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日の名残り
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日の名残りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全402件 121~140 7/21ページ
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英語の原文で読んでみたい イギリスの執事の母国愛、プライド、支えた歴史。そして一人の男性としての人生、思い。筆者の本をもっと読みたい、何度も読みたいと思いました。 | ||||
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主人公である執事(私)が、旅行しながら、その旅行の状況とともに昔の思い出話を語っていく形式で、物語は進む。 その語られる内容の中では、執事としてプロフェッショナルな態度を貫いてきたことを前面に出している。そして実際に、そのように行動して生きてきたのだろう。しかしその執事としての職業的意識の高さとは裏腹に、一人の人間として、あるいは現代に生きる一市民として、欠陥のある人間であることが徐々に明らかとなる。そして老いてきた今、執事としての能力も衰えてきてしまった。その衰えと、自分が人として過ちをおかしてきたのではないかという疑念とから、人生に対する確信を失いかけてもいる、ということが最後のシーンで推察される。しかしラストのジョークのくだりでは、それでもやはり、執事としてのプロフェッショナルとしてしか生きられないんだ、ということもわかる。人は長年の価値観を簡単には変えられない、という結論か。 執事に限らずどのような専門領域でも、プロフェッショナルであろうとするあまり、人としておかしな方向へ行ってしまうことがある。そのようにしか生きられない人は、滑稽であり悲劇的でもあるが、一つのことを極めようとする偉大な人、と言えるかもしれない。そのようなプロフェッショナルを否定してしまう世の中は、果たしていい世の中なのか。そんなことも考えさせられる。 ところで、文庫本の最後の「訳者あとがき」と「解説」は、蛇足。 せっかくの余韻を台無しにするものだ。 もういい加減、文庫本の最後の「解説」の不要さに出版社も気づいて欲しい。 | ||||
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とても穏やかな物語で、美しい世界でした。穏やかな気持ちとなりました。 | ||||
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傑作です。めちゃめちゃ面白いです。小説を読む楽しみを存分に味わいました。 「これぞ小説」という感慨を覚えました。 主人公である執事の個人の物語としても読めますし、2つの大戦を経験したイギリスと欧州の物語としても読めます。 またワーカホリックにつける薬としても読めるでしょう。 豊かで、普遍性に富む小説です。 とくに深く胸を打つのは、人の一生はなんと、はかないものなのだろうか思い知らされる点です。 こういうテーマを扱っている文学や芸術は掃いて捨てるほどあると思いますが、改めて、このことを痛感しました。 主人公は、大変有能な執事です。 しかし、やはりその人生には影が差すこともあります。 主人公が仕える卿も人徳のある立派な人物として描かれています。 しかし、罪の意識を背負う晩年を送ることになります。 主人公の執事の部下の女性もまた、外面的には幸福な生活を手に入れます。 ですが、「あの時、もしもということがあったなら」という思いを抱き続けて生きていきます。 はたから見ると順風満帆な人が抱える、いくつかの大なり小なりの後悔。 「自分の周りで、何気なく生きているように見える人たちにも、きっとこのような陰影に富む物語があるのだろう」と、気付かされます。 そして、人間を好きになれる作品です。 すばらしい物語です。 | ||||
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もう終了した番組ですが、NHKの「ニュースで英会話」でノーベル賞を受賞したカズオ・イシグロ氏の紹介時に鳥飼久美子先生が「日の名残り」が一番好きだとおっしゃっていたので、 大変興味を持ちまして、それがこの本を読むきっかけになりました。 (概要) イギリス人主人公の執事スティーブンスがファラディというアメリカ人新しいの主人の勧めで 1週間程自動車旅行をすることになり、その間に第一次から第二次世界大戦時代に 起こった出来事を回想する。 前主人ダーリントン卿、執事である自身の父親、女中頭ミス・ケントン(ベン夫人)との思い出、 そして国際会議の舞台となったダーリントンホールでヨーロッパの特にドイツを支援しようと ダーリントン卿は推し進めるが・・・。 途中までは余り盛り上がりの無い小説でしたが、紆余曲折な展開で後半ミス・ケントンの再会により主人公が覚醒されたのか自身の生き方にポジティブになり前向き姿勢にところが感銘を受けました。 この小説では「執事」と言う(召使、お手伝い、秘書?)日本では全く馴染みが無く、陽の目に当たらないような職業が題材ですが、イギリスでは重要なポストであるのは興味深く、また執事の「品格」がキーワードであるように、プロフェッショナルとして折り目正しく粛々と 仕事をこなすこともとても努力が必要なことがわかりました。 私自身も自分の職業にプロ意識を持たないといけないと考えさられたと同時に人生に対し前向きになることがとても清々しい気持ちになることをこの小説で知ることが出来ました。 | ||||
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話の内容はいいですが翻訳のせいかとても読みづらかったです。 | ||||
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歳をとるとだれしも、自分は重大な局面で選択を間違えた、しくじったという思いがどんどん積み重なっていきます。自分は人生を後悔していないし、挫折したこともないという人も、自分で気が付かないだけでとっくの昔に挫折しているのかもしれません。 われわれの苦い思いを救ってくれるのがユーモアなのでしょうか。 | ||||
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訳本は本来嫌いです。が、この本はまるで日本語で書かれた本を読んでいるような流れのある読みやすさ。訳者のセンスが光っている。 本書の素晴らしさ、カズオ・イシグロの能力については他の評に書き尽くされているので触れないが、在りし日のイギリス上流階級の執事による回想という、現代日本人には縁のなさそうな内容でありながら 一気に読まずにいられなかったのは、人間の普遍のテーマが押しつけがましくなく盛り込まれているからだと思う。 | ||||
