■スポンサードリンク
歯と爪
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
歯と爪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全32件 1~20 1/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
多くの方が指摘しているように、ミステリに読み慣れているとある程度真相の目星が尽きます。そしてトリックと結末は、作品としての意外性は確かにあるものの、読み手としては「ああやっぱり」という感じです。袋とじとそこに書かれた言葉や帯の煽り文句はワクワクしますが、逆に自らハードルを上げてしまうという難点は否めません。ちょっと肩透かしでした。しかしそれは今だから言えるのであって、1955年の発表当時はあっと驚く仕掛けだったのかもしれません。また、作品冒頭から作者による読者への罠が仕掛けられており、これについては表記(言葉)のある部分がアンフェアではないかという意見もあって自分も最初はそう思ったのですが、あるミステリ検証サイトによれば、これもまたギリギリではあるがかなり巧妙に仕掛けられた言葉のトリックで、フェアと受け取ることは可能であり、高等な騙しのテクニックではないだろうか、という分析があって、なるほどそう言われると確かに、と思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
何か袋とじとかの技法を使い、予想もつかないどんでん返しを期待させたが、完璧に予想通りの展開。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
仲睦まじい奇術師夫妻の物語と、死体なき殺人事件の法廷劇が交互に語られるミステリ。 ひとつは、二人の出会いから結婚、幸せな生活の最中に起きた妻の謎の死、真相究明に乗り出す夫という展開。ひとつは、死体は存在しないものの、微細な証拠を積み上げて徐々に殺人事件が立証されていくという展開をみせる。 最初は、全く異なる様相を呈していますが、クライマックスにはカチっと嵌まるという構成。 本書そのものが、結論は袋とじというワクワク(かつ面倒)なつくりになっているが、わかってしまうと、なるほどふーんである。返品保証つきというふれ込みと、袋とじに期待が大きくなりすぎたのか。 お話しの進め方は良いんだけどなぁ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
それは高品質の素晴らしいものです。 優れた小さな製品。 十分にお勧めできません。 まれにこれらの項目です。 私はこれが好きです それを使うのを待つことができません。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
最後まで読んで、「その女アレックス」に似ていると感じた。書かれた時期を考えると、「その女アレックス」の方がこの作品に似ているのだけれど。 奇術師夫婦の出会いからの物語と、裁判の様子とが交互に語られ、一見何のつながりもないように見えるこの二つの話がどうリンクのするだろうか、と興味をそそられる。 さらに、袋綴じの存在が、どんな凄いどんでん返しを用意しているのだろう、という期待をいやが上にも盛り上げる。 期待を持ちすぎると、拍子抜けする。 真相は、凄いどんでん返しではなく、一見何の関係もないような話をうまく結びつけたものだ。 しかし、こんな方法で、本当に主人公は復讐を果たせると思ったのだろうか? | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
【内容(ネタバレ禁止!)】 叙述トリック、いわゆる「どんでん返し」の古典。 【ささった言葉】 ポーギーの詩のなかに「幸福は、はかなく短い」という一節がある。 【教訓】 昨今のハリウッド映画のようなハデな外連味はなかったが、リアリティー重視の丁寧なストーリーの良作。 冒頭の謎の出し方が秀逸。 もちろん、結末は話せません(^_^;)。 | ||||
| ||||
|
| ||||
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
私にとって、世紀の一代傑作と呼ばれるにふさわしい作品は、これしか見当たりません。 まず冒頭からの語り口に、迷宮への誘惑を感じます。復讐劇を目論む奇術師、そして弁護士と検事の主戦場となる法廷。まるでモノクロームの映画を思わせる、これが描かれた時代を構成する小道具も、この作品を読む際の楽しみです。 それにしても返金制度とは、今をもってしても大胆です。これは全て、バリンジャーと出版側の揺るぎないクオリティを背景にした、自信の現れなのでしょう。 しかし、長い歳月を経た現代においても、未だその仕掛け全てを理解出来ていない読者がいる事も事実です。ミステリーにおいて良いものとは、読み易く理解し易いものとは限らない。簡単に解らないからこそ人はそこに神秘性を感じ、面白いと思うのではないでしょうか。振り返れば改めて今の日本ミステリー文壇の現状を痛感し、ため息をつく今日この頃です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
