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羊と鋼の森



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【この小説が収録されている参考書籍】
羊と鋼の森
羊と鋼の森 (文春文庫)

羊と鋼の森の評価: 3.87/5点 レビュー 563件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.87pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全563件 121~140 7/29ページ
No.443:
(4pt)

芸術の森

駆け出しの調律師が、個性的な先輩たちやお客様の方々に囲まれて、一つ一つ問いを悩みながら成長していくさまが描かれる。
 作家・原民喜の言葉である「明るく静かに澄んで懐かしい文体、少しは甘えているようでありながら、きびしく深いものを湛えている文体、夢のように美しいが現実のように確かな文体」が一つの理想のイメージとして語られる。
 主人公は、北海道の厳しい自然の中で幼少期を過ごし、その中で育まれた感性がバックボーンになっている。その人物造型が、この物語を、穏やかで優しいものにしているような気がする。
 読みながら、自分の若い頃を省みると、苦闘の日々はこの物語のような品行方正なものではなかった。それでも懐かしく思い出されたのは、この物語の曰く言い難い雰囲気によるものだろう。嫌味のない、よい話だと思う。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945
No.442:
(5pt)

主人公とともに成長を体験

一人の少年の成長物語。高校卒業まで山奥の小さい集落で過ごした少年が、高校卒業と同時に家を出て都会で暮らし、調律師として成長していく。私が印象深かった点は、主人公が自分の感覚で音を感じる、自分の頭で物事を考えることの大事さに思いが至った点。自然の中で暮らしていたときには、主人公は花が咲くことで季節の移ろいを感じ、雲や風の様子で自然の変化を感じていた。しかし、都会に出てきたことで、そうした自然への注意力を一時的に失ってしまったのでろう。例えば、板鳥さんはもっと外に出て行って活動する方が良いのではないかと社長に言ったところ、ファンの人がこちらにきてくれれば良いと返されて「価値とは何の関係もない基準にいつのまにか囚われていた」と気づく場面がある。あるいは、コンサート会場のグランドピアノの音は美しく、最高だと以前は感じていたが、「でもいちばん美しいと誰に言えるのだ。これが最高だと誰が決めるのだ。」と考える場面。
調律師という道を選んだことが果たして良かったのかずっと自問自答する主人公とともに、一段階成長するプロセスを体験することができる。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945
No.441:
(5pt)

文章こそ見所ではないだろうか

文を好む方にこそ、本作品をお勧めしたい。
物は試しと、冒頭に目を通して頂けないだろうか。

深い緑と、どこか清々しい空気を感じ、頁をめくるほど、
あなたはより深く、この世界に浸っていく。

きっとあなたの欲を満足させてくれると思う一作である。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945
No.440:
(5pt)

調律物語が秀逸!

ピアノの調律はとても繊細な芸術です。その職人芸のストーリーが小説に‼面白い‼私も調律を勉強したことあるから大好きになりました。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945
No.439:
(3pt)

本自体はきれいで安く入手でき良かったです。

本そのものの状態は大変良かったのですが、内容は思ったほどの感動も印象もなかったので少しがっかりでした。個人的な好みでしょうか。
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4163902945
No.438:
(5pt)

続編を読んでみたい そのほか

タイトルの「羊」と「鋼」の意味が解けました。
 かつて、わたしは、公的機関のピアノを調律師に数回依頼する事務をしたことがあります。調律師が、大きな黒いバッグを抱えてきて、わたしが場所を案内すると「終わりましたら、声をかけます」と、この小説に出てくるようにな流れでした。3時間ほど経って「終わりました」と声がかかり、書類にサインをしてそれでおしまいです。
わたしは、ピアノを弾くことはおろか音楽全般について無知です。途中の3時間にどんなことが起こっているのか、まったく分かりませんでした。音がずれている鍵盤を一つ一つ「チューニングハンマー」(この名前だけは知っていました)で締めたり緩めたりしているのだろうという程度の認識でした。
しかし、この小説を読んで、調律という仕事はそんなに単純な仕事ではなかったのですね。調律の技術の多様さと難しさもさることながら、調律師一人一人の仕事に対する考え方の違い、熱意、ピアノに対する思いの深さを知りました。特に、お客の要望やピアノの置かれた場所、回りの環境等も考慮して緻密に音を作っていることを知り、そこまでやるのと驚きました。
 この小説の全体に流れている北海道の凍てつく真冬の気候と空気感、どこまでも広がる草原と森、山、鳥のさえずり、小川のせせらぎ、木々の擦れる音等の瑞々しく美しい描写に圧倒されました。そして、それらの描写はピアノの「鋼」の冷ややかなイメージや繊細なピアノの音色、それと主人公外村のまっすぐで素直な気質を引き立てるなど、作品全体を通して相乗効果を醸し出しています。
 先輩調律師がそれぞれにアドバイスをするものの、森への入口を模索し続ける外村のひたむきさに感動し、応援している自分がいます。
 この小説の続編が出てもよさそうです。数年後、外村がいよいよコンサートホールでの仕事を任されるようになるとか・・・。そのホールの演奏者は和音だったとか・・・・。
 ぜひ、一人前に成長した外村を見てみたいものです。

