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騎士団長殺し
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【この小説が収録されている参考書籍】
騎士団長殺しの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全721件 161~180 9/37ページ
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第一部を読了して期待感が膨らみましたが…う~んこの結末は…。 あまり評判のよくない1Q84でも感じたことですが、作者独自の世界を描き出す力は相変わらず大きな魅力です。 でも最近の作品では後半で失速というか、尻すぼみ感に不完全燃焼を感じずにはいられません。 初期、中期作品の余韻を残して果てしなく広がっていく結末が懐かしく思われます。 他のレビュアー触れられていますが、終盤の有名な海外作品を連想させる展開についても、えっ!という感じです。 第3部で新しい世界をいつか描かれることを切望します。 | ||||
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自分的に一番好きな村上作品、「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を思い出しました。初期からの春樹ファンには何か懐かしいような作品です。作品が変わっていくことは仕方ないし、変わらない方がどうかと思いますが、懐かしい人が昔のままにちっとも変わらず素敵だったような、感傷的な気分になりました。 | ||||
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冒頭、画家の内面が延々と描かれるが、かなり苦痛を伴う。ところが、石室から騎士団長の登場で「えっ?」と驚かされる。 リアルなつまらない日常を丁寧に描いていたからこその、非現実とのギャップに読者は引き込まれる。 登場人物では、免色氏が魅力的。免色氏のスピンオフ作品を読みたいな。 | ||||
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ファンタジーな要素が多かったので、結局何がどう完結したのか不明な感じで終わってしまいました。 第一部を含めて、とりあえず男女の肉体関係を含めた付き合いというものがかなり描写されてます。 主人公の気持ちの移り変わりとか、事件とかもあるんだけど、結局なんでそうなった?みたいな点(因果関係)がもやっとしてます。 ファンであればわかる事があるんでしょうか?そうでない私にはいまいちよくわからないストーリーで終わりました。 | ||||
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なぜ第二部でこれだけガクッとレベルが落ちたのかわからない。 主人公が穴に落ちた後の回想は飛ばし読みしたいくらいにしんどく感じられました。 この小説に大きな違和感を感じたのは 主人公があまりにも幻想的な体験をする一方で もう一方のまりえの方は、不自然なくらい経験したことに対して合理的な説明がなされている その二つがとてもアンバランスに感じました。 面白そうなモチーフが色々あっただけに、尻つぼみに終わったのがとても残念。 | ||||
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久しぶりの村上春樹さんの作品を読了。タイトルからして、勝手に、ミステリーかと思ってました。内容は全く違います。この小説の世界観も独特ですよね。肖像画を描く男性を主人公として、ある画家の家に住むことなりなり、騎士団長殺しという未発表の絵画をみつけ、隣の谷に住む不思議な中年男性から依頼される肖像画、夜な夜な現れる騎士団長の妖精?等々。全ては第二部につながる序章なのか。どちらにしても、興味深く読めました。 | ||||
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村上春樹作品は初読。 結論から述べると、上下二巻の本作品からは何らの読後感も得られなかったし、今後他の村上作品も読みたいと思わせるものでもなかった。 この作家の比喩表現の巧みさは認める。しかし、比喩・暗喩(メタファー)への思い入れが強すぎるのか、単なる小説技法のひとつであるはずの暗喩が、物語の構成そのものにまで影響を及ぼし、暗喩そのものが物語の主題と言ってもよい位置づけを与えられてしまっている。 ストーリーはあるにはあるが、出来の悪いミステリもどき(本作品はミステリではないという反論はあるだろうが)。多数張り巡らされた伏線が、まったく有機的に組み合わされずに尻切れトンボ的に終わっており、最後の数十ページでそれら伏線の回収を行っている部分は、読むことが苦痛だった。 ベストセラー作品なので、多くの人に訴えかける何かがあるのだろう。しかし、それは恐らくは他言語・異文化の読者にも普遍的に訴えるものではないのではないか。評者は確信したのだが、この作者がノーベル賞を受賞することは(日本人としては残念だが)期待できない。 | ||||
