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毒入りチョコレート事件
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毒入りチョコレート事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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著名な短編「偶然の審判」を長編化した作品。6人の関係者が自慢の推理合戦を繰り広げる。この辺の趣向がアシモフの「黒後家蜘蛛の会」に引き継がれたようだ。興味深いのは「偶然の審判」での解決が、本作では6つの解決(案)の1つに過ぎなくなってしまっていることだ。また、最後に示される解決(案)が、必ずしも途中で示される解決(案)より優っているとは限らないところも面白い。この辺がバークリー一流の諧謔で、全体にアンチ・ミステリーの味を醸し出している。そして、その味わいは芳醇なのだ。本格ミステリ黄金時代の貴重な一作。 | ||||
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英国推理作家協会会長を務めた実力者バークリーの傑作。登場人物が一人一人自身の名推理を披露して行くのであるが、どれも「う〜む!」と唸らされる名推理で、見事の一語である。ラストも「おお〜!」という終わり方をします。とにかく、構成が面白く、読ませる一昨です。本書の強みは、恐らく、誰が読んでも面白いのではないか!ということです。好き嫌いの出にくい、アイデア性が高いながら、よく纏まった作品です。バークリーの作品はこれが一番。このテの構成は最近は真似した作品も多いが、完成させたのは、古典となった名作である本書ではないかと思います。必読。 | ||||
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一つの事件に対して六つもの名推理と解決を用意してくれるという、本格ファンには非常に豪華な作品です。推理のみを書いた作品というのは実に特異なものではありますが、本格ものの美点は全て出ているし、登場人物のやりとりが面白いので、本格ミステリ初心者にも楽しめるでしょう。 しかし、やはりこの作品は本格ミステリをある程度読んでから読む方がずっと楽しめると思います。こんなに豪華な本格ミステリはそうないのですから。私が見たところ、六つの推理のどれも犯人を直接指定する証拠を欠いているものの、そう考えつかないものです。ちなみに、推理小説ファンが真っ先に考えつきそうなのはロジャーの推理でしょう。 いつも違った試みをするバークリーが本書で行った試みは、推理のみに重点を置くことと、往来の探偵小説のように事件の解決は決して一つではない、完璧な推理などはないという探偵小説批判でした。 | ||||
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「毒入りチョコレート事件」なんてタイトル,知らない人が書店で見たらB級作品と勘違いしてしまうかもしれないが,わざとやったとしか思えない。でも,おかげでこの本を知らないで終わる人も多いだろうと思われるのが残念。内容は,本格推理小説のあり方に対する痛烈な皮肉であると同時に,本格推理小説に対する深い愛情も感じさせるもの。マニア向けの名作。もちろん,初心者でも楽しめると思うが,個人的意見としては,本格推理をせめて20冊くらいは読んでから本作を読んだほうが,より深く感動できるのではないかと思う。なお,江戸川乱歩編「世界傑作短編集」5冊,特に3~5は絶対のお奨めだが,バークリー作「偶然の審判」は,本作とどちらを先に読むべきか悩むところではあるものの,とにかく必ず併読してほしい。思わずニヤリとすること請け合い。 | ||||
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ひとつの事件に六通りの推理をして、後者の推理が前者が提示した推理をひっくり返して行く多重解決もののミステリの名作がこれ。たったひとつの解決を図る、通常の本格ミステリへのパロディにもなっている作品で、バークリー流のジョークが炸裂している名作です。貫井徳郎さんに『プリズム』というミステリがありますが、六通りの推理には、そうした「プリズム」のような趣があります。チョコレートに毒を入れた犯人は誰か?この事件について「犯罪研究会」の六人のメンバーが、それぞれの推理を提出していきます。この六通りの推理も面白かったのですが(特に、後に行くほどスリリングになっていきます)、ラストに至って、あっ と言わされました。思わず、のけ反ってしまいました。バークリーの哄笑が、カーテンの後ろから聞こえてくるような気がしました。バークリーのミステリでこれまでに読んだなかでは、本書と『試行錯誤』がとても面白く、印象に残っています。 | ||||
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昔の推理小説を読もうと思う方に推薦します。昔の推理小説には(今のミステリーもそうですが)知識のひけらかしや,なにか怪奇な伝説などを絡め,しかも探偵はとても癖のあるタイプ,というのが多いのですが,この劊小説はごくまじめに,「犯人はだれでしょう」と考えるために書かれています。膨大な推理小説郡の中にあっても,かなりおとなしめで,他にも名作はたくさんありますが,最初の一冊としては星5つの評価だと思います。 | ||||
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友人宛にチョコレート製造会社から送られた新製品を試食したところ、夫人は死亡し、夫は命を取り留めた。著名人たちが集まる「犯罪研究会」は犯人の調査に乗り出す。会長以下6人のメンバーたちによる同一事件に示される6種類の視点と証明法。それぞれの人達が語りだすときこそ、正解だ!と思うものの、色々な視点からの調査は興味深い。今までにないミステリに会った気がします。 | ||||
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ロジャー・シェリンガムを会長とする犯罪研究会の6人のメンバーが、世間をにぎわせていた毒入りチョコレート事件について、それぞれ異なった方法と理論を用いて、犯人を暴こうとする。全員が異なった結論に至り、1人ずつその結果を発表する。真相に至ったのは誰か?「いつも主人公の探偵だけが真相に至るというのはおかしい、事実にはいくつもの見方があっていいはずだ」、というアイディアのもとに書かれ、純粋に推理だけを扱った推理小説の名作。 | ||||
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