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歯と爪
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歯と爪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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多くの方が指摘しているように、ミステリに読み慣れているとある程度真相の目星が尽きます。そしてトリックと結末は、作品としての意外性は確かにあるものの、読み手としては「ああやっぱり」という感じです。袋とじとそこに書かれた言葉や帯の煽り文句はワクワクしますが、逆に自らハードルを上げてしまうという難点は否めません。ちょっと肩透かしでした。しかしそれは今だから言えるのであって、1955年の発表当時はあっと驚く仕掛けだったのかもしれません。また、作品冒頭から作者による読者への罠が仕掛けられており、これについては表記(言葉)のある部分がアンフェアではないかという意見もあって自分も最初はそう思ったのですが、あるミステリ検証サイトによれば、これもまたギリギリではあるがかなり巧妙に仕掛けられた言葉のトリックで、フェアと受け取ることは可能であり、高等な騙しのテクニックではないだろうか、という分析があって、なるほどそう言われると確かに、と思いました。 | ||||
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仲睦まじい奇術師夫妻の物語と、死体なき殺人事件の法廷劇が交互に語られるミステリ。 ひとつは、二人の出会いから結婚、幸せな生活の最中に起きた妻の謎の死、真相究明に乗り出す夫という展開。ひとつは、死体は存在しないものの、微細な証拠を積み上げて徐々に殺人事件が立証されていくという展開をみせる。 最初は、全く異なる様相を呈していますが、クライマックスにはカチっと嵌まるという構成。 本書そのものが、結論は袋とじというワクワク(かつ面倒)なつくりになっているが、わかってしまうと、なるほどふーんである。返品保証つきというふれ込みと、袋とじに期待が大きくなりすぎたのか。 お話しの進め方は良いんだけどなぁ。 | ||||
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最後まで読んで、「その女アレックス」に似ていると感じた。書かれた時期を考えると、「その女アレックス」の方がこの作品に似ているのだけれど。 奇術師夫婦の出会いからの物語と、裁判の様子とが交互に語られ、一見何のつながりもないように見えるこの二つの話がどうリンクのするだろうか、と興味をそそられる。 さらに、袋綴じの存在が、どんな凄いどんでん返しを用意しているのだろう、という期待をいやが上にも盛り上げる。 期待を持ちすぎると、拍子抜けする。 真相は、凄いどんでん返しではなく、一見何の関係もないような話をうまく結びつけたものだ。 しかし、こんな方法で、本当に主人公は復讐を果たせると思ったのだろうか? | ||||
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【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[?] ネタバレを表示する | ||||
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結末が袋とじで、その袋とじを破いてなければ返金を受け付ける、という本。 そのため、結末への「引き」が強い作品なんかとおもいきや… 普通のミステリよりもラストが気にならない作品。 ミステリは余り読まずに推理も得意ではないのだけど、 素直に読んで思ったとおりの結末で意外性のかけらもなく、 どこに「引き」があるのか正直わからなかった。 袋とじの前まで読んだとき、冒頭からちゃんと読んだ人なら、 100人中50人はこの結末を予想するだろうし、 残りのうち40人はちょっとだけ違うけどはっきりした推理をするのでは。 つまり、90人は「え、どういうことなの!?」という感想は抱かないと思う。 ただ、裁判と過去とが平行して進む構成は面白く、 文章も読みやすいのは良かった。 | ||||
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すれたミステリーファンだと、もう二捻りくらいないと意外性不足な作品。 加えて鑑定法の未熟な時代なのか鑑定法の知識が乏しいまま書いた作品なのか気になる箇所がある。 その辺、詳しくないミステリー読み始めの頃なら、十二分に楽しめる作品。 | ||||
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すれたミステリーファンだと、もう二捻りくらいないと意外性不足な作品。 加えて鑑定法の未熟な時代なのか鑑定法の知識が乏しいまま書いた作品なのか気になる箇所がある。 その辺、詳しくないミステリー読み始めの頃なら、十二分に楽しめる作品。 | ||||
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この本の特徴は何と言っても、 「返金保証」にあると言えましょう。 物語の後半部分が封印されていて、 未開封のまま出版社に送り返せば、 本の代金を返金してくれるというものです。 それだけ、結末部分に自信あり、 の作品ということになると思います。 この作品、1988年以来の再読です。 私の持っている本の作品紹介部分には、 「最後の一ページの驚くべき大トリック!」とありますが、 正直なところ、どんな驚くべきトリックだったか思い出せず、 読み返してみることにしたのです。 物語は、カット・バック方式で、 ある殺人事件の法廷シーンの章と、 奇術師リュウ・マウンテンの一人称の章が交互に綴られていきます。 法廷シーンでは、 被告の名前が後半になるまで明かされず、 その部分に大きな興味が惹かれるところです。 「返金保証」で読者に挑戦する作品にふさわしく、 物語の冒頭で、 不可思議な説明がされているところも 読者が最後まで興味をそそられるところといえましょう。 <第一に彼(リュウ)は、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。 第二に彼は殺人を犯した。 第三に彼は、その謀略工作の中で自分も殺されたのである。> 物語の結末ですが、 「最後の一ページ」のトリックという表現は 適切ではないように思いました。 最後のページではなく、 封印されている数10ページ全体で 仕掛けが説明されているといえます。 ただ、その仕掛けが驚くべきかというと・・・。 確かに冒頭の不可解な文章は解明されるが、 驚くべきものといえるのかどうか、といったところです。 ただ、この作品、新刊本を手にした読者が 封を切らずにいることは、相当に困難なことでしょう。 それだけの魅力的なストーリー展開は 持っている作品ということはできます。 | ||||
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バリンジャーは騙しを得意とする作家で本書は代表作と言われている。特に、結末の部分に封がしてあって、これを開けずに正解を出版社に送れば返金するというのが特徴。それだけの自信作だが、結末は容易に予測でき期待ハズレ。お代を返して欲しい。 「歯と爪」という熟語は英語で「歯を食いしばって頑張る」という意味があって、これは主人公の犯人に対する復讐行為を意味するのだが、この主人公の頑張りだけが読み所か。主人公の生活と法廷シーンがカット・バックで描かれるのだが、この法廷シーンに迫力がないのもマイナス点。 騙しに自信があるなら、もっとトリッキーな仕掛けを用意して貰わないと困る。 | ||||
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同著者の『消された時間』が予想以上に面白かったので、より世評の高い本作を期待満々で読んでみた。 ん〜、やっぱ『消された時間』の方が上だね。袋とじの前で結末がほぼ予想ついてしまった。ただ主人公が生き残るってところが予想外。でもこの結末じゃ、惹句にある「まず第一に、ある殺人犯人に対して復讐をなしとげた。」ってのはイイとしても、「第二に自分も殺人を犯した。」ってのと「そして第三に彼は、その謀略工作のなかで自分も殺されたのである」てのは完全に誇大広告だね。 結末やトリックにはそれ程驚きませんでしたが、前半の恋愛メロドラマ的な感情表現は結構良く書けてると感じました。 | ||||
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