追記
ところで、わたしが読んだ文庫本には帯がついていて、DVD発売のお知らせが載っています。そこに、キャストとして「山崎賢人」「鈴木亮平」「三浦友和」と出ています。まだDVDは見ていませんが、ふーんなるほど「外村」が山崎賢人さんで、「柳」が鈴木亮平さんで、「板鳥」が三浦友和さんかなと、勝手に割り振りました。
小説を読み進めるうちに、どうしてもこの俳優の顔がちらちら浮かびます。登場人物を自由に想像することも小説を楽しむ醍醐味なのですが、一旦見てしまったら、もう頭から離れません。
わたしは、調律師は繊細な職業なので、どちらかと言うと神経質でやせ形で、眼光鋭いような人を想像しています。鈴木亮平さんは、西郷どんをやった人です。どうしてもそれが頭から離れなくて、西郷どんが、ピアノの調律をやるわけないでしょうと、勝手に妄想に走っています(笑)。鈴木亮平さんに文句を言ってもしかたがないのですが、DVDの情報抜きに、まずは、小説の「羊と鋼の森」だけ楽しみたいと思った次第です。
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No.437:
(5pt)

面白い箇所ほど、本を置いて考えに耽りたくなる

主人公が新しい考えに触れるたびに、本を一旦置いて、ぼんやりと自身の過去のことを思い返したりしながら読み進めました。面白い箇所であるほど本を置きたくなる、そんな変わった良作です。
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No.436:
(5pt)

真っ直ぐな青年の心地よい調律に癒される

真っ直ぐで純粋な心をもつ外村が、調律師の仕事に高校時代に巡り合い、調律師の道を歩んでいく話。

特別な才能があるわけでは無いですが、その真っ直ぐにピアノに向き合う姿勢と、一人一人のお客さんのことを考え悩む姿に、読んでいて暖かさを感じます。

自分は、こんなにも純粋に一つのことに直向きに向き合って挑戦したことがあったのだろうか、自問自答してしまいます。

そして、双子の由仁と和音の話も心に染み渡るような話で、ピアニストを目指すことに決めた和音と調律師を目指すことを決めた由仁の姉妹愛に涙が出ます。

全体的に深い森の中を歩いているような、静かで落ち着いたでも心地よい素晴らしい作品でした。
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No.435:
(4pt)

とても面白い

ぐいぐい引きつける小説。少し残念なのは、冒頭の方が最後よりも良く描かれていると思えること。とは言え、最後になってつまらなくなるわけでは無く、冒頭の表現の方が素晴らしいということ。映像化しづらい内容で、ものすごく小説として楽しめる。
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No.434:
(5pt)

なぜ生きるのかを一緒に考えられる本

2016年第13回本屋大賞を受賞、2018年山崎賢人さん主演で映画化、という話題になった本作です。
調律師という舞台からすると目立たない事を仕事にしている方が、先輩や演奏者との関わりを通じて生き甲斐や夢を考えていく内容です。ストーリーは淡々としていますが、起承転結はしっかりと有り、文章も非常に美しく読んでいて心地が良いので、気持ちに余裕のある状況で(満員電車とかではなく)ゆっくりと読まれる事をお勧めします。
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No.433:
(1pt)

ふーむ

題名を含めたつかみはOK!でも数ページで飽きてしまった。
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No.432:
(3pt)

読んでいるごとに「作業」が気にかかりすごいテーマなのに浸れない。

私は友人のおかげで楽器をいじる楽しみを覚えた。正直、どの楽器も満足には演奏できない。でも、昔は銀座のヤマノ楽器でクラリネットやフルートを短い期間借りて夢中な時を過ごした。だから、わくわくして読み始めたのだが、乗り切れない。ジャンクリストフなどとは及びもつかない。夾雑物がおおすぎる。調律で目指したいとする「理想の文体」がそもそも散漫で、この作を読んでも、わからない。文章をいじりすぎている。終わりが作り物に見える。そして、目が悪いのでキンドル版で大きな字で読んだが、後に続く佐藤多佳子の「解説」も書き落としがない「ネタバラシ」で不要物だ。ただ、不満をここまで書いたのは、素晴らしいシチュエーションがたくさんあり、もう年を取って何度も涙が出ているのにすかされたからである。間違いなく敬虔な心持ちの人が書いたのだと思う。
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No.431:
(2pt)

