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鍵の掛かった男



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【この小説が収録されている参考書籍】
鍵の掛かった男
鍵の掛かった男 (幻冬舎文庫)

鍵の掛かった男の評価: 3.60/5点 レビュー 50件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.60pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全50件 1~20 1/3ページ
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No.50:
(4pt)

舞台となった中之島とレトロなホテルを楽しむ

700ページ超の分厚い本です。ここまで長いのは有栖川作品ではめずらしいですね。かといって決して読みにくくはなく、いつもの親しみやすい作風なのでさくさく進みました。
私は大阪在住なので舞台となる中之島には土地勘があり、美術館や年末のライトアップの時には必ず行く場所なので、いちいち風景が頭に浮かんで読んでいる間ずっと楽しめました。そういう意味では旅情ミステリとも言えるでしょう。
2015年の作なのでその時点の中之島ですが、そういえば島の西側はあまり行ったことがないと気がつきました。何があるのだろう、今度散策してみようと思います。
また、銀星ホテルのレトロな雰囲気もステキで、根っからホテルの仕事が好きなホテルマンがいるこんな所ならぜひ泊まってみたくなりました。ここには今、まだオープンして2年の(2023年現在)スマイルホテル大阪中之島が建っています。

この作品では死亡したホテルの長期滞在客、梨田稔の人生の軌跡がメインとなります。あとがきで有栖川氏が書いていらっしゃいますが「登場するなり死体になっている被害者にとことん向き合う」ような小説をいつか書こうと思っていたということ。なのでもしかしたら精緻なトリックと論理的な推理が好みという方には物足りないかもしれません。
実は半分くらいのところで先の展開が読めてしまいました。ネタばれするのであまり書けませんが・・。
そして犯人は当たらなかったのですが、ただこの持って行き方だと、終盤になってから「犯人は誰にしようかな」と考え始めても誰でも犯人にできそうです。
つまり伏線を巡らせて話を積み上げるのではなく、いかにも犯人らしくない人を犯人にするために、後からどうとでも犯行の動機が作れるじゃないかと思い、なんだか取ってつけたように感じてしまいました。
あと、死亡した梨田とも面識があったホテル常連客で大御所の女流作家の依頼が、アリスと火村が捜査に乗り出すきっかけになったという設定ですが、ホテルで何度か話しただけの人間がここまで思い入れを込めて真実を解明したいと思うのもちょっと不自然な気がしました。
この作家はあとは最後の謎解き場面にだけ登場するのですが、ここで重箱の隅をつつくように火村の推理の穴を問い詰めようとする会話がくどく、この人物は別に要らなかったのではないかと思ってしまいました。
それなら大阪府警の繁岡巡査部長が「自殺と断定されたんですが、何か釈然としないんですよね・・」と言い出した、という始まりの方がまだ自然な気がします。

長いので、ここは削れるんじゃないかなと思える部分もありましたが、いつまでも終わらない長いお話の中にいるのが好きな自分としては、読んでいる間中ずっと楽しかったです。やっぱり有栖川作品はいいです。
鍵の掛かった男Amazon書評・レビュー:鍵の掛かった男より
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No.49:
(2pt)

カバーが折れていたり切れていたりしました。

新品を買ったはずが、折れや切れがあってガッカリでした。
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No.48:
(3pt)

大阪に馴染みのない方でも楽しめます

私の秘密。被害者の秘密。そう、表紙の遠近法ガン無視の巨大鍵を肩甲骨付近に括り付けてトボトボ歩いてる男は被害者であろう。彼と彼を取り巻くホテルとホテルを取り巻く大阪珍道中物語。聴き込み聴き込みまた聴き込み。犯人の動機はわかるようでわからなく一拍考えやはりわからない。犯人のチョイスは名探偵コナンの初期の頃を思い出すチョイスのイメージで運命のルーレットが廻りだすが物語がとにかく長く感じあれこれ深く考えるのがミステリーなのかもしれないが有栖と火村の会話がイケてる悪友感が強く自分たちに酔いしれたアルコールの臭いを感じる。酒は回るというけれど世界も廻ると言うけれど物語の舞台となった中之島を廻る船のように物語はスパイラルを描き決着がついたときには目がまわっていた。結末の意外性があれば評価は変わっていたか。
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No.47:
(3pt)

