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火車
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火車の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全532件 201~220 11/27ページ
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| ボリュームが多くて疲れるのではありません。 本間の視線で読み、ある人物を追っていくから疲れるんです。 届きそうで届かない、状況証拠も証言も乏しく、何度もくじけそうになる本間。 それを見ている読者も精神的に苦しくなっていく。 でもそれは、この小説にのめり込んでいる証拠。つまり面白くてハマっている証拠。 後、ラストシーンは良かったと思います。読んでいる途中で、ラストシーンこう終われば良いのにな〜って、 思っていたら、その通りの終わり方をしていたのでびっくりしました。 | ||||
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| 冗長だとか、どうでもいいエピソ-ドが多いとか、もっと削れるのでは?(小学生の作文を添削する先生じゃないんだから、いくらなんでもプロの作家にこの感想はないと思う)とか、こういう内容を書いている人へ。 その気持ちはよくわかりますが、それが宮部みゆきなんですよ。 この作家の作風なんです。 いい悪い、好き嫌いは別にして、こういう作品なんですから、そこはもう仕方がない。 どうでもいいような描写を含めて、丸ごと作品の世界を楽しむ。 これができなければ、宮部みゆきの重厚な作品を読んでも楽しめず「長い、かったりい」みたいに感じるしかないでしょうね。 サクサク話が進む、どうでもいい描写は一切ない、そういう小説を探して読むしかない(そういうのあるのか?)。 個人的には宮部みゆきの作品で二、三番目に好きです。 一位は絶対的に「模倣犯」。別格。 次が「理由」とこの「火車」。 この頃の作品は本当に面白かった。 残念なのは近年の作品が全く面白くないこと。 同じ冗長さでも、初期作品はそのダラダラ感含め丸ごと作品を楽しめるのに対し、最近のものは苦痛になってくる。 才能ってどんな方でも枯渇するのでしょうね、きっと。 | ||||
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| 消費者金融から逃れるために他人になりすました女性の悲しい話です。ミステリーしての完成度もさることながら、お金についてのリテラシーが不足しているために、罠に落ちてしまうリスクへの警鐘がストーリーにみごとに溶け込んでいます。 テレビをつければ、消費者金融のCMが絶えず流れています。それだけ利用者が多いということなのでしょう。日本では、諸外国と違ってほとんどお金に関する教育が行われていません。わずかばかりの知識が無いばかりに、借金を苦に自殺してしまうなど、不幸になってしまう人を少しでも減らそうとする宮部みゆきさんの熱い思いが感じられます。 その一方で、この本でも触れられているとおり、消費者金融やクレジットなどが、一大産業になっていて、利息収入を生活の糧としている人もたくさんいるのも事実です。 過払い金の取り戻しが司法書士や弁護士が活躍するようになった現在の状況は、宮部さんには、どう映っているのでしょうか。 | ||||
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| 2014年の今でもこの作品がこれまで読んできた小説の中で最高傑作だと思う。クレジット、戸籍問題を通して人間の本質が見事に描かれている。分厚い本にも拘らず次のシーンが気になりすらすら読める。そして衝撃のエンディング。この作品は最後の終わり方がこうだから余計に最高なのだと思う。ただ残念なのは、数年前にドラマ化されましたが主演の女優さんとエンディングが・・・ | ||||
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| 実態経済は実在する人であり、金融による信用創造はその人の影であると著者は喩える。 金融にはレバレッジ(梃)と複利という大きな力がある。少ない元手でもレバレッジをかけ(借金をし)て複利で運用し、それが上手く回れば、貧しい人でも一代で富裕層の仲間入りが可能だ。ではその逆はどうか。借金をして資産を購入したものの、その資産価値が大きく下落した場合、ともすればバランスシートは債務超過だ。そこから借金返済の為の借金に迄悪化すると、利息が利息を生む複利のネガティブな側面が襲いかかる。あとは坂道を転げ落ちるかの如く人生の基盤は脆く崩れ去る。 