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煙か土か食い物



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【この小説が収録されている参考書籍】
煙か土か食い物 (講談社ノベルス)
煙か土か食い物 (講談社文庫)

煙か土か食い物の評価: 4.11/5点 レビュー 124件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.11pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全124件 41~60 3/7ページ
No.84:
(5pt)

唯我独尊バイオレンス詩人

詩人のようなセンシティブな感覚。力強い矜持。強烈な表現の説得力。
これを≪才能≫と言わずになんと言い表せるだろう。
暴力と愛とが混在し混ざり合い一体となって洪水のように読み手に押し寄せる。
作者の半生はきっとこの小説のようにぶっ飛んでるのではないかと思う。

煙か土か食い物 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:煙か土か食い物 (講談社ノベルス)より
4061821725
No.83:
(1pt)

ひどい・・・

新堂冬樹が好きなのでそんな感じを期待していたけど、読んでていつ面白くなるのか待ってたら終わってしまった、と言うより最後まで読んだか記憶が定かでありません。

くだらないのは嫌いじゃないし、次はどうなるんだろう?と思えば読み進められるんだけど…、その「次」がことごとく腑に落ちずつながらないというか・・・

わたしにとって、メフィスト賞は期待はずれが多いです。映画でいえばカンヌのような、好き嫌いがわかれるんでしょうね。
どんな話だったかも覚えていません。


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4061821725
No.82:
(1pt)

疲れる

文体が乱暴。トリックが奇抜すぎ。お勧めできない。
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4061821725
No.81:
(5pt)

テンポがいい

初めて舞城王太郎の作品を読んだけどとてもテンポがいい文章で読んでて気持ち良いです。内容ももちろん面白かったし。他の作品も全部読んでみたいと思った作家さんでした。
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4061821725
No.80:
(5pt)

シートベルトを閉めろ!

相変わらずの疾走感と圧倒的な流動感で、息もつかせないという感じ。最近面白い小説読んでないなー、とか新しいジャンルを開拓したいなー、という方には是非に。なんかちょっとヘンな話だし、暴力もふるうけど、最後に「あぁ…」と余韻が残る。そして、切ない!主人公・四郎が、父に向かって「お父さん!」と呼ぶときの切迫した感じを、まだ読んでない方に味わって欲しいです。
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4061821725
No.79:
(5pt)

変わった小説が読みたい、という方にオススメです。

何かが違う。新鮮。変わりモノが好き。そんな方にオススメの一作です。特筆すべきは、舞城さんの文体ですね。とにかく、圧巻されますよb舞城さんの作品の中でも、特に文体がノッてる作品なので是非読んでみて欲しいです。もちろん、文体だけでなく話の方も面白いですよ。ただ、真面目に推理するのが好きって人にはちょっと向かないかもです^^;
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4061821725
No.78:
(4pt)

これが「文圧」というものか

舞城王太郎のデビュー作にして、第19回メフィスト賞受賞作。とにかく文体、構成が独特。人物同士の会話でも改行せず、ほぼ毎ページ全てに敷き詰められている文字には最初驚きました。なのにスピード感を感じるようにスラスラ読み進められる文体は見事に自分のツボにヒット。多分、軽快なテンポと四郎の軽口のおかげかな。読みづらさも感じずに「チャッチャッチャッチャッ」と5時間くらいで読了。個人的に西村氏みたいな『〜は(改行)「…」(改行)と言った。』といった文体が苦手だったのもありますが。所々にちょい過激表現がありますが、そこでの外科医である四郎の発言が、ホントに生々しい。そして軽い。(自分も終盤の「だらん」とか「プラプラ」とかは正直「うげ…」ってなりました。)よって、血とか暴力とか、そんな表現が苦手な人は要注意ですね。(ちなみに喧嘩シーンではかなり燃えました。四郎…かっこいいw)そして血生臭い内容や衝撃的な展開の末に訪れるのは、意外にもスキッと清々しいラスト。人の心って深い。そして温かい。後味スッキリとした読了感。人は選びますが、その「文圧」に引き込まれたら最高に面白い作品です。
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4061821725
No.77:
(5pt)

読んだことのない疾走感のある本

読んだことのない疾走感のある本。雰囲気も独特。主人公がカタカナで英語しゃべりまくり。こちらが推理すらできない(というか推理する暇さえない)難解さ。おれは、こういう作品好きです。
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4061821725
No.76:
(5pt)

