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鍵の掛かった男
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鍵の掛かった男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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待ちに待った火村シリーズの13年ぶりの長編に、ドキドキするような興奮と緊張感を抱きながら読ませて頂きました。 長編ミステリ特有の派手な連続殺人がある訳ではなく、一人の男の死の真相に地道に迫っていく展開でありながら、ぐいぐいと本の世界に引き込まれていきました。特にアリスの捜査パートでは「アリス、ここはこうじゃない?」と彼と共に捜査しているような感覚に陥り、その成果を火村先生に褒められた時は何だか自分の事のように嬉しくなりましたね。 火村先生に掛かった鍵も気になりますが、同時にアリスの心の奥も少し覗けたような気がしました。彼が親友の謎に踏み込まないのは、自分の心の鍵に触れて欲しくない裏返しなのかもしれない、そんな印象を持ちました。 ドラマになったことで読者の方も増えるかな?と思い、だいぶ発売から遅くなりたがレビューを投稿させて頂きました。やはり有栖川有栖は長編が素晴らしい!そう再認識させられる作品です。 | ||||
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本作は久しぶりに読んだ火村シリーズだったが、発見された死体が自殺か他殺か分からず、まずはそれを解決しなければならないという設定が、本格ミステリーへの挑戦となっている。 確かにミステリーは著者が以前同シリーズで述べたように殺人こそがその前提となっているからだが、ここでは被害者の謎と絡めて、犯人探しだけではない一つのクライマックスとしていて十分堪能できる。 もちろん火村の名探偵ぶりも健在で従来のファンの期待を裏切らないのが嬉しい。 | ||||
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超名作揃いの「江神二郎シリーズ」に比べ、個人的に「火村英生シリーズ」は心の震える作品が皆無でしたが、遂に出ました大傑作が。 一人の男の人間味溢れる壮絶な人生と、犯人のクズっぷりの落差も○。 より深い人間ドラマにシフトした滋味豊かな作風に、有栖川さんの円熟を感じます。 火村やアリスが20年前の阪神大震災の時と同じ34歳のまま、現代においてスマホをいじっているファンタジー設定には、やっぱり笑ってしまいますけど。 | ||||
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自殺として処理されたが、本当は他殺だったのでは?という疑いを持った先輩作家に頼まれて、アリスと火村が、死んだ男の調査に乗り出すが、彼の経歴は謎に包まれた『鍵のかかった男』だった。 火村は勤務先の大学が入試の時期なので忙しく、最初はアリス一人で調べ始める。それがなかなか良い。火村が登場すると、特急列車のように、すぐ事件が解決することが多いが、アリス一人だと、まるで鈍行列車のようにのんびりゆっくりで、読んでいる自分も、あれこれ考える時間的余裕がある。 それに、この小説って、一種の旅情ミステリ。 目次の次に、大阪中之島界隈の地図が載っている。中之島って、二つの川に挟まれた中洲のような所なのだ。由緒ありそうな名前の橋がいっぱい架かり、北には、歓楽街で有名な北新地がある。 こういう地図を見ると、ああ、行ってみたいなぁと旅ごころを刺激されるね。 有栖川有栖って、旅情ミステリの才能があると思うよ。江神シリーズなど読んでると、ああ、京都に行きたい! 特に、同志社大学の生協に!とつくづく思うもの。 | ||||
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プロット上、止むを得ないとは云え、梨田稔の死をめぐる謎の説明や伏線張りのための前半部分が冗長過ぎる。 (正直やや辟易した。 )やっと登り切ったところで252頁から物語が一気に炸裂し、そこからは一気に読まされたが(その意味では前半部にもちろん意味はあるのだが)、結末部では「えっ、こんなことで人一人殺すんか」というのが正直な感想であった。 面白かったことは面白かったのですが、以上二点を差し引いて、★4つとさせて頂きました。 | ||||