歴史を紐解けば、膨張した金融が収縮に転じた時に生じる破壊的なダメージは、オランダのチューリップの球根、日本の株式と不動産、そして昨今のサブプライムローンに端を発したグローバルの金融危機など枚挙に暇がない。 ただ、この物語に登場する人物は、何も私利私欲に塗れていた訳ではない。人並みの幸せを実感したかったに過ぎない。そんな素朴な夢を求める人にさえ、否そんな普通の人にだからこそ、金融は時に暴力的になる。 金融は社会が豊かになる上で必要不可欠であるし、彼らにも言い分はある。景気が良ければ貸し出しを増やし、悪ければ回収に走るのはビジネスとして当然であるし、利息もリスクの高い貸出先には高く設定するのは合理的だ。しかしそれでも、金融に翻弄された人を描かれると胃のあたりが痛む。 単なるミステリーと思って読み始めたものの、こんな面白くも示唆に富んだテーマが据えられているとは。眠い目を擦りながらもページを捲り続ける、そんなミステリーとしての魅力も十分であるが、硬派な社会・経済テーマの中で、翻弄される人間を描いたこの作品は、他と一線を画すのではと感じる。 そして、締め方も見事。 | ||||
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| 暗い重い話だけどそれなりに引き込まれた。 しかし落ちが最悪。 ここまで読ませてそれはないでしょ。 喬子の反応が一番読みたいとこなのにラストにきて読者置いてきぼり。 ちゃんと書いてよ。 読後に素直に面白かった!とは思えなかった。 | ||||
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| 宮部みゆきの現代ミステリーは初期に傑作が多く、本書はその中でも別格である。 消費者金融、カード破産、その借財の取立てから逃げる様は悲哀を感じ、読み進むにつれ、謎の女性・新城喬子に、早くリアルタイムで逢いたいと思えてくる。勿論、喬子は悪い女性だが、事件の様相が明らかになるにつれ、ネガティブな魅力が増してくるのだ。そして関根彰子と喬子の接点が判った時は背筋がゾクッとしてきた。 あぁー早く喬子に逢いたいのに、宮部みゆきは、巧妙にはぐらかす。残りページ数がどんどん少なくなる。えっ、何、何・・・・。最後の最後の最後に出てくるではないか! 何と云う構成の見事さ。何、何なのだ、これは・・・・。 本書は直木賞の候補になったが、高名だと言われる選考委員が、犯人が最後にちょこっとしか出ないラストはいただけないと書いているのを読んだ時、何とも言えぬ脱力感が出てきたのを思い出す。結局、「理由」で直木賞を取ったが、やはり「火車」でしょう。 | ||||
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| 社会派ミステリーとしてはよく出来ている。 クレジットカードの持つ落とし穴を丁寧に描き、身近に起きそうな事件として読者を身震いさせる。 婚約者の足跡を1つずつ辿り、ようやく見えたゴールに達成感を得たのも事実。 でもこれって、推理小説なんだろうか? どうやって個人情報を得た? どうやってあの人物を殺害した? 確かに個々の謎は存在するが、それを読者が推理するには情報が少な過ぎる。 少なくとも自分は推理はせずに、淡々と文字を追い続けた。 読み終えてから気付いた。 ああ、これは推理小説ではなく、探偵小説なんだって。 1人の刑事が1人の女性を追い続ける様を読む、ストーリー物だったんだ。 誰がどうやって殺した?とか最後のどんでん返しとか、そういうのを期待していると肩透かしを食らってしまいます。 自分はそういう推理小説が好きなんで、この火車は拍子抜けでした。 美味しいと評判のラーメン屋に行ったらパスタが出てきた。 確かに美味しいんだけど思っていたのとはちょっと違った。 今はそんな気分です。 | ||||
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| 最後の最後まで謎に包まれていて、読み切るのがもったいない内容でした。 すっかり宮部みゆきのファンになり、別の作品も読んでますが、火車が今のところ一番のお気に入りです。 | ||||
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| 2014年に読みました。 時代設定は古く、現在の法律下では起きないことかもしれません。 でも、それはあまり重要なことではないと感じました。 怪我で休職中の刑事が、親戚の男性から「失踪した婚約者を探して欲しい」と言われて探し出すことから話は始まります。 多重債務を抱え自己破産をした過去を婚約者から告げられた女性は、次の日にいなくなります。 女性の過去を洗い出し、足取りを追うと彼女の過去が少しずつ、薄皮をむくように明らかになっていきます。 決して語られない彼女の心理、そして苦しみから逃げ出すために犯したであろう彼女の許されない罪。 最後の最後まで彼女の視点で物語が語られることはありません。 最後のシーンでは、私も彼女に聞きたい、真実はなんなのかと... 読後に深い余韻を与える、もう一度読みたい名作だと思います。 | ||||