異常性を排除した状態=正常

腕利きの救命外科医である主人公に凶報が届く。連続主婦殴打生き埋め事件に母親が巻き込まれ、被害者となる。故郷に戻った主人公に待ち受ける血と暴力に彩られた過去、現在、そして未来。破綻する世界で対峙するものとは…。正常な状態とは、異常性を排除した異常な状態なのではないのでしょうか。
「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。日に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてまうんやで」
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4061821725
No.75:
(4pt)

ミステリーの形を借りた感動の家族小説

 暴力がこの世の根源的に存在してしまっているものだという悲しい現実に意識的な舞城氏だが、彼はそんな暴力のシステムの不条理さを描きつつ、ほぼいつも「家族の愛」を対置している。このデビュー作でも、一応はミステリー小説風に幾つかの謎が解かれていくが、結局きちんと解けた/整理がついたのは主人公の家族の問題だけで、具体的な殺人事件のトリックのディテール等は放ったらかしのままだ。でも、この家族を扱った主題についてはラストは泣けるし、しらけさせずにこういう大団円を書くというのはやはり筆力があるということだ。
 それにしても、「型」がカッチリしたミステリー小説の形をとりながら、トリック明かしを全て行わない「型」の崩しをデビュー作で行った作家の度胸は買えるし、凝り固まらずにこんな作品をきちんと評価した編集者(=注、メフィスト賞選考は編集者が行う)も偉い。
 育った家庭の壊れっぷりを延々と主人公が語る中盤に途中飽きたのと、多分作者が一番語りたかった話を推理ミステリーの形式で描く必然が本当はそんなにないのではないかということが見えてしまったため、星は1つ削った。それでも、その辺の「純文学作品」よりも遥かに「家族」というものの本質をえぐってみせた小説だと僕は思う。天晴れなデビュー作。
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4061821725
No.74:
(4pt)

衝撃

改行がない、「、」がほとんだ見当たらない、しゃべり言葉のような文章、読み始めの最初の数ページで、早くも本書を手にしたことを後悔しそうになったが、不覚にも読み進めてしまった。
だが、それが功を奏した。
これは面白いぞ・・。
読ませる読ませる、ユーモアのセンスとスピード感が圧巻。
気づけば彼の世界にぶち込まれていた。
主人公の無視スキルの高さに脱帽。
痛快!
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4061821725
No.73:
(5pt)

傑作。但し人を選ぶ。

10年以上ぶりにがつんと来た本。
ある種の人は心臓をわし掴みにされるような「切なさ」が最大の特徴。
よく言われている、暴力も、文体のスピード感も、ミステリ仕立ても、福井弁も、全て「愛」を、「切なさ」を語るための道具に見える。
(とはいえ、切っても切り離せないところが舞城なんだが)
舞城は、愛を、暴力で、文体で、ミステリで、福井弁で、語る。
とはいえ、途中の暴力描写はとても痛かったし、万人には進められないけど、私には大事な本になりました。
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4061821725
No.72:
(5pt)

これは傑作。

 舞城さんの作品には、とても素晴らしいものと、逆に非常に醜悪なもの
がありますが、この小説においては前者で、本当に素晴らしい小説だと
思うのと同時に、彼はこのような小説を書き続けるべきだと思います。
 というのも暴力もそれほど行き過ぎていないし、非常によく練られた構成だと
思うからです。殴打事件と家族の問題を絡めながら、福井弁で語るその手法は
とても興味深いものでした。
 近年の舞城さんは暴力に走り過ぎているように思えます。デビュー作のような作品を
また書いて欲しいものですね。
 
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406274936X
No.71:
(5pt)

