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夏と冬の奏鳴曲
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夏と冬の奏鳴曲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全64件 1~20 1/4ページ
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孤島に20年ぶりの同窓会で集まった人々、その取材で同行した記者コンビ… 孤島、曰くありげな人々…当然前作並の殺人事件が起きる、と思いきや…起きない。 いつまでも起きない…ダラダラとした比喩と暗喩、形容詞に彩られた長ったるい一人称の文章にはウンザリさせられる。 同じような思考がどこまでも続く上に、本筋に関係ない哲学や科学、美術理論が延々と繰り広げられる。 作者の知識が広範なのは確かだが、詳細に語れば語るほどミステリーという本道から逸れていくたけ。 相棒の女子高生アシスタントに至っては無駄な会話のオンパレード。 犯人の意外性などはあるが、半分以上は編集でカット出来る冗長な内容で、ラストにいくまでが退屈すぎる。 | ||||
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クローズドサークルのミステリーで読みごたえがありました。 ただ解釈がかなり難しい部分も多いので、もう少し分かりやすくても良かったかなと思います。 「密室」に関してはちょっと拍子抜けだったのが残念でした。 | ||||
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真面目に読んで損した。 | ||||
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ミステリにおいて反則となるようなトリックがメインとなると 読者から叩かれてしまうが それが1つだけじゃなくいくつも組み合わせたらどうなる?みたいな作品 (※ただし解説によると反則とは明確に、いや不明瞭ではあるがラインが存在するという) さらに評価がむずかしい点 この本は長編小説として長さもそこそこあるが 謎が謎のまま終わってしまうことが複数あるということ (映画、黙示録、2人の○○、メルカトルの一言) ※ただし、またとしても解説からなのだが 作者の他作品を読むことにより、 完璧な解決がされる・・・わけではないが理解は進むとのことだ 個人的に説明過多にならず読者の想像、解釈に任せるというのは好むが 読者のほとんどに伝わってなければ説明不足といえる。 ただ他の作品も読んでみてもわかるが作者はわざとやってるだろうし難しい所だ この本の評価として推理小説マニア向けの1冊という 立ち位置に甘んじているが、それは妥当なところか | ||||
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内容は申し分なく、面白いが、理解するには大層長い時間を要する作品と思う。 その理解に必要な時間が作品を、より面白くすると思う。ぜひ読んでみてください。 | ||||
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ミステリーとしてはああ、そういうことか!とはおもうんですけど。その他の要素が必要だったのかがわからないので読む人を選ぶお話だと思いました。 | ||||
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私がこの作品に出会ったのは15年前、高校生の時でした。当時ミステリにどっぷり浸かるとともに、難解な小説、古典、演劇、映画などを読み解くのに夢中になっていた私にとって、この作品は大好物でした。ですが、理解するまでに15年かかった作品は、これだけです。 今回、新装改訂版が出るにあたって、久しぶりに最初から一字一句飛ばさずに読みましたが、本当に無駄なシーンが一つもない。前半、殺人が起きる前を冗長に感じるかもしれませんが、烏有がほぼすべてのページで心の中で突っ込んでいる「こいつら何かおかしい」と思うことは、すべて最終的には解決され、理解して読むと、「そういうことか…!」と1シーン、1シーン、噛みしめながら楽しめ、序盤から何度もさむけを味わいました。アンチミステリである本書も、正しく、ミステリ的な楽しみ方ができる本であることを再確認しました。 何度も読み返していたので、キュビズムの論理、立体派の内奥、密室の持つ意味、春と秋の奏鳴曲、黙示録、武藤の目的、密室や雪のもつ意味、物議を醸した最後のアレ、烏有の選択の持つ意味、メルカトルの一言…すべてその意味を理解していたつもりでした。 