007 白紙委任状



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初公開日(参考)2011年10月
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長編小説

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007 白紙委任状

2011年10月13日 007 白紙委任状

50年以上にわたって冒険小説のヒーローであり続けたジェームズ・ボンド、暗号名007。その新たな冒険行を、リンカーン・ライム・シリーズなどで知られるサスペンスの巨匠ディーヴァーが手がけたのが本書です。舞台を現在に移し、秘密兵器を開発するQ課が製作した特殊スマートフォンとワルサーPPSを手に、9.11後の世界を駆け回るボンド。スタイリッシュなボンドの言動に彩られたスピーディな展開というボンドものらしいストーリーに、“ドンデン返しの魔術師”ディーヴァーらしい巧妙なプロットが仕掛けられています。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

007 白紙委任状の総合評価:7.20/10点レビュー 35件。Bランク


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全4件 1~4 1/1ページ
No.4:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

007 白紙委任状の感想

残り100ページを残しての相変わらずのジェットコースター。
このジェットコースター、1周まわって戻ってきて一息ついたと思ったら、又猛スピードで走りだす。
これでもかと続く意外な展開に、まだあるんじゃないかと疑心暗鬼にさせてくれる。
最後の1ページをめくるまで楽しめる

blueridgecabinhome
UHOQT2T1
No.3:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

ディーヴァー版ジェイムズ・ボンドはアプリを使いこなす

あのディーヴァーが世界的有名なスパイアクションシリーズである007シリーズを手掛けるニュースを聞いた時は正直期待半分不安半分だった。私自身007は映画は観ていたものの、小説は未読だったのもあったし、ライムシリーズやキャサリン・ダンスシリーズと云う2つの看板シリーズを持っているディーヴァーにそれらと差別化できる特色が出る作品が果たして可能なのかと疑問視していた。

しかしそれは杞憂だった。
ここには007シリーズを想起させながらも新たなジェームズ・ボンドがいる。若々しく、スマートフォンとアプリを使いこなす現代のスパイとしてのボンド像をディーヴァーは創り出した。
そうでありながらも彼のボスはMであり、スパイグッズの発明家Qも出てくるし、ボンドカーと彼を取り巻く美女がきちんと配され、ファンが期待するボンドの定番も忘れられていない。

だがやはり現代を代表するエンターテインメント作家ディーヴァーは単なるパスティーシュとしての007の新作を書いてはない。ディーヴァーならではのアイデアが放り込まれている。

まず原典との大きな違いはボンドの所属する組織がMI6ではなく英国秘密機関である海外開発グループODGのエージェントであることだ。そしてMI5やMI6よりも立場の低い、権限の制限された組織となっている。

そして独自性を出しながらもディーヴァーはファン・サービスも忘れていない。現代の若者として設定されたボンドながらも父親の名は原典と同じくアンドルーであるし、極秘文書に付せられる“フォー・ユア・アイズ・オンリー(For Your Eyes Only)”には思わずニヤリ。

そして何よりも日本の読者には嬉しいのはボンドカーにスバルのインプレッサWRX STIが選ばれていることだ。あのレーシング仕様のマシンをボンドが操るとは、似つかわしくも若々しい。

また原典を未読なので解らないが、登場人物表に記載されていないが、ジェームズ・ボンドに協力する人々や彼の回想に出てくる人物名なども007愛好家の方々には思わずニヤリとする内容が含まれていることだろう。

さてディーヴァー版ジェームズ・ボンドの相手となる敵は巨大ゴミ収集企業グリーンウェイ・インターナショナルの代表取締役セヴェラン・ハイトとその相棒で冷酷な殺し屋ナイアル・ダン。

今なお創られる007シリーズ映画の敵はもはやソ連の秘密組織や戦争を企む武器商人などではなく、世界を牛耳る巨大企業による、その得意分野に特化した世界征服の野望を持つ狂える企業人であるが、本書もその流れを汲む物だ。