文学版キッドA

↑こう書くと「褒めすぎ」とか「筋違い」と感じる方もいると思いますが、中には「そうだよね」と納得する方もいるでしょう。雰囲気やメッセージ性でなく立ち位置の問題です。舞城氏の「煙〜」はいわゆる本格ミステリの形式や約束事をことごとく無視した、破格で型破りな作品で、その逸脱ぶりに多くの人が本作を「本格じゃない」とか「ミステリじゃない」と評しました。しかし本格か否かは別として、これはミステリです。ある謎を主軸に、それを原動力として展開され解決へと至る物語です。その種の物語はたとえ地道な証拠集めや関係者全員が揃っての大仰な解決篇がなくともミステリです。加えて舞城氏が作中で使用しているトリック、というか事件のネタは、あの島田荘司氏の想像力の延長線上のものです。その島田氏といえば、「十角館の殺人」で新本格ミステリの旗手として登場した綾辻行人氏のデビューを後押しした張本人。舞城氏は本格を重んじる人からかなり叩かれましたが、ミステリに深い造詣を持ち、その歴史を理解していたからこそ、その流れへの反動として「煙〜」のような新しいミステリが書けたのだと思います。むしろ上の世代から叩かれたという事実は、舞城氏がミステリの正当な後継者であることの逆説的な証明だと思います。あと舞城氏の作風がライトノベルだとか登場人物が非現実的だという声がありますが、舞城氏が描く人物は二郎をはじめ非常にリアリティがあり、丸雄と二郎の親子関係、一郎・二郎・三郎・四郎の兄弟関係も極めて現実的な観察力に基づいたもので、特に二郎は個人的には京極夏彦氏の京極堂シリーズの主要登場人物である関口巽に肉薄するほどリアルで、「これが本当の人間だ!」と思うほど感情移入できます。泣けます。それらを抜きにしても読み進める上でのリズム感や加速度を重視した舞城氏の文体は一読の価値があります。京極氏の「姑獲鳥の夏」以来の衝撃的デビュー作。舞城氏は間違いなく「衝撃」の後継者です。
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4061821725
No.70:
(3pt)

ちょっと変わった装いの純文

これはやっぱり純文かな。それをミステリー形式かつ若い装いにした感じ。ただ、ミステリーとしては、もう少し楽しみたかった。撒き餌とわかっていても、密室なんて言葉をちらつかされると期待してしまうから。
文体は話題になっていたようだけれど、むしろ違和感がなくよく馴染んでいる印象。やはり町田康を意識ているのか。家族の愛憎を描く内容もコクがあった。ただ、それを押しつけるようなスタイルはちょっと苦手。
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406274936X
No.69:
(4pt)

スピード感ありすぎ、振り落とされそう

なんなんだろうこのスピード感はグングン読めちゃいます。だからといって決して軽くない、内容も充実していて面白かった。でも2回は読まないかも(なんなんだよ)。
普段この手のジャンルは読まないけど他の舞城王太郎作品も3冊ほど買ってしまいました。読了後レビューします。(ほんとかよ)
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406274936X
No.68:
(4pt)

かなり人を選ぶ作品。

読書友達に、「絶対読むべきだ!」と進められた作品。
一晩で読みました。
確かに、凄いスピード感。
一家の個性もそれぞれ凄い。
暴力てんこ盛り。けれど、底にながれるのは家族愛。
むちゃくちゃ勝手な父の不器用さ。
兄弟4人の名前を呼ぶところでは泣けました。
好きな人は、めちゃくちゃ好きだろうなぁとは思います。
けど、やっぱ人を選ぶでしょう、これはかなり。
駄目な人は、ぜんぜん駄目だと思います。なので星4つ。
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406274936X
No.67:
(4pt)

自由からさえも解放されてしまった人間はどこへ行くのか

この小説の主人公は凄腕の医者で、とんでもないジゴロで、ワル知恵が働いて、ユーモアのセンスもきいていて、ボクシングの達人で、行動力にあふれていて、まあ、スーパーマンと言っても過言ではないと思います。
それなのに、実にくだらないことに悩まされているんですね。
詳しくは記述しませんが、僕自身も同じような悩みをもっていたことはあります。小学3年生とか、そのぐらいの頃に。
というか、だれでも一度は、そういう悩みの時期を過ごすのではないでしょうか?だけど、たいていは一年たらずで卒業して、忘れてしまうものだと思います。
それなのに、そんなくだらない悩みを、この小説の主人公は、いい歳になるまで引きずっているんですよね。
つまり彼は、ある固定観念に縛られながら生きているわけです。
冒頭にも書いたようなスーパーマンが、なぜそんなことで悩まなければならないのか?
僕などはむしろ、その悩みがあったからこそ、彼はスーパーマンにならざるを得なかったんだろうな、と思います。しかし、そうなってみても、悩みからは逃れられなかった。
物語ですので、最終的には、なんかインチキ臭い説得のされかたで主人公の悩みは解けます。しかし、彼をそこまで追い詰めていたモノの正体は、明確にはあかされません。
舞城王太郎さんの小説がウケる背景には、そういう、わけのわからないものに追い込まれている若者たちの現実がうかがえます。
そのわけのわからなさが、まあ、読者への宿題として物語に深みを与えているというかね。
ところで、父親との和解と同時に、次男との戦いを決意する辺りの、主人公の「ご都合主義的」な性格には、ちょっとヒステリックな印象を受けてしまいました。そのあたり、個人的には、批判的な感情を持ってしまうのですが、現代の世相には、案外マッチしたものなのかもしれないですね。
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406274936X
No.66:
(3pt)