本格物ではあるが、少し変わった、まるで三谷幸喜の舞台劇のような設定

ホテルで自殺したと思われる男性。
その死の真相(殺人?)を探るのが名探偵火村のパートナー有栖川、というシリーズとは少し変わった展開。

殺人があって謎を探るのではなく、死者がいて、その真相を探る。しかもその男性の過去が全くわからず、ホテル関係者や常連の宿泊客の証言を元に薄皮を剥くようにすこしずつ真相に近づいていく…。

が、それで530ページは長い。
同じような会話が何度も何度も出てくるし、数ページずつ飛ばして読んでも話が繋がるのでは?
終盤になって登場した火村がたどりつく真相は、ヒネリがあるし余韻もあってよいがとにかく長かった。

正直、中編レベルの内容かな。
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No.46:
(1pt)

偶然だと思うのだが・・・過去の作品に似ている

三連休の間なら、この長編も読めるだろうと、久々に有栖川有栖の作品を読んだ。
何とも冗長な作品だと閉口しつつ、島田一男の『迷宮捜査官』(1977年)を思い出していた。
『迷宮捜査官』は警察の継続捜査班を描いた小説で、刑事たちが現場百回、無駄足に無駄足を積み重ね、執念の継続捜査を続けて最後の最後に意外すぎる真相へ到達する。
こちらの『鍵のかかった男』での、「作家アリス」の地道な調査によって明らかになる、ホテルの一室で不審死を遂げた男の意外な過去と、『迷宮捜査官』の意外な真相とは、偶然だと思うのだが、完全にネタがかぶっている。
『迷宮捜査官』を先に読んでいた者には、意外性が全く感じられない。
なーんだ、『迷宮捜査官』と同じネタかよ・・・既視感しかない。
それでも、この後さらに意外な真相があるなら・・・と我慢しつつ読み、火村が真相に到達するキッカケが全くの偶然でしかなかったことに、大いに落胆させられた。
思えば・・・『乱鴉の島』でも、異常な事が行われている島が舞台なのに、そこで起こる殺人事件は、その異常な事とは何の関係もない平凡な動機とトリックでした、という展開に、心底呆れたものだった。
空閑純シリーズも、作者本人は「本格の端から端まで使って書いている」と思っているようだが、パラレルワールドを全然活かせておらず、3作読んでも索然たる思いしか残らなかった。
もう二度と有栖川有栖の小説など読まないようにしよう、時間の無駄だ、と改めて思った。
今度こそ、この作家を見限ろうと思う。
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No.45:
(5pt)

有栖川刑事ご苦労様!

良い小説を読むと読後の余韻と満足感が素晴らしいものです。
これも期待を裏切らない作でした。
なかでも、面白かったのは全715頁という長編でありながら、何と探偵・火村が参入するのが、400頁間際という半分以上が過ぎてからという所。
それまではアリスが孤軍奮闘しつつも、少しずつ真相に辿り着くための材料を収集します。
それがラストから畳み掛けるかのように繋がりどんどんと、謎に光が当たる様は息をのむ展開でした。
長いだけに、読者側には結構早くから解けていた謎もありはしましたが...
でも、火村英生シリーズのファンにはお勧め致しますよ。
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No.44:
(3pt)

まぁ楽しめました

火村英生ものの長編ミステリである。2015年の作品。文庫化は2017年で、発売当初に買って1年以上積読になっていたもの。文庫で700ページ超もある大作なので大事にとっておいたら次のがでちゃったので慌てた、という状況。

物語は作家・有栖川が重鎮の作家から相談事を持ち掛けられるところから始まる。火村シリーズはおおむね事件が起きたところから始まることが多いので、なんだこりゃと素直な読者は思うわけだが、ストーリーはここからちゃんと始まっている。
いろいろな経緯もあって、アリスは単独で事件(?)の真相を探る活動を開始するのだが、この捜査があっちへいったりこっちへいったり。読んでいる側としてはちょっとイライラが募る。大阪の地理や歴史にはそれほど深い造詣はないし、それほど関西への思い入れもなあ・・・と思いつつも、とにかくアリスの活動報告に身を任せていくしかない。
本の厚さでおおよそ半分を過ぎたあたりで真打・火村先生登場。そして真実はついに明らかに・・・という展開である。

