マイノリティに歩み寄ろうとするが的外れなマジョリティ(神戸、よし香など)」の三種に大別されているように感じました。多い割にテンプレ的というか、「あ〜いるいるこういう人」みたいな。 終盤の諸橋が神戸にまくし立てるシーンなんかはスカ○とジャパンのようで興醒めしかけましたが、神戸がその後言い返して反撃し諸橋とのちょうどいい距離感を探り始める流れはテンプレ的でなく意外で印象的でした。 ストーリーについて 登場人物たちの生きづらさが描写される序盤〜中盤は、どこか身に覚えがある会話が交わされており読んでいるだけの自分まで居心地が悪くなるようでした。よく分かること自体がイヤなくらいリアルなあるあるネタという感じ。ここが「あるある」でない人達が「戻れない」と言うのかと後から理解しました。読みづらくはないのに休憩を要しました。 終盤では登場人物たちのひそかな繋がりが生まれ、最終的に露見し、誤解されます。 ただ不思議なことに、この露見と誤解(≒三人の逮捕)のきっかけとなる谷田部については作中ほぼ語られません。彼は水以外にも興奮するという点で異質な存在ですが、タブーかノイズのような扱いです。もしかすると作品の主眼がそこにないのかもしれませんが、これは少し不誠実に感じられます。作者に、あんたも蓋してるじゃんか、所詮"そっち側"なのか?という断絶と諦めを覚えてしまいました。 結末はそれまでの価値観のぶつかり合いに比べると薄味で、ドラマティックな変化などそうそうない現実がただそこに在るというような雰囲気です。読後感は爽快でも沈痛でもないニュートラルな気分でした。人によっては物足りなく感じるかもしれません。 一貫してフィクションらしさというよりは現実の重力を感じるお話で、軽やかさとか爽快な復讐劇みたいなものはありません。誤解は解けないし、世界の厳しさは変わらない。そういう感じです。 テーマについて おそらく「綺麗事の多様性を唱えていればオッケーと思っている奴らへの糾弾」みたいなのがテーマなのかなと思います。前述の言い合いの諸橋の意見はそのまま作者の言いたいことのように見えました。だからここ神戸がただ折れるだけでないのが印象的だったわけですが。 私はこの作品に多様性やマイノリティの見方について新しい視座を期待して読みましたが、ある程度もう語られたことが最後まで続きました。そういう意味でも「あるある」です。正直、言葉は悪いですがこの程度の踏み込みで皆の秘密を暴いただの考えさせられただのと評してもらえるのか、などと思ってしまいました。きっと私は意外と考えてた方だったんですね。少し拍子抜けです。 プライドパレードや虹色の大きな旗、おっ○んずラブなどに素直に肯定的な方に読んでほしい作品です。これらを最近流行りの異物だと感じる方には踏み込みすぎに、逆にこれらを白々しく感じる方にはどっかで見た話に読めるのではないでしょうか。あるあるの精度が高いと思ったので☆3で。 | ||||
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読後の胸の奥と頭の奥のぐるぐる感が何とも言えない。私自身性欲が同性に向いてしまう事で、人間は難しいなと思う事が多い。理解してもらえる事が少ないし、そもそも誰にでも話そうとは思わないし。当たり前を押し付けられる面倒くささはすごく伝わって来た。かわしながら生きて来たから。性欲が人間以外に向く事は、深くて孤独な絶望なんだろうと想像した。泣きたくなるような感動があったはずなのに涙は出なかった。正直、少しの嫌悪感があったからかもしれない。考えた事は、自分は一体何で繋がりたいのか。誰かに触れたいと思う事は確かにあって大事だけど、「いなくならないから」って言葉は、体に触れるよりも心臓に寄り添われたって言うか、魂の重石になったって言うか、上手く言えないけど強くて何か正直憧れた。感想を書くのがすごく難しいと思った。読んで良かった。 | ||||
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ハードカバーのこのサイズの本でこんなに活字数の多い本は初めて。読み始めましたが、とっても難しい・・・普通の小説のようなストーリー展開ではないような! | ||||
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自分が今まで信じていたもの、他人に対する行動起因、それらが揺らぐことになるとは、この本を読むまでは思いませんでした。 正しい欲とは… 選択肢がない人、選択できても選択出来ない人、選択できる人たち、それを恨めしく決めつけている人たち、何が正しくて間違っているのか、わからなくなりました。 今まで善意でかけていた言葉や行動が押し付けがましく相手にとって選択肢を奪うことになるかもしれなかったと思うと、人との繋がりが怖くも感じ、かと言って断絶されるのはもっと怖い。 そういった怖さを抱えながら生きていくしかないんだなと改めて感じさせられた本です。 | ||||