前半の疾走感に比べ、後半は大ブレーキ

作者のデビュー作にしてメフィスト賞受賞作。勢いと文体だけで書いていると良く言われるが、中々屈折している。題名は人間の末路の姿から。
主人公はアメリカの病院のERに務める外科医の四郎。母親が"連続オバさん殴打・生埋め事件"の5番目の被害者になったと聞いて日本に戻る。犯人への復讐に燃える四郎は早速事件の規則性を発見し、犯人が現場に残した暗号(乱歩「二銭銅貨」風)も解く。この辺までは疾走感があるのだが、家族の描写になった途端、ジメッとした雰囲気になってしまう。4人兄弟の名前は分かり易く、一郎、二郎、三郎と四郎。父丸雄と一郎は政治家。二郎は丸雄と犬猿の仲で名うての暴力者だったが、17歳の時に家の三角蔵(祖父が自殺した場所)から失踪して以来行方不明。三郎は環境に負けて無為の人。四郎も暴力性を受け継いでいる。しかし、二郎を中心とする兄弟の回想部分が長過ぎるのである。二郎と丸雄の相克や二郎の暴力性の増長に、これ程の頁数を割く必要があったのだろうか。結末の意外性も無くなり(作者は気にしていないかもしれないが)、せっかくのテンポがトーン・ダウンしてしまった。そして、NDE(Near Death Experience=臨死体験)の挿話辺りから雲行きが怪しくなり、後半は無残な進行である。作中で町田康氏「くっすん大黒」に言及している位だから、迫力とテンポを兼ね備えた作品を目指していたと思われるのだが、後半は女々しい感傷小説になってしまった。特に、最後に対決シーンが無いのは絶対にオカシイ。「長いお別れ」を引用した意味が無いだろう。
後半ガッカリさせられたが、文体に独自性があり、物語の構成次第で面白い作品も望めそうなので、次回作以降に期待したい。
煙か土か食い物 (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:煙か土か食い物 (講談社文庫)より
406274936X
No.65:
(5pt)

奇麗事抜きに愛を謳っている傑作

四人兄弟と父親を軸に展開される愛憎劇。この点、ストーリーは中上健次やフォークナー、ドストエフスキーとかの小説によく似てます。
この作品に似た小説があることを挙げて「パクり」を批難するレビューもありましたが、よしんばパクりだとしても、実際に面白いのだから別に良いだろうと思い気にしませんでした。
作品のテーマは「家族愛」ですが、最近の純愛作品にありがちな奇麗事は微塵も描かれません。
主人公奈津川四郎は、母親を襲った犯人への復讐のために平気で自分の幼馴染も利用して、愛する家族以外の誰を犠牲にすることもまるで厭わない。
愛のために恐ろしく冷酷になれるその姿には感動すら覚えました。
愛情とは本来これほど残酷で身勝手でエゴイスティックな感情なのだと思います。
奇麗事を期待する人は、手段を選ばない四郎のエゴイストぶりが不快になってしまうかもしれません。
逆に「愛」がキーワードになると奇麗事だらけになる、ウソ臭い恋愛小説や家族小説の類にウンザリしていた私には、久しぶりに気持ちよく清清しく楽しめる傑作でした。
でもまあ、別に主人公の生き方に共感出来ない人も本当は十分にこの小説は楽しめるはず。
他のレビューにもありましたが、迫力満点の文体だけとってみてもすごく読み応えがある作品です。
この点「圧倒的文圧!」っていう売り文句は嘘ではありません。
それと、もう1つ付け足すなら『煙か土か食い物』というタイトルも実に見事だと思います。
始まりから終わりまで一気に読み終えて、文句なしの天才だと思いました。
てかデビュー作でいきなりこんなに面白い小説が書ける作家なのだから、芥川賞あげればよかったのにね・・。
煙か土か食い物 (講談社ノベルス)Amazon書評・レビュー:煙か土か食い物 (講談社ノベルス)より
4061821725

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