とても静かな物語です

映画を先に観てしまったのですが、映画と全く同じで、とても静かな物語です。映画も本も面白いですよ。
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No.430:
(2pt)

無気力草食系男子

【無気力草食系男子】が主人公。まあ、これだね。
こういう小説増えているけど、せめて架空の世界の中でくらい、引っ掻き回して暴れまわる主役が欲しいな。

この小説で覚えていることは、そういう男子高校生(男の子?・その言葉ももう気持ち悪いけど・・・)がなんでか調律師になって、音楽の知識なんてまったくないのに、ふたごの姉妹の家のピアノの調律を任される。「チーズがどうこう」とかいう文章が来て。そこから後はどんな話だったか忘れた。
そのくらいなんにも印象に残ってない。【毒にも薬にもならない】とはまさにこのこと。

それと、amazonのレビューで「調律で音色が変わることはないよ」と書いている人がちらほらいるけど、
「ん?ならばそのアタックの素材を変えてみたらどうなるんだろう??」と疑問に思って調べてみたら、やってるメーカーあるんだな。
日本のピアノで有名なY社は、アタックの部分の素材を変えてみる実験してる。
 [実験1]ハンマーの素材を変えてみる で検索。
フェルト以外で選ばれたのは
発泡ウレタン・段ボール・消しゴム・革・紙粘土  よーやるわw

巡り巡ってこのサイトに行きつけたのは大きな収穫。
ただ、この小説にはトキメクとこはいっこもないね。
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4163902945
No.429:
(5pt)

仕事に対する迷いがとんだ

泣かなくていいのに涙が滲むような感動。朝の通勤時に読んで、1日の色が変わった。もっと仕事に誇りを持とう。喜ぶ人のことを思い浮かべよう。そう思った。

半分くらいまで、少し退屈ぎみだったけれど、最高にワクワクした。舟を編むに似たようなスペシャリスト、プロの味が素敵だと思った。
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No.428:
(5pt)

NHKコンクールの課題

これもNHKコンクールの課題です。
版が指定されているのでこれを買いましょう。
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4163902945
No.427:
(3pt)

Good

It was good. I had read this story in the train on the way to my office.
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4163902945
No.426:
(5pt)

どんどん惹き込まれる

話の内容はさして大きな起伏も無く淡々としているのに、ページをめくる手が止まらない。美辞麗句を凝らしているわけでもないのに、なぜかぐいぐい惹き込まれる。これが文章力のなせる業か。
同じピアノを扱った小説として、「蜜蜂と遠雷」があって、あちらはそれはそれは壮大な、世紀の天才と天才と天才が繰り広げる熱狂のバトル。一方のこちらは才能が有るんだか無いんだかよく分からない地味な若者のちょっとした成長の話。
普通に考えて面白いはずのないストーリーなのに、描写力があればこんなにも面白い読み物になるとは。
ピアノの調律にちょっとでも興味がある人は必読。そうでない人もきっと読めばハマるはず。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945
No.425:
(5pt)

完全五度と完全四度が聞こえてきそう

響板の素材が「松」と聞いて「大雪山系の松ですか?」と突拍子もないリアクションをしてしまう素朴で純粋な高校生が調律師に育ってゆく温かな物語です。

緻密でリアルな描写に随所で驚かされました。ハンマーフェルトにピンを刺す所作、弦に布を挟んでゆく動作、そして背中でピアノを押し上げながらキャスターをくるっと回す動作が目に浮かびます。よほど丹念な取材をされたのだろうと思います。「リーゼンフーバー社の調律師は態度がよくないことで有名」などの記述には苦笑いしてしまいました。

けれども私にとってこの小説の何よりの魅力は主人公をはじめとする個性あふれる魅力的な人々でした。人と人とが互いに支え合い、その成長を見守りあう様は希望に満ちています。

卓抜した比喩表現が小説全編にわたって透明で清々しい空気を醸し出しています。まるで情景描写のような心理描写、まるで心理描写のような情景描写で織り出される文体は独特だと思います。心地よく読み進めることができました。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945
No.424:
(3pt)

「コンビニ人間」に似ています

たまたまですが、「コンビニ人間」と連続して読んだら主人公の造形が似ていました。

友達も恋人もいない(興味がない)、周りにも溶け込めない主人公が唯一興味を持てたピアノの調律を仕事にします。ピアノを演奏したことも聴いたこともほとんど無いのに、異様なまでに調律に打ち込みます。

ファンタジーのようで現実感がないお話ですが、フワフワと柔らかな雰囲気で、読後感は悪くありません。
羊と鋼の森Amazon書評・レビュー:羊と鋼の森より
4163902945

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