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火村とアリスの会話は楽しいし、ニヤニヤしちゃうんですが、肝心の謎解きが・・・。 扱っている事件がちょっと物足りなかったかな。 分かってはいるのですが、スマホを使っている火村准教授に寂しさを感じました。 昔は彼は年上だったのに(苦笑) 恋してるのか?と訊かれて「はあぁん?」と返す彼がやっぱりずっと大好きです! | ||||
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待望久しい作家アリスシリーズの長編で、帯によると「〈火村英生〉シリーズ13年ぶりの書き下ろし」。著者が「あとがき」で書くように、同シリーズでは最長で、巻末には400字詰原稿用紙972枚と記されており、530ページを越えている。 出版社の新人賞受賞パーティで幕が開く。ほとんどこういった催しには出ない有栖川有栖だが、その出版社の編集者から大御所女流作家・影浦浪子(上の内容紹介に景浦とあるのは間違い)が相談したいことがあるので上京してほしいと頼まれたのだ。その相談とは、影浦が大阪で定宿にしていたプチホテル「銀星ホテル」で死んだ梨田稔に関すること。梨田は69歳で、そのホテルに5年間逗留していたのだが、ある朝、縊死の状態で発見される。警察は状況から見て自殺と判断する。しかし、梨田は身寄りこそなく、来歴こそ分からないことが多いものの、ボランティアに参加し、人当たりも良く、死後に判明したことだが2億円以上の預金も持っていた。梨田と交流のあった影浦だけでなく、銀星ホテルのオーナーもホテルに与える影響は自殺よりも他殺の方が大きいにも関わらず、自殺したとは思えないという。そこで、火村と有栖川が警察に協力して事件を解決してきたことを知る影浦が、二人に調査を依頼する。火村は入試シーズンに重なったため、有栖川が単独で調査を開始。梨田がこの5年間、どのような暮らしをしてきたのか、さらには「銀星ホテル」に住み始める前には、何をしていたのか、有栖川が細い糸をたぐりながら、少しずつ梨田の人生をあぶりだしてゆく。そして入試が一段落した火村も調査に加わるものの、自殺・他殺を決定的にできる証拠がなかなか見つからない 謎は、大きく分けて二つ。梨田稔とは何者か? そして彼は自殺だったのか、他殺だったのか? トリックに主眼を置いたミステリーではなく、被害者という存在そのものが“謎”で、それを解明していくのが主眼となっている。 謎の解明に大きな役割を果たす事象について、火村も有栖川もやや鈍いとも感じるが、二人の状況を考えると仕方ないのかもしれない。 8日に入手、9日の夜遅くには読み終えていた。一気にとはいかなかったのは、9日に仕事があり、8日に徹夜で読むことができなかったからだ(30代であれば、おそらく完徹して読み終えていただろう)。それほど面白く、量的な面だけでなく、質的な面でもまさしく力作と言えよう。どのような着地点になるのか、次々にページをめくり続けた。 どこか『ハマースミスのうじ虫』や『ディミトリオスの棺』を思い出させる。ただ、梨田のある種波乱含みの生涯を知ると、この2作とは違う、なんとも言えない感慨が浮かび上がってくる。そして、こうなるしかないというラスト1行に胸が熱くなった。 | ||||
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長年待った甲斐がありました。 超長編でありながら一人の男の人生の謎に、どんどん引き込まれて先を知りたくなり飽きさせない文章が魅力的です。 | ||||
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待望の火村シリーズ長編です。 待った甲斐がありました。 内容は濃密で引き込まれます。 骨のある本格ミステリであり、非常にロジカルです。 久々に読み応えのある内容で大満足です。 | ||||
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やっと出た!ちょうど1人で有栖川有栖祭りを開催していた中での発売で、嬉しくて一気に読んでしまった。 アリスが1人で捜査している中盤頃までも物語の進行はもちろん、街の描写や文章も面白かったがやはり!火村が出てきてから俄然物語がおもしろくなる。 ラストもよかった。 ただ、一ヶ所セリフにミスがあったような?ホテルオーナーが言ったらしいセリフが訛ったおっさんの口調になってないか…? | ||||
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