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日の名残り
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日の名残りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全402件 201~220 11/21ページ
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カズオイシグロがノーベル文学賞を受賞したのに刺激され、約15年ぶりに読み返してみました。個人の晩年を描いた作品というだけでなく、時代を背景にした作品であることに気付かされました。 「日の名残り」が主人公の人生の茜色に輝く晩年であると同時に、大英帝国の黄昏の光も意味しているように思いました。 そして、以前読んだときには見落としていた、この小説の政治的な側面に思いを馳せました。 なぜ執事という職業にスティーブンスおよびイギリス人がこれほどまでに誇りを感じるのか。 国際連合が機能する前、国際連盟はあったものの、貴族の館が外交交渉の場であり、少数の白人貴族によって世界の運命がほぼ決められ、その舞台設定に執事は大きな役割を果たしていた、それを忘れてはこの小説の理解は不正確なものになると思いました。 前の主人はベルサイユ条約に苦しんでいるドイツに同情的で、次第に親ナチス・ドイツに傾倒してゆく。 そして戦後アメリカ人が邸宅の持ち主となったけれど、単に美しい館を手に入れたという意識しかない。極めて英国的な小説だと気づきました。 せっかく会いに行った女中頭は孫の世話=希望にあふれるイメージが開かれている。しかし、孫の誕生は単なるメタファで、現実は娘との確執やらが待っているのだろうけれど。 再読して奥深い小説だと感じることのできた作品でした。 | ||||
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読みやすく、すぐに読んでしまいました。 読みながら、また読んだ後に、いろいろなことを考えさせられます。 | ||||
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ノーベル文学賞の定義とは何でしょうか? 人それぞれ好き嫌いはあるけども、それでもねぇ庶民中の庶民である自分はもう読まないね。 | ||||
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ノーベル賞受賞で待ち時間がかかりましたが,読み始めたら,私の好きなイギリスの風情,古き良き時代のものの考え方,そしてちょっとだけ愛もあって,好きな作品になりました. | ||||
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自己主張を控えて主人に仕える仕事を全うすることが「品格」なのか。個人の意思をもって生活をより良いものにしようと生きることが「品格」なのか。その各々が信じる拠り所も情報の多寡や生活の都合により確かなものと成りえず、また時代のうねりによってもやすやすとねじ曲がってしまう。人生の後半に来し方を振り返り、思うところがあったとしても決して元には戻れない。今を生きるしかない。もって生まれた気質を抱えて、迷いつつ生き続けることしかできない。 | ||||
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本日読了しました。なんというか…、とても淡々とした作品です。2カ月くらいかけて少しずつ読みました。途中、映像の本作も観ました。私としては、映画よりも原作の方の進み方がしっくりきました。 ミーハーな気分で読みだしましたが、カズオ・イシグロの世界観にはまってしまいました。私にとってお勧めの本の1冊になりました。 | ||||
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新品購入できました。作品はなかなか、面白い内容でした。良かったです。 | ||||
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久しぶりで、主人公がカタカナ、その他出演者もカタカナ、どうも、私は頭に名前が残りません。やはり、カタカナは慣れが必要です。 | ||||
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Mrスティーブンスが幸せだったのか、ダーリントン卿が幸せだったのかそれを判断する小説ではない。この時代を生きた人のそのままの描写だ。読み終わって無駄な文章は一つもなくすべてで話ができあがっている。私をはなさないでに続いて2作目。次はどんな人生を見せてくれるのか楽しみ次も呼んでみたくなった。 | ||||
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英国の名門家に執事として長年仕えた男が自らの半生を顧みる物語。 旅の途上の追憶の中で蘇るかつての日々。巧みな構成と描写が読む者の心を捉え、その格調高い世界観に一気に引き込まれます。 品格ある執事を生涯追い求めた男の姿勢からは、人間における品格とは、働くとはどういうことかを教えられました。 浅橋から夕陽を見つめ元執事の初老と人生を語り合うラストシーンは最も胸に迫ります。充実の読後感が得られる感動の作品です。 | ||||
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最近話題ではありますまいか。 執事の物語ですが、どの辺りが素晴らしいのかとも思われます。 上品 丁重な言い回しは世界観を醸し出し ていますが、それ程の物語とは思われません。 | ||||
