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黒革の手帖
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【この小説が収録されている参考書籍】
黒革の手帖の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全124件 81~100 5/7ページ
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小生の高校時代にデビュ-した作家であり当時夢中で読んだ記憶がある。その後「点と線」など多くの傑作を発表。また、映画やテレビで何度となく見ましたが偶然にもアマゾン書籍で発見し50年ぶりに読みました。 設定は銀座を舞台にしたサクセススト-り-ですが現在でも変わりなくよくぞあの時代にこんな小説が書かれたものと感心しています。同年代の諸兄にお勧めです。 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算220作品目の読書完。1984/02/15 | ||||
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個人読書履歴。一般文学通算220作品目の読書完。1984/02/25 | ||||
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器量のよくないベテラン銀行員が、横領金を元手にして銀座のママに転進した。お客、その周りの人々を巧に利用して商売の拡張を推し進める中で起きる葛藤,さまざまな事件等々を見事に描いた非常に面白い作品。人間の本性までも炙り出して見せてくれています。この手の作品を描かせたら、今も昔も清張氏の右に出る作家はおりません。お勧めの作品です。 | ||||
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夜の世界で生きていく人間達の、金と性欲に塗みれたピカレスク小説。 1人の女性の、出来すぎなくらい上手くいく成り上がり。しかし最後まで読むと、そこには練りこまれた伏線があって、完璧に作りこまれている。脱税という、昔も今も変わらない悪巧みと、それに関わるドロドロの人間ドラマは一級品。 作品全体を通して、スマートで気障な雰囲気を感じた。間違いなく面白いが、清張初心者の私のような人間よりも、この作風に慣れた人間の方が楽しめそう。 | ||||
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時代背景はかなり昔だが,このストーリーで描写される肝となる部分においては現代と全く同じ. 金銭にあまり深くのめり込むと,必ず裏社会に行き着く. 素人が調子に乗ると痛い目にある. この現代に至るまでの普遍性は,今後未来にも継続されるのか. 巨匠,流石. | ||||
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非常に面白かったです。かなり完成度が高いと率直に感じました。M1に例えるなら960点以上は確実かと。2010年でも全然読めます。特に主人公のキャラ設定が読者に媚びてない普通な感じが好感もてます。(個人的に昨今の主人公をやたらと魅力的にする、ありがちな安易な誇張設定が余り好きではない為)星4.85です→細かすぎっ! | ||||
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世の中では善人が勝つか、悪人が勝つかといった見方があるが、善悪ではなくて「秩序」が制裁する、「秩序」による物事の修正力はすさまじいものがあると作品から感じた。 本作の主人公は型破りな女性で、元銀行員の野心的なホステス元子。彼女は”悪女”として夜の銀座でのし上がっていくが、同じ”悪事”をはたらいている男たちと違って何故に世の中から責められるのか。 元子自身はそれを「自分が女性だから」と考えている節もあるが、それは表面的な見方であって、本質的には、世の中の秩序に反する型破りな主人公に、秩序による物事の修正力が及んでいるのではないだろうか。 元子を責めるキャラクター達は、悪事をはたらいていても「秩序」の中で生きる者たち。 悪女でワガママにみえるが、「ホステス」の立場をわきまえて、成りあがる手段としては「女を売る」ことしかしないホステスの波子。「愛人」の宿命を認めた上で、強く生きる婦長の市子。 こういった女性たちに対しては、元子は応援することはあっても先に攻撃することはないにもかかわらず、強く憎まれてしまっている。