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日の名残り
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日の名残りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全402件 181~200 10/21ページ
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自分の間違いを認めろことって年をとるとなかなかできなくなる。 しかし、自分の間違いを認め謝れる人間は、大きい人間だと思う。 そう思わせる本だった。 | ||||
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予想を超えた素晴らしい作品でした。30半ばで老人の心の機微をここまで表せたのは驚きです。すでに老練の域ともいえる。読んでいて、何故か三島由紀夫の豊饒の海を思い出した。もっとも、最後は会いたかった人と心通わせることができたところに救いがありました。次は「わたしを離さないで」を読もう。 | ||||
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恥ずかしながら、初めて読みました。なるほど〜です。もっと早く読みたかったです。 | ||||
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二人の心理的な動きと第一次世界大戦後の欧米の政治家の動きと欧州とアメリカの文化的な絡み合い楽しめた。時間が行き来する手法も。そこがRemainsたるところかな。なぜ夕方は美しいかということにフォーカスすると邦題になる。Eveningを"たそがれ”とはとらえていない。それはわくわくする時間(the best part of the day)。ここも深いな。人生のEveningにさしかかっているシニアにはたまらない。彼の職業意識と公私のわきまえは少し前の日本人のような気がした。 | ||||
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大英帝国の凋落とも重なる、かつて貴族邸宅を仕切った執事の思い込みたっぷり独白。後からみれば不器用な生き方で損したかもだが、実は夕日が1番いいのだし元気出そう。私が以前自分の車で訪ねた田園風景も描かれていて懐かしい。訳者あとがきに「国際関係に携わってきたことをモスクムの村人に自慢するスティーブンスがスエズ危機には一言も触れていない。それはなぜか...」とある。だってスエズ危機は1956年10月で、この独白は夏って書いてあるし(笑)。大英帝国の栄光の余韻を語れるぎりぎりの時期にセットしたのでしょう。全体を通して、読み手の数だけ似て非なる感想がでてくるように、非常に巧妙に何通りにも読めるように書かれています。6日間の旅の5日目の記載がなかったり、このあとどうなるのだろうという部分に読者の想像をたくましくさせ、そこで楽しめるようになっているように思います。主人公の旅のルートをイギリスの地図上でなぞってみました(別添)。Stevens が Miss Kenton に再会したCornwall の Little Compton にある Rose Garden Hotel というのが本当はどこなのかわかりません。映画では、そこのところは、Cornwallではない別の美しいロケーションになっています。 | ||||
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ノーベル賞受賞の作者です。久しぶりに文学の香りする物語を読みました。 | ||||
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「忘れられた巨人」を読み、とても素敵な作者だと思っていた。 しかし、他の作品を読む機会はなくいた。 今年、ノーベル文学賞をとり、本屋さんの店頭に平積みにされていたので、さっそく購入。 20世紀中盤のイギリス、ある館の執事スティーブンスの回想。 階級社会の基本になりたつだろうイギリスの哀しさ、時代を生き意味を問う素晴らしい小説だと思った。 淡々と語られていく館の生活。 静かな語り口は、「忘れられた巨人」と共通する。 端正に構築されている小説だと感心した。 日本語訳がいいのか、執事のスティーブンスの雰囲気が思い描かれてくるような格調の高さを感じる文章。 翻訳家の力を感じた。 | ||||
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期待半分、興味半分でしたが、さわやかな読後ですっかり満足しました。 | ||||
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石黒ワールドが広がっている。イギリスにわたった彼にはどこまでも美しい日本が残っているのでしょう。 執事の息子から語られる世の中の描写は優しさにあふれ、その描写のひとつひとつに彼が思い描く日本人の心の美しさがあります。 彼にとって、長崎、日本はどこまでも綺麗な思い出なのでしょう | ||||
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人生の虚しさと希望を感じた不思議な作品。ある男性の回想を丹念にたどりながら、実は人は自分の人生を後から顧みることはできても、その当時に何かを変えることが困難であること、そして、後悔をすることも人生の宿命なのだと痛感させられた。若い人は必見だと思う。後悔しないために。同年代か、それより上の人は、心の中に一筋の涙が流れるだろう。 | ||||