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執事スティーブンスは長年、英国貴族ダーリントン卿に仕えていたが、卿の死後アメリカ人のファラディ氏がその邸宅を買い取ったため、新しい主人の下で働くこととなった。スティーブンスはある日、女中頭だったベン夫人(ミス・ケントン)から手紙を受け取る。有能なベン夫人に復帰してほしいと思ったスティーブンスは、彼女に会うべく旅に出る。旅をしながらスティーブンスは、ダーリントン・ホール華やかなりし頃の出来事を回想する。ミス・ケントンに対する淡い恋心や、ナチスに利用されて破滅するダーリントン卿の悲劇を思い出して涙を流すスティーブンスは、アメリカ人の主人のためジョークの練習をしようと気持ちを新たにする。本作品のあらすじはざっとこんなところか。 スティーブンスには、自分がナチス協力者のところで働いていたことなど、都合の悪い事実を歪曲する傾向が見受けられる。ミス・ケントンの手紙を自分に都合よく理解してしまうなど、記憶力にも問題がある。「執事の品格」にこだわるあまり、ミス・ケントンを冷たくあしらってしまったりもする。この作品は、そういう「信頼できない」スティーブンスの矛盾や自己欺瞞に留意して読むとおもしろく読めることだろう。 | ||||
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普通の小説だと飛ばし気味に読んでしまうのですが、この作品はじっくり読みました。 読みきってしまうのがもったいないと思ったからです。 内容は素晴らしかったのですが、巻末の丸谷氏の解説はちょっと納得できないです。 | ||||
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素晴らしいです。ものがたりにひきこまれていく感じで、さすがのできです。 | ||||
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本書はわたしの好きな小説のひとつで、映画も何度か見ました。著者のノーベル賞受賞を きっかけに再読して、いろいろ感じる所がありました。日本人は源氏物語の伝統がある ため、人間の心情をつづった話を好み、政治小説を嫌う傾向があります。評論家たちも 著者の日本人的側面を強調しますが、著者は西洋人として教育を受けた一面を明らかに 持っています。主人公の回想を中心に話は進みますが、そこに政治的メッセージをひそかに 埋め込むことに成功しているように思われます。 主人公が仕えたダーリントン卿は高潔の紳士で、友人だったドイツ貴族が悲惨な境遇に陥った ことに心を痛め、「死者を蹴り続けるのはフェアではない」と考え、ドイツとの融和政策を 手助けします。第一次大戦後の欧州では、戦場で悲惨な経験をした人が大勢いたため、 クエーカー教徒のような平和主義を唱える勢力が強くなります。そのため英首相チェンバレンを はじめ、ヒトラーが台頭しても、譲歩して融和を目指せば平和は保てると考えていました。 しかしその結果どうなったのかはご存知の通りです。ダーリントン卿が善意の人であった ことは疑う余地がありません。しかし最後は売国奴の汚名を着せられ、失意のうちに 亡くなります。 第二次大戦後の日本の思想状況にどことなく似ています。さらに現在の緊張した国際 情勢を考えあわせると、今この時期に本書が広く読まれることに感慨を覚えます。 日本の将来を暗示しているかのようで興味が尽きません。 | ||||
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特に劇的な展開はないが、優雅で気品に満ちた作品。 しかし英国の執事に無頓着な私には、その定義だの品格だのといった話には少々戸惑った。 時間は悠然と流れ、しかも大半が主人公の回想に費やされるもどがしさに、「さっさと話を進めろ!」と思わず下品な所感を抱いたこともあった。 しかし最後まで読み進めれば、このまったり感こそがこの作品の良さであることが分かる。 登場人物の大半は、人生の折り返し地点をとうに過ぎた良識ある人たちばかりで、小説につきものの奇人変人は皆無です。 この作品にハリウッド映画のような物語は似合わない。 若者の血気や情熱も必要ない。 必要なのは、人生のゴールが見えてきた人達の、絶望でも希望でもない淡い夕日のようなたそがれ感です。 | ||||
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長時間かけて少しずつ読んでいます。 睡眠剤にはうってつけの一冊です。 | ||||
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原作(読んでません笑)の素晴らしさは当たり前ですが、他の方も書いている通り、訳者の力量に感服です。 これがプロの仕事なんでしょうね。 ストーリーは史実をX軸、執事のプロフェッショナリズムをY軸に、私的な感情をZ軸に展開していきます。 読んでいると、訳が素晴らしいので、<執事のメンタリティとは武士道ではないのか>と思ったりします。 読後感はそうですねえ。個人的には藤沢周平の長編を読んだ感じに近いかな。 | ||||
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サルでも気楽に読めるようなラノベや啓発本に慣れきった読者は挫折するだろうし、理解できないので読む意味は無い。 そんな読解力の無い輩どもが低評価を下しているので、参考にしてはならない。 一方、安易なストーリーの起承転結を求めず, 著者の深い内省から導き出される人生の本質に関心を抱くような読者は、読むに値するだろう。 彼の実際の発言は、インタビューや他の書籍でも触れられるが、 世界有数の知性が数年を費やし著した小説をわずか数百円で読めるのだ。 読むべきか読まざるべきかは自明だろう。 | ||||
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英国の景色が目に鮮やかに浮かびます。登場人物の心の綾が見事に表現されていて、ドキドキしました。訳文も見事です。 | ||||
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