驚きの結末まで読み終わっての感想ですが、まぁ楽しめました、というところ。

これまで火村ものというと、快刀乱麻を断つ推理でばっさり、というイメージが強いのだが、本作はどちらかというと地道にアリスが情報を集めて回る(のと絡めた大阪やその周辺の地勢や歴史や町の風物の描写)を楽しみましょうという趣向に重きが置かれている感じがするのだ。
ミステリのストーリとしてみた場合も、これはどう贔屓目に見ても「本格」ではなく、アリスの視点で捜査の過程を追体験する読書、という様相。これがクロフツ作品ならさもありなんというところですが・・・。

というわけで、面白いミステリ小説ではありますが、ちょっと(こちらが勝手に)期待したものと違った、という話です。もう10年もすれば、有栖川有栖の転換点となった作品!などと喧伝されるのかしらん?
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No.43:
(4pt)

有栖川有栖の進化(or深化)

以前は新本格と呼ばれた推理小説を結構読んでいたが、最近はすっかり読まなくなった。モラトリアム人間を決め込む関西のミステリ好きの大学生が、現実ではありえないような込み入った事件に巻き込まれ、これまた現実ではあり得ないような知恵比べの末、真犯人と複雑なトリックを暴くというパターンに、すっかり食傷気味になったというが正直なところである。こうした小説に共通しているのは、舞台設定やトリックなどの技巧に多くのエネルギーを割く一方で、人間の描き方が類型的、もっと言えば薄っぺらで、生身の人間の息吹が全く感じられないことである。おまけに、「自分はこんな複雑なトリックを作ったぞ」という作者の自己満足まで透けて見える。だから、一度解いたパズルをもう一度解こうとする人がいないように、こうした新本格の小説は一回読めば十分で、以前買った本の大半はすでにブックオフに売った。

エラリー・クイーンの影響を大きく受けている有栖川有栖の作品も新本格というカテゴリーに括られるが、他の新本格の作家に比べてそうした臭みが少ない。むかし、エラリー・クイーンが好きだったこともあり、いわば和製クイーンとして読み続けてきた。この作品も、海外出張の機内で読むのにちょうどいいと思って買ったのだが、いい意味で期待を裏切られた。

鍵のかかった男、つまり世捨て人のような人物で、過去が全く分からない主要人物(本作では被害者)というテーマは、実はあまり珍しくはない。北森鴻の「顔のない男」のように、全編その正体を追い続ける佳作もある。本作の面白さは、そもそも亡くなった人物が他殺か否かというところから始まることから、ワトソンであるアリスの捜査も、おのずと「事件」のトリックではなく、亡くなった人物の人物像を浮き彫りにすることから始まる。本作の最も面白い部分は、実はホームズの火村による謎解きではなく、作品が進むにつれて明らかになる、亡くなった人物をはじめとする登場人物の人物像にあると言ってもよい。これは、今までの有栖川有栖の作品にはなかったことである。

また、本作では中之島の描写が非常に細かい。過去の有栖川作品では、犯行の舞台の説明は詳細を極めたが、架空の町ではない実在の一区域の説明を、これだけ細かくやった作品は今までないのではないか。この中之島の描写ゆえに、亡くなった人物の人間像がより具体的になっている。いわば、中之島は本作の重要なバイプレーヤーと言ってもいい。私の知る限り、有栖川作品でこのような手法を使った作品はなかったように思う。

以上のように、本作で有栖川作品の新しい境地を見たように思ったものだが、その代償としてか新本格の面目躍如たるトリックの部分は少々弱い。そして、犯人をこのような犯行に駆り立てた動機も、現代風ではあるが、いささか取ってつけたような印象がある。だから、火村の推理も冴えているとは言い難く、トリックと動機については☆を一つ減らさざるを得なかった。

とはいえ、本作では新本格の推理小説に最も欠けている、人間描写が複雑かつ豊富になり、パズルとしての推理小説ではなく、より深みのある小説になっている。かと言って、テレビの2時間もののような、べたべたした感じは全くない。有栖川作品を含めて、新本格の作品を再読することはほぼ皆無だったが、本作については時間が経ったらもう一度読んでみたいと思っている。
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No.42:
(4pt)

