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猿の見る夢
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猿の見る夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 21~40 2/3ページ
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これ、若い人にはあまり受け容れられない だろーなぁ。半世紀も生きてると この小説の深さが身に染みる。しかも 作者のように、うっかりするとこいつを 愛おしいなどと感じてしまう。愚かさは けして男だけの特権でも無ければ、生きる 事の証明でもある気がする。一皮剥けば 皆同じ。その真理に気付いたら愛おしさが 湧いてきます。 | ||||
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もうすぐ定年になる銀行から出向した取締役。 十年来の愛人がいて、遺産相続の件で妹夫婦としこりがある。 最近は会長秘書が気になって仕方がない。 中年男性としては興味深いストーリー。スラスラ読める。 社長のミスが発覚!もしかして社長になれるかも? 妻が女占い師を自宅に引き入れてから、何となく歯車が狂っていく。 ラストはおとぎ話になってしまった。不思議な閉めに狸、いや猿にばかされた? | ||||
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桐野夏生さんの小説は実際に起きた事件を下敷きにしてあったり、 現代の抱える社会問題をテーマにしていたりとリアルを感じるものが多いです。 しかし今作は自信過剰のバカなおっさんの人生が狂う様子を描いたもの。 どこかにリアルを感じられるものがあるのかな?と気にしながら読んだけどそんな要素は見当たらず、 ただひたすら「おっさん、ザマーミロやっ!」「地獄に堕ちろ!」と主人公がおかしな方向へ転がっていくのを面白おかしく読んだ感じです。 これまでの桐野作品に比べるとテーマは軽いと思います。 でも・・・まぁ、いくつになっては男は女が好きだろうし、楽していいとこ取りたい狡さもせこさも人間らしいっちゃあ人間らしい。 男なんて実際はみーんなこんなもんだろうな。 そう思うと主人公に対する腹立たしさも滑稽に思えて憐みすら覚えますねw さて、女の私はこの本にこんな感想を抱きましたが、はたして男性はこの本を読んでどんなふうに感じるのでしょうね? | ||||
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軽薄な60代男の女性への妄想と現実が淡々と描かれているが、全体的に中途半端だった。 会長秘書のセクハラに対する怒りや、妹夫婦との遺産問題、庭の嫌がらせ、次男の就職、謎の占い師の行方など、どれも「結局どうなったの?」というような感じ。 次はどうなるんだろうと期待して一気に読んだのだが、最後まで掴みどころがなくて残念だった。 | ||||
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色々なことの結末が曖昧。悪い方向にはまっていくエピソードが良い分、最後が残念 | ||||
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大人の男女の愛憎劇の小説の第一人者と思える桐野夏生氏ですが、今回は家族問題も取り込まれており、挙句に怪しい謎の夢占い師まで登場してきます。 薄井というエリート崩れの元銀行員の転落ぶりが、出向先での人間関係や、妻、その親族、そして愛人関係において、滑稽なまでに書かれています。そこそこの社会的地位にあり小金を持ち、愛人と都合のいい関係を続け、悠々自適な老後を展望する薄井に対する反感が、更に読者の共感を呼ぶように思います。 強烈なインパクトのある夢占い師と薄井たちとのやりとりも生々しく不気味さが漂い、人の意地汚さや弱さが出ていたように思います。 | ||||
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いかん、ページをめくる手が止まらない。小心者で女にだらしなくて保身に汲汲とするお金に汚い初老の男の物語・・・同世代の世の男性の共感を呼ぶディテールで溢れています。女性作家だからこそ書けた大衆小説の白眉だと思いますが、意識的にせよ無意識的にせよモデルにされた男たちは切腹ものだね。草刈正雄主演でR18で映画化されることを望みます。 | ||||