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ノーベル文学賞受賞を受賞したイシグロ氏の作品の高貴な香りを堪能し、Facebookにも感想文を投稿しました。 | ||||
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イギリスの貴族のお城での生活や、政治上での役割が分かって、大変勉強になった。執事がプライドを持って、自分の一生を好きなこともしないで主人にささげる姿は、それはそれですごいことだと思う。主人公が、かつての同僚に会いに行って、ハッピーエンドを期待してしまったが、それではノーベル賞はもらえなかったのかな。でも、自分のことを子供たちにまで詳しく話していたことで、自分が好かれていたこと、自分たちが相思相愛であったことが分かって、残念ではあるが満足であったのではないか。主人公が、もう少し、柔軟な対応をしていれば・・・。映画(ビデオ)を見忘れていたので、さっそく見たい。 | ||||
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イギリスの文化の一端を感じまじた。執事を極めるのは、悲しい。 | ||||
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英国の執事が二つの大戦の間の頃を回顧する。 ノーベル賞を受賞した時は日本出身者だからと盛り上がったカズオ・イシグロだが、この小説は完全にイギリス人の高貴なる精神を描いたイギリス人しか書けない小説だった。 崇高なる精神の貴族。彼らは現代の視点から見ると反民主主義でもあるが、高い志で世界に影響を与えていた。そういった貴族に仕えることに人生の意味を見出す執事。時に自分を完全に殺してまで主に尽くすことこそが執事の本質であるとしている。 その生き方には多くの間違いや後悔があった。でも、だからこそその生き方の素晴らしさを感じることができるのだと思う。 これぞイギリス。 | ||||
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文章の運びがなめらか。依然あ、映画でみあのですが、読んだ世界は より深いものだに気がつきました。流行りのテーマの走り何ですね | ||||
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私は映画作品の方を先に公開時リアルタイムで見ました。 当時まだまだ80年代のまだまだ昔というか、日本や日本人の存在が今のように「クールジャパン」(まあこれは日本政府が勝手に付けた呼び名ですが)と騒がれるほどの存在には全くなっておらず(まあ、コアな日本ファンは外国にすでにいましたが)、 まだまだ「日本」という存在が薄い時代だったので、映画館のスクリーンで映画のオープニング冒頭の原作者名に 「Kazuo Ishiguro」という日本人の名前が映し出されるのを鳥肌が立つくらい誇らしく感じたことを今もしっかりと覚えています。 今回、イシグロさんがノーベル賞を獲られたニュースを見たときは思わず、日本で毎年この時期に騒がれている作家があまり好きではないこともあり(ごめんなさい)「こっちの方の方が適人だ」と呟いてしまいました。 映画作品はアンソニー・ホプキンスやエマ・トンプソンの安心して観られる作品で今でも生涯の作品の上位に入りますが、映画好きとしてはそれだけで満足していました。 でもやはりこの方の原作を読んでいない。もう1本のイシグロ作品も映画しか観ていない。 なのでなぜ賞を獲られたのかもわからないしと思い、賞獲得後しばらく店頭にはありませんでしたが並ぶようになりハヤカワ文庫本を購入し読ませて頂きました。 ちょっと余談ですが、ハヤカワepi文庫の紙質が良くて、読んでいるときも手触りが気持ちよかったです。あ、自分は圧倒的に”紙派”ですので(kindleとか無理です・・ごめんなさい) まず買った時に、何も分かっていない自分はバカなことに目次を見るなり「なんで5日目がないんだ?ミスプリじゃ?!」などど思ってしまったのです。 最後まで読んで、なぜなのかわかり、心が詰まりました。 映画作品はこのように日記にまま回顧調には描かれていなかったのですが、この本で、旅の中で過去に心が戻りダーリントンホールでの話になって、また今の旅の話に戻ってくるテクニックというか、構成が素晴らしいなあと思いました。 本よりも映画好きなもので年間観る映画の本数が圧倒的に多いのですが、ド素人な意見で申し訳ないのですが、文章にもこのように「読ませる」テクニックがあるのだな、こんなの30代半ばでイシグロさんは完成されていたのだなあ、凄い!とこの部分でも感銘受けました。 しかし悲しいスティーブンス。 私は女性ですが、映画を観たときもですが、自分もどちらかというとスティーブンスっぽいところがあるので、本もスティーブンスの気持ちで読んでしまいました。本当にわかっていなかったのか。あるいはミス・ケントンのことはわかっているけど「仕事」を理由に、あるいは変なプライドが邪魔して(?)わからないフリを貫いてしまったのか。。。 終わったらもう、遅いんです(笑)。またまた、この部分で泣いてしまいました。最後何ページかが本当にクライマックスですね!最後のページが終わって、まさかそこで終わるとおもっていなかったので、ページをめくり白紙のページで終わったことを確認したところで放心状態になってしまいました。明日からどうしよう。この後スティーブンスは無事にダーリントンホールに帰られるのか?などとグルグル。。。 この本の中では「ミス・ケントン」という名前をどれだけ、何回、スティーブンスが挙げるでしょうか? 数えていませんが、山ほどです(笑) それだけやはり好きだったんですよね。再合した後には、もう「ミス・ケントン」の名は1回位しか出てきませんでした。 アホですよ。終わったら、過ぎてしまったら遅い。彼の場合仕方がなかったのですが。 日の名残りです。 映画を観た何十年前にもそのようにならないようにと思った自分でしたが、 自分にも後悔することがたくさんあります。 私も夕日が好きですが、人生の夕方には、今からでも穏やかに眺められるようになれるよう、これからのできるだけ後悔を少なく生きていきたいと改めて思うのでした。 また映画をもう一度! そして、原文を無性に読みたくなりました! イシグロさんご自身の英国での生活では、同じような立場の方はなかなかおられないので、我々には想像ができないほどの苦労がきっとあったと思います。 もうすぐノーベル賞の授賞式。 とても楽しみにしています! | ||||