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| 時間を忘れて読みふけり、気がついたら夜が明けていました(^_^;) 描かれていたのはまさしく蟻地獄の世界… | ||||
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| 確かに面白い。 が、結局自分の不幸な境遇を脱するために殺人を犯し、相手に成り代わるという部分に納得がいかなかった。 そこんとこ、よほどのハードル越えが必要なのでは。 | ||||
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| 悪徳金融業者に追い回され、平穏な生活を取り戻すには他人になりすますしかないと思い詰めた女性の悲哀が、強烈に伝わってきた。 自分がなりすました女性にもカード破産の前歴があったのは、「皮肉な運命」か? ただ、逃げた女性を捜すのが休職中の刑事という設定に引っ掛かった。怪我で休職中なら、療養に専念しろよ。 | ||||
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| 僕には合わなかった。 無駄に長い テンポが悪い 文体が古い 普通50万もポンっと貸さないでしょー 先生の本 3冊も買っちゃったよー どんすんだよ これー | ||||
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| おもしろいですね。 途中からグイグイと引っ張っていってくれます。 長いですが2日ほどで一気に読みました。 | ||||
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| 現代では不可能な事も当時では出来てしまったんだよな。 そんな思いで読みきってしまいました。 今読むと、けっこう斬新なエンディングだなぁと思ってみたり。 最近の『最後の1ページ〜』とか『最後の1行まで〜』に食傷気味な人には新鮮かも・・・ 文体も読み易くボリュームがあって良い。 ただし内容が古い時代(笑)。 読後の想像力を描きたてられるラストは、ある意味、衝撃的ですね。 内容はまさに『火の車』って感じです。 読んでみれば分かります。 | ||||
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| 以前に読んだものをなくしてしまってまた読んでみたくなり購入したものであった。 | ||||
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| 期日通り、本の状態も奇麗でとても気に入りました満足な商品でした | ||||
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| 女性が失踪して、その人が何者かにすりかわっていた、ということがわかり、そのすりかわっていた者の身元を精査するうちに負債から来る社会の凄絶さがわかってくる、というような話である。 現在では社会状況もだいぶ変わっているようだが、一昔前の物語としてむしろ面白さが増す可能性もある。 ミステリーだから人間の暗い側面があらわになって当然で、ミステリーとして複雑な事象の絡まりが楽しめた。 | ||||
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| 字だけの本は恥ずかしながら殆んど読んで来なかったのですが、ミステリーが好きでこの作品を知りました。読書脳ができてないせいか、随分時間をかけてやっと終わりました。 期待していたのとは違いましたがむしろ大歓迎大満足です。 所々の細かい説明的な文章やエピソードは「必要なのかな?」と思いながら読んでましたが、終幕に向けて後で効いてくるものが多く唸らされました。 終わり方は一瞬「えっ!?おわり??」ってなったけど最後の三行(だったかな?)に繋がる数ページ前からの加速っぷりを整理して納得しました。 特に最終行にシビレました。あの人物の名が最後に使われている意味に気付くとパッと目の前が開けた気になります。 でも多分それは人それぞれだと思います。 兎に角余韻の残し方がニクイですね、文学には全く疎く何も言えませんが、ミステリというよりもドラマティックでした! この作品は”切なさ、儚さ、哀しさ”の中に”温かさと許し”を混ぜて割らずにそのままって感じでしょうか? | ||||
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