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石の猿



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【この小説が収録されている参考書籍】
石の猿
石の猿〈上〉 (文春文庫)
石の猿〈下〉 (文春文庫)

石の猿の評価: 4.13/5点 レビュー 54件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.13pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全54件 41~54 3/3ページ
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No.14:
(4pt)

「アッ」と驚く展開が、三カ所以上ある

作者の代表的シリーズ、<リンカーン・ライム>シリーズの最新作。2004年版このミス20位。文春2003ベスト10で5 位。今回の作品で、ライム・サックスのコンビは、中国からの不法移民をアメリカに入国させる蛇頭・ゴーストと対決する。ライムは、移民帰化局、FBIからの依頼で、国際指名手配中の蛇頭・ゴーストがアメリカに向かっている事をキャッチし、逮捕を試みるが、ゴーストは拿捕の直前に不法移民を船室に閉じこめたまま船を爆破し、脱出する。難を逃れ密入国を果たした不法移民達の命をねらうゴースト、そしてこのゴーストをライムとサックス追の名コンビが追う。作者の他の作品同様、スピーディーな展開で、かつ状況が二転三転し、読者を飽きさせない。「アッ」と驚く展開が、三カ所以上ある。一方、題名であるが、原題を直訳したものだが、これによって展開が予測できてしまうのが残念だ。本作は、シリーズ4作目にあたるが、前3昨を読んでいなくても十分に楽しめる内容である。しかし、人物の背景、特にライムとサックスの関係を理解したうえで読み進めたのが面白いのは当然である。いまさら3作品を読み直すのがつらいという方は、「訳者のあとがき」から読み始めることをお薦めする。ここには、登場人物の簡単な紹介が書いてあり、かつ、4作品のネタをばらしていない。<リンカーン・ライム>シリーズは、ボーン・コレクター、コフィン・ダンサー、エンプティ・チェアと本作。本作は、名作・ボーン・コレクターほどではないが、シリーズ2番目のできか? 最新作「The Vanished Man」が、2003年刊行されており、翻訳が待たれる。
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No.13:
(5pt)

新たな展開に期待!!

早いものでリンカーン・ライムシリーズの第四作目。ディーバーといえば、ストーリーテリングの名手として洗練された作品を書くことで評価が高い作家と思う。本シリーズは、現場検証・プロファイリングという細やかな作業を造形描写させた文体がより一層の充実度を増してくれる。まさに芸術品。( 池田真理子さんの翻訳が素晴らしい。)今回のライムの相手は中国の密入国者を襲う殺人者ゴースト。本シリーズの読み所は、その奇怪な殺人者とリンカーン・ライムの名推理の対決が一つの定番であるが、前作エンプティーチェア同様、ライムの恋人、愛弟子であるエメリア・サックスがまたまた大活躍してくれる。そして、サックスがライムの助手という立場から一人の独立した女性としての成長の跡が感じられ今後のライムとの恋仲と、事件に関わるサックスの活躍に大きな期待を感じさせてくれる。もちろん本作もディーバー本筋のジェットコースターミステリーとしての完成度は十分で、迷わずその評価は○五つである。
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No.12:
(3pt)

アクロバットからの脱皮

四肢麻痺の科学分析官リンカーン・ライム。彼の超絶的な活躍を描くこのシリーズはあざといまでのどんでん返しの連続を続けていた。ミステリの反則ぎりぎりのアクロバット的な筋書きは、しかし今作では少し影を潜めつつある。今までのファンは物足りないと感じるのかもしれないが、その分読みやすくなっている。公私共のパートナーであるサックスの成長、異国の刑事との交流でライムの生き方が変化していく。ホームズはずっとホームズであってほしい、という願望が読者の物足りなさにあるのかもしれない。そして、ちょっと珍しい程のハッピーウェディング。映画化されるとしたらやはりゴーストはジェット・リー?
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No.11:
(3pt)

新しい試みはあるもののもうひとひねり欲しい

リンカーン・ライムシリーズも第4段ともなると現場検証の方法などもネタがつきてくる頃でしょうが、今回サックスが未だかつでない「現場」検証に挑戦したり、より強烈な母性を見せ始める(The Empty Chairでもかいま見られましたが)など、まだまだシリーズが続いていく期待が持てます。リンカーンの方も、意外な人物の間で友情をはぐくんでいき、その友情がもたらした結末にほろっとさせられます。とは言え、やはり作品のパワーが落ちてきているのは事実。中国のドラゴン・ヘッドをめぐる本作では、中国の文化に関するうんちくが次々と出てきて作者の勉強には関心しますが、この作者の魅力であるどんでん返しにつぐどんでん返しの部分が弱いため、そのストーリー性の弱さを中国文化に関する豆知識ともの珍しさで補っているように感じられたのは残念です。とは言え、これまで本シリーズを楽しんできた人はやっぱりはずせないでしょうね。
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No.10:
(3pt)

「老板」頑張りすぎ!