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【イシグロさんノーベル賞受賞おめでとうございます!】 人生の晩年を迎えた老執事が昔の同僚女性(女中頭)に再会しに行く途中で、当時の様々な思い出を振り返り、人生の意味をかみしめるという話。偉大な執事の条件とは何か、執事の幸福は何によってもたらされるのか、自分の人生の最も幸福な時期はいつ頃だったのか、女中頭が自分に対して抱いていた恋心、それに応えられなかった自分・・・ 人は、生きている途中はあまりに一生懸命で自分がやっていることの意味に気づかないけれど、後から振り返ってみた時初めて、その全てが自分の人生だったのだと気付く。そして過去をやり直すことはできないのだと。せつなさと哀愁が胸に残る。また色々なことを考えさせられる作品であると思う。 個人的には、もう少し細かい情景描写と心理描写が欲しかったかな、とも思うが、特に難解な表現もなく執事についての予備知識も必要ないので、誰でも難なく読める作品であると思う。 アンソニー・ホプキンス主演で映画化もされているのでそれを見れば当時の英国の情景も浮かんできて分かりやすいのではなかろうか。 | ||||
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英国の執事による一人称の小説である。私には好きになれなかった。感動なんてとんでもない。 まず第一に、さっと読み過ごしてしまう人が大半なのだろうが、イギリスの恐ろしいまでの 階級の観念が前提にあり、「執事」という生業が、なんとも私の気持ちの上でしっくりこない。 執事の序列=主人の家の序列であって、それは最高から下まであるというである。 考えてみればこれを延長すれば、白人以外の人種はさらにその下になるわけだ。 こう考えると、植民地主義は、階級社会の延長線上にあることがわかる。イギリスのいやらしさ を見る思いがする。 また、主人公が盛んにいう「偉大な執事」は、わたしには実におかしなものに思えてならない。 執事が何をしているのか考えても見てほしい。主人の世話を焼き、来客にサービスを与える ということではないか。そこに「偉大」などという形容がふさわしいとは私には思えない。 偉大なお手伝いさんっていますかね。仮に日本の皇室に使える侍従にたとえたら、偉大な侍従 何てあり得ますか?「偉大」とは言わないでしょうね。せいぜい優秀とか一級の侍従でしょう。 そもそも執事の地位、名誉は、完璧に主人に依存しているではないですか。 主人に身を捧げるという意味で、日本の侍にたとえるレビューアーもいらっしゃいますが、 この小説の主人公には、ぴったりという事にはならないでしょう。 なぜなら、小説のなかで、村人から「あなたは何か違う」と持ち上げられて、 自らそれは「品格である。」というのですからね。これは侍だったら絶対に言わない。 これだったら「あなたは立派な方ですね。他の方とは違います。」 といわれて、「ええ、私は人格者ですから。」といっているようなものです。 こう言うのを日本では、「鼻持ちならない奴」というのではありませんか。 ようするに、階級社会の上位層に寄生して甘い汁を吸い、下の階級を見下しながら、 自分は高潔だといっているとんでもない奴じゃないですか。しかも他人の気持ちも わからずに何十年も働いてきたとあっては、ワーカホリックですよ。 ブッカー賞受賞とかいって褒めている人もいますが、イギリスだから褒められている だけじゃあありませんかね。 イギリスの世界観が改めて嫌いになりました。 | ||||
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あまり興味はなかったのだがスラスラ読めました。特に後半からは読むピッチが速かったので面白く読めていたと思う。期待したエンディングを迎えることなく、せつなさが残る形となったが、それがこの小説の内容を深いものにしている。 | ||||
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ノーベル賞委員会が、 「(イシグロ・カズオ氏の)感情に訴える作品は、世界とつながっているという私たちの幻想に隠された闇をあらわにした」 とイシグロ作品をノーベル賞受賞の理由として評価したときに、 レビュアーは、幻想に隠された闇を露わにすることがノーベル賞受賞の理由になるとは、これこそが文学賞だと、ノーベル賞委員会のその理由に感動したわけですが、 その「世界とつながっているという私たちの幻想に隠された闇」 という部分が最も色濃く表れているのが本書なのではないかと本書を読んで感じました。 本書は、「品格」について繰り返し主人公の「品格」論を繰り広げており、 昨今、大相撲で横綱の品格について云々(うんぬん)される日本の状況をかんがみても、 その意味でもきわめて面白いだろうとレビュアーは思いました。 | ||||
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