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(短編集)
ピラミッド
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ピラミッドの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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へニング・マンケルのクルト・ヴァランダー刑事シリーズの挿話的な短編ないし中編集です。どれもヘニング・マンケルらしい内容で楽しめます。クルトの父親への思いなどもわかってほろりとします。 | ||||
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本書は刊行年は遅いが、ヴァランダーが登場した第1作の前日譚的な位置づけの中短編5つが収録されている。 なかでは主人公が事件に翻弄され、芸術家肌のぶっ飛んだ父親(80歳)にも翻弄される「ピラミッド」が好きだ。作品の中には謎がすべては解かれないで終わるものもあるのが残念だが(「写真家の死」の被害者の歪んだ趣味とか)、その方がリアルなのだろう。 | ||||
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警官時代に付き合い始めた頃のモナ、別居から離婚迄のモナ、再婚からアル中になるモナが嫌いだ。リンダも自殺未遂から女児誕生・結婚・警官になるまで嫌いだった。それはヴァランダーの事件解決を阻み、決着の ない家族問題に引きずり込むからだ。親父にしてもピラミッドで逮捕(笑)とは何と言う事か!! 「苦悩する男」を先に読んだので、これでシリーズ完読としよう。イライラする事もなくいい気分だ!! | ||||
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主人公が、決して型どおりのヒーローではなく、等身大の悩める男であることに、親近感を覚えます。 仕事に、家族や人生に悩みつつも、目の前の事件に真摯に取り組むところが、格好良いとはお世辞にも言えないけれど、じーんと感動を呼びます。 このシリーズは、心からおすすめです。 | ||||
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このシリーズは原作もTV放送分もみましたがとても気に入っています。新しい原作が早く翻訳される事を期待しています。 | ||||
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短編になってもマンネリ。 ヴァランダーの直観、思いつき、無茶な単独行動が犯人の自爆を呼びなぜか上手く行って事件が解決する。 まともな捜査はない。それの繰り返し。 人を殺すまでに至る動機、事件の構造も適当すぎる。 後期の長編と同じ感じ。 ピラミッドが一番ましな作品だが、容疑者を呼び出した間に家宅捜索をするというのはどう考えても違法捜査。 警察がそんなことするなんてありえなさすぎて頭が痛くなる。 マンケルまじ適当すぎ。 星5つとかありえないわ。 | ||||
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イースター署の42歳の刑事クルト・ヴァーランダーが登場する1991年発表の「殺人者の顔」でデビューした作者ヘニング・マンケルはこのシリーズを第8作まで書いて打ち止めにしようと思っていた。しかし、このシリーズを愛好する世界のファンから、42歳になるまでのヴァーランダーのキャリアを知りたいという要望に押されて書いたののが、この短編集である。スウエーデン南部の町マルメの23歳の新米巡査としてキャリアを始めたヴァーランダーがイースター署に転属して42歳になるまでどのような事件遍歴をたどったかを、マンケル作品特有の当時のスウエーデンの社会状況を反映させながら描いている。 事件当時のスウエーデン社会を背景にしたという点では、80年代のマイ・シューバル=ペール・バールによるマルチン・ベックシリーズに似ている。事件当時のスウエーデン社会の一面を知る点でも一読の価値がある。5編の短編集だが、最後の「ピラミッド」が最も読み応えがある。なお、作者は2015年10月にがんで亡くなったため、ヴァーランダーシリーズは11作で終了した。 | ||||
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ヴァランダーが刑事を目指していた巡査時代からイースタ警察署の刑事捜査を担うベテラン刑事までの長期間の年代を追って編集された短編~中編集である。 著者ヘニング・マンケルのストーリーテリングは全く巧みで飽きさせないし、柳沢さんの翻訳もさすがに素晴らしい。 特に、このシリーズではヴァランダーのモナとの私生活が年代を追ってよくわかるように書かれており、結婚前の熱い恋愛時代、結婚生活で娘ができたが夫婦はすれ違いの倦怠期にかかっている時代、モナと別居して間もない時代、別居が長引きヴァランダーに不本意な愛人までできた時代と小説の背景が変化している。 また、警察嫌いの父親との奇妙な信頼関係も全編を通じて描かれており、特に表題になっている「ピラミッド」では父親の突如のエジプト旅行をめぐるエピソードが事件とうまく絡められている。 刑事ヴァランダーシリーズのファンならば、ヴァランダーの人物像や家族をよりよく知るために必読と言ってよい。 内容はどれもスウェーデンの地方都市を舞台にした事件だが、特に表題作は軽飛行機の墜落事故と手芸品店の老姉妹の殺人事件と麻薬捜査といった一見関連性のない事件の意表を突く深層が巧みに構成されていて、ミステリーの醍醐味が味わえる。 刑事ヴァランダーシリーズの未翻訳作の翻訳刊行と、併せて既翻訳作品でまだkindle化されていないもののkindle化を強く望む。 | ||||