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ずっとファンでした。南京事件の表現で星1をつけているレビューは無視していいとして、 ちょっと手抜きが顕著かと思います。 グレート・ギャツビーの同人誌でしょうか・・・。これはオマージュと言えますか? 翻訳もされていますし、心惹かれる作品があることは素晴らしいことです。ですが取り入れ方を間違えると、オリジナルでいいのでは?となってしまいますよね。 "その読者をつかむ力には何やら理不尽なものさえ感じてしまう。一方、読者を感動させる力は、あるいは作者が望んだほどにはないかもしれない。" これはジョン・アップダイクが"アップダイクと私"で書かれている村上春樹評ですが、私はこれほど的確に村上春樹作品を表した文章を他に知りません。 それでも海辺のカフカは、2つの物語がうねり、からみあい、様々な謎が心をつかみ、解き明かされて声が出るほど驚き、"理不尽に"私の心を掴みながらしっかりと満足する結末を迎えました。今でも私の中の徹夜本の一つですし、知人にも勧めます。 ですがこの作品はどうでしょうか。1Q84はなかったこととして諦められるのですが、村上作品の体裁をとりながら、どうやらそうではない。 最後、なんです?名探偵コナンの犯人の独白ですか? つじつま合わせの説明を長々と・・・。なにか事情があって編集の人とか奥さんが書いたんですかね? ちょっと知り合いに推薦はできないです。 この人ほどかっこいい文章を書く人はいないと思ってます。 ストーリにーしてもそうです。 ダンスダンスダンスは今でも大好きですし、トニー滝谷は内田百閒のサラサーテの盤と並んで大好きな短編の一つであり続けています。 次回作、それが長編であれ短編であれ、また理不尽に心を掴まれる日を楽しみにしています。 | ||||
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ダラダラ長いだけでつまらなかった。 なんとか読了したもののなかなかページが進まなかった。 どんな理由があれど他人の家を望遠鏡で覗くとか免色が気持ち悪すぎて吐き気した。 村上春樹の比喩とか表現力はたしかに凄いんだけどこの作品は「~だろう?」っての多すぎ。 何十回、何百回「~だろう?」があったか暇な人は数えてみては。 | ||||
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第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした。 第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした。 第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした。 第1部『顕れるイデア編』、第2部『遷ろうメタファー編』2冊で1048ページの大冊でありますが退屈はせずに一気に楽しく読みました。 しかし、ハルキストと言われる熱心な村上フアンでない私には、いわゆる村上ワールドという世界には少し飽きが来たという感じでした。 日本画の騎士団長に化身した小人のイデア、地底の住人、<顔なが>などのメタファーなどの異界の魑魅魍魎の醸し出す怪異にしてSFファンタジー的な味わい。奔放な有閑マダムとの即物的にして刺激的なセックス描写。魅力的な不思議系の少女。クラシック、ジャズなどの博識・蘊蓄の披露、機知溢れる洒落た会話。巧みな比喩を多用した華麗な文章表現など村上文学にはおなじみの要素は、この小説でも健在なのですが、既視感でいっぱいで場面場面では面白いのですが、読了して心の底から感動するというものはなかったですな。 この小説の36歳の主人公の肖像画家が、突然妻から6年間の結婚生活の破棄を言い出され、そのショックをいやすべく東北、北海道の放浪の旅を経験し、騎士団長なる謎の人物に接し異界の地底の恐怖の旅で苦労し、現実世界に復帰するという、<挫折から再生>の物語とも解釈できますが、SF異界探検譚という感じで、主人公の心理に触発され感動を受けるというものはなかった。 世界各国で多数の読者を擁する村上文学ですが、心理描写でぐいぐい読者に迫るタイプの作品でなく、いわば知的な高級の優れたエンターティメントでノーベル賞が対象とする範疇の小説ではないというのが私の印象です。あまりにも安易にして露骨なセックス描写も、ノーベル賞にはマイナスと思いますな。 以上、所詮、生涯学生気分のオジサンの凸凹読書感想でした | ||||
