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煙か土か食い物
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煙か土か食い物の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全124件 61~80 4/7ページ
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単行本のミステリーばかり読んでいて、たまには違う売り場にでも言ってみようといろいろな棚を物色していたら、奇妙な装丁と作者の名前になんだか惹かれて買って来た。 読み始めると、今まで読んだこと無いスピード感と、戸梶圭太に似たグロテスクさ。 とにかく、先が読みたくてしょうがなくて、仕事のことも考えず。夜12時から、朝5時頃まで掛かって読んでしまいました。 好みは分かれるところだけど、多分おしゃれなんです。 このグロテスクさが。 それが分かる人は、どつぼだと思います。 すっごく引き込まれました。 そして、そんな本と出合えたあの気味悪げな装丁に感謝。 それ以来、舞城作品は網羅しています。 | ||||
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最初は苦手な感じだ・・と思ってた。2冊いっぺんに買って先に読んだ阿修羅ガールがつまんなかったし が、この圧倒的なスピード感!に乗せられて読んでいったら・・あら、最後らへん、何故か涙ぐんでる私が。。 下品な表現の多い、暴力描写が無意味にある、私の嫌いなタイプの小説に・・。 これは暴力が芸術になってる・・そこまで言うと大袈裟だから暴力が文学になってるって言えばいいのか。 読み終わったあと恍惚感とか快感を感じてしまった。舞城文に酔ったのか、な? とにかく最高でした。最高、二郎最高、・・・そう、とにかく二郎の存在・描写が最高でした。 | ||||
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私は★3つですが、 友人にプレゼントしたら、かなり喜ばれてました。 スピード感と独特な言葉の言い回し?(文章)の使い方が売りのようですね。 バー!と読めるので心地はいいですが、 じっくり読むと少々後味が悪かったり…('д`;) ですが結末はホッしたので良かったです。 | ||||
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なんなんだ一体。なんでこんなに胸が痛くなるのか? 初めはふざけた小説だと思った。 だが文章に慣れて、物語に入り込めるようになると、あまりのリアルな表現に 衝撃を受ける。 まったくこんな細かい描写ができるなんて、作者は体験者なのか?と思う。 自分のトラウマや、劣等コンプレックスを強烈に刺激され涙が出た。 まだ再読できる自信はないが、この本は私の宝物だ。 マイジョーありがと。 | ||||
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この小説を人に紹介するとき、私が良く使う例がある。 普通は、チャイムを鳴らして留守ならば帰るが、 舞城の書く探偵は、玄関の扉を壊して、部屋にずかずか上がって、 犯人である証拠を見つけて、おらこいつが犯人やんけ!と言い切る、ということである。 この作品における探偵、奈津川四郎は正にそんなキャラクターだ。 主人公の奈津川四郎は、母親が連続事件に巻き込まれたことで、 他三人の兄弟と力を合わせ、時に対立して、和解して、事件を解決していく。 その中で、自分のことや他人のことに必死になって、 歯を食いしばって、 もがいてもがいてもがいて、明日を信じてみたり、愛を誓ったり。 ふたん、声高に言うことが恥ずかしい内容を、四郎は言い切ってしまう。 特に、長男の一郎と喧嘩をして、更に愛が深まるシーン、 ラスト、医者である四郎が家族のために行動するーンには 家族を大事にする気持ち、自分の血への思いが如実に表れている。 一度は是非読んでみて欲しい作品である。 | ||||
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340ページに上る長編にもかかわらず、ほとんど改行なし。字びっしり。 でもマシンガンをぶっ放しながら駆け抜けるようなスピード感、爆走感、圧倒的なスピード感。圧倒的な破壊力。そんな文章。 彼の作品は賛否両論ハッキリ分かれるみたいだが、それもそのはず。 一見全然文学的じゃなくて、無茶苦茶なんだけど、その「無茶苦茶さ」が一貫して続き、完結する。しっかり収まる。 それが凄い。 ストーリーは一応ミステリーなんだろうか? が。 ミステリとして読むと、突っ込みどころ満載と言えなくもないし、ほんとの「ミステリー好き」は憤慨するかも。 でもそんなこと一切気にならない凄まじいパワーを感じ、多少(と言うかかなり)強引に氾濫分子のように溢れ出る登場人物を、終結に近づくにつれて一気にまとめ上げちゃう力はさすが。 こういう部分は阿部和重の『シンセニア』に似た力を感じる。 でもこれあくまでも彼の「デビュー作」ですから! 物語の大半は暴力的。とにかく暴力的。 でもその根底には愛がある。 小説としてのエンターテイメント性もある。 これは短編集『熊の場所』にも通ずる。 面白い新鋭作家を久しぶりに見つけた。 その名は舞城王太郎。 そんな彼に注目して行こうと決意した夏の日でした。 | ||||