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時代はまだベトナム戦争泥沼化が世界中を二つに分けてしまっていたま時期。刑事になる以前からの短編から列なり、一気に読ませていただきました。主人公ヴァランダーの考え方は、自分にあてはめても考えさせられます。そのひとつが「死ぬのも生きることのうち」ネタバレになるので、それ以上は触れませんが、考えてみると、著者のマンケルその人も、この事を最後まで考え続けた人だったと気づかされました。 残りの著書の翻訳を心待にします。 | ||||
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柳沢さんのライフワークであとがきに情熱が伝わります。 もっと読みたい。 何とかよろしくお願いします。 | ||||
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翻訳されたシリーズ最新作の9作目ですが、ストーリーは、1作目「殺人者の顔」以前の設定です。 22歳、警察官になりたてのクルト・ヴァランダー。 マルメ署の機動隊所属、早く刑事課に所属したいと希望している、若くて真面目で、恋人のモナに夢中の、ちょっと神経質で、それでもとてもかわいく思える青年です。 作者のヘニング・マンケルは、若き日のヴァランダーを知りたいという読者の希望に応えて、この短編集をまとめたそうです。 短編とはいえ、これまで長編に親しんできた方にも、楽しめる、しっかりとした読み応えでした。 「殺人者の顔」以降の、警察の仲間や、尊敬する先輩刑事リードベリ、父親をはじめ、家族との関係など、ヴァランダーの人間関係についても、より理解が深まります。 既刊の作品は、順番に全て(「流砂」は未読。闘病記との事で、読む心構えがまだできていません)読んできました。 前作の「北京から来た男」の悲惨さ、重さには、衝撃を受けました。読むのが辛かったです。 そもそも、ヴァランダーシリーズも、全て陰鬱、重い事件ばかりなのですが、それでも、シリーズだと、そこにヴァランダーや周りの仲間、家族がいて、そのやり取りに少し救いも見いだせます。特に今回は、ヴァランダーと父親とのやり取りを楽しみました。 しかしまあ、お父さんの頑固というのか、一本筋の通った男前な事!「ピラミッド」での、お父さんの活躍(?)ぶりを是非、楽しんでください。 ストーリーの設定年代順(執筆順ではなく)に、クルト・ヴァランダーシリーズのタイトルを掲げておきます。 1「ピラミッド」全5話 *この最終話から「殺人者の顔」へと、話は続きます。 2「殺人者の顔」 3「リガの犬たち」 4「白い雌ライオン」 5「笑う男」 6「目くらましの道」 7「五番目の女」 8「背後の足音」 9「ファイアーウォール」 10「Pyramiden(手)」*未翻訳 11「霜の降りる前に」*娘のリンダが活躍するお話 12「Den orolige mannen(苦悩する男)」*未翻訳 ケネス・ブラナー主演の映像シリーズは、制作順が前後していて、翻訳版が出版される前にDVDが出たりして、読んでいないのに内容を知ってしまったという個人的な不満もありました。 シリーズの未翻訳が2話ありますが、出版社としては、年代順には出せないという事情もあるのでしょう。 次の翻訳予定は「イタリアン・シューズ」という作品だそうです。これはノンシリーズとの事。 残りのヴァランダーシリーズも出版されると期待しております。いずれにしても、次の出版を心待ちにしております。 | ||||
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若き日から壮年にかけてのヴァランダーの活躍が味わえる嬉しい中短編集。 1969年、刑事になりたてでモナとまだ結婚していない頃の『ナイフの一突き』、 1975年のクリスマス・イブに起きた事件を追う『裂け目』、 1987年および1988年、イースタ署に移ってからの『海辺の男』『写真家の死』、 そして1989年に舞台が設定され、本著で一番読み応えのある,麻薬取引を扱った『ピラミッド』の5編を収録。 理想の刑事を目指すヴァランダーがスウェーデン社会の変質にとまどい、 モナとの不和や父親との確執に悩みつつも、必死で事件に当たる様子が描かれています。 リードベリ、ビュルク、ニーベリ、マーティンソンといったお馴染みの面々も顔を出し、 シリーズのファンにとっては実に嬉しい内容。現代の世界に対するマンケルの鋭い批判も健在です。 ヴァランダーの登場するシリーズ作品はまだ2作が未訳とのこと。 柳沢由実子さん、ほかの作品の翻訳もあり お忙しいことと思いますが、どうぞよろしくお願いします! | ||||
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