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騎士団長殺しの作中で官能があるから不快って書いてる人いたけど、全く本を読まない人だよね?俺はそんな事をこのレビューに書いているあなたが不快だよ!村上春樹の作品といえば、そういう描写を含む。全ての作品とは言わないけれど、全体的にそういう内容を作品に含まれているからこそ村上春樹じゃないか!私自身色んな作品を読んで一周して、なんだかまた村上春樹が読みたくなる。半年間、永井するみ、東野圭吾、誉田哲也、湊かなえ、伊坂幸太郎、となんとなく5冊ずつ読んでみたけど、今は1984の次の作品としてこの作品を読むのを楽しみしている。PS今又吉の火花を裏切って読んでます。 | ||||
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第2部読んでみないと全体的な感想はできないかなと思っているので、1部単体での感想になります。 主人公が画家だからなのか、表現方法が芸術家っぽい書き方をしているような気がしました。 普段から作者を選り好みして読んでいるわけじゃないので、これが村上さんの表現の仕方なのかはわかりませんが、例えが多く、風景や描写が読んでいる人間が思い描きやすいように書いているように感じます。 後半からこれってファンタジーなのかな?っていうストーリーになってきたので、タイトルの物騒さ(?)とはかけ離れた印象だけが残ったのですが、続きを読んでから再レビューしたいなと思ってます。 | ||||
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読みやすい文章、明確な人物設定、解りやすいストーリー。 かっこつけた思わせぶりな言い回し、えげつない性描写は ぐっと押さえあり、今まで村上作品が苦手だった方でも 読み易く楽しめる作品ではないでしょうか。 ただ秋川 まりえが免色の家に隠れるくだりは面白くなく 意味があるとも思えないし、その後の展開もとってつけたような 終わりかたで、それまでの面白さをぶち壊している気がしました。 騎士団長、暗い穴や井戸、執拗な性表現、戦争、スバルの男、 妻とのいさかい、おしゃれアイテムなど作者の比喩するものや 春樹氏の書きたいテーマや問いかけているのが何なのか もうみんな分かっているので、この際もっと単純明快に馬鹿に なってふっきってアホみたいなネタ晴らしやハッピーエンドで 締めくくればいいのに、最後の最後で微妙に勿体つけたために 次回また同じような作品を書くはめになってしまった気がします。 とにかく今までの村上作品と違い自己の再生、孤独からの開放を 経て家族愛、人間愛まで言及したこの作品は明るい未来を 予感させる結末で終わったことに少し驚いています。 作者になにか嬉しいことがあったのでしょうか?友達が出来たとか? | ||||
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相変わらずのワンパターンだがとても楽しくわくわくしながら読めた。 ねじまき鳥クロニクルや海辺のカフカの文学性や芸術性を あえて無くし誰にでもわかりやすく楽しめるように丁寧にリライトした 感じともいえるかもしれない。角がとれ丸くなった村上春樹ともいえる。 ところで表紙のデザインが適当すぎないか?適当な書体を適当に配置 しただけの最悪なデザインだと思う。剣のイラストも細密すぎて 面白みが無いし、グラフィックデザイナーとして怒りすら覚えるよ。 村上春樹自身はデザインチェックしてないのか? 文中では俺ってセンスのいいのよ的なこと散々いっといて この表紙はないでしょ。しゃれおつなイメージぶち壊しだよ。 | ||||
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彼にしか書けない、物語の世界。ノーベル賞などそもそも全く村上春樹にそぐわない。そんなもの彼にはいらない。期待しないで読み始めましたが読みふけりました。私は忙しいからすぐに中断されるけど、ページを再び開けば、瞬く間に、そこは、空気が澄む山の上の静かな画家の家、不思議な物語の世界に連れて行ってもらえる。さあこれから下巻だ。羊をめぐる冒険以来の楽しさ。 | ||||
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ぐいぐい引き込まれてどんどん読み進めていけるんだけど、現実感から離れた登場人物ばっかりなんだよなぁ。 | ||||
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年長者の余裕というのか、構成がカッチリと仕上げられている。なんか余裕が出てきてしまったな、という感じがしないでもない。もっとも糸を編むように物語を紡いでいくやり方を取っている以上、結果としてそのように見えるというのは、天性の才能なのだろう。この構成と語りの強さは、これまでも様々な批評を弾き飛ばしてきた源であるように思う。とにもかくにも「平易な文章で読ませる」という点で他の作家の追随を許さない。 辛辣なレビューが多いが内容を把握しきれていないのではないのか?とも思う。解説本として「みみずくは黄昏に飛び立つ」を併読すると理解しやすいと思う。イデアとメタファーについては何も考えずに思いつきでつけた、みたいですが、そうは思えない。イデアについては、かなり重要な位置を占めているし、イデア論の投影のごとくイデアがまさにイデアとして小説内に登場している。小説の中の中核の流れは、問いを立てて、あとは読者が考えてね、という幅を持たせるやり方は相変わらず変わらない。「わかる人にはわかる。見つけられる人には見つけられる」という少々傲慢なスタンスが持ち味なのだろう。そこが鼻につく人には向かないかもしれない。 | ||||