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家族は形はどうであれ、濃い、熱いもので結ばれている。それを普通の小説では危機を共に乗り越えることを通して描いたりする。『煙か土か食い物』は、憎しみや恨み、暴力で描く。家族は何があっても切れないし、他人が見たら全くわからないけれど、特別な思いや歴史がそこにある。いいとか悪いとか、そういう問題ではない、与えられてしまった、背負っていくしかない関係、それが家族だ。 いままで出会ったことのない文体。これでもかといくらいの暴力描写は、衝動的で、ドライブ感満点。正直、気持ち悪くなって、続けて読めないこともあった。 連続事件、二郎のこと、おじいさんのこと、次々と話が広がっていって、どうまとまるのかと期待が高まったが、結局整理されず、尻すぼみ感は否めない。 | ||||
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母親を襲った犯人に復讐すべく、天才医師四郎はその天才的頭脳でもって戦いを挑む。 最初読み始めたときは、その独特の文章に、また段落のないページびっしりに埋め尽くされた文字に戸惑った。だが読み進めるとそのテンポいいリズム感にびっくり。加速する物語にページをめくるスピードも上がり、あっというまに読めてしまった。過去に類を見ない形のミステリーで、かなり突拍子もないストーリーだが、ラストはなぜか感動しました。 最初は「なんだこれ?」と読み始め、途中から「この小説はすごい!」に変わる、その体験を是非してもらいたい。 | ||||
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投稿時の題名は「煙か土か食い物か」だったはず 途中100ページほど次男のお話が挟まれる。親父と対立していたらしい次男 ウサギちゃんと丸雄がこの作品の要 ミステリーとしては冴えない 構成が微妙だが、このようなタイプの小説はあまり見かけないので貴重かもしれない | ||||
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私は基本的にはその作家のデビュー作にその作家のコアな部分がかなり原型を留めて存在する確立が高いと考えるタイプです。 だから、デビュー作が気になります。 舞城さんは「阿修羅ガール」から入りましたが、このデビュー作はかなりの衝撃作です。 好きになるにしろ、嫌いになるにしろ一読の価値ある作品。 特にスピード感は圧倒的!最近デビューされた作家さん(もちろんすべての作家さんを読んでいる訳ではないが)の中では、かなり異色というか独特。すでにデビュー作で彼のスタイルはある程度出来上がっていて、恐らく今後、彼の亜流がいつか出てくると思われる。 タイトルのつけ方も良い。 ちなみにミステリの範疇には無理に入れなくとも良い。 本作が気に入られた方は続編よりも、「熊の場所」を!やっぱり舞城さんには、春樹さんの影響がある事を確信できます。 | ||||
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今時珍しい行換えのないびっしりつまった頁が延々と続きますが、有無を言わさぬ迫力で、拘束されてしまい、結局一気に読まされます。ミステリーだと考えず、暴力と罵詈に満ちた家族の小説だと思いましょう。アメリカのドラマ「ER」ばりの劈頭から一気に舞台は福井県に飛び、そこからは本当にノンストップでエピローグへ。ミステリーとしてはいくつもの欠陥がありますが、このスピード感だけでも味わう価値はあります。 | ||||
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字が多く、読みにくい。文章がとめどなく、読みにくい。ミステリー小説であるとすると、種明かしがわかりやすくなく、読みにくい。 ただ、終盤の四郎の姿、たたずまいには安心感と爽快感を覚える。 でもやっぱり総じて、読みにくい。 | ||||
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文章を読むうちに、そのリズムに支配され、心地よいスピードで読みすすめられる作品。 「小説ってこんなもの。」どこかであった概念を、ちゃぶ台のごとく派手にひっくりかえしてくれた。 「どこにも属さない」というカテゴリにのみ属することを、許された舞城ワールドの原点です。 どこか狂った奈津川家がこの物語の舞台。 奈津川家の四男で、救命外科医の四郎は、母親がある事件に巻き込まれたことから、天才的な頭脳をもって事件の真相へと超スピードで迫る。 そして、誰もが恐怖で震え上がるアノ人物の影が、徐々に浮かび上がって来る・・・。 家庭内暴力、ゆがむ人格、消えた天才、襲い来るテンサイ。 家族愛とは最も遠いこの場所で、本当の家族愛が叫ばれる。 アナタノチチオヤハ、アナタヲアイシテイマスカ? 上品でない表現とかもありますので、好き嫌いはあると思い、☆は4つにとどめています。 | ||||
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まず淡々と進むミステリーや、推理小説は「読者への挑戦」的でなきゃダメ!という考えの方にはオススメできません(本格やら何やら、そんな枠に囚われていないので)。異色な作家が多いメフィスト賞受賞者の中でも更に異色な、読者すら翻弄して突っ走る舞城王太郎のデビュー作です。 事件も起こるし、犯人もいるけど、舞城作品の根底にはいつだって愛がある。 舞城中毒になるか、名前も見たくない作家の一人になるか…文庫でお手軽価格になってるので、試しに読んでもらいたいです。 担当編集の太田氏が周囲の名だたる編集者の反対を押し切って世に出した、新しい世界の入り口です。 | ||||