しかしただのゴミ回収業を営む一企業人がスーパー・エージェント、ジェームズ・ボンドの敵になり得るのかと疑問を持つだろうが、そこはやはりディーヴァー、この業界が実に世界を脅かす恐るべき存在になり得ることを見事に示した。

まず今回は死体愛好家であるセヴェラン・ハイトが相棒のナイアル・ダンと企む「ゲヘナ計画」が何であるかを突き止めるのが今回のボンドの使命。それは近いうちに行われるある大量虐殺計画を示唆しているが、場所も日時も不明。ボンドはアフリカ各地で行われている民族大量虐殺の跡地を“クリーン”にする事業を請け負っているダーバンの起業家ジーン・セロンに成りすましてハイトに近づき、計画の正体を探ろうとするのが物語のメインだ。

そして明らかになるのは我々の想像を超える恐るべき計画だった。詳細はネタバレに記載するが、実現可能と思われるだけに実に恐ろしい物をディーヴァーは考えたものだ。

しかしそこから続く更なる隠し玉はいささかインパクトが弱く感じてしまった。ディーヴァーの読者を最後まで飽きさせないサービス精神が裏目に出てしまったようだ。

さて題名の白紙委任状とはジェームズ・ボンドにODGから渡される作戦指示書のような物。それがつまり白紙である、つまりミッションの全権を委ねられており、ボンドは自らの判断で施設への潜入から破壊、そして殺人をも遂行できる。つまり原典でボンドに与えられた殺人許可証に当たるものだ。この白紙委任状はかなりの効力を持つようで、これが与えられているがゆえにジェームズは世界各国でその地の政府直属の機関の協力を得て活動できるのだ。

さて世界で活躍するジェームズ・ボンドだが、前述したようにディーヴァーの描く彼は実に現代的だ。
スマートフォンのアプリを使いこなして読唇術や追尾、盗聴を行う。実際にこれらのアプリが某国の情報局によって開発されているように思うが、反面、情報漏洩のセキュリティの脆弱さから本当にスパイがこんなことをしているのかとも疑ってしまう。実際我々の仕事で情報オペレーションシステムを扱う会社にヒアリングした際、パソコン上のデータをタブレット端末で共有して現場でもチェックできるようにできないかと質問したところ、可能だがセキュリティ上の問題が解決していないと云っていたことを考えると、あまりにも不用心すぎると考えるのは穿ちすぎだろうか。

さてリンカーン・ライムシリーズは個性的な連続殺人鬼と現代のシャーロック・ホームズであるリンカーン・ライムとの一騎打ちならば、007シリーズは巨大企業の陰謀を阻止する政府の秘密エージェントの戦いを描いた物であり、同じ悪との戦いを描きながらもそのスケールは全く違うと云っていいだろう。
恐らくディーヴァーは個対個の物語から組織対組織、もしくは組織対個という国家規模の犯罪との戦いを描きたいがために007シリーズの新作の依頼を快諾したのではないだろうか。

ただリンカーン・ライムシリーズももはやシリアル・キラーとの対決からテロリストとの戦いと巻を重ねることにスケールアップしているのは事実。それが故にもっとスケールの大きい悪との対決を描きたかったのかもしれない。

ディーヴァー版007。その出来栄えはまずは及第点と云ったところか。
アクション満載のスーパーエージェントの活躍が愉しめるものの、ディーヴァー特有のどんでん返しが今回はあまりストーリーの面白さに寄与しなかったように思えたのが痛かった。

このシリーズの続編の話はまだ聞かないが、この経験を活かしてリンカーン・ライムシリーズやキャサリン・ダンスシリーズがさらに面白くなることを一ファンとして望む。


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Tetchy
WHOKS60S
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

007 白紙委任状の感想

前半はジェフリー・ディーヴァーらしさが見られない展開であったが、後半は展開がスピーディーになり、ジェフリー・ディーヴァーらしさが見られるようになった。
点数で評価するなら、前半は6点、後半は8点といったところです。

松千代
5ZZMYCZT
No.1:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(7pt)

セクハラを指摘される007(笑)