その理由は、「秩序」の中でおとなしく生きる者達には、元子のように型破りな存在が許せないからだろう。自分を応援してくれた人間にも関わらず、そしてそもそも自分たちを位置づける「秩序」が不平等であるにも関わらず…。 なお、楢林医院長や橋田理事長も”架空口座”や”裏口入学のあっせん”といった悪事をはたらいているが、元子の悪事に比べると社会的地位の高い人間の裏側が社会的な秩序として許されている感がある。 元子に惹かれる男性は、楢林・橋田は征服欲から、安島は同志としての共感からだと思われるが、暗黒街のドンである長谷川会長は、単純な所有欲からだろうか? 元子をめぐる男たちは皆「秩序」の中で生きる者だが、唯一、長谷川だけが「秩序」を創る者である。そのような男が型破りな元子に対して持っている興味は、深いものがあるだろう。 元子は長谷川を”自分を罠にかけて手篭めにする支配者”として切り捨てているが、長谷川は最強の敵でもあり、元子を高い次元から評価する存在でもあったであろう。 長谷川とて、自分の創った秩序の中で生きざるを得ない(自分の信奉者たちの元子を憎む感情をドンとして処理しなければならない)ために、長谷川の残された自由は愛人として元子を手元に置いておくことしか出来なかったのでは…。 「世の中の秩序の犠牲になるのは女性だ、女性に自由を」という声はよく聞くが、それは女性の社会進出によって改善されてきた。 けれども「男性に自由を」という声もそろそろ必要ではないだろうか? 秩序の中で生きることが男性の人生はそもそも大前提となっていて、男性に自由はない。 この作品を男性キャラ側からみると、また面白いかもしれない。 | ||||
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これ以上、おもしろい作品があるだろうか。 他のレビューアーと同じく、私も一気読みしてしまった。 想像や勉強だけでは、おそらくこれほどの現実感のある文章は書けないだろう。実際、この主人公にはモデルがあるのではと思ってしまう。でなければ、これほどまでに夜の女の心理までわかるはずがない。きっと、清張に教えた女性がいるのだろう。あまりにもみごとな描写だ。 実際、水商売の女が、自分の「店」に抱く愛着というのは尋常ではない。犯罪を犯してまで、自分の店を持とうとするひとりの女の戦いを描いた傑作といえる。 清張の渾身の一作だ。 | ||||
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30年前の作品だが、私はつい最近初めて本著を読んだ。 全く時代を感じさせない。最近の新著と言っても通るぐらいである。 まあ、男と女の営みは昔も今も変わらないと言うことか。 上巻ではまず主人公である元子が成り上がっていく。 銀座の飲み屋の儲けの仕組みや、裏口入学、その他トリビア的なところも満載で、それが松本清張氏の筆で描写されていくのだから面白くない訳がない。 ぐいぐい引き込まれる。 と同時に銀座の飲み屋での様々なことがああこうだったのかと思いだされる。 もっと早く読んでおけばこんなに銀座に金を落とすこともなかったのに、と思いながらあっという間に上巻を終える。(→下巻へ) | ||||
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ラスト、主人公があんなことになるなんて、あまりにムゴくて ビックリしました。 男はよくクールな女性があられもなく淫らな姿にされるのを好みますが、このクールな主人公は素っ裸で逆立ちさせられて笛吹きながら町内一周!って位にひどい目に合います。屈辱なんてもんじゃないです。震えました。古い小説だからとあなどっていたらとんでもない! 正に魑魅魍魎の世界。松本清張マジ恐るべし!! | ||||
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銀座のクラブを舞台にした知的な女性を主人公にした物語。出だしは好調。どんどん先が読みたくなるストーリー。男の弱さや不正につけこみ、大金を獲得していく様は、爽快。ドラマになったのも納得。下巻が楽しみ。しっぺ返しが来るのでしょうか・・・。 | ||||
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松本清張の作品の中でも、面白い上位に入る小説だ。 何が面白いのかというと、わらしべ長者なのだ。 原口元子は、さえない女子銀行員。それが3年前に自分でのし上がっていくことを決意したときから、彼女は変わる。 銀行の不正取引を元に、横領した金額をチャラにしてもらって、バーを始める。 では終わらず、次の恐喝を始める。 どうして、1軒目のバーの運営に専念しなかったのか、どうして、予定よりお金がかかったからといって、次の恐喝を思い立つのか? 思い立たなかったら、わらしべ長者的ストーリーにつながらず、「面白い小説」はなり得ず、そんなくだらない小説を松本清張が書くはずもなく、ということだろうけれど。 また似たような話が次から次へと発展していくことは週刊誌の連載小説ならではだ。 最後の急展開は、性急すぎるが、それも週刊誌の予定掲載期間が迫ったためだろうか? 確かにそれまでが面白く、予定より枚数をいってしまったのだろう。 | ||||