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それなりに文学の基本がつぶせた人間が、文学界が好む古典的に枯れた 雰囲気に埋没せずに同時代的なビート感のある話を肩の凝らない形で 書きたいと思って作ったような印象の本。全体的に今の文学界で幅を 利かせている連中の手法を、皮肉を通り越した誹謗並の行為におとしめた パロディとして流用しているところが賛否両論分かれるところなのかなと 思う。文学的な要素と手法をきちんと学んで取り入れた上で「今の文学なんて クソなんじゃあ」と叫ぶパンク的な要素が面白い。そして数ページ読めば 好きになれるかゴミ以下にしかならないか判断できる潔さも良い。近年 ある程度以上の文学的なギミックを詰めて、これだけ正直かつ独断的に 面白いなりつまらないなり言える作品はなかった。とどのつまりヤング アダルト向けなライトノベル作家の集まりでしかないメフィスト系作家の 中で、文壇に真っ向から問題提起をした、唯一の読む重要性を持つ作家。 村上龍をボロクソに言った江藤淳に是非読んでもらいたかったですな。 | ||||
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本格ミステリーという入り口から乱入してきた日本文学史上稀にみるテロリストと言っていいだろうか? この文体は本格ミステリーのものではない。もはや旧来の『純文学』にカテゴライズされるべきものだ。流れるような饒舌ぶりはもはや町田康に匹敵、いやある部分では超越しているかもしれない。 しかもやらかすのがミステリーである。もう、ジャンル分けぐちゃぐちゃ。根本的に業界の仁義に爆弾を仕掛けてテロを行っているではないか。 「純文学かミステリーかエンタメか、だと? そんなもの関係あるか。あるのはおもろいもんかおもろないもんしかないんじゃ!」 私には舞城王太郎がそう叫んでいるようでならない。個人的にはもう、純文学とかいった区分がどうでもよくなってきましたよ。どうでもええやないか、と。 | ||||
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『【文圧】って何やねん?』という人はこの本を読めばいい。 圧倒的なカリスマと激しいイマジネーションに彩られた本書は、 まさに文章の『圧力』たるものを提示してくれる。 こんなにも破壊力を持った攻撃的な本には、お目に掛かったことがない。 暴力的なシーンやグロそうな場面が嫌いな人にはオススメできないが、 それでも目を隠した両手の隙間から、チラリズムで見て欲しいものである。 もちろんチラリズムした目を射抜かれてしまっても責任はもてない。 | ||||
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私の中で衝撃の作品。 冒頭からその独自の文体に圧倒されます。 「こういうのありなんだぁ!」と思いました。 私にとって新鮮というか斬新でした。 ミステリのカテゴリなのでミステリ的要素は多分に盛り込まれていますが、 それ以上に奈津川家の人々の心情が生々しく伝わってくる作品です。 主人公の「四郎」かっこいいです。 Maijo作品全部読みたくなりました。 これがウワサのMaijoワールドか…オススメ! | ||||
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ミステリ要素満載で、そして確かにミステリー作品であるのだろうとは思うのだけれども、実際読んでみるとそこからは純文学的な香りが深く漂ってくる。秀作であると思う。と言うか個人的にはむしろミステリ要素いらない、とすら思いかけてしまったのだけれど、しかし総合的に見ればミステリの要素があるからこそ文章に緊張感や疾走感も加わっているのだと思う。ただミステリ好きなひとは怒るかもなあというタイプの「なんだこりゃ!」なミステリであることは間違い無いのでは。要は、この作品はジャンルには囚われておらず、そういったものは完全に無視した、つまり「舞城作品」とでも言うべきものであるのだということ。(しかもこれがデビュー作か・・・) 個人的には「いかにして二郎の暴力性が生まれ、育ち、増幅したか」を描いている部分にひどく強く惹きこまれた。鳥肌が立った。桐野夏生の「I'm sorry, mama」なんかと比べると、その「悪意」が育つ過程というものが圧倒的に書き込まれていて、そこの部分だけで絶賛すべきものを感じた。と言うわけで、ミステリのなんだこりゃ訳わかんねー!感(まあ、それはそれで面白かったんだけど)を差し引いても、満足の星5つを進呈! | ||||
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気分爽快、東奔西走、厚顔無知、電光石火。 泰然自若、少年時代、老若男女、温故知新。 森羅万象、荒唐無稽、支離滅裂、残虐非道。 勇猛精進、国士無双、完全無欠、一騎当千。 最高傑作………家族愛。 | ||||
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