私はあなたの瞳の林檎
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今回もいろんな切り口で愛を書きまくる。 漫画原作とかアニメ原作とかもいいけど、そろそろ小説書いてくれよ(';ω;`) | ||||
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「檸檬」、「林檎」ともに、テーマを全面に押し出した作品群で揃えられています。 序盤に主人公に問いが与えられ、その問いに対して異性の恋人たちによって多面的な視座が与えられて、最後に主人公が彼らに触発されて自分なりの見解を獲得していく、どの作品もその流れにほぼ沿っています。 哲学問答のようなダイアローグ、モノローグのすべてがテーマの成形に集約していって、小説というよりは論文のような読み味と言うのでしょうか。よくいえば明快、悪く言えば説教臭いのですが個人的には楽しく読めました。 どの作品にも共通して言えることですが細部が非常に冴えています。 意表をつく展開、会話の切り返し、「桂馬」等の造語、箴言のような着眼の一文、語り手にすら不分明な領域まで精緻に捉えたモノローグ等々、絶対に他人と同じ事は書かないし、同じ表現は使わないという作者の気概のようなものが感じられます。 この点では特に「ほにゃららサラダ」が出色の出来です。 作中、天才芸術家の高槻は他人の物真似しかできない凡人芸術家の作品を「うんこサラダ」と評して切り捨てます。 「うんこのくせにサラダ気取りってこと。それっぽいけどうんこ。小綺麗に整えられてるけどうんこ。食べれないどころか、すでに誰かの食べたものだし、栄養も全部抜き取られた、カスの集まり。」 「ほにゃらら」で隠した表題の「うんこサラダ」という造語は美術家にありがちな、オリジナリティ信仰の過剰さを見事に言い表しています。 こうした拘り抜かれた細部が本書の最大の魅力と言えるでしょう。 | ||||
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「じゃあ、あの子の存在そのものが、この世になんの善も悪も、暖かさも冷たさも、もたらさなかったと思う?」(217p「僕が乗るべき遠くの列車」より) 舞城の小説としては珍しいことに、この小説では「不思議なこと」は起こらない。「不思議なこと」というのはつまり、人の手を離れた超常現象のことで、そういう意味で言えばこの3本の、70ページ程度というほとんど同じぐらいの分量で書かれたこれらの小説は、地に足についた、現世の世界の出来事として(基本的には)完結している。 そして「恋編」と銘打たれた通り、どれも共通した緩やかな男女の三角関係を描くことになる。三角形の頂点となるそれぞれの主人公は基本的に善良であるのだが、同時に無知……もっと言ってしまえば無垢なのだ。これに対し三角形の双方向にあたる異性たちが時に導き、時に惑わす。ものの、最後には大いなる天啓を得、これからの道を新たな視座で、時には共に生きていくことになる――。基本的な構図は上記のような筋であるものの、各々の題材も、モチーフも異なるので、それぞれがそれぞれの方向性で楽しませてくれる。 「私はあなたの瞳の林檎」は命の恩人という関係性から始まる恋愛感を、「ほにゃららサラダ」は芸術性という一種の「ギフト」をどのように活かし、どの様に関わっていくかについて、「僕が乗るべき遠くの列車」は人生の無常とも取れる価値観を巡る話となっている。 印象的だったのは随所である異性からのセリフのリフレインと、よくある「舞城節」ともとれる泣くシーンだ。 リフレインは違うフォントで書かれるのだが、つまりはこれは気付きの瞬間なのである。どの人物も最初の一回目ではその奥に隠されたものに気付いていない。これが有効に作用し、今まで起こっていた物語に時にアクセルを、時にはプリズムのように異なった色合いの「深み」を与えてくれる。 そして泣くシーンはもういつもの擬音。見るだけで想像が出来てしまうのだけれど、でも、ぶっちゃけ子どもって、というか子供だった頃って本気で泣く時、ホントにこんな風に泣いてしまうのである。それだけで俄然引き付けられてしまうし、愛着が湧いてしまう。この後の物語の人々の過ごす時間がどんな風に続いていくのか。余韻があるとともにその後が気になってしまう、愛に溢れた三編となっている。 | ||||
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ファンなので「あ、舞城王太郎の新作出てる!」と盲目的に買ったのですが, 「さすがに舞城王太郎もオッサンなんだよな...」という事実に悲しさを感じました. 若い女性の一人称文体はそろそろきついです. | ||||
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