これは、叙述トリックものの古典と言うか、文字通り教科書みたいな作品です。 《今となってはそう珍しくもない手法や、時代を感じさせる描写が数多く登場する》といった声も聞きますが、芸術が時と共に生まれる以上、古典作品と現代作品を同列に語る事は、難しいかと思われます。描かれた時代を考慮するまでもなく、本作品は大納得の名作です。 しかし反面、翻訳作品である点を除いても難解な部類に入り、読む人によっては充分に楽しめない小説なのかも知れません。自分の周りでも、ラストのトリックの意味を全て理解出来ず終いな人達が、数名います。残念な事です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
結末が袋とじで、その袋とじを破いてなければ返金を受け付ける、という本。 そのため、結末への「引き」が強い作品なんかとおもいきや… 普通のミステリよりもラストが気にならない作品。 ミステリは余り読まずに推理も得意ではないのだけど、 素直に読んで思ったとおりの結末で意外性のかけらもなく、 どこに「引き」があるのか正直わからなかった。 袋とじの前まで読んだとき、冒頭からちゃんと読んだ人なら、 100人中50人はこの結末を予想するだろうし、 残りのうち40人はちょっとだけ違うけどはっきりした推理をするのでは。 つまり、90人は「え、どういうことなの!?」という感想は抱かないと思う。 ただ、裁判と過去とが平行して進む構成は面白く、 文章も読みやすいのは良かった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
多数のミステリ作家がこの本を名著ならびに参考書だと言う。 それを盲目的に信じ、どれほど面白いのだろうかと胸を膨らませて買って読んだ。 はっきり言って途中までは退屈である(これは私の感情なので、一般論ではない。デンマン氏にこの言葉を聞かせれば『異議あり』と言われてしまうかもしれない)。 だが、あともう少しで袋とじだというところに差し掛かると、だんだんと面白くなってきた。(とはいっても、ここでもまだ、はっきり面白いとまでは言えない……) 袋とじまで辿り着き、どうしてこんな中途半端なところで?と疑問に思いつつもその先を読んでみると、ようやく指数関数的に盛り上がってきた。 ここまで読めば半数以上の方は名作だと判断を下すだろうと思う。なので、ぜひとも袋とじを破ってその先を読んで見てほしい。 だが、少しだけ苦言を申したい。 1、これは翻訳もの全般に言えることかもしれないが、文章のテンポの緩急が悪すぎる。 2、この作品はかなり古典の作品である。だから仕方ないのかもしれないが、現代の日本には叙述トリックに重きを置いた作品がたくさん発表されているので、そういった作品を読み慣れている方々からすれば少々不満かもしれない。なぜなら、構成がよくないと思われるからである。この作品は二つのストーリーが時系列順に交差して並べられている(いわゆるカットバック)……のだが途中まではそれらが(曖昧にすら)繋がらない、そしてかつ、その一方はある夫婦の日常生活で、他方は閉鎖空間である法廷での裁判であるから、読者に退屈感を味わわせてしまいがちである。(ただしこれは、どのような叙述トリックで楽しませてくれるのだろうかと期待している読者だけかもしれない。しかしはたしてそれ以外の読者がいるのだろうか) 3、『歯と爪』というタイトルだが、これが少し奇妙だ。歯のほうはいい。問題は爪である。確かに本作において爪は重要な要素である……が、しかし指のほうがさらに重要なのではないだろうか。(これは私の勘違いかもしれないが) 4、復讐……? うん……、確かに復讐だね……。 いろいろと苦言を書いては見たが、しかし、私はこの作品を貶めるつもりはまるでない。むしろ、現代日本にあふれる叙述トリックミステリに勝るとも劣らないとさえ思っている。 これまで内外問わず数々のミステリを読んできた方々にでも、胸を張ってお勧めしたい作品である。 これから読もうと思っている方は、どうか最後まで読んでいただきたいと思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
云わずと知れた名作。例の袋とじ。今ではカットバック方式はどんな小説にでも見られるがこれがはじめだと言われているそうだ。だから現代の読者にとってはあまり驚きは少ないかも知れないが、当時は斬新ですばらしものだったことを忘れてはいけない。トリックも眼を見張るものがあるし、なにより全体的にストーリーが美しい。とても小さな手がかりから犯人をつきとめるというプロセスも輝いている。さすがバリンジャーである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すれたミステリーファンだと、もう二捻りくらいないと意外性不足な作品。 加えて鑑定法の未熟な時代なのか鑑定法の知識が乏しいまま書いた作品なのか気になる箇所がある。 その辺、詳しくないミステリー読み始めの頃なら、十二分に楽しめる作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
すれたミステリーファンだと、もう二捻りくらいないと意外性不足な作品。 加えて鑑定法の未熟な時代なのか鑑定法の知識が乏しいまま書いた作品なのか気になる箇所がある。 その辺、詳しくないミステリー読み始めの頃なら、十二分に楽しめる作品。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