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マジョリティ側の人間としてもう少し特別性癖をもつ登場人物の感情を表現する描写を多くしてほしかった。 多様性は所詮マイノリティの中のマジョリティしか認知されていないし大多数の人間の想像範囲内での新たな受け入れでしかない。真のマイノリティは想像の範囲に及ばない存在かつ多様性として受け入れられたくもない。 大多数の中に受け入れるのではなく隣に共存すべきなのに今の多様性は大多数に受け入れられるかor排除されて異常者としてみなされるだけである。真のマイノリティが求めているものとは認知、受け入れではなく、共存。無関心。である。 結局いつの時代でもある程度の社会性は必要で与えられた環境で前向いてやっていくしかない。 | ||||
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いろいろ考えさせられました。多様性といわれる世の中ですがその多様性の中にも入れない人達。理解されないと諦めるがそれでもこの世界で生きていき繋がりを探す。読む前の自分には戻れません。 | ||||
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最初は、何を言いたい物語か分からなかった。 しかし、中盤以降、物語が動き出し、 登場人物たちが交わるようになると、 おぼろげだが輪郭が見えてきた。 そして、ラストへの展開は、 全ての伏線を回収し見事だった。 多様性とは何か? 自分が見ている世界だけが正解ではない。 現代だからこそ生まれた、秀作であると思う。 | ||||
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読んでよかったです。 ありがとうございます。 佳道と夏月のベッドのシーンで 行為を始めてほしいと思う自分がすごく気持ち悪く感じました。 こんなこと思わないようにしようと思いました。 けれど大也の言うように自分の好きなダンスをするべきという考え方でいくと “自分を俯瞰する自分”の指示に従うことは 「多様性」とはほど遠いことだとも考えてしまいます。 自分が好きと思うことをして けれど他人には迷惑をかけず、 他人を自分の好きなように変えようとしない。 これがとりあえずの考え方で生きていこうと思います。 なにが迷惑がられるのかきっと理解していないんでしょうけど。 | ||||
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世間で言われている"多様性"がいかにお飾りで薄っぺらいものかよく分かる本でした。 | ||||
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まず後味の悪さ、展開の速さ、読み進んでいくにつれて人物の人格が暴き出される瞬間、目まぐるしい物語だと思った。それは物語が始まる前からエンディングが決まってたように。 文章にもあるが多様性とはきれいな言葉ではないのかもしれない、色んな多様性があって今の社会は浸透しつつあるが本当に全てを多様性ということだけでくくりつけていいのだろうか。 多様性に侵されていく人間だっているんだ。 不必要に多様性に頼っているだけではないか。 また、救いたい、そんな人たちとも繋がれる社会にしたいと思っている偽善者とされた人間側の面も描かれていてすごく刺さったような気がした。 分かり合える?分かり合いたいなんて思っていない。 こちら側の人間ってなに?普通ってなに?そこの正解は誰にも答えられない見つけられないまま。 だがこの世界には存在することを知らずには居られないのだ。 | ||||
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悲劇に至る展開が強引で違和感がありました。 彼らが撮影したかった動画は、必ずしも公園でなければ撮影できないものではなかったと思うので。 プラスチックカップを使った水の移し替え。水鉄砲、水風船、バケツを使用したもの。 いずれも、自宅の浴室でも撮影可能なものなのでは。 広さが必要なのであれば、広めの浴室のあるホテルを使うとか、それこそプールがあって自然光の入る撮影スタジオなどをレンタルするという手段もありますし。 そのような、もっと確実にプライバシーが保たれる空間で撮影を行っていれば、結末のような悲劇が起きる可能性は限りなくゼロに近かったはずです。 街中に多くのラブホテルがあることに反発を覚える趣旨の発言もありましたが、そのこと自体と彼らの指向とは、対立するものではないのではと……。 