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イギリスの真摯な執事が、古き良き時代を回想していく物語だが、しみじみとした情感が伝わってくる名作である。土屋政雄氏の翻訳の見事さも素晴らしい。 | ||||
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ノーベル賞記念で読んでみました。 英国執事の職業人としての生き様を描いた小説です。 夕方のとても穏やかで温かい気持ちになれる一冊です。 | ||||
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いい翻訳ですね。翻訳された小説は読みにくさが往々にしてあるもの。 もちろん内容も引き込まれるものがあり一気に読むことができました。 | ||||
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ノーベル文学賞を受賞されたので、代表作を片っ端から読みました。 これも、そのひとつ。 物語に没入しないと実感というか状況の理解が進みませんが、入り込めたら面白いお話です。 | ||||
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設定背景が特殊なので最初は分かりづらい、けれど描写力が優れているので情景は目に浮かび、引き込まれるが、如何せん民族性の違いというか、共感までいかないというか、やっぱり分かりづらい。 | ||||
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少し退屈するところもありますが、ノーベル賞受賞作家の作品なので、頑張って読みました。 | ||||
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老執事の旅の物語を通して、老いて感じる人生の後悔、でもどうやって今を生き抜くべきかを優しく問いかける。 そこの大英帝国の没落と絡めるなんぞ凄いです。 翻訳された土屋政雄の優しい文章もいい。 | ||||
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テーマは人生の夕暮れか。ストーリーは執事・スティーブンスのひとり語りで進んでいく。全体としては可もなく不可もなく。ただ私にとって致命的だったのは、このスティーブンスを好きになれなかったことだ。慇懃無礼で高慢ちき。二言目には品格品格と言い立てるところなど、本当に気にさわった。 | ||||
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テレビのダウントンアービーを見ていたので、執事の部分は理解できた。恋愛の部分は淡々と描かれていて難しい。 | ||||
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当方、カズオ・イシグロ氏についてはノーベル文学賞受賞をもってその名を知り、「私を離さないで」に続いてこの作品を読んだ、所謂新参者のミーハーな読者である。 そしていずれの作品を読んだ後も、その才能に疑い無き事を確信させられた。 ※以下ネタバレあり 物語の序盤においては、英国の伝統的な執事の人柄、そして古き良き英国情緒が淡々と語られ、悪くはないが地味な作品だと感じながら読み進めた。 しかし、半分を過ぎるころには、英国に興味が有る、或いは理解しようとする人間は勿論、そうでない人達も一読する価値の有る作品であると確信するに至った。 丸谷才一氏の解説について、違和感を抱いた部分について触れたい。 語り手であるスティーブンスが自らが信じる執事としての美徳をもって忠誠を捧げたダーリントン卿は、「戦後、対独協力者として葬り去られる程度の人物に過ぎなかった」し、その程度の人物に盲従していた「スティーブンスが信じてゐた執事としての美徳とは、彼を恋ひ慕つてゐた女中頭の恋ごころもわからぬ程度の、人間としての鈍感さにすぎない」ものであったと、作者カズオ・イシグロは突き放して見ているのか? 私はそうは思わない。 確かにダーリントン卿は、ベルサイユ条約の苛烈な処置により立ち直れないほどの窮状にあったドイツに対し同情し、救済の手を述べようとする紳士としての善意が、アメリカ人客ルーイスにより物語中に「ナイーブなアマチュア」として揶揄された通り、結果的にナチスに利用されることになった。 卿は他にも、時流に影響を受けユダヤ人執事を解雇し1年後にその間違いを悔いたり、物語中に間違いを起こしている。 故に、卿は愚かな三流の人物として唾棄されるべき存在なのか? 人は自ら考え、判断し、時に間違いを犯す。そして、再び自ら考え、判断し、その間違いを認め、悔いる。 間違いを犯さない人間が正しく美しいのであれば、ヒトラーに対して断固たる態度を取ったチャーチルもそれ以前の間違いにより、名誉挽回の機会は与えられなかったのではないだろうか? (更に言うと、卿の過ちが致命的で許されないとするなら、大戦中にナチスドイツと同盟を結んだ日本も「その程度の国家・民族に過ぎなかった。以上」という事になる) スティーブンスは主人に仕える執事としての本分を全うする事に人生を捧げた。 これを愚にもつかぬ主人に盲従し、思考放棄した愚か者と見るべきなのであろうか? 彼は、やはり執事であった実父の死に際より、自分に思いを寄せる女中頭より、何より、執事としての任務、品格を優先させた。 それ自体、他ならぬ彼自身の判断によるものである。 彼もまた、「品格ある」執事として生きる道を自らの人生として選んだ。 それでも、人生の夕暮れに差し掛かった時に、自らの人生を振り返り、あり得た別の人生を想い、涙を流すのである。 日の名残りが残る夕暮れの桟橋のラストシーンが心に迫り、スティーブンスの様な年齢に達した人は自らの人生を重ね、まだ若きものはその年齢に達した自分を思い描く。 間違いや後悔が無い人生はないだろうが、それでも老英国執事が最後に現在のアメリカ人の御主人の為に、ジョークを勉強しようと決意するところ、微笑ましく、また執事としてのプロフェッショナリズムに生きた彼の人生に他に選びようが無かった事を納得させる、秀逸な表現であると思う。 とても切ない物語であり、驚愕や号泣するものではないが、題名の通り、心に切ない名残が残る作品である。 | ||||
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ノーベル賞で話題なったので買ってみました 流石に面白いです ストーリーはいたってシンプルで 老執事が古い同僚に会いに行くだけなのですが とてもノスタルジックかつ情緒的で 素晴らしい世界観を味わえます 翻訳の土屋さんのおかげもあってかとても読みやすいです 良著です | ||||
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盛り上がるところはないし、何を訴えたいのかもわかりませんでした。 | ||||
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