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黒革の手帖



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黒革の手帖の評価: 4.25/5点 レビュー 124件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.25pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全124件 121~124 7/7ページ
No.4:
(4pt)

変化ある人間関係に呑まれて

ドラマが話題になっているということで興味を惹かれて読んでみました。(ドラマは見たことがありません・・・)元子が銀座でバアを開こうと思ったのは「水商売は当れば儲かることと、・・・・・・思い切って変ったところへ飛びこみたかったからだ。・・・・・・この商売は客をふくめて変化ある人間関係に発展する可能性を持っていた。」からである。銀行での横領金を使って銀座でのし上がっていく姿は強く圧巻されるが女という意味では元子ははじめから波子に負けていたのではないだろうか。また元子の女の部分が足りてなかったからこそ銀座で足をすくわれたような気がする。そして「変化ある人間関係」の渦に知らず知らずのうちにのみこまれ窮地に追い込まれる。いずれにせよ女を武器にできない元子ははじめから敗北していたと思う。またこの小説の驚くべきところは70年代に発表されたにもかかわらず古さを感じさせない点だと思う。
黒革の手帖〈下〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:黒革の手帖〈下〉 (新潮文庫)より
4101109540
No.3:
(5pt)

テレビより早く内容を知りたい人へ

テレビ放送を待っていられなくなって、とうとう買ってしまった。(*^_^*)う~ん、おもしろい 目立たない一人の女性(元子)がある日勤め先の銀行から横領したお金を元に、銀座のママへ変身し (悪女)としてのストーリが展開するなか、元子に関わっていく男達の豹変ぶりなどの話がとても 読んでいておもしろい。
黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)より
4101109532
No.2:
(4pt)

引きこまれます。

主人公の周りにいろいろな人間が都合よく現れることで、読者からすると、「うますぎる」と早々に感じてしまうところがありますが、銀座の夜の世界の生生しさを絶妙な文章運びで表現、読者を引き込みます。社会問題の緻密な取材にもうならされます。暗澹とした終わり方をするので、決して読み終わってすっきりするサスペンスではありませんが、一気に読み終えることができる秀作です。
黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)より
4101109532
No.1:
(5pt)

清張風俗サスペンスの名作

推理小説・歴史関連とならび松本清張が得意としたその時代特有の社会風俗を巧みに取りいれたサスペンス風俗小説(風俗といっても現在なじみ深い意味での風俗ではありませんので念のため)、「タフな女」を主人公とした作品として「霧の旗」と双璧ともいえます、もっともこちらは全くの悪女ですが、物語全体も「悪人」しか登場しない悪漢小説で呼んでもいいものです、松本清張は「鬼畜」や「わるいやつら」とタイトルそのままの悪人ばかりが登場するという作品を多く残しましたが、評者はここに作者が作家としてどれほど大成功しようとも癒されなかった孤独を感じます、おそらく本作のアイデアは、作家として成功後上京し、当然のこととして出入りするようになった一見さんお断りの銀座や赤坂の高級クラブでの見聞でしょう、当たり前のようにそんな店に通える恵まれた客達への共感がまったく感じられない松本清張の作風が吉行淳之介や渡辺淳一などとの間に明確すぎるような一線を引いています、世紀末から清張の再評価が高まっているわけですが、人間は結局はひとりぼっち、という清張の全作品に共通のテーマの普遍性が見直されているのでしょう、
黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:黒革の手帖〈上〉 (新潮文庫)より
4101109532

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