スリーピング・マーダー in 大阪

「自殺とも他殺とも知れない死の真相を探るため、まず被害者について知ろうと躍起になっている。(中略)こんなに死者と向き合った覚えはない」。名探偵・火村英生のこの言葉が端的に示すように、本書は死者をめぐる物語であり、起こったかもしれない事件を扱うミステリである。

と書けば、ミステリファンなら思い出す原風景があるに違いない。似たようなタイプの小説をかつて読んだな…と。そう、アガサ・クリスティーである。彼女がよくモチーフにした“回想の殺人”パターン、それが下敷きになっていることはおそらく間違いない。火村の代わりに調査を行うアリスが、ポワロのやり方に何度か言及することからも、そのことは窺い知れる。

しかし、本書を読んで「クリスティーっぽい」と感じる人は少ないのではないだろうか。それは“回想の殺人”というモチーフを用いながらも、物語はむしろ社会派ミステリの趣を持っているからだと思う。ある人物の数奇な人生が徐々に浮き彫りにされていく様は、さながら宮部みゆきが紡いでみせるサーガのような小説を彷彿とさせる。

それでいて、犯人像やそこにたどり着くロジックがあくまで本格ミステリである点が、本書をさらに特殊な味わいにしている。“回想の殺人”というテーマ、圧倒的な物語、遊戯性のあるフーダニット、その三位一体にもう一つ加えるならば、大阪を舞台にした都市小説という要素だろう。僕は本書を大阪への小旅行に携行して、実際に中之島の辺りを散策しながら楽しんだ。
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No.41:
(4pt)

読者が身構えてしまうけれど

故人がどういう人物かに迫る小説は、その人が「普通な人」の場合そもそもこのような設定にしないため、どうしても読者が身構え、予想しやすくなるという難点があると思う。けれどこの本は、面白かった。作者の経験と技術がきちんと発揮されていると思う。
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No.40:
(4pt)

有栖が(地味に)活躍します

大阪の小さなホテルで長期滞在の老人が死んだ。
警察は自殺と断定したが、彼の人物をよく知る女性作家は納得がいかず、後輩の有栖川に調査を依頼する。

謎に包まれた人物の過去を探る異色篇である。
三分の二を過ぎるまで火村が登場せず、有栖が孤軍奮闘するという点も異色だ。
少しづつ謎のベールがはがされ、茫洋としていた像が鮮明になっていく。これもまたミステリの楽しみだ。
火村が登場した時には「待ってました!」と快哉を上げた。
犯人を追い詰める論理は、いつもながら良い出来だ。動機がいかにも現代的で感心した。
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No.39:
(2pt)

やけにスケールが小さな話の割にものすごく長い本、冗長でつまらない

中之島のホテルで死んだ中年後期の男。自殺と断定されたが、同じホテルで顔なじみだった大御所の女性作家はなぜか自殺ではないと断言し、有栖川有栖に調査を依頼した。

最初からグダグダとやけにくどい説明がずーっと続き、いつになったら面白くなるんだろうと、我慢しながら読んでいたら、驚いたことに最後までつまらないままだった。
とにかく、些末なことや地理的な話にいちいち細かく説明があるのだが、これが非常に退屈な上、後でちっとも意味をなさない。途中で、「いや、もう別に自殺でも他殺でも構わないけど」と不貞腐れたほどのつまらなさだった。
登場人物には、ものすごく「しゃべらせて」いるのだが、どの人物も薄っぺらで魅力なし。

この最近では珍しいほどのスケールの小さなストーリー、せいぜい短編でよかったのでは?
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No.38:
(2pt)

この半分で収まるのでは…

表題の、被害者の半生に頁を裂きすぎて、事件の真犯人の必然性もトリックも薄い。
昔散々やらかした男が、年を得たところであそこまで丸くなるかなぁ…。
あと乱鴉の島といい、下手にバイオテクノロジーに触れているためにより陳腐になっている。
同じことは某探偵の孫漫画でとっくにやっている。
ダリの繭のカプセルくらいの便利機械の描写低度ならば大丈夫なのは、トリックの装置として使っているからかな。
ようするにあまり得意でない色は盛り込まない方がよかったね…な感じ。
ただアリスが探偵役をがんばる描写は割と好きだったり。ツッコミ役は不足だけども。
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No.37:
(4pt)

