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ブルーローズは眠らない
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ブルーローズは眠らないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.56pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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『ジェリーフィッシュ』を読んでから1年以上空いての本作だったので、明確な比較はできないが、『ジェリーフィッシュ』は読後感が素晴らしかった印象。(だからこそ本作を手にしたワケで) ただ、本作『ブルーローズ』は途中までは読ませる力というか先が気になってサクサク読めたが、いざ核心に触れる流れになると「んんー?」という感じになった。 なんか動機とか納得が行かないし、なんか結果ありきで話を構築してった?感じ。 途中まで期待膨らませてた分、残念だった | ||||
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二つの視点での話を交互に語り最後にそれが一つのストーリーにまとまる構成や、ストーリー自体は面白いと思います。 一方、本編で使われるトリックは、無理やり感が強く、ストーリーの面白さを損ねてしまっていたように思いました。物理トリックやアリバイトリックは、本来の目的を達成するための手段としてトリックを用いるに過ぎないはずの犯人が、なぜそこまでやるの?という疑問が消えません。 また叙述トリックは唐突すぎて、驚くよりも笑ってしまいました。よくできた叙述トリックを読むと、読み直して「ここにヒントが書いてあったのに」というくやしさ交じりの驚きがあるのですが、本書の場合は、伏線なしで出てきたのでびっくりしました。(最後の最後に実は彼はロボットだった、と言われるのと同じくらい違和感がありました。) 話自体は面白かったので、次作も読みたいと思います | ||||
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マリア&漣シリーズの本格推理長編第2弾である。市川作品は「ジェリーフィッシュ・・・」に続けて2冊目の読了。 前作と同じ1980年代のちょっとしたパラレルワールドな世界が舞台。といっても前作に比べると、我々の世界とのあんまり突飛な差はないようだ。 物語の主軸は、実現困難と言われていた「青いバラ」を作り出そうという人々と、それに絡む密室殺人のゆくえ、というところだろうか。遺伝子工学の(我々の世界では実現できていない)画期的な技術の話は出てくるものの、前作のようにその技術自体が物語の舞台づくりに絡んでくるわけではないのが微妙である。 例によって2つの時間軸の異なるストーリーが順次描かれる。これがどう最後のほうで絡まるのか~という期待でどしどし読み進めたい気持ちと、どっかに伏線になるような齟齬があるはず~と目を凝らしながら読み進めたい気持ち。いや、これは楽しいですね。中盤からは、この人はだれで、あの人は誰?というので頭がいっぱいに。そして最後の最後に意外な人物が~というクロージング。 なかなか楽しめましたが、ちょっとトリックの構成が強引かなぁという印象。密室トリック&アリバイトリックのために事件を演出しましたという感じがどうしてもぬぐえない読後感なのです。あと、とあるありがちな(たぶん読者だけが陥っている)錯誤について、一切説明的なものがないのも気になると言えば気になる。これ、読者だけが陥っている錯誤なんで、説明なんて書きようもないかもですが、それなりに重要なポイントな気もしますので・・・。 個人的には、遺伝子工学より航空工学のほうが親しみがあるせいか、前作のほうが「やられました感」が強かったかもですね。 | ||||
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話の展開や密室トリックなどは練られているとは思う。ただ、腑に落ちないところが1点。文庫版212P-213pでレンとマリアが、日記の中に出てくる博士と温室で殺された博士は別人ではないか、なりすましの理由は何か、などと議論している。ところが、最後で温室で殺された博士が実は女性だった。これは、ちょっとひどいのではないか。大学で最初にマリア達が博士と会ったときに女性と分からなかったのか?(博士のセリフが男性のものだったのは、苦しい仕掛けなのではないか?)。男装を通していたとしたら、それは何故?学生時代から復讐計画を立てて男装していた??仮にそうだとしても、212pのところでは、既に死体解剖に回されているはずだから、マリア達が男と女を取り違えるというのは、あり得ないのではないか。 | ||||