相次いで出版されたベラム・シリーズに、ちょっと失望ã-ていたデーãƒ'ァーの、おå¾...ちかねのリンカーン・ライム最æ-°ä½œã€‚前回はNYã‚'離れ、å½"初の緻密さがè-„れた感が心é...ã•れたのだが、さて今作は?ーと期å¾...も大きかったのだが、今回もちょっとがっかりさせられるå†...容となってã-まった。å...¨ä½"の、いわゆるミステリとã-ての出来は上ã€...なのだが、僕がライムに期å¾...する、微小な遺留å"ã‚„物質から事件の本質ã‚'見抜くーというような緊迫感、いまやå...¬ç§ã¨ã‚‚どものãƒ'ートナーたるサックスã‚'通じてã-か自分の意å¿-ã‚'反映させられないもどかã-さーそã‚"なデリケートな作風がè-„れてã-まっているのがとても残念だ。そのセンで毎回ãƒ-ロットã‚'ひねり出すのは至難の業だとは思う。コーンウェルのスカーペッタ・シリーズのå!‡‹è½ã¶ã‚Šã‚‚同様のジレンマからくるものだと思う。ã-かã-、ã"のシリーズの持つ「ライムは自å®...で」「サックスは現å 'で」というイライラ・どきどきの不æ-‡å¾‹ã¯åŽ³å®ˆã-てもらいたとã"ろだ。肝心のå†...容は馳星å'¨ã§ãŠãªã˜ã¿ï¼ˆï¼Ÿï¼‰ã®è›‡é ­ãŒæ•µå½¹ã¨ãªã‚‹ã€‚デーãƒ'ァーおå¾-意の「どã‚"でã‚"è¿"ã-」は健在で、そã‚"なのアリか?というギリギリの許容範囲。でも馳氏の蛇頭にæ...£ã‚‰ã•れた(?)僕には「ã‚'ースト」とå'¼ã°ã‚Œã‚‹å½¼ã¯ã€ã‚まりにもアメリカ人の中国人にたいするステレオタイãƒ-ー神秘的でå"²å­¦çš„ーに描かれていて、å°'ã-違å'Œæ„ŸãŒã‚る。ラストにはライムとサックスのé-¢ä¿‚にからめたどã‚"でã‚"è¿"ã-もç"¨æ„ã•れていて、今後のシリーズに期å¾...ã‚'抱かせるサーãƒ"スもある。もちろã‚"そういうとã"ろもé­...力のひとつなのだが、僕はNYの自!å®...で思うにまかせない自分の身ä½"にæ¯'づきながら、サックスやä»-のメンバーã‚'é¼"舞する、ライムの原点ã‚'期å¾...ã-てã-まう。
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No.9:
(4pt)

いつもより少ないどんでん返し

中国難民を乗せた船がアメリカ沿岸に近づき、沿岸警備隊に発見されるところから緊迫の展開が始まります。嵐の中を接岸するどころか、アメリカへの違法入国を引き受けて難民を連れてきたはずのsnakeheadの"Ghost"がいきなり、難民を船に閉じこめ、船を爆破にかかり、乗組員を殺害し始めますが、爆破の威力が強すぎて自らもお金を持ち出せずに逃げ出すはめに。船を逃れた難民の2家族をGhostが執拗に追いかけ回し、抹殺を図ろうとします。意外な展開にあっけにとられている間に、Ghostから逃れてアメリカの新天地で新生活を始めようとする難民と、その難民を捜すGhostと、難民を保護しようとするRhimeの三つ巴で話が展開していきます。中国語がたくさん出てきて、中国語講座という雰囲気になりそうな点は、The Blue NowhereのIT講座と似た感じです。しかし、今回は今までとは少し異なり、物語が五転六転しないのです。あっと驚く展開がほとんどなく、拍子抜けしました。全作の Empty Chairのすばらしいストーリーテリングはどこへ行ってしまったのか?という感じです。中国語の陰陽道やら風水の解説にパワーを奪われているように思えました。しかし、何と言ってもLincoln RhimeとAmelia Sachsは健在です。この二人のコンビの活躍を堪能できることには変わりありません。
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No.8:
(4pt)

やっと出た!

