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古い骨
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古い骨の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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最初の一章は訳が分からなかった。なにしろモン・サン・ミシェルの干潟で流砂に飲まれてしまう老人である。ちょっとこれで一週間ほど放置した。 しかし、続けて読んでみると、1980年代なかばを舞台とするこの小説は(1987年に発表されている)、この小説の時点から40年前である第二次世界大戦のフランスにおいて、ナチスに協力したか、或いはレジスタンスしたかの内乱(というほど深刻ではないが)の対立が未だに怨恨があり「できればそこに触れない」ようにして避けて通ってきたかつての戦争の矛盾の記憶、とはなんと日本だけではなかったのだな、とつくづく嘆息する気分だった。 その中でレジスタンスとして名を挙げた人物が、冒頭、流砂に呑まれて死亡する人物だったのだが、それが残した莫大な遺産をもとに、その一族の中で巻き起こる、そこはそれ欧州的にも横溝正史からおどろおどろしさを除去したような、ただしそれなりにいわれ因縁が関わる「一族もの」展開は、スケルトン探偵ギデオン・オリヴァーの合理きわまる古生物学の知識によって快刀乱麻を断つがごとくに解明されていく。 これよ、これ。 ヴァン・ダイン的な余裕のある世捨て人のペダンチックとユーモアをまぶした長広舌。 オタク的でもある博引傍証、知識に惑溺する現実逃避、品の良い世界観で安定して供給されており、一度波に乗ると最後まで一気通貫できた。 そして最後は一族の抗争(というほど深刻ではないが)はギリシア悲劇のごとき古典的な真相をあらわにして、しかしそこでユーモアによって悲劇なのか喜劇なのかわからない効果を生み出しており、筆者は爆笑してしまった。 すべての要素が螺旋を描いたり行ったり来たりして最後にぴたりとはまりこむ。 古典的と言っていいほど整った作品で、エドガー賞受賞は納得だった。 35年後。 著者はいまだ健在である。しかし、この本が出た後平成年間が始まり、そして終わり、一世代が過ぎた現在ではおそらく佳品としての評価は確立しているのだろうけれども、読書人の行き来があるかと言えば図書館の書庫でひっそりと「知る人ぞ知る」以上「もてはやされている」以下の静かな評価になっているのではないだろうか。 その工芸品的な人為性のためもあるのだろうが、その静謐で知的で饒舌な、このペダンチックな世界がいまいち現代のSNSネット世界とマッチしないからでもあるのだろう。 しかし、成功作と言えども小説はすべてが時の流れに押し流されて消えていく存在であるから、そんなものか。 だが、作品は変わらぬ完成度でいつでも待ってくれているのだから、これからも具眼の士に見いだされ続けてほしいし、筆者がやきもきするまでもなくそうした作品でありつづけるだろうから、まあ良いか。 | ||||
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モンサンミシェルに行く前に読んで、臨場感もって観光できました。 内容はおもしろく、いっきに読めました。 | ||||
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ほんの偶然の重なりが、犯罪を暴いていく面白さ。途中で誰がどう怪しいのか、一緒になって楽しめて、尚且つ元に戻って読み返すごとに、いろいろな事実が新しく分かる楽しさ。全てに満足しました。 | ||||
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ミステリーにも色々あるが、本書はからりと明るく落ち着いて物語を追って行けた。何しろ読みやすかったので、この作家の他のものも読みたくなった。 | ||||
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読み始めたばかりです。登場人物が多いですね。だからと言って不満じゃありません。今後の展開が楽しみです。 | ||||
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冒頭でロシュボン館の当主がモン・サン・ミッシェルを望む干潟で溺死する描写から始まり、当主によって招集された近親者に遺言の内容が伝えられる場面、ロシュボン館の地下工事で発掘された白骨の謎、第二次世界大戦中に起きた出来事、スケルトン探偵ギデオンによる白骨の分析とそれに基づく考察、近親者一人の毒殺事件の発生、ギデオンに送られた手紙爆弾、ギデオンら4人のモン・サン・ミッシェル干潟での洪水脱出劇等、ストーリー展開が巧みで、翻訳作品にしては読みやすい作品だ。 白骨が2回に分けて掘り出されたり、主治医ロティ先生の証言を2回に分けるなど、手掛かりの出し方が上手い。 時系列に起きた出来事の順番が事件の鍵であり、犯人の特定にもそのことが活かされているが、ちょっと気付きにくい。 非常にまとまりのある作品だが、それ以上の何かを感じ取ることはできなかった。 | ||||
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日本では米国の出版順に出版されていない。この「古い骨」が最初に出版されたし翻訳も著者が一番馴染んでいる。嵯峨某とかいう翻訳者の訳出があまりにも凄まじい珍訳誤訳+日本語御不自由だから青木氏のタイトルが貴重である。 ギデオン・オリヴァー物つまり「スケルトン探偵」ものなら この一冊から始めるというのが良い選択だと思う。 | ||||
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”モン・サン・ミッシェル”で起きた事件は、複雑な人間関係と歴史の絡みの中で重層的に描かれている。 いつもながら”ギデオン”の推理が鮮やかである。 | ||||
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美味しそうな場面が出てきます。ギデオンがフランスの捜査関係者と食べる魚料理はとても美味しそう。カンタル・チーズには2000年の歴史があるそうです。 | ||||
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まだ全部読んでいませんが面白そうです。フランスに旅行予定なので、出発前には全部読みたいです。 | ||||