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まず本代と関係ない部分から、本作では遙かに遺伝子工学が進歩したパラレルワールドが舞台になってるわけだけど、前作で大容量256KBでフロッピーを使っているなど、IT技術に関しては80年代の8bitパソコンレベルだということが明らかにされている。テープレコーダーが現役なことからもこれが窺える。しかし高度な遺伝子工学は、IT技術の支援なしには非常に困難だ。例えるなら天文学における望遠鏡のようなものだろうか。ITが80年代レベルのまま遺伝子工学だけが突出して進歩しているという世界感に、違和感が拭えない。 本作を読み終わった後の感想は、「スッキリしない」だった。前作だと「そうだったのか!」という目から鱗が落ちるような感覚があったのに、本作だと「それは可能だけど、そうする必用ある?」みたいなモヤモヤ感が。 密室にしろアリバイにしろ動機にしろ、前作だと様々な可能性について検討し、潰していった。本作だとその部分の検討がイマイチ甘いのだ。 本作だと、たとえばガソリンについてはどこかで何らかの方法で補給さえできれば、彼のアリバイは崩れる。たとえば前もって彼が変装して購入、又はどこかで盗んだガソリンをタンクに詰め、廃屋や偽名で借りた倉庫にでも隠しておけば、その問題はクリアできる。友人に購入してもらうように頼んでも良い。借りた車を返す前に必ず満タンにして返してくれる知人に、車を貸すだけでもいいかもしれない。衝動的な殺人ならまだしも、数ヶ月以上前から準備してきた計画殺人におけるアリバイの傍証としても、かなり弱いと言わざるを得ない。 たしかにあの方法で実行は可能だろう。だがしかし、そのやり方がはたして合理的だろうか。そしてそれを担当した刑事の推理はまともなものだろうか。論理的に判断して、その答に辿り着くものだろうか?犯人の行動がいかにも行動がチグハグなのだ。 ↓ ↓ さらに大きなネタバレ ↓ ↓ 犯人は奴をおびき出すためにあの事件を計画したという。しかしおびき出すだけなら、彼女は髪を染める必用はなかったのではないか。或いはカツラを被ってでも白髪に見せかけた方が、遙かに目立ち、その分おびき出し易かったはずだ。髪を染めたのは「読者に対する」ミスリードとしては効果的だが、復讐計画自体にはなんら寄与するものではなかった。 また本来の目的が奴に法の裁きを受けさせることではなく単なる復讐であるのなら、奴を直接襲撃すればいい。相手が武装しているとはいえ、スキをつけばいくらでも殺すチャンスはあったはず。まして富と名声を得た今ならば大金を払って殺し屋を雇うことも不可能ではない。実に単純で効果的だ。なんだったらR国に亡命し、新技術を引き渡すことを条件に誘拐や暗殺を依頼しても良かったかもしれない。「青いバラ」には、それだけの力がある。 青いバラが栽培されている温室に警備装置がないのは不自然だった。幻の青バラなのだから、何株か盗んで増やして一攫千金を狙う奴や、手に入れたいと思っている愛好家や研究者が盗みに入る可能性は十分にある。もしそういう泥棒の一人が温室のガラスを壊して中に入ったら、この計画も全て水の泡だ。あの計画のためにも十分な警備が絶対に必要だったはずだ。 | ||||
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「人物」「場所」「時間軸」「(専門的な)遺伝子理論」「(青いバラは不可能だという)植物学」などなどさまざまな伏線が張り巡らされており、絶対に不可能な密室での殺人がおこなわれる。殺人の方法と犯人は?というわかりやすい推理小説なのだが、ふたつの物語がパラレルで語られることにより、わざと読者を混乱させたうえで、たたみかけるように一気に結末をむかえます。 主人公であるふたりの刑事、都合よく情報を寄せてくれる軍関係者と旧知の刑事、悪役などキャラも立っており、専門的な記述に違和感を抱かなければ調子よく読み進められます。 ただし、「殺人の技法」ありき、という感じで肝心の動機や怨嗟、家族の複雑な生い立ちと関係が若干弱い気もしました。 | ||||
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会話劇でのキャラ造形は陳腐なものがあると(ギザ)感じますが、物語から紡ぎ出すキャラ造形には奥行きがあるので(ギガント)感情移入しちゃいます。漣君がマリアさんに言い返せるキャラという点でギリギリ、初号機と弐号機のパイロットの関係性からは逃れられてますね。物語はJFK(ジェリーフィッシュは凍らない)より数枚落ちる感じですかね(ズバリ)。でも面白いです。 | ||||
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それで何とか最後まで読み終えることができたという感じです。後半はその掛け合いも少なかったですが。 | ||||
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前作「ジェリーフィッシュは凍らない」の舞台を引き継いだミステリ作品。前作に登場した刑事二人やジェリーフィッシュなど所々で前作とのつながりを見られる。個人的には刑事のキャラクタを含めて好きなのだが、本作では殺人の動機につながるものが希薄だったり、運の良さにひっぱられたりなど、ストーリー展開に少し疑問を持った。最終的には、日本人好みの心情に訴える結末となり、読後の満足度は及第点ではある。もっと分かりやすいトリックであれば、事件解決後のスッキリ感が増したと思う。 | ||||
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