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銀行から出向した薄井正明は、アパレルメーカーの財務担当取締役だ。 会長に見込まれての出向、また業績の急速な伸びもあり、薄井は順調な 日々を過ごしていた。 プライベートでは妻以外の女もいながら、会長秘書の美人にも色気を見せる なかなかのやり手だ。 一方、認知症の母、母の面倒を見る妹夫婦との相続の問題、自らも60歳を 迎え定年後の生活も気になる。 いつまでもこの生活を続けることも出来ないと思いながら、今日と同じ明日の 暮らししか描けない、決断を先送りするオトコの夢と現実を描く。 タイトルは、この主人公のことなのね。 登場する人物それぞれに表と裏の顔があり、どちらが真実か定かでないまま ストーリーが展開する。 それは主人公の揺れるこころと同じく、正しい進路は誰にも分らないのかも しれない。 女性の描写に比べオトコの描き方が淡白でストレート過ぎるきらいがあって、 不快ともいえる落ち着かなさがあったのだが、読了後には微妙な余韻が残った。 人は誰も山の尾根を歩きながら、風に吹かれればどちらかに落ちる瀬戸際だと いうことに気が付かずに暮らしているのかも知れないと、自らを振り返り反省 させられる一冊でもあった。 | ||||
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すっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっごく良い | ||||
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とにかく小心者の主人公薄井。 そのくせ女好きで、いい年して、愛人を持ち、社内の女性にみだらな想像をしてにやにやしているような中年男。 中小企業出会った会社が時流に乗って大きくなったことを自慢にしているような勘違い男。 この薄井の態度に、嫌気ばかり先行。 彼の動向には辟易する。 桐野夏生さんは、嫌な人を描くのがうまいなあと思う。 でも、こいつがきっとつまらない展開に陥るという期待感で一気に読み切った。 桐野マジック!!!!! | ||||
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金額の割には内容が薄く 直ぐに読み終わる。 後味の悪い内容だった。 というより、話の流れ 最終的にどうなるかってのは 現実と変わらなすぎて捻りも何もない。 表紙に惚れて買ったけどこれなら 読まなくても良かった。 | ||||
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『週刊現代』の連載小説。かつては働き盛りのサラリーマンを主要読者としていたこの週刊誌も、いまや50〜60代のロートル男性が一番のお得意様。社会的な仮面の裏側に脈打つ欲望やエゴに迎合し増幅させるような「死ぬまでSEX」などの記事で定価450円をせしめている。この小説もそうした編集方針に沿ったものだろう。下司野郎の徹底した下司ぶりにはむかむかするし、あきれもするのだが、読者にこうした感情を惹起させる作者の筆力はたいしたものだ。できればその筆力を作中の「せ猿」の哲学を深めていく方向に発揮してもらいたかった、というのはへそ曲がりの願望だろうか。 | ||||
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主人公の定年間近の男性が情けなさが、とてもいい。オトコってこんなものなの? 女性が読むと、オトコの情けなさ、可愛らしさが見えて来て、笑ってしまいそうになります。 桐野さんが愛おしいオトコを書いたとのコメントにうなづきました。 オトコってロマン。 正直に、いってやりましょう。 バッかじゃないの‼️ でも、面白い。 | ||||
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妻が読むとどのような感想を持つのだろうか。勧めるべきか、よせばいいのか。 | ||||
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桐野さんはどうしてこんなに嫌と言うほど人の心理を深く掘り下げることが出来るのでしょうか。 自分とは異なる性、年齢、立場の人をまるで実体験したかのような描写がこれでもかと続きます。 それが作家だよ、と言われればそれまでですが、 こうも才能の溢れる人がお書きになる本、本当はじっくり読みたいのに いつも新刊が出ると一気に読んでしまいます。 溢れる悪意にやられそうになりながら、息をつめて読んでしまうのです。 サイン会、やってほしい… | ||||