ですが、自分にとってこの15年、最大の謎は、「なぜ麻耶雄嵩はデビュー2作目でコレを書いたのか」でした。 どんなに一作目「翼ある闇」が破格の高評価を受けたとしても、ミステリ作家として生きていけると決まったわけじゃない。有栖川有栖だって、「誰しもミステリを一作は書けるかもしれない。だが、二作目を書けるかどうかが、作家として大事だ」という内容のことを書いており、その有栖川有栖の二作目は正統派中の正統派、孤島パズル。それに対して、麻耶雄嵩は「夏と冬の奏鳴曲」…。控えめに言って頭がおかしい。こういうのはもう読者の評価とか気にしなくなったデビュー何十年の重鎮が戯れに書くような作品であって、デビュー2作目なら、普通は「鴉」のようなまっとうなミステリを書くものかと思います。でも、麻耶雄嵩は敢えてこれを書いた…それが、この15年、自分にとって最大の謎でした。 今回読み返して、その最大の謎がようやく解けて、本当にスッキリしたので、以下にそれを書きたいと思います。 作品自体のネタバレはなく、基本的にはキュビズム関連のところを面倒くさくなった読者に対するレビューです。そのため、ゆっくり年単位の時間をかけて、自分で本書を読み解きたい方は読まないでください。 それでは… 簡潔に言うと、「立体派の内奥は、後期クイーン的問題だった」ということかと思います。 キュビズムにおける展開…対象を相対化し、対象物の本質に迫るという行為は、ミステリにおける「作品の中のすべての事象を、探偵が自分の物差しで理解し、意味づけし、絶対的な真実に迫る、推理という行為」に極めて構造が類似しています。隻眼の少女的に言えば、「右目で見る」という行為であり、痾においてメルカトルが烏有に能を見せた理由でもあります。 そして、その中で「どんなに展開を続けても、キャンバス上に空虚な空間ができてしまう」ように、ミステリにおいても「どんなに推理を続けても、絶対に正しいと最後まで詰め切ることができない」という後期クイーン的問題が存在しています。 つまり、麻耶雄嵩は、キュビズムの論理とその失敗に、ミステリにおけるロジックの限界を重ね合わせて、この作品を書いたのではないでしょうか。 そう理解すると、「最後のアレ」は、もちろんキュビズム的に理解(絶対が××により相対化される)も可能なのですが、ミステリ的に言えば「延々と精緻なロジックを突き詰め続けて真実にたどり着いたと思ったのに、最後の最後で正しい推理が二つ産まれてしまった」状態と考えられます。 そこで、それに対して何をしたか? それが、異物です。 キュビズムであればパピエコレ、神父や武藤にとっては奇蹟であったように、ミステリであればそれは何か? 麻耶雄嵩は、どこまでいっても絶対に絶対化できない推理を絶対化するために、己の作品にぶち込んだ、本来ミステリには存在しなかった異物。それがメルカトルや鈴木、みかげといった麻耶雄嵩の描きたかった探偵像なのだろう、と。 正統派に、与えられた情報の中でしか推理できない「名探偵」の木更津を後目に、メルカトルは自分で証拠を持ってきたり、能動的に相手に証拠を出させたり、本当にやりたい放題します。鈴木については語るまでもないでしょう。みかげに至っては圧倒的なまでの作りこみにより、不可能と言われた壁の正面突破を試みた。だからこそ、彼らは後期クイーン問題を超えていける。 麻耶雄嵩が探偵に求めたのは、「推理を絶対に正しいとは詰め切れないときに、そこを超えていける力」なのではないでしょうか。だからこそ、最後で「あの決断」をすることができた烏有だからこそ、メルカトルから「優秀な探偵の才能がある」と言われるのです。 そう考えると、本作「夏と冬の奏鳴曲」は、2作目でありながら、その後の麻耶雄嵩の作家人生30年分を予言していた、まさに黙示録とも呼べる作品なのではないでしょうか。 | ||||
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長らく手に入りにくい状態だった本書、新装改訂版は本当にうれしい、感謝です。 20世紀に読んで衝撃的だった本書だが、20年以上も経つと内容もほとんど覚えていないため再読したかった本のひとつでした。 これから、また読めるかと思うとわくわくします。 | ||||
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綺麗に包装されていました。対応も速くて良かったです。 オークションサイトで高額販売されていた絶版なので、定価販売で購入できて助かりました、 | ||||
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独特すぎる世界観のため評価が割れると思うが個人的には面白いと思った。 | ||||
