ウィッチフォード毒殺事件
- ロジャー・シェリンガム (10)
- 探偵団 (144)
- 毒殺 (157)
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作品としては飽きないような作りになっていて だんだんと真相が明らかになっていくのと 思わぬ真実が思わぬ角度から出てくるので 非常に面白かったです。 ですが…この作品をミステリーを読む履歴の 最初の方に持ってきては絶対にダメです。 何だ意地きたねぇなぁというオチがついて 嫌いになる可能性が大きいです。 ある程度様々なパターンを見てきた方が 楽しめると思います。 スルメタイプのミステリーですね。 真相は本当にアンフェア。 だけれどもさほど不愉快ではありませんでした。 | ||||
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実際の有名事件(1889年フローレンス メイブリック事件)をかなり忠実になぞっていて当時の読者はピンときた、ということを読後、解説で知り、それなら前口上で知らしめた方が効果的では、と思った次第。(マリー ロジェを連想しました) 探偵トリオの掛け合いはちょっとうるさいくらいで、若気(作者33歳)の至りですね。小ネタの出し方が上手、大ネタは意見が分かれるところかな。この小説でも「最上階の殺人」でも、原文に日付の誤りがあり、翻訳では訂正されてるとのこと。 | ||||
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毒殺で夫を殺した容疑で捕まった妻の事件を探偵のシェリンガムが独自に捜査し・・・というお話。 序の献辞で書いてある通りに心理的に犯罪を追及しようという著者バークリーの姿勢がよく判る推理小説。あくまでも客観的な証拠を元にそこから引き出される容疑者や関係者の心の内を探り事件を解決しようというシェリンガム探偵の捜査が最終的に意外な結末に辿り着く所はなかなかお見事な作品。 ただ、現在の視点で見るとこの最後の解決或は”真犯人”には若干無理があるようにも思うので、もう少し早く読んでおきたかったのも個人的な感想でもあります。 しかし、(江戸川乱歩によると)S・S・ヴァン・ダインが失敗した心理的な推理小説をこの著者は割と成功した所はもっと評価してもいいかもしれないとも思いました。バークリーの心理的推理小説が成功しているか失敗しているかは読んだ人によって評価が分かれるかもしれないですが、個人的には割と成功しているように思えるので(主人公の探偵が素人の為か、被疑者に直接会えず、その心理を外側から推測するしかないという所等)。 それと、前作から日を置かずに読んだので、前作の犯罪の罪が全く問われていないのが少々笑えました。 イギリスの推理小説の黎明期を支えた作家の佳作。機会があったら是非。 | ||||
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「レイトン・コートの謎」に続くシェリンガムものの第二弾。ユーモア作家からミステリ作家に転向してからの第二弾でもあり、全編にユーモア味と諧謔味とが漂った快作。当時、ヴァン・ダインが提唱・実践した<心理的推理>と歩みを共にするかの様な狙いを持った作品で、ウィッチフォードで起こったある毒殺事件に関するシェリンガムの名(迷?)推理が楽しめる。P.ゴズリング「ウィッチフォード連続殺人」等、ウィッチフォードを舞台にした愛憎に纏わるミステリが多いのは偶然なのだろうか ? シェリンガムが本事件の(シェリンガムが考える)被疑者に一人一人当たって行く姿が微笑ましい。この過程でシェリンガムが様々な推理(あるいは思い付き)を披歴するのだが、これを後の<多重解決>(「毒入りチョコレート事件」の刊行は本作の3年後)の萌芽と考えると本作の持つ意味合いも深くなる。同時に、この過程でシェリンガム(=作者)の人間観(主に女性観)が披歴されるのだが、こちらは女性にとっては許容し難いだろう。 本事件の被疑者は世間的には唯一人なのだが、それに反して独自の捜査に傾注するシェリンガムは勿論尊大な"ひねくれ者"だが、作者の事であるから"ひねくれた"解決も当然用意している。作者の愛好者にとっては十二分に楽しめる作品だろう。 | ||||
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1889年にリヴァプールで発生した「フローレンス・ メイブリック事件」を下敷きにして描かれた本作。 毒殺という手段、そして全ての関係者に、大なり小なり犯行動機があり、同時に 犯行の機会もあったという設定は、後年の傑作『毒入りチョコレート事件』を彷彿 とさせ、事実シェリンガムたちが作中で行う議論は、『毒入りチョコレート事件』で 完成された《多重解決》の萌芽を窺わせるものとなっています。 調査が進むのと並行して、シェリンガムたちは様々な仮説を組み立てては崩すという 試行錯誤をしていくのですが、終盤になって導き出される、もっとも不穏で戦慄すべき 仮説の後に、いい意味で読者を脱力させる真相を提示してみせるのが、バークリーの 真骨頂でしょう。 また、前作から引き続きシェリンガムの相棒を務めるアレックと、その姪である シーラの二人が、シェリンガムに協力し、事件の捜査をしていくのですが、彼ら 三人の会話が実に楽しげで、派手な展開のない本作を全く退屈させられること なく読ませてくれます。その話芸は、ユーモア作家として出発したバークリーの 面目躍如と言えるのではないでしょうか。 | ||||
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