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前作「バラカ」とは似ても似つかない内容なので比較するのもなんだが、個人的には本作の方が各段に面白かった。 起承転結、何がどうなるというより、こずるい薄井の心情があっちこっちブレまくるのが本作のメインかと。 己の欲のみを唯一の軸にし、それ以外はバタバタ、おろおろしまくる薄井の何と人間臭い事か。 それを存分に楽しんだ当方は、「一番愛おしい男を書いた」と言う作者の術中に完全にハマった状態か。 他者の術中にハマるのは基本あまりうれしくはないが、今回は楽しませてもらった。 ひとつピンポイントで言えば、史代と志摩子がつかみ合いになるシーン。 50代の中盤から後半って、たぶん人間の分別が一番ある年代。 それより上の世代の思考の硬直化、下の世代の未熟さの中間にあり、言ってみれば分別盛り。 その分別盛りの両者がつかみ合って喧嘩するのだから、これはエンターティメント。 欲を言えば、もっと剝き出しのみっともなさを前面に出し、このシーンをふくらませて欲しかった。 本作が映画化されたら、史代が樋口可南子、志摩子が萬田久子あたりか。 んんっ? 樋口可南子じゃ良妻の過ぎるし、萬田久子じゃスタイリッシュ過ぎるか。 有り得ないがもし当方がメガホンを取ったら、このシーンは見せ場にするなあ。 | ||||
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まず、主人公の人格はかなり下劣で卑怯で自己中心的で、こんな人が実在するのかと思う人も少なくないと思うに違いない。 しかし、男の眼から観ると、いくら外面を繕っていても、外見的には人格者と思われていても、一皮剥けば皆似たり寄ったりであり、男の本質をついていると思う。 私も、いろんな男を見てきた。中小企業のオーナー社長から、従業員、一流企業のエリートサラリーマン・・・・・・・。 十人十色で、さまざまなタイプがあり、見た目も性格もみな異なる。 しかし、自分の欲得、自分の損得しか考えていない野郎どもがいかに多いか! みな、そんな欲望を仮面の下に隠し、素知らぬ顔をして、いい人面して、「人のため」、「あなたのため」、「お客様のため」、「会社のため」をアピールしながら、心の底では自分を優位にするために計算しつくして行動している者たちばかりだ。 はっきり言おう。 世の中で、企業社会に属している者で、現在の50代以上の世代の90%以上が、規模の大小、レベルの上下の違いはあっても、この主人公とほぼ似たり寄ったりだと思って間違いない。 この男は素晴らしい、尊敬できると思える人に出会うことの少ないこと少ないこと。 たまに出会うと、心の底から歓びがわき上がるほど、滅多なことでは出会わない。 それぐらい、糞みたいなカス男が蔓延してるってことだ。 そういう意味では、この作品は50代以下と女性が読んでおくべきだと思う。 偉そうに格好つけてる男どもの大半が心の中で考えていることのすべてが、この作品に描かれているのだと思って間違いない。 この主人公ほど、すべての面で最悪な男はさすがに少ないと思うが、オッサンなんて皆、薄井のような男ばかりだと思って付き合えば、騙されたり裏切られたりすることもなと思う。 とにかく、同じ男として、かなり情けないと思いながら、楽しく読んだ。 本当に、この国からは侍がいなくなってしまったんですね。 いろんな思いがあるが、ぜひ中年以降の人には、自分の内心はどうなんだと自問自答しながら、積極的に読んでもらいたいと思う。 若い人には、人生経験豊富で、社会的地位が高くて、偉い人に見える人たちの大半の心の中は、この主人公と大して変わらないんだということを学んでもらうために読んでもらいたい。 社会的地位と本当に人間性、人格とは一致しないことを学んでおくことは、これからの人生を生きていくうえできっと役に立つはずだから。 女性は、男は皆こんなものだと思って、傷つかないために読んでおきましょう。 占い師の存在と、ラストの締めくくりが期待外れだったので、★は4つにしました。 | ||||
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読みやすく、主人公が浅はかで自分の事しか考えないという絵に描いたような 馬鹿な男。 そんな男が周りに右往左往されているのを「ばっかじゃねぇの?」って嗤いながら 楽しく読む漫画のような小説。 桐野氏のものと思って読むと物足りませんが、そう思わなければ楽しい。 | ||||
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この作者の作品は、巧いのだけれども、男性読者にとっては〈下世話〉〈下品〉なところが鼻につくことが多く、後味が悪い作品が近年は続いていたように思います。この作品は、そこが寸止めで我慢できる範囲で、すると俄然、面白さの方が立ち上がってくる気がします。会社とかビジネス界の描写には事実誤認もあるようですが、それほど気にならないレベルです。奥様(or 愛人?)が何を考えているのか知る意味でも、一読の価値があると思います。 | ||||
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いままでは、鼻につく感じがしてたけど、 これはうまく物語や世界観に取り込まれていて、 老女が出てきて こんにちは くらいの感じに留まっている。 桐野さんの作品で一番いいんじゃない。 outとかどうでもいいけど。 | ||||
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