ジェームズ・ボンドといえばショーン・コネリーを思い浮かべるオールドファンにとって、セクハラ発言を咎められたり、政治的に正しい言葉遣いに気を配る007というのは、妙におかしみがあった。殺しのライセンスを持つ凄腕スパイといえども、21世紀にあっては社会的に正しくないとつまはじきにされるということだろうか(笑)
それはともかく、あの007がジェフリー・ディーヴァーで復活するとは想像もしなかっただけに、どういう仕上がりか、非常に興味深く読んだ。結論から言えば、やはり多少の違和感が拭いきれず、絶対的なオススメ作品ではなかったという評価になった。
なにしろ、論理と科学の権化のようなリンカーン・ライムから荒唐無稽の頂点みたいなジェームズ・ボンドへの飛躍なので、読む側(小生)が付いて行けなかったということでもある。なんの先入観もなく読めば、まずまず面白い現代スパイアクションであるのは間違いない。
スマートフォンとGPSが主役になったとはいえ、相変わらずのスパイガジェットのアイデアは秀逸。さらに、ジェフリー・ディーヴァーの本領を発揮したどんでん返しの連続など、読者を飽きさせないエンターテイメントと言える。

iisan
927253Y1
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.31:
(1pt)

007を書く必要があったのか?

ジェフリーディーバは好きな作家ですが 007の爽快感やスケールが無く いつものサイコサスペンスになってしまった感がある
緻密さが仇になってしまった
残念です
007 白紙委任状Amazon書評・レビュー:007 白紙委任状より
4163809406
No.30:
(2pt)

新品なのに使用感が。

新品を買ったのに、いざ届いたら表紙等の部分の傷が目立つ。
中古なら正直に「中古」と表示してほしかった。
007 白紙委任状Amazon書評・レビュー:007 白紙委任状より
4163809406
No.29:
(2pt)

奇抜な騙し絵シーンの積み重ねだけでできた完成パズルみたいな一冊

最近、新しいキャラクター、コルター・ショーのシリーズを楽しんできたのに、本書は全然楽しめなかった。この作品が出た時代、ディーヴァーは売れっ子の頂点にあって、多作であることはもちろん、シリーズのポイントである警察捜査小説のシリーズも登場当初は大人気だったのが、徐々にワンパターン化し中弛みの時期を迎え始めた頃だったのだと思う。

 そんな時期に、一応は鳴り物入りで売り出されたのが、原作者イアン・フレミングと数々の映画シリーズによって世界的スパイ・ヒーローとなった007ジェイムズ・ボンドに、ディーヴァーが挑戦するという本作であった。世界同時発売ということで気を持たせたりもした本書だが、何となく嫌な予感がして積ん読本となって書棚を飾り、そのまま長い時代が過ぎてゆく。果たして12年後の今になって、嫌な予感を振り払って手に取った本書。

 残念ながら嫌な予感は的中してしまった。007ジェイムズ・ボンドという主人公で、イアン・フレミングの原作に勝てるものは映画ですら難しいとぼくは想っていたので、その予想はそもそも簡単に覆るわけがなかったのだ。『ロシアより愛をこめて』は、映画はもちろん、原作もまた凄まじく傑作であった。スパイとしての騙し合いや新兵器の開発に原作者は重心を置かず、疾駆する列車の中で凄腕の敵手を相手にボンドが肉弾相打つ血腥い死闘を繰り広げる展開をクライマックスとして、読者としての血を滾らせた。

 映画は原作の後に観たのだが、当のクライマックス・シーンをショーン・コネリーとロバート・ショーが演じる。アナログ・フィルムなりの古いアクション・シーンだが、原作を読んでいる者にとっては貴重な名シーンであった。ボンドガール女優のダニエラ・ビアンキも良かった。文庫本の表紙に使われた映画の名シーンも忘れ難かった。

