死者の心臓



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初公開日(参考)1996年03月
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長編小説

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死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)

1996年03月01日 死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)

しぶしぶ引き受けた仕事でギデオンはエジプトを訪れた。エジプト学研究所の宣伝用ビデオに、ナレーターとして出演することになったのだ。だが撮影が始まって間もなく、ナイル川を進む船で、研究所の所長が不審な死を遂げた。さらに、研究所の裏で発見された人骨が不可解な謎を呼び起こし…。 (「BOOK」データベースより)




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死者の心臓の総合評価:7.40/10点レビュー 5件。Cランク


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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(7pt)

タイトルは仰々しいが雰囲気は実に和やか

今回の舞台はエジプト。とうとう出るべくして出た舞台だ。どういう経緯で彼の地へ行くことになったかといえば、今度はエジプト学研究所の宣伝用ビデオにナレーターとして出演するためにその撮影に同行することになったという物。いやあ学者というのは色んな仕事があるもんだね。確かにアメリカの、例えばディスカバリー・チャンネルとかで、そういった類いの学者が時に斜め45度の角度から自分の研究所でインタビューに答えていたり、あるいはアフリカのサバンナにある岩に斜めに腰掛けてカメラ目線でしたり顔で解説する光景をよく見かけますな。

閑話休題。
物語は例によって例の如く、エジプトを訪れたギデオンとジュリー夫妻がロケ地に向かうナイルクルーズ中にその研究所々長が殺され、そしてさらにその研究所の裏で古い人骨が見つかるという、正にギデオン行くところ、常に骨ありを地で行く内容(ま、これが売りなので仕方が無いが)。
今までもそうだったが今回は特に観光小説の色合いが濃く、事件発生までが本当に長い。作者はエジプトの風景とエジプト人の奇妙な慣習と考え方に筆を多く割いており、恐らくこれは現地取材成果した賜物だと思うが、そのため、事件の部分が後ろに押しやられていると云える。これは近年の作品も同様で、特に『密林の骨』などはこの傾向がさらに推し進められ、骨の鑑定は最後の方に少しだけ出てくるような始末である。したがって本書における事件はなにやら添え物のような感じであり、後半駆け足のように解決に向かう感じがしないでもない。
ただこのシリーズは核となるミステリとは全く関係のないこの外側の部分も非常に面白いので、退屈しない。逆にこのまま事件など起きなければいいのにとミステリ読みとしては矛盾した気持ちにまで陥ってしまう。特に今回はアメリカ人ギデオンから見たエジプト人の考え方などが非常にウィットに富んで(ちょっとした悪意も味付けされて)、語られて、それが非常に面白い。この辺の特殊な考え方は現在アジアの異国の地に住むと、あまり不思議でもなくなってきている。それも一理あるなぁと逆に感心するくらいだ。ただやはりこういう考え方、文化の違いがあるからこそ、人は異国へ旅立つのだなぁと思っている。

最後に恒例となったタイトルについて言及しておこう。本書の原題は“Dead Men’s Hearts”。なるほど直訳すれば『死者の心臓』となるのであながち嘘ではないが、本書には骨は出てきても心臓については全く出てこない。本書の内容から見てもここは『死者の心』と訳すのが妥当だろう。まあ、心臓の方がインパクトあるけどね。

Tetchy
WHOKS60S
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No.4:
(3pt)

ややネタバレを含みます。

ややネタバレを含みます
本書は、他の方が書かれている通り、(本書に限らずですが)エジプトや考古学、骨、遺跡や遺物の知識をググりながら読み進めて行かないとイメージしにくい箇所が多々ありますが、そこがこのシリーズの楽しみの一つであると思います。殺人事件付き旅行記みたいなこのシリーズは、ガイドブックに載らない様な各国の雰囲気味わえます。
本書の感想としては、このシリーズの初期の作品に比べると、どうしても鮮烈さを欠いている印象があります。
プロット自体に少し無理矢理感が有り例えばエジプトの博物館から簡単にモノが盗まれたり、犯人が建物内にある白骨の在処を簡単に分かるはずもないし、建物の中に何があるか分かるのは、関係者だけだろうし、いろいろとモヤモヤとしたモノが残ってしまう内容であったと思います。
ただし、これからも新著が出るたびに読んでいきたいシリーズである事には間違いありません。
死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)より
4151000984
No.3:
(4pt)

スケルトン探偵夫妻格安ツアーでエジプトに行く.......の巻

「ミステリアルプレス」として出版されたウチの一つ。例の「フィル・ボヤジャン」が大活躍する。しかもドコかで見たようなエジプトでの大活劇がいつものギデオン・オリヴァーと違う。フィルは「骨の島」でとんでもない出自が明かされるのでお楽しみでもある。
骨人類学者としてはエジプトでおコツを触りまくるのかと思ったら財団のお仕事で、墓泥棒一味との活劇モードである。ちょっといつものギデオンと違う所が面白い。
死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)より
4151000984
No.2:
(4pt)

海外版旅情ミステリ

今回の舞台はエジプト。エジプトの主要な遺跡が次々と小説に登場する。最近エジプトが舞台になっている小説をよく読む。単に好きだというのも理由のひとつだが、共通してけっこう面白いというのが理由にある。旅情とミステリーというのは多くのミステリ作家がやっていることだと思うが、旅情プラス本格的なミステリを書くのはかなり難しいのかどちらかに偏っていることが多い。その点、アーロン・エルキンズのスケルトン探偵シリーズは素人探偵役となるギデオンが古代人類学者だという点で、いろんな知識を詰め込んでなおかつ本格ミステリに仕上げる最大の手伝いをしている。特殊な職業のために事件に巻き込まれやすいという設定は、素人探偵の中では自然なほうだ。骨を見てその人を推理するというのも、まるっきり推理のみで勘に頼るところが大きい探偵よりも納得がいきやすい。何が理由でその結論がもたらされたのかが誰にでもわかるように書かれているのがいい。科学的とも言える。本書は、ナイル川を豪華船でクルーズ している最中に事件が起こるわけだが、なんとなくクリスティーの「オリエント急行の殺人」を連想させられた。
死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)より
4151000984
No.1:
(4pt)

エルキンズ作品の初心者向けではないかも…^^;

個人的にエルキンズの作品は好きなんですが、この作品に関しては『骨』の専門知識だけでなく、エジプトについての知識も少なからず必要で、知識の乏しい私には読むのが大変でした。しかしストーリーはエルキンズ独特のヒネリのある展開なので、エルキンズ作品を読んだ事のある方には楽しめる作品だと思います。ただ、いつもの作品と比べると少し特殊な設定なので、エルキンズ作品初心者には読みづらいかもしれません。まず、主人公ギデオン・オリヴァーの活躍する他のエルキンズ作品を読んでから、この作品を読む事をオススメします。
死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)Amazon書評・レビュー:死者の心臓 (ハヤカワ文庫―ミステリアス・プレス文庫)より
4151000984



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