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いや、間違いなくミステリーなのだから謎解きも大事なんだけど、書き出しのモン・サン・ミッシェルの海に潮が満ちてくる場面、そこだけでも読む価値のある本なのだ。何度読み返しても、実際にその場にいるような緊迫感が伝わってくる名文、いや名訳。だれか映画にしないだろうか。 探偵ものとしても、これはまあまあだった。シリーズだというので他も何冊か読んでみたが、どうもいま一つ魅力に乏しい。 | ||||
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スケルトン探偵シリーズの中で最高傑作との評価を得ている作品。 実際に読んでみて、やはり期待通りの面白さであり、プロットの出来も秀逸であると感じた。 骨を手がかりに謎を解くスケルトン探偵ということで、やや取っつき難そうな先入観があったのだが、 謎解き自体は非常にオーソドックスな本格推理であり、とても好感が持てる。 物語はフランスの古い領主館を舞台にしており、さらに莫大な遺産相続を巡る争いもあって、 古典的ミステリーを読んでいる様な趣も楽しめる。 また著者はプロフィールによると、いくつもの学位を取得した超インテリであり、 作品中にも著者の深い教養を窺わせるペダンティックなセリフが程良く織り交ぜてあって、 知的好奇心をくすぐられる。 このシリーズの他の作品も読んでみたくなった。 | ||||
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主人公が骨人類学者っていうのがちょっと変わってるけど、(いい意味で)基本を押さえたオーソドックスな推理小説。 主人公のギデオン・オリヴァーが、ナイスガイで白骨からいろいろと性別、人種、体格、殺害方法といろいろな事を次々と導き出してくるのが楽しいです。 また奥さんのジュリーがあきれるほど、ギデオン教授は事件を引き寄せる性質を持っています。いやー推理小説の探偵役にはかかせない資質ですね。 ジュリーや、ジョン・ロウなど、ギデオンの周りの登場人物が明るく好人物であるところも本シリーズの魅力。 友人たちとテンポ良く進む会話と、事件の展開が飽きさせません。 このシリーズは元々好きだけど、特に今回は今年の春に旅行に行ったフランスのモンサンミッシェルや、サンマロも主要な舞台の一つとして出てきて個人的に感慨深いものがありました。 背景の描写もグッドだと思います。 今回の"骨"には、第二次世界大戦の時のナチスがらみの骨も出てくるけど、そんなに話の展開はナチ臭がきつい!ってこともなく素直にミステリーとして読めました。 | ||||
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世界遺産として知られるモン・サン・ミシェルの浜辺で、地主の老人が満ち潮に溺れ死んだ。彼の屋敷からは、数十年前の白骨死体が発見された。講演のためフランスを訪れていたオリヴァー教授が謎に挑む。 スケルトン探偵シリーズは風景や食べ物の描写がいつもすばらしいが、中でもこの作品が白眉であろう。石造りの修道院、干潟に寄せてくる潮流、そして名物のオムレツ料理。もちろん、謎解きの方も天下一品だ。謎の死体と数十年前からの因縁。個性的な容疑者たち。ツイストにツイストするストーリー。再読してもおもしろさが損なわれることない名作である。 | ||||
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最近、ジェフリー ディーヴァーにハマリ、尽く期待を裏切られ(イイ意味で)さて、次はと新刊コーナーにあった「骨」に誘われ購入しました 「スケルトン探偵」としては充分楽しめましたがナンカ最後が消化不良気味でしたが、「ジュリー」の事が気になるので以前の作品も読んで 見ようと思います | ||||
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国内で翻訳されているスケルトン探偵シリーズにおいて、1作目にあたる作品(未翻訳のものが1冊ある)。名探偵役のギデオン・オリバーと彼を取り巻く友人たちがとても魅力的で、この作品を読んで以降、手に入る全ての作品を一気に読んでしまいました。専門的なことは分かりませんが、骨から状況を割り出すというのは、現代の探偵に許された数少ない分野かも知れないと思わせるほど、探偵役に説得力があります。ギデオンの学者的なところや答えの導き方は、森博嗣S&Mシリーズの犀川先生に少し似ているかも。読んでいると、つい思い出してしまいます。北フランスの景勝地を舞台にした観光ガイド的な側面もあること、出てくるフランス料理が美味しそうなことも、ポイントが高いです。旅行好きにはたまりません。 | ||||
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司法人類学者ギデオンの推理が冴えるこの作品。物語はレジスタンスの英雄がモン・サン・ミシェルに埋もれるところで始まる。ストーリーがしっかりしていて、意外な作品は星の数ほどあるが、ジョークやユーモア、ウィットに富むという点ではアーロン・エルキンズは群を抜いている作家であると、私は自信を持って言える。この本を読んだら運の尽き。迷わずに同シリーズはもちろんのこと、クリス・ノーグレン・シリーズも買わざるを得ないハメになること間違いなし!! | ||||
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残酷な殺人も非現実的な冒険もなく(そこが良いのですが)、 淡々と話が進んで行く中で発見されて行く小さな真実に 「考える」事にどんどん引き込まれてしまいます。 アーロン・エルキンズのギデオンシリーズの中で最も魅力的な作品です。 シリーズの他の作品を読まなくても是非これだけは読んで欲しい! | ||||
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世界遺産として知られるモン・サン・ミシェルの浜辺で、地主の老人が満ち潮に溺れ死んだ。彼の屋敷からは、数十年前の白骨死体が発見された。講演のためフランスを訪れていたオリヴァー教授が謎に挑む。スケルトン探偵シリーズは風景や食べ物の描写がいつもすばらしいが、中でもこの作品が白眉であろう。石造りの修道院、干潟に寄せてくる潮流、そして名物のオムレツ料理。もちろん、謎解きの方も天下一品だ。謎の死体と数十年前からの因縁。個性的な容疑者たち。ツイストにツイストするストーリー。再読してもおもしろさが損なわれることない名作である。著者は、アーロン・エルキンス。 | ||||
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