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私はこの作品を何百回と観ています!それでも飽きません。政治、企業、男性社会、、、金、権力、富が渦巻く世界にこうした一枚も二枚も上手な賢い女性がいても面白いとおもいます。「黒革の手帳」=悪女という印象がありますが、たった一人で汚い世界に立ち向かう勇敢な女性とも思えます。 気丈な元子の「世間の片隅で忘れられてる方がよほど、、、」という台詞には寂しさや孤独も感じられ心打たれます。。。 是非、御覧あれっ!!! | ||||
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銀行員であった元子は、不正なお金7500万円余りを横領する。不正なお金の横領につき内部の銀行員たちは表ざたになっては大変と見逃す。そして元子は銀座で「カルネ」というバーを経営する。銀座で欲望丸だしの男と、その男をだまそうとする元子とのやりとりには作家の深い洞察がある。 | ||||
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最近の作家には本筋と関係のない無駄な記述が目立つが、清張氏の作品はそれがなく、緊張状態を持続させながら読み進むことが出来ます。ストーリーの語り口が古臭いのは、仕様がないでしょう、時代が違うのだから。ただ、ラストはいかがでしょうかね。はぐらかされたという感じですね。 | ||||
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お金に絡んだどろどろしたサスペンス。 人が殺されたりしないところがいい。 間違いなく傑作だ。 | ||||
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松本清張は、淡々と当時の新聞記事は〜〜、雑誌は〜〜と書いているという 調子の引用っぽい文章を多用して書く様なので(点と線もそうだった)、 もっとドロドロとした物を想像していたのだけど、違った。 映像化されたほうがドロドロ感をます感じがする。 下巻の最後まで読んで初めて、イメージしていた物に繋がった。 それまではあっさりとした雰囲気が多々あった。 | ||||
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銀座を舞台にした“逆・細うで繁盛記”。「銀座」「立身出世」「男たちの欲望」「女同士の確執」等々、大衆受けしそうなアイテムを駆使しつつも、そこは松本清張のこと、当り前のサクセス・ストーリーになるはずがありません。「悪女小説」的な前半から、後半の意外性に満ちた物語展開(僕はカトリーヌ・アルレーの『わらの女』を連想しました)で読ませます。リーダビリティの高さは、著者の数ある長編の中でも上位にランクできるのではないでしょうか。 尾崎秀樹は本書の解説の中で「ミステリーではない」と明言しています。確かに謎に満ちた殺人事件が起きる訳ではないのですが、ヒロイン元子がのし上がっていく過程はスリリングですし、後半、彼女に対して張り巡らされた罠の巧妙さ、大胆さは、ミステリならではの面白さが満喫できます。それにしても、著者のヒロインを追い詰めていくやり方は、半端じゃないですね。ラストの落ちも、ここまでくると怪談です。 著者の後期作品の中で、特に人気が高いのも頷ける出来栄え。サスペンス小説の面白さに満ちた佳作です。 | ||||
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最初にテレビドラマを見て読み出しました。米倉涼子のはまり役。 カッコよかったです。原作本はかなり前に書かれた作品であるのに関わらず、時代背景も、人の欲望も、何ら変わりなく古さを感じさせません。読み応えあり、面白いです。 しかし、結末はドラマに比べ、ヒロインが結局はただの愚か者で終わってるのが残念かな。 ゾンビみたいに窮地に追い込まれても、またよみがえるドラマのようなタフな女性を描かなかったのが、唯一☆減点の理由です。 | ||||
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