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自分の中では生涯ベスト級のミステリ小説ですが、これほど人にお勧めしにくい小説もないでしょう。 ページ数は多い、事件はなかなか起きない、衒学的な話が延々と続く、トリックが非現実的、など欠点を挙げればきりがありませんが、そんなことはどうでもよくなるような魅力が、この小説にはあるのです。 終盤に差し掛かったある場面で、自分はぐらぐらするような酩酊感を味わいました。世界が崩れ落ちるかのような感覚です。 そしてそこから結末に向けての怒涛の展開。 作中で起きた事件は解決しますが、それ以上の謎を提起して物語は終焉します。 作者である麻耶雄嵩さんの小説は読者を選ぶ・お勧めできないものが多いのですが、その中でも特にこの作品はお勧めできません。それでも何物にも代えがたい魅力がこの小説にはあるのです。 | ||||
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帰省の際に持って帰り、約10年ぶりに麻耶雄嵩の作品2冊目を手に ( ' ▽ ` ) (1)年月を経ても解釈が難しい作品 (2)淡々と世界観が崩壊していく過程と 向き合っていく作品 _φ(・_・ とても良い作品ですね | ||||
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亡き女優を偲のび二十年ぶりに孤島に集った男女に起こる惨劇。真夏に降る雪の中の密室殺人で幕を開ける。 事件発生へのテンポが緩慢で、読者を置いてきぼりにさせるくらいに衒学的であり途中まで欠伸が出る。怒涛のクライマックスへといきたいところだが、これはミステリというより、不条理な世界へようこそ!ダークファンタジーへ誘われてしまう。 テーマ?のアイデンティティへの問題を深読みしてしまうと、混乱の極みに陥るだろう。 ラスト1頁で銘探偵登場はご愛敬ですが、相変わらずの破壊力抜群のラストは、未解決の謎なんてなんのその痛快ですらある。 | ||||
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先日、三度目再読。 友達に紹介する本ではないと思いつつ、10人位に紹介して読んでもらった。 めちゃくちゃ罵倒する人、大絶賛する人、賛否両論毀誉褒貶激しい本だとあらためておもった。 でも、どちらかと言うと面白くなかったという人が多かったかなという印象だ。 いろいろ話をした所、面白くないという人の意見もわからなくもないが、新本格ミステリを語る上では避けて通ることのできない本であることは間違いないと思う。 麻耶氏の出版されている書籍はすべて読んでいるが、一番とっつきにくいかもしれない、死人が出るのは中盤を過ぎてから、もちろん謎はあるが、それまで何百ページもの冗長と言われても仕方がない薀蓄と会話が続く。ミステリとは思えない密室トリック、実現不可能な謎。 だが、最後のカタストロフィーは、他のミステリがすべて陳腐に見える程の衝撃を受けた。 詳しい内容は読んでのお楽しみだが、アンチミステリでありながら本格ミステリであり、自分の存在自体が不確かになるほどのめまいを感じる。ドグラ・マグラに取って代わる奇書ぶりである。(もちろんドグラ・マグラも大好きだ) 私はこの書を戦後三大奇書(カテゴリーを勝手に作った)にしてもいいかと思う。 いろんな解説サイトを見ていると、最後の謎についていろいろな解釈がなされているが、私はあまり納得できていない。この本に関しては、謎は謎のまま残しておいたほうが良いのではないか。そう思うと、次作の痾は必要だったのかなと疑問に思う。 夏と冬の奏鳴曲の続編を出すのは著者の勝手だが、痾が存在することにより夏と冬の奏鳴曲の神秘性が一部薄れる結果となっているのではないか。 | ||||
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私のオールタイムベスト。 40年弱の人生でこれ以上に衝撃を受けた小説は無い。 ただし本当に前衛的過ぎるミステリだから(文章は美しいです。 叙情的ですらある)、覚悟は必要。 根っからのミステリマニアか、もしくは真逆に幻想小説が好きな人は気に入るかも知れません。 | ||||