傑作と言っていい

普通、本格ミステリというのは誰が犯人でいかに犯行を行ったかを解き明かしていくものだ。
だがこの本は王道路線からはズラしている。
シンプルな探偵vs犯人を期待してる人にとっては肩透かしだろう。

この本の秀逸なところは殺された男(=鍵の掛かった男)が、
一体どんな人物だったのか、どんな秘密を抱えていたのか、これでもかというほど被害者を追いかけていく構成になっているところ。
殺された男の生涯を丹念に追跡していくことにより、ともすれば「人間を描いていない」と評されがちな本格ミステリとは一線を画すできになっていると思う
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No.36:
(4pt)

こんなにアリスが頑張ったのは初めてでは

タイトルにも記載しましたがこんなにアリスがひとりで頑張ったのは初めてでは。
火村シリーズと付き合いの長い人向けかなと思います。
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No.35:
(2pt)

私にはただの駄作

これが何で年間ミステリーベストテンの5位なんだろう? 全くわからん。寧ろ駄作じゃないか。

そもそも、この内容で540ページも必要? 70ページ程度で十分。全く関連のない、不要な描写が多すぎる。疲れる。

しかも、あんな動機で・・・。いや、さすがにネタバレになるのでやめておく。いずれにしろ、本当に面白くない。
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No.34:
(4pt)

この厚さ

2015年に出た単行本の文庫化。
 731ページという分厚さである。
 大阪・中之島のホテルに5年も逗留しつづけた「鍵の掛かった男」の正体を明らかにしていく物語だ。
 鍵の掛かったというと密室を思い浮かべるが、この場合は謎めいた過去の分からない男の子とを、こう評しているのである。
 じっくりと有栖が探求していく過程は楽しめたが、真相自体はそれほどでもないような。
 この厚さが必要だったかは疑問。
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No.33:
(1pt)

作家の想いが伝わらない作品

きっと、物凄い熱量を以てして取り掛かった作品なのだろう。
「こういう作品をいつか書きたい」という想いはわかるのだが、読者が求めているのは
火村が中心のミステリだと思う。
延々と描かれるアリスの活躍ではあるが、「鍵の掛った男」の割にすんなりと、都合良く
情報が入ってくるのが面白さを阻害する。
このストーリィならば、最初から火村を探偵として進めた方が遥かに面白かったのでは。
ただ、火村ばかりになると、飽きも早くなると思われるが。
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No.32:
(3pt)

とっかかりから退屈だが・・・長編どう巻き返す?

よくわからん老人の死因を探る旅、序盤は登場人物のキャラが薄い、全く興味持てない旅を何とか読み進めるが後半どうなるだろうか。
記述に誤りが 発見者は紐をほどき・・ 部屋に一歩も踏み込めなかった云々と矛盾しているが
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No.31:
(5pt)

和製クイーン健在

大阪中之島に佇む「銀星ホテル」で人生を閉じた
履歴の定かでない老人の死は、自殺ではなく他殺ではなかったのか。
その人柄に惹かれ親しく過ごした先輩作家の依頼を受け、
火村と有栖が捜査に乗り出します。
ところが、火村は大学の仕事のために参加が遅れ
有栖の単独捜査が延々と続きます。
地味な聞き込みが淡々と進むのです。
ところが、ここが面白い。
何の展開も盛り上がりも無いのですが、楽しくて仕方ないのです。
「鍵の掛かった男」の素性が少しづつ少しづつ
つまびらかになり、その履歴が生き生きと色づいてくるだけでなく、
大阪中之島と、そこに建つ銀星ホテルが、
ボクの目の前に、実感を持って姿を現すのです。
ボクは、物語中盤で、
銀製ホテルの客になったような錯覚を覚え、
ああ、あの人はもう居ないのだと、悲しくなってしまいました。
そして、ようやく姿を見せた火村が、
有栖が集めたパズルの断片を組み立てたとき、
絡み合う人生の、残酷な運命が、まざまざと浮かび上がるのです。
作者が社会問題や国のありように没頭していた時期は戸惑いましたが、
(でも、「闇の喇叭」は最良のジュブナイルです。
あの終盤の、痛々しさは、言葉にできません。
ぜひぜひ、若い人に読んでいただきたい。)
「怪しい店」と今作で、ボクたちの好きな有栖川有栖が
ようやく、帰ってきてくれたと、実感しました。
いつまでもいつまでも、ついていきますよ。
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