『エンプティーチェアー』のあと、今か今かと待ち続けた作品です。アメリアとライムの関係が今後どうなっていくのかも気になるし、ライムのいつもの鮮やかな推理力とアメリアの観察眼や犯人の気持ちにシンクロする場面はいつもどきどきものです。今回の作品も読者の期待を裏切らない作品です。特に中国人の警官の一人とライムが友情(!!!)を感じるなんて意外な楽しさもあるし・・・もう次のが読みたくなってとうとう原書にまで手を出してしまった私です。読めるかなぁ?
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No.7:
(3pt)

勧善懲悪・鑑識サスペンス

 蛇頭クワン・アン、通称ゴーストは世界で最も危険な犯罪者のひとり。彼に殺された人々、またレイプされた女性は数知れないほど。その名のとおり、巧みに正体をつかませぬゴーストを、車椅子捜査官リンカーン・ライムの叡知が追う! 捜査に協力することになるある中国人が非常に魅力的。縁起担ぎにウンチク、タオに漢方と中国人の描写が定型的すぎるきらいはあるけれども、ユーモラスな彼が素晴らしいから不問にしよう。そんな彼とライムの友情は爽やかで素敵なのに、ああ…!! 次から次へとめまぐるしく事件が起こり、スピーディな展開が楽しめる。その割に読後の満足度がそれほど高くないのは、主役のライムと相棒サックスの心情にあまり踏み込んで描写していないせいかも。ゴーストの生い立!ちや心理描写もサラッとすませて、あれよあれよと思う間にラストに突入してしまうので。 あと、読者はゴーストの設定に関して釈然としない思いを味わうと思うのだが、それはラストへの伏線であるので、ラストぎりぎりまで疑問をかかえつつ読まねばいけない。理由を明かされれば、変だと思ったらそういうことか、とは思うものの、そこまでの道程がスッキリしないのであった。  
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No.6:
(4pt)

一気読みのエンタテイメント

待ちに待ったライムシリーズの新作は、直球勝負のアクション・スリラーだった。導入部の海洋シーンからエキサイティングで、情景が目に浮かぶような描写で一気に引き込まれた。追うものと追われるものを鮮やかなカットバックで切り替え、無駄に気を持たせて読者の注意を途切れさせることもない。このあたりは著者のサービス精神が遺憾なく発揮されている。中国移民がプロットの大きな柱となっているが、国産ノワールのあれやこれのように、魑魅魍魎とした組織犯罪の裏社会まで踏み込むこともなく、エスニックギャップにさらっと触れる程度に留めたのもよいと思った。ボッシュにしてもスカーペッタにしても、シリーズ物は回を重ねるに従い、主人公が(読者と共に)成長していく姿がひとつの見どころ!だが、今作では、登場人物の個人的なメンタリティを掘り下げることはせず、純粋に事件を見せる趣向となっている。誰が犯人で誰が密告者か?というフーダニットミステリの要素も健在で、本作ではサスペンス要素を盛り上げるための「ある演出」もなされており、これがなかなか効いている。自分の中ではシリーズ最高作はいまだに『ボーンコレクター』だが、この作品も、まぎれもないライムシリーズであり、マンネリに陥らず、なお新鮮さを感じさせてくれるエンタテイメントの秀作である。
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No.5:
(4pt)

中国人でなく朝鮮人で描いたほうが・・

緻密な複線と細かな分析力を売りとするこのシリーズの出来栄えは、「コフィン・ダンサー」を頂点として徐々に荒くなってきている気がします。僕がディーヴァーなら北朝鮮を中国に置き換えて書いてしまったかも(●^O^●)。ちょっと007の影響受けた発言かもしれないけど、その方がいいものができた気がします。そう言ってもやっぱりレベルは高く、きっと次回作も買うでしょう。どんなに調子悪くても完投してしまうピッチャーのような作家です。
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No.4:
(3pt)