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本書がメルカトルシリーズに分類されているのが、そもそも解せません(笑)。 いつ出てくるのか、ほんとに楽しみにしてたのに。 だいぶ終盤のころ、そして誰もいなくなりそうな展開になてきたので、 事後に何故かやってきたメルが、惨場を眺めての一言・・・。 それで世界がひっくり返る展開かなぁ~~と予想したりするも、全くそんなことはなく。 そもそも舞台自体なくなっちゃいますしね。 しかし”実行犯”がこんなにいるとはなぁ。十戒だか二十戒だかからも逸脱し過ぎです~。 (そんな規範に収まるために書かれたのではないことも踏まえつつ) 正直「よくわかんねぇ」まま終わりましたので、解説サイトとか探してその深みを探求したいと思います。 でも、「こんなん駄作だ」とは言い切れない、不思議な魅力を秘めています。 万人向けではなく、読み手次第ということも含めて、それだけはわかる。 ”探偵役”が類型的なキャラでないのも、ちょっとした魅力でした(途中までは)。 最後に、本日の時点でwikipediaで項目が作られていないことも納得出来ない(笑)。 | ||||
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商品が綺麗とは言い難かった。 もう利用しないとおもいますかな。 | ||||
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前作翼ある闇は物語中事件の流れを説明し統合性の取れた内容でした 今作は読者にははっきりとした形で事件の細かいところまで説明されません そして解説サイトやネタバレサイトを見てああ、こういう真相だったのかと大体納得し完成度の高さに驚きました 後半までキャビスムや神についての話が多く退屈でしたが後半からは2転3転と重大な事柄が発見され読んでいて楽しかったです 私は探偵物が好きなのでメルカトルがいつ出るのかと期待していましたがラスト数ページしか出なくて残念でした 前作翼ある闇と比べ推理する要素が少なく唯一の謎要素の密室もトンデモトリックなので推理しようがありませんでした 探偵、推理物としてで不満でしたが後半のインパクトが大きく(解説サイト込みで)読み物としては面白い作品でした | ||||
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最後に登場するメルカトル鮎の一言をもとに、 もう一度読み返す気力が起こってくるようなら この作品は少なくとも★★★はついたと思う。 推理小説の優れた作品は、2回目の読書体験が素晴らしいものがほとんどである。 「もう一度読み返して、ああ、あの部分はこうだったのか、ああだったのか」 という楽しみをもたらしてくれるが、この作品は、そんな読み返す気力が起きないのが残念である。 さらに、そこでメルカトル鮎の一言をもとに2回目の読みを進めていき、 快刀乱麻を斬るがごとくあれよあれよと謎がほどけてくるようなら これはもう★★★★★だろう。実際、そういう作品は傑作として存在する。 だが、麻耶先生のこの作品は、残念ながら2回目の読みにおいて、そのような展開にはならない。 真相はこういうことだったんだろうな、と読者が予想する段階でとどまってしまう。 そしてその予想が正しいか間違っているかという答え合わせができないという時点で、 消化不良以外のなにものでもない。それがよさだと言えばそれまでだが、 それは推理小説とは呼ばないのではないか。 最後の部分で探偵がすべてを解決していく物語ではなく、 せっかく「読者が2回目の読みを通して探偵役をさせる」形式をとるのならば、 謎がするすると解けていくような、探偵役を思う存分楽しませるものにしてほしかった。 そうすれば真の傑作として、絶版にならずに、長年語り継がれたであろう。 麻耶先生の先輩格、綾辻行人先生の「館シリーズ」や 我孫子武丸先生の「殺戮にいたる病」などは、その点で大変すぐれた作品であったと思う。 この作品のターニングポイントにあたるメルカトル鮎の一言を参考に、 読み返してもまだわからない謎が残るというのでは、 「代表作」「問題作」「話題作」となっても、決して「名作」「傑作」とまではいかないだろう。 賛否両論あるのもわかるし、推理小説好きにはたまらない設定も数多くあるので、 非常に惜しい作品だったと思う。成功していれば間違いなく★★★★★となっていた。 | ||||
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読み始めて3/4くらいまでは普通の推理小説かなと思って読んでいた。 しかし最後は・・・シュール・・・衝撃・・・唖然呆然・・・。 謎は完全には解けないが、いわゆるアンチ・ミステリーとも少し違う感じがする。 なんとも言えない読後感。怪作。自分の好み的にはエピローグはいらなかった。 | ||||
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