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優しい密室
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優しい密室の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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今は女流作家となったヒロインが,学生時代を振り返り,回想の形で進められますが, 職業だけでなく,『カオル』という名前に著者自身が重なってしまい,まず抵抗感が…. また,一時間目,二時間目…という章題も,中身は実際のそれに沿っているわけではなく, ただの番号と単位であることには,学校という舞台に合わせたにしてもスッキリとしません. 内容の方は,『青春ミステリ』と謳いつつも,それぞれがハッキリしている印象で, 日々への鬱屈と,それを打破できない自身への苛出ちが描かれる青春パートに対して, そちらにページが割かれたために事の起こりが遅く,後日談での長く,強引な説明など, 雑な部分が気になるミステリパートと,いささかバランスが悪かったように感じられます. とはいえ,自分という存在と居場所に戸惑い,賑やかな教室の中に埋もれていた少女が, ふとしたきっかけを得て変わっていく姿は,ギラギラ,そしてキラキラと眩しく映ります. さすがに八十年代の作品ということで,表現や文化に時代の差があるのは否めませんが, 陰キャと陽キャ,スクールカーストなど,言葉こそ出ないものの,今と変わらない様子や, 先の時代を見越していたような問題の提起には,何かと感心をさせられるものがありました. | ||||
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