ギリギリ許容範囲

合格ラインギリギリクリアという感じの出来ではないでしょうか。個人的にはボーン・コレクターやコフィン・ダンサーの方が上。早川から出ているシリーズよりは面白いと思います。今回の敵役は蛇頭ということですが、読んだ感じではここに描かれる中国人社会というものが、何故か邦人の見た北朝鮮に似ている気がする。確かに中国からの密入国者は後を絶たないだろうけれど、今の彼等に政治的な色合いはあるんだろうか?脱北者ならわかるけれど。知人の中国人は本当に故国ではエリートさんだからだと思うが、ちょっと設定が苦しいか、認識が変かな。このシリーズの売りであるスピード感があるかというと、ちょと苦しい。加えて、中国モノをちょろっと読んでいる立場からいうと、端々に見られる表現は!読んで許せる範囲。中国の伝承をアメリカ人が理解して、更にそれを邦訳するのだから、痒いところをジャケットの上から掻こうとしているところはある。それはショウガナイ。ショウガナイがしかし「中国人」を表す記号として信仰や神などの文化を使っているような感じは拭えない。鑑識活動の細かな描写の面白さも、シリーズを重ねるにしたがって薄れてきているようで、残念。
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No.3:
(5pt)

Rhyme never betrays

This is another Lincoln Rhyme novel, and it provides us with still new aspects in his criminal inquiry. First of all, he is forced to struggle in the situation where the Chinese culture is dominant. The victim and the criminal are both Chinese and not free from Chinese way of life and thinking. His team has a new member who bestows a fresh perspective for the investigation. So we can enjoy a new Lincoln. His relationship with Sachs also makes a new progress. This is among the best of the series.
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No.2:
(4pt)

無慈悲な「蛇頭」とRhymeの対決

Lincoln Rhymeシリーズのæ-°ä½œã€‚今回は、中国人難æ°'の密å...¥å›½ã‚'å-り仕切る冷é...·ãªã€Œè›‡é ­ã€ã¨Rhymeが対決する。アメリカ到着ç›'前でå½"局に追い詰められた蛇頭は、難æ°'たちã‚'船にé-‰ã˜è¾¼ã‚ãŸä¸Šã€èˆ¹ã‚'爆ç '沈没させ、自らは上陸ã‚'果たす。そã-て彼は、船からかろうじて逃ã'出ã-ç"Ÿãæ®‹ã£ãŸé›£æ°'たちのå'½ã‚'執æ‹-に狙う。一æ-¹ã€Rhymeたちは、わずかな物証ã‚'もとに蛇頭及び難æ°'たちのå±...所ã‚'突き止め、難æ°'たちã‚'保護するとともに、蛇頭ã‚'追い詰めていく。同シリーズのä»-の作å"ã¨åŒæ§˜ãƒ†ãƒ³ãƒãŒé€Ÿãã€æ•まりそうで捕まらないというスリリングなå '面が続いて、最後に大きなどã‚"でã‚"è¿"ã-があるというDeaverおå¾-意のãƒ'ターンであるが、ä»-の作å"ã«æ¯"べると、どã‚"でã‚"è¿"ã-が今ひとつもの足りないように思う。ä»-の作è€...であれば、ã"れでも十分ç'å¾-なのã! ãŒã€Deaverとなると、ついもっと上ã‚'期å¾...ã-てã-まう。一æ-¹ã€æœ¬ä½œå"ã§ã¯ã€ç‰©è¨¼ã«åŸºã¥ãç†è«-的に捜査ã‚'進めるRhymeと、経é¨"と中国的発想に基づき捜査ã‚'進める中国人警官が対æ¯"されており、ã"の小説にもう一つの面白みã‚'与えている。英語は平æ˜"で読みやすい。
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No.1:
(4pt)

中国 vs. 米国

瀋陽の日本総領事館事件をめぐっての双方のやりとりを見ていても、中国は我が国とは比較にならない程徹底的に面子にこだわる国のようです。今回のライムの相手はその中でも最もたちの悪い蛇頭の殺し屋ゴースト。ゴーストはひとり頭5万ドルの費用を払ってアメリカに密入国しようとした中国人達を到着時のトラブルから船ごと皆殺しにしようとするが、からくも脱出し身を隠した2家族プラス1合計13人の中国人達を殺す為に13万ドル以上の金を使います。それもただ面子を保つ為に。彼の報酬は2家族分で約16万ドル程だからとんでもない出費のはずですが、そんなことは意にも介さないようです。閉鎖的な中国人社会での困難な捜査に挑むライムとサックスは果たしてゴーストを出し抜くことが出来るかとはらはらさせられつつも、こんな連中を相手に日本は果たして勝てるだろうかと思ってしまいました。
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