定期的に品切れと重版を繰り返している本だったと思います。 全部で25の章にわけられていて、18章の途中から青い封でとじられています。(返金制度をとっているからか、2010年版は1000円近くします。もともと創元文庫は高めですが、この本は特に高いです。) 裁判の様子がかかれる奇数章と、奇術師と若い女性のロマンスがかかれる偶数章とが、交互に繰り返されます。 はじめのうちは、一日二章づつのペースで読んでいましたが、12章あたりからはずみがつき、そこからラストまでは一日で読み終わりました。 この本の面白さは、結末の意外さというより、その途中でついたはずみが、最後までスピードを落とさずに継続するところにあると思いました。 私は、偶数章にでてくる青年の、「奇術師」の部分が思ったより強く前面にでてくる話なんだな、と思いました。推理小説と奇術は、やっぱり相性がいいです。 青年の、「ちょっと気の利いたしゃれた会話」が、昔のアメリカ小説だなあ、という気がしました。風俗描写の的確さ、簡潔さも、いかにも当時のよくできた小説、という感じです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
幻冬舎から出版されている、『ミステリーの書き方』で お勧めしていたので参考書代わりに購入してみました。 その手の本では有名なのかもしれないが、 袋とじ返本システムなんて売り方として面白いし、 サクサク読める翻訳も、 内容もいいです。 また『ミステリーの書き方』を読んでから見ると、 著者の視点で読めるので2度美味しいかもしれないです。 初版が1977年で新版2010年… 名作は読み継がれていくんですね。 古典的名作ミステリーは読んでおくべきと思い知らされました! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
幻冬舎から出版されている、『ミステリーの書き方』で お勧めしていたので参考書代わりに購入してみました。 その手の本では有名なのかもしれないが、 袋とじ返本システムなんて売り方として面白いし、 サクサク読める翻訳も、 内容もいいです。 また『ミステリーの書き方』を読んでから見ると、 著者の視点で読めるので2度美味しいかもしれないです。 初版が1977年で新版2010年… 名作は読み継がれていくんですね。 古典的名作ミステリーは読んでおくべきと思い知らされました! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作は、奇術師リュウと彼の妻となるタリーの物語が描かれた偶数章と、 お抱え運転手が殺害された事件の裁判が描かれた奇数章が交互に展開 される――というカット・バック手法が採られています。 そして、一見何の関係もないように思えるその二つの物語が、 リュウの“一大奇術”によって結び付けられることになります。 つまり偶数章が“一大奇術”が行われるまでを描いた“前日談”、 奇数章が“後日談”に相当し、物語の過去と未来を外堀を埋める ように描いていくことで、徐々に“一大奇術”の輪郭を浮き彫りに していくという手法が採られているのです。 なお、その“一大奇術”は〈ある殺人犯人に対して復讐をなし、自分も 殺人を犯し、そして自分も殺された〉という内容なのですが、字義通り の意味ではなく、多分にレトリックである点は許容されるべきでしょう。 また、旧版では、袋綴じの前段階でメインとなるネタを割っていたのですが、 新版では、そのネタばらしの部分も袋綴じにされており、改善されています。 返金保証という売り方から、ひたすら“意外な結末”ばかりが強調されてきた 本作ですが、その本質はサプライズにあるのではなく、巧みなサスペンス醸成 と、巻措く能ざるストーリーテリングにあるというべきなのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本作は、奇術師リュウと彼の妻となるタリーの物語が描かれた偶数章と、 お抱え運転手が殺害された事件の裁判が描かれた奇数章が交互に展開 される――というカット・バック手法が採られています。 そして、一見何の関係もないように思えるその二つの物語が、 リュウの“一大奇術”によって結び付けられることになります。 つまり偶数章が“一大奇術”が行われるまでを描いた“前日談”、 奇数章が“後日談”に相当し、物語の過去と未来を外堀を埋める ように描いていくことで、徐々に“一大奇術”の輪郭を浮き彫りに していくという手法が採られているのです。 なお、その“一大奇術”は〈ある殺人犯人に対して復讐をなし、自分も 殺人を犯し、そして自分も殺された〉という内容なのですが、字義通り の意味ではなく、多分にレトリックである点は許容されるべきでしょう。 また、旧版では、袋綴じの前段階でメインとなるネタを割っていたのですが、 新版では、そのネタばらしの部分も袋綴じにされており、改善されています。 返金保証という売り方から、ひたすら“意外な結末”ばかりが強調されてきた 本作ですが、その本質はサプライズにあるのではなく、巧みなサスペンス醸成 と、巻措く能ざるストーリーテリングにあるというべきなのではないでしょうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
決して謎解きとかはなく 回想シーンを追っていけばいいので ミステリーには珍しく、何も考えずに読めます。 そう、いかにして復讐劇が成し遂げられるか 追っかけていくだけでよいでしょう。 実はこの本は途中で袋とじがされていますが… 多分読まずにはいられない文体なので たぶん原書を読んでしまうことでしょう。 言葉巧みなものです。 いわゆる「読ませる本」ですね。 昔の作品ですが、なんら目おとりしません。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!