 さて、そんなボンドというスパイ・アクションをディーヴァー世界に移した本書だが、現代版ボンドという設定なので、映画シリーズみたいに新兵器が次々出てくる仕掛けとは別の意味での、様変わりボンドであった。スマホや電子機器やネット世界を背景にしたジェイムズ・ボンド。それはそれでよいとしても、内容は中途半端にディーヴァーらしくなり過ぎてしまった騙し絵紙芝居のようであった。

 危機が迫り、ドカンとやるのだが、実はそれは、なあんだ、こういう展開だったかと読者を騙し欺いてはどんでん返し。こうだと見えた世界が、次の瞬間には仕掛けられていた一幕とわかる、種も仕掛けもあるディーヴァー・ワールドなのだ。それらをリンカーン・ライム・シリーズで楽しんで来た身には、ボンドのライム化はやはり物足りない。というよりも、何となくボンドにはディーヴァーがそぐわない。ボンドはボンドであり、そもそも英国の海外部門スパイでしかないのだ。いわば読者にとっては完成された特徴と個性のボンドが、ディーヴァー世界では無個性に見えてしまうのだ。

 だからどのシーンでハラハラしようが、追いつめられようが、すべて騙し絵テクでかいくぐるという約束ができている以上、ボンドの見せるスリルはディーヴァー式お約束事でしかない。ディーヴァー本来のシリーズ主人公のように強い個性やネガティブな弱みや愛すべき私生活がない。ボンドはヒーローであり、恋人は物語ごとに現地調達、秘密組織に所属する特別過ぎる存在なのだ。

 リンカーン・ライムや、キャサリン・ダンスや、ジョン・ペラムや、コルター・ショーのように各自の生活感や、個性というディーヴァー手製のアナログ感には到底及ばないのが、ボンドというスーパー格の存在である。ディーヴァーという作家は、ある部分で優秀なれど、ある部分では読者以上に庶民的な、ある意味親密さを感じさせてくれる存在を造形するのが上手い作家であったはずなのだ。

 ジェイムズ・ボンドは、そのキャラクター自体が状況の一部みたいなものである。本作では、世界のごみ処分産業と、アフリカのキリング・フィールドと呼ばれる虐殺現場を結びつける巨大悪のシステム、凄腕の殺し屋、といった背景に挑む英国情報部。そんな構図の中で約束されたように動くボンドは、あまり顔も弱みもなく、粛々と業務をこなしているだけのアクション・マシン的存在であるように見えた。ある意味、鳴り物入りの宿命のような読後感であることも含め、ディーヴァーの試みとしては十分とはとても言えない作品としか見えず、たまらなく残念であった。奇抜な騙し絵シーンの積み重ねだけでできた完成パズルみたいな一冊だったのである。
007 白紙委任状Amazon書評・レビュー:007 白紙委任状より
4163809406
No.28:
(5pt)

9~442までタップリ!!大満足!!

J・ディーヴァー氏が007を・・等とは最近まで知りませんでした。まさかという気持ちと大御所イアン・フレミング氏の007シリーズと、映画ではショーン・コネリー主演の「ロシアより愛を込めて」以外は正統派007と認めていないからです。そして日本で出版されたのは東日本大震災の約半年後、私は007どころではありませんでした。しかし、しかし、J・Dの007を知ったからには、読まなければ駄目でしょ~~う。スタートから暫くはJ・Dにしては大人しく?あれ?緊張しているのかな?と思ううちに、段々とフレミング氏がのり移り、最高潮!!という段では「ドンデン返し」のディーヴァ氏が本性を露わにし、endとなりました・・大満足!!
007 白紙委任状Amazon書評・レビュー:007 白紙委任状より
4163809406
No.27:
(4pt)

悪役が物足りない

映画の影響もあるのだろうけど、立ち向かう悪役のスケールが小さいかも。もっと世界転覆とか、核戦争の引き金になってやるとか、荒唐無稽さが欲しいと思った。骨組みは作者らしくしっかりしていて、ハラハラドキドキもたっぷりで一気に読ませてくれた。
007 白紙委任状Amazon書評・レビュー:007 白紙委任状より
4163809406



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