彼らは別に野外プレイの愛好者というわけではないですし。 そもそも夏月の好みは噴水や水飛沫なので、YouTuberのリクエスト動画など探すまでもなく、滝やダムの放水の映像で満たされそうな感じがするのですが、なぜか作中にはそういった言及はなく。 考えてみれば、あれほどダイバーシティに積極的な八重子がアセクシュアルやリスセクシュアルについてまったく知らないらしいのも不自然のような。 そのあたりを考慮していたら、大也への接し方もまた違った形になったと思うのですが。 「ハコヅメ」を読んでいると、むしろ司法関係の人こそさまざまな嗜好に接する機会は多そうで、あまりにも知識のない啓喜の造形にも腑に落ちないところがあったり。 以上のように、(おそらくは結末の悲劇ありきで)はぐらかされている部分が多く感じられ、個人的には評価できない作品でした。 あと余談ですが、どんって皆がするわけではないと思います。 | ||||
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マイノリティ当事者の気持ちはなんとなく分かるように書かれてるけど、根本的にあんまり面白くない。先が気になるから早く先が読みたいってならない。 | ||||
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装丁が好きで一年前に購入。 「流浪の月」「52ヘルツ〜」などで、お腹いっぱいだったため。 はいはい。。 といった感じで読み終わりました。 登場人物にリアリティが無い。 むしろ、話の流れ上人物が動かされているような違和感ハンパない。 本屋大賞選抜期間くらいになって、YOUTUBERらが特集を汲み出したのも不自然に感じてた。 もし、他薦で通らない本屋大賞の枠があるのであれば、興醒めだ。 | ||||
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たしかに面白かったけどあんまり期待して読むと拍子抜けです。 | ||||
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3大欲求の内、唯一個人の延命には関係のない性欲について、群像劇で語られている小説でした。 恐らく恣意的にマジョリティをヴィラン側に、マイノリティをヒーロー側に描かれていますので、普通という言葉の気持ち悪さが際立っていると思いました。 個人的には確率論、2/3の2乗は4/9だから、既にマジョリティではない(残りの5/9の方が多いよね?)という一文が、叙述トリックというか、いかにも納得させられる様な書き方で、とても考えられているなと思います。考え方の違いかと思いますが、数字の球で考えると、(1,2,2)と(3,4,4)この中から2回玉を取り出す場合の確率(組み合わせ)は、1-3が1/9、1-4は2/9、2-3が2/9、2-4は4/9なので、マジョリティであることには変わりないですね。 しかし、多様性が叫ばれる今日、1/9ですらも包括できる様な仕組みを考えなければいけないと感じさせてくれる小説でした。 朝井リョウ先生の作品は初めてでしたが、桐島君が部活を辞める理由が気になってきました。とても面白かったです。 | ||||
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なぜ絶賛されているのか謎。 この作家の本は初めて読んだのでよくわからないが、語彙力がないのか文章に魅力がない。内容、文体共につまらない。 | ||||
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おすすめします。 正しい欲って、、? 読んでる間も、 読み終わってもずっと考え続けてます。 | ||||
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結末がもやもやしました、あまり後味が良くないと感じました。 | ||||
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多様性の重要性が叫ばれる昨今の流れに良い意味で一石を投じる内容だと思いました。個人的に読んでよかった。 | ||||
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当然のように自分は「まともな」側にいると考えている読者を「まともでない」側に引きずり込み、その視点から「まともな」側を直視させるような本だった。 DE&I、LGBTQがうたわれる今、読むことができてよかった。 | ||||
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