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疑惑の霧
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疑惑の霧の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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久しぶりにブランドを読んだが、本格ミステリの書き手としての腕前に改めて唸らされた。 事件自体は派手でもないし容疑者が多いというわけではないのだが、容疑者が転々と変わり、事件の様相を五里霧中にする錯綜したプロットはお見事。 読み終わってから、矛盾がないかをしばらく考えてみたが、いったん矛盾に思えても考え直すとそうでもないと気づくこともあり、結論としては破綻していないと思う。 ただし、最後の最後に明かされるトリックはやはりご都合主義の感が否めないし、ストーリーもやや停滞気味であることが残念でした。 | ||||
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深い霧に包まれたロンドンの夜の街を、自動車 で彷徨する男女――という場面から始まる本作。 性的に奔放で、トラブルメイカーの娘が妊娠したことを端緒に、“乳状突起槌 (マストイド・マレット)”――すごい名前ですねw――という凶器を使った撲殺 事件が発生します。 関係者の間で容疑を転々とさせ、事件の様相を二転三転とさせていく作者お得意の 手法は本作でも健在ですが、道行きが長すぎて正直冗長&退屈な感は否めません。 しかし、最後の段落で、それまで作品全体を覆っていた深い“霧”を一瞬の内 に吹き飛ばし、時間を冒頭へと巻き戻す《最後の一撃》を仕掛けているあたり、 やはり一筋縄ではいきません。 | ||||
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作者は本格ミステリの女傑である。本作や「緑は危険」のようなパズラー物。「ジュゼベルの死」や「はなれわざ」のようなトリッキーなもの。いずれに対しても心理描写やストーリー展開に卓抜な手腕を見せる。 本作も登場人物が限られ、考えうる動機も絞られるといった状態で、読者に犯人を特定させない技巧は見事である。ここから先は、トリックを明かしてしまう恐れもあるのだが、タイトル自身がトリックを暗示しており、かつトリックが1ページ目から仕掛けられているという大胆さには驚嘆させられる。そして、不可能と思われていた犯罪の真相がタイトルに絡んで最後の1ページで明かされるという構成はまさに脱帽もの。 ミステリ・ファンには見逃せない女史の傑作。 | ||||
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ブランドのシリーズ探偵、コックリルとチャールズワースが競演する作品。相変わらずの細かく、意地悪なほどの人物描写。たまりません。濃霧の中のフランス人の撲殺事件。この事件自体は単純なものだが、それに関するディスカッションはブランドならでは。 読みなれた読者なら冒頭の部分でこれは何かあるんだろうと思われるだろうが、それでも読者を引っ掻き回すところはさすが。 ただ、これでもブランドとしては及第点クラスの作品と言える。 | ||||
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あんまり「本格」にこだわる人にはちょっと辛い作品かもしれない。ただ、個人的には非常に好き。霧の中に潜む殺人者の影にぞくぞくしながら、最後に必殺の一撃を食らってひっくり返る。これがこの本の楽しみ方だと思います。 | ||||
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ポケミスの文庫化されたもの。訳に難あり。恩地三保子氏もそうだが、早川書房はブランドの翻訳者をもっと厳選すべきだったのではないだろうか。 ロンドンの霧の中で殺されたベルギー人。容疑者には全員に動機があるのだが、それぞれに完全なアリバイを備えている。なおかつ、次々に自分が真犯人だと告白する容疑者たち。 中盤のコックリルの捜査、裁判の場面と中だるみがものすごいが、ラスト3行で明かされるトリックにはぞくぞくさせられた。 | ||||
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ブランドといえば、技巧派。本書でも登場人物のほとんどが犯行を認めてしまうというブランドお得意のファルス的状況があり、あまたいるレッドヘリング達の中から真犯人を見つけるのはおそらく不可能でしょう。 誰もが真犯人と思えてくる、このめくらましのうまさよ。そして、最後の最後に明かされる真相。クィーンの「フランス白粉の秘密」も最後の一行で犯人がわかる仕掛けでしたが、出来としては本書のほうが数段上。大きなカタルシスを味わえます。 残酷さとユーモアが巧みにブレンドされ絶妙の味を出しているのも相変わらず唸ってしまいます。 | ||||
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ブランドといえば、技巧派。本書でも登場人物のほとんどが犯行を認めてしまうというブランドお得意のファルス的状況があり、あまたいるレッドヘリング達の中から真犯人を見つけるのはおそらく不可能でしょう。 誰もが真犯人と思えてくる、このめくらましのうまさよ。そして、最後の最後に明かされる真相。クィーンの「フランス白粉の秘密」も最後の一行で犯人がわかる仕掛けでしたが、出来としては本書のほうが数段上。大きなカタルシスを味わえます。 残酷さとユーモアが巧みにブレンドされ絶妙の味を出しているのも相変わらず唸ってしまいます。 | ||||
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