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皆さんは自画像を描いたことがありますか。私は随分と昔(小中の頃)、学校の授業で描いたような記憶があります。何かしら似ているようなそうでないようなそんな気分になったり、周りの人からすれば似てると言われたり、上手く描けたと思いながら似てないと言われたり。 自画像も含めて人は知らぬ間に生きる過程、生きている最中にその生き方の絵を描いています。そういう場面では往々にして、その絵に自身の正当性、妥当性を確かめるように、自身のやっていることを肯定するストーリー性を散りばめるように。 早い時期にそういう絵を描いてしまった人には、この小説の凄さは感じないと思われます。と同時に、いかにそういう方々が今の世の中に沢山いらっしゃるかも垣間見れました。自身の描いた生き方の絵を否定されることに酷く拒絶される方々には全く読め無いと思います。それが仮に自画像、肖像画だとすれば尚のこと恐ろしさも感じます。 いつもお前を見ているんだぞ。 と、。 顔の無い対象の肖像画を描く約束を、 私は描きたいが描けないままに、ペンギンの御守りを受けとらないままに生きたいと感じましたね。 まだ顔を描いていない、描けない、或いは自己の価値観だけで描いてしまいそうな現状方々に、 諸君、あたしはそうであらない。とイデアの声を。 自画像、肖像画の芸術表現社会に特記している訳では無く、どういう環境どういう社会で日々生きていらっしゃるかは別とし、そんな渦中で自身を表現する模索する人生シーンは少なからずとも一度や二度は誰しもあります。私とて右往左往の人生の渦中、悔やみ切れない事行き詰まりどうしようもない時を何度となく経験しては来ました。それぞれの人生過程でイデアの出現が自身にもあるのかと回想すれば、少なからずとも、似た現象は皆さんもお持ちだと思いますね。例えば、秘めた理想、譲れない理念、解けない事象、根底にある念、 自我流に砕いて言い換えれば、恋愛、本能、刻印、後悔、裏切り、背徳等。見過ごし置き去りにして来たモノが気付かされるよう、消え去られないよう実は導き繋がっており、その 「現象」を、比喩することで反対にイデアの声が聞こえてくるのではないでしょうか。 二重に比喩する器用さと能力は危険性を生み自身の顔であるはずがそうでない顔に移し出されて自意識とは別に闇に埋没してしまいます。ただ、比喩することすら無く、肖像画し描いてしまう事よりはマシかもしれませんが。 暗喩に映し出すみなさんのメタファーは、イデアを自然体に感じ映すか或いは不自然に意図的に映し出し感じるかで、今の自身の顔が描かれるでしょう。イデアの声に耳を閉ざし比喩を愚弄する事がどれだけ人生にはマイナスになるか。 そして、誰かが諸君の顔をどう見るかは、、。 | ||||
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長編村上ワールド炸裂というかんじでしょうか。 一部だけ読み積ん読になってた二部。 このゴールデンウィークに読了。 サクサク読めましたが、大枠はこれまでと同じですね。ある意味、安心して読めます。 この世界観を毎度展開してくれる力量。安定感。さすがです。 ただ個人的には初期の作品や短編の方が好みかな。それ以外でいえば、ダンスダンスダンス、カフカ、国境の南〜。 そろそろ卒業かなぁ。 | ||||
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男のもとから女が去り、男のもとに女が再び戻ってくるまでの間に、その男が地獄巡りをする…。 という、村上春樹さんの作品で繰り返し演じられていた話型が再現されていました。 最後のまとめ方は、良かったです。長大な作品であり、読み終わるまでに時間がかかったこともあって、読了後はそれなりにカタルシスがありました。「奥さん戻ってきたし、子供もできたし、いつまでも想像の深みにはまっていないで現実的に生きてみなさい。」と言って、前向きに主人公を送り出したくなりました。 でも、やっぱり長いね。もう少しコンパクト(10分の1ぐらい)であれば良かったです。 あと「白いスバルフォレスターの男」のくだりは何なんでしょうか…。いまいち鬼気迫るものを感じませんでした。 | ||||
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